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宮幡政府委員 御
指摘の二十億の
設備資金を
融資するという
方法について、各都道府県を経由して申請書をとりまして、これを集計して大体七十億円見当の
希望がありました。これは確かにA、B、C、わけまして、Cというのはついておりませんが、かような厚い本ができ上
つて、すつかり貸せる準備ができました。その個々については具体的に
銀行の方面へもごあつせん申し上げました。ところがあれは御
承知のように、自分の
借入れ
銀行を自分で指定して来ております。たとえば鳥取県の鳥取
銀行、というものがあるかどうか知りませんが、その鳥取
銀行の何何支店で借りるのだという申込書がありますので、そこでそれを日銀を通じて送
つてやつたところが、どうもその申込みの人には当
銀行としてはかような事情があ
つて、なかなか貸せられないというようなことで、確かに不首尾に終つたものも相当件数あります。しかしながら、実際にそのあつせんによりまして借りましたものも、同様の件数があることを、私
どもは
承知しております。そこで御説のように全部が全部
目的を達成しない。その以前に、たびたびこの
委員会でも申しますように、
中小企業の
金融に対する損失補償
制度を
考えまして、
関係方面と交渉して、すでに補正予算に予算的
措置まで講じましたものが、これを拒否せられたという段階にありますので、いずれは何とかして
保証制度のようなものがなければ、どうしても
中小企業の
末端には浸透して行かない。そういう観念から皆さんにも耳にたこができるほど申しております十五箇月に対する十五億、場合によりましては、三十億まで幅を広げてよろしい、
見返り資金の半分までや
つてよろしい協調
融資が開始されたようでありまして、この協調
融資の基本的
調査は、その前回の二十億
見返り資金の
調査をいたしましたものを基本として、ただいまあつせんをいたしておるわけであります。この方面は、その
制度が知られるとともに、大分成績が上
つて参りまして、予定以上の成績を納めておるものと、ただいま喜んでおるような次第であります。ただ
地方の
銀行の問題につきまして、この席で申し上げますのはどうかと思いますが、実はマーケツト・オペレーシヨンなるものが、
銀行の資産構成に及ぼしまする影響というものも、なかなか重大でありまして、
預金に対しまする貸出しの比率は
預金者保護の
目的を達しまする上におきまして、
一定の比率を保つべきであります。これを破
つてまでも債券の買上げに応じたり、あるいは
政府資金を受入れたりする
銀行は、なかなか
地方銀行としてはないわけでありまして、これらも
一つの隘路となりまして、御
指摘のような不首尾の結果もできたわけであります。こういうためにようやくにして協調
融資が実現し、今後は先ほ
ども御
指摘になりました
商工中金に対しまする別わくというようなものも、単に十六億五千万円でなく、近々
中小企業に実行いたすために、相当の金額を、やはり一銭六厘の別わく
融資と同じようなもので、期間一箇年ないし五箇年という
資金を
商工中金につぎ込みまして、みずから診断しましたものをみずからの手で貸しつける、この態勢をとりまして、今までのまずいところを補
つて参りたい、かように
考えておるわけであります。