○須賀
説明員 ただいまのお尋ねに対しまして
お答えいたします。初めに買入れの数量でありますが、これは先般来いもの買上げにつきましていろいろと折衝をいたしました結果、米換算のトン数にいたしまして、四十万トンの買入れをいたすということに相
なつたのであります。これをかんしよとばれいしよの生産量の
関係、また実際に総合用に消費をいたして参ります
関係等を考慮いたしまして、かんしよにつきましては、貫数で二億七千万貫の買入れをいたす
予定にいたしております。それからばれいしよは一億三千万貫の買入れを
予定いたしております。これはいもの貫数でございますが、いもの実貫で合計四億の買入れを
予定いたしているのでございます。
全国平均の大ざつぱの見当といたしましては、かんしよ、ばれいしよともに二十四年産につきまして実際に
政府が買い入れましたものの大体半分
程度に
なつております。
この割当の方法でございますが、これは近く各府県と相談いたしまして、各府県別の買入れ
予定数量を決定いたしたいと
考えているのであります。先般から私
どもの方でその数字的な作業をいたしておりまして、各府県からの買入れ希望の数字でありますとか、今年の作付、また品種等の転換の見込みでありますとか、それらの材料をとりまして、現在数字的な整理をいたしているのでありまして、近く府県別に交渉いたしたいと
考えております。その割当は、現在の
考え方といたしましては、これだけ買い入れるという数字だけを府県、市
町村、各
農家の段階に指示いたすというふうに
考えておりまして、食確法による生産割当はいたさないという
考え方をいたしております。従いまして、保有の計算等もいもについてはいたさないわけであります。買い入れる数字だけを下の方へおろして参る、こういう思想で、近く食管法
改正の
審議もお願いをするような段取りにいたしているのでございます。ただそれと関連いたしまして、今年のかんしよにつきましては、約束をいたしました数量は
政府において責任をも
つて買い入れるということの保障されることが、
農家の側といたしまして非常に重要なことであると
考えますので、従来の行き方からいたしますとむしろ逆でございますが、
政府で買う責任は食管法の建前からもはつきりいたしたいというふうに
考えているのであります。
それからお尋ねの第三点は価格の問題でございますが、どの
程度の価格で買うかということが、今年のいもの買入れをいたしますについての非常に重大な問題でございまして、先般来
政府部内、いわゆる部課長
方面とも、いろいろな材料に基きまして、
農林省といたしましては検討いたしているのでございます。いずれにいたしましても、今年の秋の米価等との関連も持
つて参る問題でございまして、今日何円何銭で買い入れるというところまで、はつきり確定いたすということは困難であろうかと思うのであります。しかしながら算定の方法なり、大体の輪郭と申しますか、
農家の側といたしましても、
一つの見当をつけ得る
程度に価格も固めたいと
考えまして、目下極力や
つているのでございますが、一応先般来今年のかんしよの買入れにつきまして、
関係方面と交渉いたして参りました経過から見ますと、かんしよの価格のきめ方につきましては、昨年あたりまで大体米価との割合を見てきめているのでございまするが、今年もその対米価比を
とつてきめて参るという
考え方を中心にしてや
つて参りたいと思
つているのでございます。ただ昨年までは早掘りにつきまして、特別早掘りの奨励金を出してお
つたのでございますが、今年は一応対米価比で出しました価格を
一つのベースに置きまして、そのベースを
基礎といたしまして月別のものを出して行く。具体的に申し上げますと、昨
年度は対米価で出しまして、価格が一俵二百円ということにきま
つてお
つたのでございます。その二百円に対しまして、昨年はさらに早掘りの奨励金、また超過供出の奨励金というようなものがついて参
つたのでありまするが、今年の
考え方は、二百円がかりにベースになりますと、九月は早掘りのシーズンでありますから、九月には引上げる。また遅出しというような時期でありまして、費用がかかるというような時期になりますと、その時期にも引上げて参る。その引上げた分は、十月、十一月の最盛期の価格がその割合で下るというような
考え方に
なつておりまして、出荷されましたところの各月別のものの加除平均をいたしましたものが、対米価比で出しました基準の価格とほぼ一致するような計算をいたしたいというふうに、先般来からの話合いが
なつておるのであります。ただ先ほ
ども申し上げましたように、いずれにいたしましても、この秋を予想いたしまして、今日具体的な価格を確定いたすことが非常に困難でありまして、
農林省といたしましては、事前割当の時期を差控えておりますので、少くとも大体の輪郭だけを急速に明らかにできるように、目下交渉をいたしておるのでございます。