○風早委員 今努力しておると言われまするが、また今粉骨碎心とも言われましたが、努力はしておられることは認めるのでありますが、
間違つた政策で
間違つた努力をされた結果、こういうふうなさんたんたる状況に立ち至
つておるのでありまして、その点についての反省のない限り、産業行政に携わる
政治家としての資格はあり得ないわけであります。その点についてわれわれは今日追究しておるわけであります。
池田大蔵大臣が今まで
中小企業の問題について言われたことは、一言で言えばでたらめだと考えます。なぜと申しますと、この前の国会で、昨年の五月二十八日の考査特別
委員会におきまして、わが党の徳田球一議員からの
質問に対して、——そのときちようど今と同じように
自殺者、あるいは心中者がたくさん出ておる。その事実をとらえ、これに対しなお悪税が課せられるということは、みすみす自殺や心中を進めて行くことじやないか、これに対してどういう措置をとるかという
質問があ
つたわけでありますが、それに対して当時の
池田大蔵大臣は、そういうふうな場合にはその税を訂正するにやぶさかでない、こういうふうに
言つておる。しかしながらその後実際に実情に即して税金をと
つておるかといえば、そうじやない。民生委員にかか
つておるような非常な困窮した人たちにも十七万円、二十万円という税金をぶつかけておる。こうい
つた実情が幾らでもあるのであります。それがあるがゆえに、その後も
新聞でもほとんど毎日欠かさぬくらい税金にからんだ心中であるとか、あるいは自殺であるとかという問題が出ておる。こういう点から見まして、そのときにその場あたりの言いのがれで、善処する、あるいは適当に考えて努力する、こう言われますが、いつもそれを実行されたことがないのでありまして、であるから私はでたらめだと言う。今度また
新聞記事で十月までには
中小企業は何とかなるというふうなことを
言つておられるようでありますが、しかしながら一萬田日銀総裁はどう
言つておるかというと、乱立している
中小企業の整理をますますこれから行わなければならない、十月までには
中小企業は結局つぶれるであろう。こういうふうなことを一万田日銀総裁は
言つておる。これは昨日の日経でありますが、そうい
つたようなことを一方では言われておる。これは
池田大蔵大臣の言われておることとま
つたく反対でありまして、こういう点もこの前にシヤウプが来たならば税金を軽くすると
言つておりますが、依然としてやはり重税、ことに苛酷なる
地方税がかか
つておる。また今度十月には何とかなるだろう。こういうことを次々にでたらめを
言つて、その場その場をのがれておられる。こういうことはただ
通産大臣としてどうこうという問題じやないと思う。これは
通産大臣をやめて
大蔵大臣だけならばよろしい、こういう問題じやないと思う。專任の
通産大臣を置くということはむろんけつこうであります。ぜひ必要なことであります。しかしながら
大蔵大臣ならば
中小企業をつぶす政策をと
つてよろしいというのか、また中小をつぶす政策をとるという意味なのか、これでは
通産大臣の資格なしというのでやめられるのならば、同様に
大蔵大臣もやめたらいい。これは要するに
政治家としての資格の問題であると、われわれは確信しております。そういう点で
大蔵大臣のその場限りの
発言ということについて、一体どういうふうに反省せられるか、御
答弁願いたいと思います。