○安孫子
政府委員 新聞を実は見ておりませんので、どういう
数字でありますかわかりませんがうこの前の
国会におきましては、会計
年度による需給推算を実はお出ししてお
つたのであります。その後補正の問題も大体片づき、その他の諸
條件も固ま
つて参りましたので、従来のように
食糧年度、去年の十一月一日から本年十月までの需給推算を実は策定をいたしたわけであります。それをこの
委員会にも御報告したいと実は
考えてお
つたのであります。御希望もあろうかと思いますが、この需給推算を御説明申し上げまして、あとで新聞の記事等の点を御審議願いたいと思います。
最近ようやく固まりましたので、多少
数字について動く点もあろうかと思いますが、
内容を御説明申し上げます。
昭和二十五年米穀
年度の主食需給見込み、
昭和三十四年十一月一月から二十五年の十月三十一日までの需給についてでございます。これの供給高におきまして
昭和二十四年十一月一日の持越しが、この欄でごらん願いますように、米におきまして百三万四千トン、石数にいたしまして六百八十九万四千石、以下麦類、かんしよ、ばれいしよ、加工いも、雑穀、国内産の小計が百八十八万千トン、それに輸入
食糧の持越しが七十万五千トン、合計いたしまして二百五十九万トン、千七百七十六万七千石の持越しにな
つておるわけであります。これは前年同期におけるものに比較いたしまして約六十万トンの
増加にな
つております。石数にいたしますとおおむね四百万石でありますが、これは主として輸入
食糧の持越しの
増加であります。前年同期の輸入
食糧の持越しはおおむね十二万トンでございました。それが約七十万トンの輸入
食糧の持越しとう形にな
つておるわけであります。
次に三十四年産の買入高でありますが、これが合計いたしまして六百九十八万七千トン、四千六百五十八万石二十四年産の作物につきましては米及び米代替雑穀以外のものは一月一以降はほとんど買入れはない見込みでありますが、十一月一日から十二月末までの実績を計上いたしたのであります。その概数を申し上げますと、麦については約三万四千トン、かんしよにつきまして一三十二万九千トン、ばれいしよにつきましては五万一千トン、いもの加工品等につきましては七万三千トンという
数字を計上いたしたのであります。それから
昭和二十四年産米及び米代替雑穀につきましては、その最終供出見込みを大体四百五十万トン、でおります。これから十月末日までの買入れ数量を控除した残余を、昨年の実績を参考といたしまして、米、雑穀に振りわけて計上いたしたのであります。以上が三十四年産の作物の買入れ数量を合計いたしますと、この国内産小計のところにありますように、三百七十九万六千トンという
数字になる次第であります。
それから次の欄の
昭和三十五年産の作物についての買入れ数量でございまするが、これは米及び米代替雑穀につきましては、いわゆる早期供出見込み量を百三十七万四千トンに見込みました。石数にいたしますと、八百四十九万三千石であります。これを米と雑穀に振りわけまして、計上いたしております。
それから麦につきましては、十月末日までに買入れられる予定数量を百二十万一千トン、八百万六千石計上いたしたのであります。御参考までに事前供出割当数量を申し上げますと、百三十四万一千トンでございます。
その次にかんしよでございまするが、これはいろいろ問題を提供してお
つたのでありまするが、一昨日司令部の方におきましても、本年のかんしよ並びにばれいしよを買うについての了解を得ましたので、その数量を計上いたしております。かんしよにつきましては、二億七千万貫、ばれいしよにつきましては一億三千万貫、合計四億万貫を買うということで、これを計上いたした、こういうことでございます。これを合計いたしますと、三十五年産の国内産の
食糧の、十月末日までの買入れ見込み数量が、三百七十四万二千トン、千八百二十八万石ということになるのであります。これを総計いたしますと、国内産の
食糧は八百四十二万三千トン、石数に換算しまして、五千六百十五万三千石という
数字になるのであります。
次に輸入
食糧の見通しでありますが、これは十一月、十二月中の到着実績は、三十六万七千トンであります。一月以降十月までの到着見込みを二百八十五万六千トンと押えまして、これを計上いたしておるのであります。今後の到着につきましては、まだ不確定な要素が多々ありますので、確定的な
数字の計上は困難でありまするが、以上のような推定をいたしまして計上いたしたわけであります。
それから需要の面につきましては、本年の
人口を八千二百二十六万人とおおむね推定をいたしております。八千二百二十六万人、そのうちから消費者を四千四百四十五万人、
生産者を三千七百九十一万人といたしまして、年間の需要高を七百四十三万八千トンと算定をいたしました。そのほかに労協加配につきましては、現行のままこれを継続するという推定をいたしまして、八十一万四千トンを見込んでおります。合計いたしましてここに載
つております八百二十八万二千トンという推算をいたしたわけであります。
次に主食の
工業用途の需要の推定でございますが、これは従来と同様に不可欠のものだけを見込んだのでありまして、米は酒用といたしまして六万六千トン、そのほか民需用穀粉原料及びのり用を見込んでおります。麦類の
工業用途はビール用麦、イースト用の麦、医薬用、紡績用原料のり等を計上いたしております。それから雑穀でありますが、そのおもなるものは大豆のみそ、しようゆ用、とうもろこしのブタノール用、燕麦の飼料用であります。一部輸出原料用を見込んでありますが、穀類合計は三十五万四千トンとな
つているわけであります。いも類の
工業用はアルコール用、酒用、澱粉原料用等に配給された推定でありますが、三十二万六千トンを計上しております。従いまして
工業用としての合計が大十八万トンとな
つております。
種子用につきましては、現在予定されております
増産用、増反用、緑肥用、予備貯蔵用等として七万四千トンを
計画いたしております。、
なお加工減耗等としましては、国内産につきましては三十九万五千トン、輸入
食糧につきましては七万九千トン、合計三十七万四千トンを計上いたしましたが、これは運送並びに貯蔵中の欠減を穀類につきまして約三%、いも類につきましては一〇%を計上しているのであります。過去の実績と比較いたしますと、この欠減率は若干過大に過ぎるのでありますけれども、実績ははるかにこれより下まわ
つていると私どもは
考えておりますが、本表におきましては需給操作上の一つのアローワンスといたしまして、このまま計上いたした次第であります。
以上各項目別に需要を合計いたしますと九百四十万三千トンとなりまして、これを供給高の千三百三十万トンから控除いたしますと、約二百九十万トン
程度の持越しということになるのであります。この持越の
増加は輸入
食糧において生じたものでありまするが、これは輸入
食糧の到着が今後どういう変化を見るかによ
つてここは動いて来ると思うのであります。なお一九五一年の
アメリカの会計
年度におきまする
日本の援助費の削減等を
考えますと、この
数字もどうなりますか、まだ確定的な見通しは困難でありますけれども、概要以上のような需給推算を私どもとしては作成いたしました。