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網島政府委員 お説のように、これらの
警急自動受信機あるいは
方位測定機、
レーダーというようなものは、おそらく今後の航
海上必要欠くべからざる
要素とな
つて来るだろうということを、私
どもも
考えておるのでございまして、できるだけ早く
わが国におきましてもこれらの
機械の質のいい、確実なもののできることを念願しておる次第でございます。この
警急自動受信機につきましては、
機械そのものは大分古くから
考えられておりまして、
わが国におきましても過去におきましてこれがつくられ、また
船舶に
設備されたこともあ
つたのでございますが、残念ながら今日までの経過を見ますると、そのことごとくが十分な働きをしなかつたという
結論に到達しております。最近海外におきまして大分確実なものができているということを聞いておりまするが、
戰後わが国に十分な資料が入
つて来ないために、私
どもといたしましてまだ確認しておりません。従いまして今日の状況におきましてこれを
設備することによ
つて、ただちに
通信士の数を減らし得るかどうかということにつきましては、私
どもとしていろいろ
疑念を持
つておる次第であります。先般
ペルシヤ湾におきまして、
日本の
船舶の
通信方法が悪かつたために、附近を航行いたしておつたところの英国の
船舶の
警急自動受信装置を働かしたということによ
つて、抗議を受けたことがあるのでありますが、これらにつきましては、その
根本原因を私
どもとしては確認する手段を、ただいまのところ持
つておらないために、また私
どもといたしましては、どちらがどうかということは確認できない立場にもございます。従いましてこの
法案におきましては、一応こういう
警急自動受信機をつけることを認めておきまして、一方
行政措置によりまして、これをできるだけ普及発達きせるという
方法を講ずることによ
つて、他方その機能も向上させるということを
考えておるのでありますが、将来これらが非常に確実に働くということになりましたあかつきにおきましては、現在他の国におきましても行われておりますように、これによ
つて人手を減らすということも、もちろん予想しておる次第でございます。そのときにはあらためてまた
法律の改正をお願いしたいと
考えておる次第であります。