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1950-03-03 第7回国会 衆議院 通商産業委員会 第15号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年三月三日(金曜日)     午後二時二十三分開議  出席委員    委員長代理 理事 神田  博君    理事 小金 義照君 理事 澁谷雄太郎君    理事 永井 要造君 理事 村上  勇君    理事 今澄  勇君 理事 有田 喜一君    理事 風早八十二君 理事 山手 滿男君       岩川 與助君    江田斗米吉君       門脇勝太郎君    小西 英雄君       首藤 新八君    田中 彰治君       多武良哲三君    高木吉之助君       中村 幸八君    福田 篤泰君       福田  一君    前田 正男君       坂本 泰良君    山口シヅエ君       高橋清治郎君    柳原 三郎君       河野 金昇君  出席国務大臣         通商産業大臣  池田 勇人君  出席政府委員         通商産業政務次         官       宮幡  靖君         資源庁次長   始関 伊平君         経済安定事務官         (物価庁第三部         長)      川上 為治君  委員外出席者         專  門  員 谷崎  明君         專  門  員 大石 主計君         專  門  員 越田 清七君     ――――――――――――― 二月二十八日  中小企業等協同組合法の一部を改正する法律案  (内閣提出第七〇号) 三月一日  元金沢市営電気事業復元請願大森玉木君紹  介)(第一一〇九号)  東北地方電気事業確立に関する請願牧野寛  索君外四名紹介)(第一一二六号)  長野県における電気料金適正改訂に関する請  願(吉川久衛君外十二名紹介)(第一一六一  号)  既設火力発電所の全負荷運転に関する請願(石  野久男紹介)(第一二〇三号)  電気事業分断及び電気料金値上げ反対に関する  請願外六件(坂本泰良紹介)(第一二〇五  号)  同外六件(石野久男紹介)(第一二〇六号) の審査を本委員会に付託された。 二月二十七日  電気料金地域差撤廃に関する陳情書  (第四八九号)  東北電気事業確立陳情書  (第四九一号)  度量衡法中改正の陳情書  (第五一九号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  中小企業に関する件     ―――――――――――――
  2. 神田博

    神田委員長代理 これより通商産業委員会を開会いたします。  前会に引続き私が委員長の職務を行います。  この際委員諸君より発言を求められておりますが、今澄君より議事進行についての発言がありますので、今澄君。
  3. 今澄勇

    今澄委員 私は先般の理事会の決定に基いて議事進行上、通商産業大臣に以下三点にわたつて質問をいたします。  第一点は、先般私の質問通商産業大臣は、そのときに委員長席には委員長代理として有田二郎君がすわつておりましたが、これより閣議へ行かなければならぬから、質問簡單にしてもらいたい、一点だけでということで、私は中小企業等協同組合法による信用協同組合認可に関する質問を一点だけ申し上げまして、いろいろ質問がございましたけれども大臣立場を考えて質問を中止いたしました。そのときに有田二郎君は、委員長席において、私に明瞭に、大臣はこれより閣議であるから、済まぬところであるが、かんべんしてもらいたいということで、私はやめたのであります。ところがあにはからんや、私がその後参議院中国電力問題を討議しておるところへ行つておりましたところが、通商産業大臣はそこへ見えて、三十八分にわたつてそこにあなたはすわつておられました。そのときに委員長が言つたことが、もし委員長の独断であるとすれば、有田二郎君の委員長代理としての責任を私は追究したい。もし通商産業大臣委員長閣議であると言われたならば、通商産業大臣はこの重大なる委員会審議に虚構の事実を述べて退席されたものとして、通商産業大臣のお心構えを伺いたいのであります。われわれは少くとも委員外から陳情を聞かれます大臣立場と、われわれが国会議員として通商産業大臣質問をしておるわれわれの立場とを同じにしてもらいたくない。しかも通商産業大臣閣議があるということで、ここを退席されながら、しかも私は通商産業大臣を入口まであとを追つて行つて、時間がなかつたけれども、さらに個人的にも聞こうといたしましたところが、あなたはそんなことは知らぬというような捨てぜりふを残して出られたので、よほど私は閣議を急いでおるものと思つてつたのであります。この点が第一点であります。  第二点は、新聞に出た通産大臣談話その他を私は聞こうとは思いません。それらの問題は同僚議員からいろいろと質問があるでしよう。ただ私は通産大臣がそのようなことを述べられたというこの一つの裏づけとして、先般私が質問いたしました際に、信用協同組合の全国的な組織による届出をされたものがあるかどうか、これに対してはどのようなお気持であるかという質問に対してあなたは、そういうものはいろいろの関係でおもしろくないというような簡單な御答弁をされましたけれども、これは法によつて裏づけられ、しかも宮幡通産政務次官は当然これは許可すべきもので、今大蔵省においても許可の手続をとつている。あなたは私に答弁されたあとで、それはどうもまずかつた答弁し直そうかと、そこで私語されたにもかかわらず、あなたの答弁はまるきりそのときの出たとこ勝負で答弁されていることがはつきりしている。通産大臣としてもしわからぬことは宮幡通産次官に聞いてくれとか、それは自分がもう少し勉強してから答弁するとかいうようなはつきりしたお答えがあるならば、私は宮幡さんか局長に聞くのである。しかしながら通産大臣は常に御自分の一存で現実のいろいろの問題について、かつてお答えをなさる、それらの点については非常に不満であります。だから、信用協同組合設立許可の問題につきましても、全国組織のものについては全国一体としているけれども、これは法にかなつているものであるから、当然許可すべきものであるというあなたの答弁でなければならないのにもかかわらず、それらの答弁は非常に間違つておりました。私は電力事業に関するあなたの答弁についても、非常に間違いのところが多々あるということを指摘いたしますが、要するに、かような無責任な御答弁通産大臣としてまだ就任されて間もないことであるからと思いまして、私どもも何ら責任の追究はいたしておりません。しかしながらきようはそういつたような問題が起つておるということは、通産大臣が当委員会を軽視なさつておるということから来るものであることを私は確認したがゆえに、通産大臣は今後そのような無責任答弁をされるならば、潔く通産大臣を他の専任大臣と交替されるか、それとも十分それらの問題を研究して、まことに通産大臣としてだれが見ても妥当であるというような責任ある答弁をされるかどうか、第二点として御答弁を承りたい。  第三点としては、先般の通産理事会の席上で、私も主張しましたし、神田委員長代理もおられましてきまりましたが、それはすなわち、この通商産業委員会は、通産大臣出席しなければ、通商産業省が出した法律案審議しないということを、理事会において決定いたしたのであります。なぜかならば、当日は一時から私は通産大臣質問すべくここで待つておりましたら、一時半には通産大臣が来られると言われた、そこで一時半まで待つたら二時に来られるという、それでまた二時まで待つたけれども通産大臣のお姿は見えない。そこでやむなく通産委員会は流会になつたことは、議事録をごらんになればわかります。私は通産大臣は、大蔵大臣と兼務をされているので、御多忙であるとは思いますから、予算委員会なり大蔵委員会なりに御出席になるのは、私推測するにまことにむりからぬところがあると思います。しかしながら通産委員会理事会で、あなたが出席せられなければ、法案審議しないというふうにきまつたからには、今後通産委員会へは、通産大臣としてあなたは万難を排して出席し、われわれの質疑に答えるということをここでお約束願えるやいなや。以上の三点が私の議事進行に関する通産大臣への質問であります。
  4. 池田勇人

    池田国務大臣 先般当委員会におきまして、今澄委員の御質問中、閣議があるからというので、時間を非常に縮めていただいたことは事実であります。あのとき閣議が始まりまして、早く来てくれということを、二、三回祕書官を通じて来たのであります。従つて閣議がまだ継続中であると思つて出て行きましたところ、閣議がただいま済んだということになつたのであります。従つてこちらへ帰つて来ようかと思いましたが、二、三日前から中国五県の陳情がある、そこで出てくれ、出ましよう、という約束をいたしておつたために、閣議がないということを聞きましたので、実はその方に出て行つた次第であります。決してうそを言つて出たわけではない、こういう事情でありますから、御了承を願いたいのであります。  次に信用協同組合連合組合設立を慫慂し、各府県連合体をつくり、また全国的の統一機関を設けるということにつきましては、ただいま検討を加えておるのでありますが、あのときに、私が今澄委員お答えいたした気持は、一つ信用協同組合という連盟でなしに、一つ機関をこしらえ——機関と申しますのは、一つ企業体をこしらえて、そして金融業務をやるということになりますと、商工中央金庫等関係もございますので、そういう金融機関としての全国的のものにつきましては、ただちに賛成はしにくい、こういう気持お答えしたのでありますが、その後の調査によりますると、各府県連合体をつくり、そしてまた全国的のものをこしらえるというふうな案のように聞いておるのでありますが、その問題につきましては、検討を加えておる次第であります。  なお本委員会におきましては、大臣出席がなければ、法案審議をなさらないという申合せがあるそうであります。私といたしましては、ことに議院外に呼び出されることも多いのでありまするが、努めて、でき得る限り本委員会出席いたしまして、皆さんの御質問なり、御意見なりを十分拜聽いたしたいという念願であるのであります。どうしてもやむを得ないという場合は、これはいたし方もございませんが、極力本委員会に出るように努めたいと考えておる次第でございます。
  5. 今澄勇

    今澄委員 今の御答弁でまことによくわかりましたが、二点だけ質問します。それはあなたがここを出られて、参議院電力中国五県の協議会へ行かれた足取りを私は見ておりましたが、あなたは閣議へ臨まれた動きはありません。そこへ直接行かれました。どこで一体閣議が済んだということをお聞きになつたか。もしその閣議が済んだということを、ここでお聞きになつたならば、大臣としては通産委員会に来られて、答弁されるべきである。私は高木氏の質問を受継いでいたしたのでありまして、私のあとには、まだ当時六人質問者が控えておつたのでありますが、ここから参議院の第三委員室まで行かれた足取り、その他から見て、今のあなたの答弁は非常に詭弁であると思うがどうですか。  それから第二点は、通商産業委員会へ、でき得る限り出席するつもりであるということでありますが、私は重大な予算委員会あるいは大蔵委員会その他から見て、あなたがこの通産委員会へ常時出席ができるということはむずかしいと思います。そこでいわゆる電力問題にしても、あるいは石炭の問題にしても、中小企業の問題にしても、まことにゆゆしき問題が山積しておるところの、この通産行政というものを、あなたは兼任してやりおおせるという自信が、一体おありであるのかどうか、もし自信がおありであるならば、われわれの要望にこたえてもらいたい。自信がなければ潔くあなたは総理大臣に願われて、専任にとりかえてもらうということが、政治家としての良心的な行動であると思うが、これに対して御答弁を願いたいと思います。
  6. 池田勇人

    池田国務大臣 閣議終つたということを聞きましたのは、この部屋を出まして、二、三十歩行つてからのことであります。従いましてこちらへ帰ろうと思いましたが、前からの約束もありましたので、そのまま向うに行つた次第であります。  なお兼任の問題でございますが、吉田総理より命ぜられましたので、不敏でございまするが、できるだけ力をいたしてやつて行く考えでおるのでございます。私はこの兼任の問題につきましては、ここで申し上げる自由を持つていないので、御了承願いたいと思います。
  7. 今澄勇

    今澄委員 これでおしまいにいたしますが、一点だけ……。私は通商産業大臣池田勇人氏でなく、個人池田氏に申し上げておりますが、政治家というものは——官僚ならばともかくも、いやしくも一国の大臣が、この部屋を出て二、三十歩行つて途中で聞いたから、そのまま前の約束があるというので、委員会を棒に振つて、各代議士の質問打切つて、いわゆる民間団体懇談会へ臨んだのであるというような御答弁は、どうか今後はやめていただきたいと思います。少くとも私ども日本産業経済に関する通産行政を、われわれはこの委員会において、大臣に真劍に国民代表として質問をいたしておるのでありますから、どうか大臣はそのような詭弁を仰せられずに、十分この委員会に、自分の時間がある限りは、出席されて、われわれはこの熱心なる質疑に答えられるということでなければ、当委員会理事会を開いて法案審議をしないということを決議をするのは当然なことである。かようにお考え願いたいと思います。以上をもつて私の質疑を終ります。
  8. 神田博

  9. 門脇勝太郎

    門脇委員 先日の本委員会で、中小企業対策に関しますることにつきましては、一応私としましては質問をいたし、またこれに対してるる池田通商大臣から御説明、御答弁があつたのでありますが、本日は特に緊急質問というような立場において申し上げたいと存ずる次第であります。  一昨日の院内で行われました通商産業大臣と、新聞記者諸君との会見において、主として中小企業の現在の苦境に関しまする問題の話が交換されたようでありまするが、この談話内容が、昨朝の各新聞紙に発表されましたことが、現下苦境に呻吟しておる中小企業界に対しまして、きわめて刺激的であり、不穏当な政府所見である。こういう建前によつていろいろの反響を惹起しておるような次第であります。もちろん新聞紙のことでありますからして、その真偽のほどにつきましても、これが責任を究明する材料としましては、あるいは見方によつては不安定であるかも存じません。しかし一流新聞が筆をそろえて国民にこれを報じておる。とにかくこれは大きな社会問題として、現在全国民におそらく話題に上つておるということは、十分察知し得るのであります。すでに昨日も予算委員会におきまして、この問題が相当論議されたように本日の新聞が報じておるのでありますが、本委員会はこの中小企業の問題を担当しておる委員会でありますがゆえに、重ねてここに所見を申し上げて、大臣の御意見を伺いたいと存ずる次第であります。  御談話内容につきまして、この年度末に際しまして、いわゆる徴税攻勢に関連して、小売業者が非常な苦境に立ち至つておる。この三月の年度末においてひと通りけりをつけなければならぬ。このけりをつける年度末の関所をはたして中小企業者が越し得るやいなや、これが非常な全国民の注意の焦点となつておるのであります。この関所を越すか越せぬかという問題、しかも徴税攻勢の問題に関連しまして、通産大臣であるとともに、特に大蔵大臣立場にあらせられるところの池田氏が、これに対して、最も政府側としては事情を熟知しておられ、いろいろ御見解を申し述べになり、お話のドツジ・ラインによつて、今日本安定政策を遂行中であるから、こういう大転換期に際しましては、国民がもちろんこの苦境を相当覚悟して乘り越えなければならぬという言葉は、まことに私は妥当であると存じますが、新聞紙記事によりますと、五人や十人の倒産者あるいは自殺者があつても、国民全体の数からいつたらこれは大したものじやない、そういつた程度の犠牲はやむを得ぬというようなことがあることは、おそらくこれはお話はなかつたのじやないかと思うくらいに、常識的には考えられるのでありますが、そういう極端なことを、しかし全然根も葉もないことを新聞紙が書いたとも考えられぬのであります。そこにいわゆる平素の御理念が、こういつたような調子で、やはり新聞記者の方の耳に響いたのではないかというぐあいに考えるのでありまして、その点を非常に遺憾に思うのであります。  なお引続いて、借入れのできないのは経営者責任で、政府責任でないというようなことも、きわめて当路の大臣としては暴言であるかの感じを深く與えるのであります。現在私が申し上げるまでもなく、金融情勢がきわめて金詰まり情勢でありまして、政府がこれに対して適当な対策を講ずるにあらざれば、一般中小企業に対してまで金が行き渡らぬということは自明の理であります。こういうときに際して借入れのできないものは、これは経営者責任であつて政府は何ら関知する必要がないかのごとき感じを與えておることも、これは非常に遺憾な点であります。  なおそのほかに、整理転換期はいつごろであるかという見通しについての説明のうちにも、じたばたするものが少いようになるといつたような、国民大衆をとらえてじたばたするという、この用語も非常に不用意であると考えるのであります。要するに政治の妙諦は万民をして餓えしめない。一人といえども不安なく、安んじてその日その日の生業に従事し得る。この安心感を與えるにあらざれば、これは決して政治であるとは言えません。政治家としての理想、その目標に向つて、できるできぬは現実の結果でありますが、その意図においては極力善政をしくということが、すなわち民主主義政治の真髄であると考えるのであります。  以上の概要等につきまして、この機会通産大臣の御真意のほどをお伺いしたいと存じます。
  10. 池田勇人

    池田国務大臣 お話通り政治の要諦は、国民全部がその堵に安んじ得るようにすることにあることは、私も十分承知いたしておるのであります。しかして長きにわたりインフレ経済統制経済を一気に安定経済に持つて行きますためには、そこにいろいろな摩擦もあると考えられるのであります。これは私はある程度摩擦を覚悟いたしまして、できるだけ摩擦を少くし、万人おのおのがその堵に安んじ得るような政治をいたしたいと念願し、また努力を続けておるのであります。六千三百七円ベースにいたしましても、なかなか苦しいということは、私もよく知つております。また中小企業家転換期における金詰まりの問題も、十分自分としては感じておるのであります。しかもまた三月危機といわれております年度末における税の徴收につきましても、何とかして納めやすいようにという気持をもつて行つております。税の中でも問題になつております申告納税につきまして、補正予算で減らしましたけれども、なお赤字が出るような情勢であるのでありますが、この赤字も仕方がない。決して苛察にわたつてはいけないというようなことを指示いたしておるような状態で、何とかここでうまく切抜けて一人の落伍者もないようにしたいというのが、私の念願であるのであります。こういう気持にはかわりはないのでありまして、話をいたしますときにもその気持で、話をいたしたと思うのでありますが、ああいうふうに新聞に出まして、世間を騒がしたということは、まことに遺憾に考えておるのであります。ただ私の真意は一人の落伍者もないように根限り努力しておるということを、ここにあらためて申し上げたいと考えております。  なお中にあります文句につきまして一々釈明してもいいのでありますが、とにかくあらゆる問題につきましては、政府が全部責任を負うことは当然のことであります。これは申し上げるまでもないのでありますが、今の金詰まりの問題につきまして、いろいろな機会にも申し上げた通りに、銀行におきまして先の見通しがつかないために、出し澁る場合ももちろんあることは、だれも認めておるのであります。またその一面経営者側におきましても、銀行が貸し得ないような不合理な場合、あるいは採算の合うよう仕事をせられていない場合もある。こういうことを私は言つたのでございますが、ああいうふうに載つて見ますと、経営者側にだけ責任があるように聞えたということは遺憾でございます。あくまでこういう問題につきましては、政府責任があるということはもちろんでございます。ただ一部に経営者の側においても、金融機関側にあると同様にあるのではないかということを言つたのであります。そのほか言葉の使い方については、お聞き及びの通り私は地方言葉を使いますので、東京の皆さん方にはあまり通じないというようなことで、刺激したことはまことに遺憾だと考えております。
  11. 門脇勝太郎

    門脇委員 通産大臣の御心情をるる伺いまして、新聞記事に関することについては、私も了解したわけであります。  なおこの中小企業の中で、数から言つても、量から言つても、一番大きな分野でありますところの産業界のことにつきまして、この機会にあわせて一言お伺いしたいと思うのであります。現在この纖維が公団関係政府責任において大体百七十億円ほど滯貨をされておるということを私どもつておるのであります。ところがこの百七十億円にも及ぶ厖大滯貨をその筋の指令によつて三月末までにこれを全部拂下げその他の方法によつて市場に放出する、こういうことに伺つておるのでありまして、これが現在纖維産業界に影響して、纖維産業は絹、人絹あるいは綿スフその他毛織物、これが生産業者あるいは配給業者または小売業者、いずれを問わず非常な脅威を受けまして、市価が日に日に暴落する。この現状を放つておきますと、遂に纖維産業はこのまま全面的に崩壊するのではないか。こういつたようなきわめて危險な情勢にあるのであります。この厖大滯貨がそのままで持ち越されることについては、あるいは月々厖大倉庫料がいるとか、あるいは品物の荷いたみがあるとか、その他いろいろな角度から早急な放出の関係も考えられるのでありますが、しかし日本産業界において一番大きな分野を占めるところの纖維関係が全面的に崩壊するということは、日本経済再建建前から、これは大問題であると考えます。この点に関することが一点。  いま一点は、従来農村に対して報奬物資を配給せられる。現物給與されるということの形式におきまして、そのやり口が農業側商業側のいわゆる取り合い状態になりまして、従来この問題に関連して商業者側の部面の声を聞いておつたのでありますが、最近物価暴落の影響を受けて、配給品が停頓して、ことに綿製品が停頓しまして、これが処置に現在非常に困窮しておる。このことについては、私が申し上げるまでもなく政府においてつぶさに御承知でありますから、この点は省略して申し上げませんが、こういつた最末端のこれを引取るところの権利者農民である。その農民暴落に影響されて、その商品を引取らぬ。しかもまだ引取りの期限中である。しかし終局において引取らぬということは、今日において物価関係から明瞭であるのでありますが、こういう場合に政府がその責任において指令を発し、その責任において計画された問題で、万一にもその命令によつて操作をしております配給業者が損失をこうむるということになりますと、政府は道義的な威信を失墜することになるわけでありまして、これは当然政府責任において処理さるべきものであると私は痛感するものであります。この問題に対して、政府はどういつた見解を持つておられるかということが第二点。  第三点としましては、将来この報奬物資に対してどういう見解を持つておられるかということを伺いたいと思います。
  12. 池田勇人

    池田国務大臣 纖維関係滯貨につきまして、今後その処分をどうするかという御質問が第一点だと思いますが、纖維品の輸出滯貨は大体百七十億見積つておりますが、この金額の算定はずつと以前の公定価格によつての算出でございます。ただいまのところではそうはないと思います。百四、五十億くらいかと考えておるのでありますが、昨年来綿製品の放出を相当いたしましたために、市価に影響があつたのであります。しかも最近におきまして絹織物を三十億円ばかり放出する予定で進んでおつたのでありますが、そのことは取止めることになつたのであります。永続的ではございませんが、契約が伴わないことになりまして、一時中止することにいたしました。従いまして今後輸出滯貨をどうするか、いつどういうような処分方法を講ずるかということにつきましては、これはお話通りに纖維界に非常に大きな影響がございますので、処分の方法、時期につきましては愼重に検討をいたしておる次第であります。御承知の通りに四、五日前も早急に処分するように覚書が来たのでありますが、私といたしましては、市況の状況を十分考慮しなければならないので、これが適正なる方法につきましては、ただいま研究をし、また関係方面とも折衝いたしたいと考えておる次第であります。  次に報奬物資として出しました纖維製品が農業、あるいは商業方面におきまして代金の支拂い遅延が起つております。この金額はただいまのところ二、三億円くらいでありますが、報奬物資の配給につきまして、いろいろなわれわれとして考慮しなければならぬ点がございます。またそれの関係の金融面につきましても、この際何とか処置をとらなければいかぬというので、先般来大蔵省、通産省で話を進め、また日本銀行等にもいろいろな調査を命じまして、善後策を講じつつある状況であります。  次に報奬物資の点につきましては、これは今後の状況によつてやはり今までのような考え方では行かないのではないか、実情に沿つたやり方をいたしたいと考えております。
  13. 高橋清治郎

    ○高橋(清)委員 今日はいろいろな事情で時間がないために、過般の新聞記事の問題だけに止めることにいたします。大体大蔵大臣が本会議におきましても、予算委員会におきましても、経済が安定しておるということを強く幾度となく答弁なさつておるのであります。今日中小企業がどんなに経済の不安定、金詰まりに悩んでおるかということは、実情をほんとうに大蔵大臣として把握しておるのか。その大蔵大臣が通産省を兼任されて過般の一日の記者団会見におきまして、中小企業の倒産やむなしというような言葉を、不禁愼にも放言するに至つては、大臣が日ごろ心の中に包蔵しておるところのものを忌憚なく暴露したものであると思うのであります。かくのごとき大臣を通産省としていただいておくことは、日本の産業の不振と、中小企業家ばかりではなく、一般事業家が将来に対して非常なる不安を感ずるのであります。この意味におきまして、ただいまの委員会においては、まことに大臣は一人の落伍者もないようにするというようなお言葉だけは申しておりますけれども、過般来のその御答弁ぶりや御行動を見ると、どうしても信ずることはできないのであります。ここにおいて大蔵大臣としての職務、また通産相として重大なる職務を一人で兼ねるということは、なかなかお忙しいことでもあろうと思いまするので、吉田総理からのお言葉がなくとも、池田大臣個人としてこういうふうな諸般の情勢に顧みまして、みずから兼務をやめるというようなお考えがありますかどうか。この点をひとつお承りしたいと思うのであります。
  14. 池田勇人

    池田国務大臣 わが国の経済は不安定から安定に向つておると申しておることにかわりはないのでございます。これは日本の経済全体としてのあれであるのであります。しかし転換期におきまして、一部におきましてかなりお困りの方が出て参りますことはやむを得ないところであります。われわれとしてはそういうことのないように日夜努力をいたしておる次第であるのであります。  大蔵大臣通産大臣との兼任の問題につきましては、先ほどお答えした通りでありまして、私も何もすき好んで兼任したわけではございません。いろいろな事情がありまして、総理より引受けるよう命ぜられましたので、引受けた次第でありますので、この点は総理がお考えくださることと考えております。しかし私は一たん引受けました以上は、粉骨碎心、産業行政に努力する考えであることは申すまでもないのであります。
  15. 高橋清治郎

    ○高橋(清)委員 どうも大臣のおつしやる不安定から安定にだんだん向いつつあるというようなお言葉ではありますけれども、実際はなかなかそういうような実態というものをほんとうに把握しておるかどうか。もう少し大臣にこの実情というものを把握していただくことを希望して、私の質問を打切ります。
  16. 神田博

    神田委員長代理 次は風早八十二君。
  17. 風早八十二

    ○風早委員 私も先ほどの理事会申合せに従いまして、今日は、中小企業対策の全般については発言を保留しておきます。  今回の新聞紙上における池田通産大臣の暴言に対して、若干質問してみたいと思う。たつた池田大蔵大臣は、これは内閣全体できまつたことであり、自分通産大臣を好んで引受けたわけではない。しかし引受けた以上は、粉骨碎心、日本の産業の発展のために盡す、こう言われておる。しかしながら実際はどうであるか。これはわれわれは粹骨碎心、日本の産業の破壊に努力しておられるかに見えるのであります。今回の談話の中で、池田大蔵大臣金詰まり責任についてどういうことを言われたか。現在言われておる金詰まり責任は、企業を合理化していない経営者にある、こう言われておる。しかしながらこの企業の合理化ということをどういうふうに考えておられるか。この企業の合理化がなぜできないか。これは蜷川前中小企業庁長官も大体今約四百億くらいの実際融資が中小企業に対して必要であると言つてつたのでありますけれども、こういう銀行側の融資の封鎖ということに、最も大きな原因があることはだれもが認めておるところであります。しかるにその点を全然たな上げして、企業を合理化していない経営者にその責任を負わせるということに、事実上産業を破壊して行く大きな政策上の誤謬があると考えざるをえないのでありますが、こういう点で一体通産大臣はどういう見解をとつておられるか。
  18. 池田勇人

    池田国務大臣 金詰まりの原因はいろいろあるのでありまするが、私といたしましては、政府におきましてできるだけ金詰まりのないように努力しておることは、御了解を願えると思うのであります。しこうして政府以外におきましては、問題はやはり銀行の貸ししぶりも相当あります。また中には銀行が貸そうと思つても貸し得ない。いわゆる回收その他の点から考えて貸し得ない点もあるということをわれわれは知つておるのであります。従いまして新聞に出ましたのは、その一部のやはり経営者側においても金詰まりの原因があるということを申したにすぎないのでございまして、もちろん銀行の方、政府におきましても施策についての責任は十分あると考えておるのであります。しこうして今の金融機関の状況その他につきまして、政府は今までも大分出しておつたのでありますが、今後におきましてもできるだけ余裕金を出すようにし、しかもその出し方につきましては、中小企業の方に向くようにいたしたいと考え、またその措置を準備しておる次第でございます。
  19. 風早八十二

    ○風早委員 今努力しておると言われまするが、また今粉骨碎心とも言われましたが、努力はしておられることは認めるのでありますが、間違つた政策で間違つた努力をされた結果、こういうふうなさんたんたる状況に立ち至つておるのでありまして、その点についての反省のない限り、産業行政に携わる政治家としての資格はあり得ないわけであります。その点についてわれわれは今日追究しておるわけであります。池田大蔵大臣が今まで中小企業の問題について言われたことは、一言で言えばでたらめだと考えます。なぜと申しますと、この前の国会で、昨年の五月二十八日の考査特別委員会におきまして、わが党の徳田球一議員からの質問に対して、——そのときちようど今と同じように自殺者、あるいは心中者がたくさん出ておる。その事実をとらえ、これに対しなお悪税が課せられるということは、みすみす自殺や心中を進めて行くことじやないか、これに対してどういう措置をとるかという質問があつたわけでありますが、それに対して当時の池田大蔵大臣は、そういうふうな場合にはその税を訂正するにやぶさかでない、こういうふうに言つておる。しかしながらその後実際に実情に即して税金をとつておるかといえば、そうじやない。民生委員にかかつておるような非常な困窮した人たちにも十七万円、二十万円という税金をぶつかけておる。こういつた実情が幾らでもあるのであります。それがあるがゆえに、その後も新聞でもほとんど毎日欠かさぬくらい税金にからんだ心中であるとか、あるいは自殺であるとかという問題が出ておる。こういう点から見まして、そのときにその場あたりの言いのがれで、善処する、あるいは適当に考えて努力する、こう言われますが、いつもそれを実行されたことがないのでありまして、であるから私はでたらめだと言う。今度また新聞記事で十月までには中小企業は何とかなるというふうなことを言つておられるようでありますが、しかしながら一萬田日銀総裁はどう言つておるかというと、乱立している中小企業の整理をますますこれから行わなければならない、十月までには中小企業は結局つぶれるであろう。こういうふうなことを一万田日銀総裁は言つておる。これは昨日の日経でありますが、そういつたようなことを一方では言われておる。これは池田大蔵大臣の言われておることとまつたく反対でありまして、こういう点もこの前にシヤウプが来たならば税金を軽くすると言つておりますが、依然としてやはり重税、ことに苛酷なる地方税がかかつておる。また今度十月には何とかなるだろう。こういうことを次々にでたらめを言つて、その場その場をのがれておられる。こういうことはただ通産大臣としてどうこうという問題じやないと思う。これは通産大臣をやめて大蔵大臣だけならばよろしい、こういう問題じやないと思う。專任の通産大臣を置くということはむろんけつこうであります。ぜひ必要なことであります。しかしながら大蔵大臣ならば中小企業をつぶす政策をとつてよろしいというのか、また中小をつぶす政策をとるという意味なのか、これでは通産大臣の資格なしというのでやめられるのならば、同様に大蔵大臣もやめたらいい。これは要するに政治家としての資格の問題であると、われわれは確信しております。そういう点で大蔵大臣のその場限りの発言ということについて、一体どういうふうに反省せられるか、御答弁願いたいと思います。
  20. 池田勇人

    池田国務大臣 その場限りの発言はいたしておりません。昨年五月にシヤウプ博士が来られたら減税ができるということを申し上げたのは、その通りに行つておるではありませんか。今年度は国税において七百億円の減税でございます。地方税を通じましても国民の負担が軽減になることは、はつきりいたしておるのであります。悪税々々と申されましても、今の御趣旨の点は所得税法によりまして所得を決定する場合に、もし徴税機関が誤つてつたときには、これの善後措置、救済措置はあるのであります。だからその救済措置でやるべきだと思います。租税全体の問題、国民の負担の問題から申しますと、私が昨年言つた通りをやつておるということは、財政演説その他でおわかりであると思うのであります。  なお一万田総裁の言につきまして、中小企業がつぶれる——つぶれるということはわかりませんが、私は中小企業はこの春、秋を越えて行けば、ぐつとよみがえつて来ると考えておるのであります。これは皆つぶれてしまうという議論と、私のようにつぶれないという議論とは、結果が証明すると思うのであります。いましばらくお待ちを願いたいと思います。
  21. 風早八十二

    ○風早委員 先ほども他の委員から指摘がありましたが、池田通産大臣はこの国会の財政演説においても、安定しておる、安定しておるということを繰返し強調した。この安定しておるということと、今回みずから暴露されたのでありますが、五人、十人の中小企業がつぶれたつて、そんなことはあたりまえだといつたような暴言であります。これは暴言というよりも、むしろ安定だ安定だということはまつたくいつわりであつた、事実は安定しておらないのだということを、はつきり認めた証拠であろうと考えるのでありますが、その安定論と現在の中小企業の惨状とは、一体どういうふうにお考えになるか。今回はもはや中小企業は安定だということは、もう言えない筋合いになつて来ておるわけであります。そこでその安定論は、今後安定をはかるということに切りかえられるのであるか。今安定しておると言われるのであるか。そういう点ははつきりしておいていただきたい。
  22. 池田勇人

    池田国務大臣 財政演説で申し上げたと何らかわりございません。日本の経済全体として見ますれば、生産の状況から言つても、物価の状況から言つても、通貨その他いろいろな点から申しましても、安定に入つておるのであります。ただこの安定の度を強くする場合におきまして、ある程度の摩擦が起ることは、私も前から認めておるのであります。中小企業者の一部が倒産するのはあたりまえだというふうな気持は持つていないのでございまして、一人の落伍者もないように努力いたしておる次第であるのであります。
  23. 風早八十二

    ○風早委員 今あたりまえだということを考えておらないと言われましたが、それが当然だと言われるのは、あたりまえだということではありませんか。これは決して言葉じりにとらわれるのではなく、事実中小企業の惨状を確認されておるのかどうか。これから大いに復活に努力すると言われることは一応承つておきたいと思いますが、しかし今この惨状にあるという実情は確認されるのか。あるいは依然として否定せられるのか。その点だけは明らかにしておいていただきたい。
  24. 池田勇人

    池田国務大臣 中小企業においても、できるだけ犠牲を少くするように努力いたしておるのであります。惨状と申されますけれども、惨状というのは程度問題でございまして、私はこの苦難は乗り切り得る苦難であり、また乗り切り得る方策を用意いたしておる次第でございます。
  25. 風早八十二

    ○風早委員 苦難を乗り切るとかいうことは将来の問題であります。今私が承つておるのは、現在中小企業が惨状にあるということを認められるかということなんであります。これは程度問題だといわれますけれども、程度問題といつても結局惨状を認められるかどうか。程度問関ということは、結局水かけ論にあなたは持つて行かれようとする意図であると思いますが、現在中小企業がつぶれておるということは、何よりも中小企業庁振興部の公報課から出しておる政府の公式資料、つまり中小企業実態調査によつても、明らかにつぶれておる。しかもつぶれておるその原因が主として税金であるということも、ここにはつきり出ておる。そういう実情をなおかつ程度問題である、今後はよくして行く、そういうことで、一体政治家として済まされると考えるのでありますか。こういうことを承つても、大体その場でただ一応言いくるめさえすれば、それで職が勤まるというそういう態度が私は問題だと思う。今や全国民池田大蔵大臣通産大臣に対してのろいの言葉を浴せかけております。また今度の五人、十人つぶれたつて当然だというあの言葉は、みんなの憤激を買つておる。そういう中で依然としてやはり金融資本中心の政策を続けて行かれようとするつもりであるか。それは今後は大いに努力すると言われますが、今までの実績から見てそういうことはただその場だけの言いのがれであるとしか考えられないのでありますが、何かわれわれにもう少し確信の持てる、あなたを信頼することのできるような答弁を願いたい。
  26. 池田勇人

    池田国務大臣 経済安定の過程といたしましては、勤労階級の方々も、中小企業関係の方々も、農民の方々もなかなかむずかしい困難な問題があることは、私も承知いたしておるのでありまして、先ほど来申し上げましたように政府はその困難をできるだけ少くするようにやつて来ておるのであります。なお今後におきましても、この政策を続けて行くのでありますが、金融資本家ばかりをわれわれは擁護して行くという気持はないのであります。今の制度でできるだけ能率を上げさせるように、また足りないところは法律改正をいたしまして、できるだけよくして行くようにいたしておる次第であります。
  27. 風早八十二

    ○風早委員 それでは大臣に聞きますが、一体こういうふうな中小企業の惨状——中小だけではありません。もう大小を問わず今日平和的な産業に関する限りは、急速につぶれつつあることは、十分に御承知と思うのです。これはただあなたが言われないだけであつて御承知であると思う。それを知らないということはわれわれも信じません。そのことはドツジ・ラインの必然的な結果であるということも、これは言葉はそういう言葉でありませんが、今度の談話の中にも明らかに出ておる。われわれの今日まで堅持して来たこの政策の必然的な結果として、五軒や十軒の——五軒や十軒じやないのでありますが、そういうものがつぶれるのはあたりまえだというこの考え方と、それからこのドツジ・ラインの考え方と、もう一つはたしか今日の日経に出ておりましたが、ウエルシユ氏が中小企業というものは、日本産業の基礎であるということを言つておる。これは新聞に出ておりませんけれども、蜷川長官に対してもよく闘つた言つておる。要するに中小企業日本産業の基礎であるという立場、これが同じところから一方ではドツジ・ラインというものから当然中小企業はつぶれるようなふうに持つて行かれておる。片方ウエルシユ氏は中小企業日本産業の基礎だと言つておる。これは一体どういうふうに解釈したらいいのか、このことは同時にまた大臣が特にまた大蔵大臣として財政上の必要ということを常に強調しておる。むろん財政上の必要ということはあるのでありますが、この財政上の必要ということと、実情に即して税金をとるということの間にはいつも矛盾があるわけです。そういう場合に一体どつちをとられるか。どうしても心中しなければならない、また自殺しなければならないといつたようなはめに落ち込んでおる実情に対して、さらに重税を課する。そういう実情と財政上の必要というものとはいつも矛盾しておるです。その矛盾しておるというところに今日問題がある。その場合にどちらを一体最終的にとられるつもりであるか。人間を殺しても全体として安定である。こういうようなことがはたして言われるのか、財政上の必要上やむを得ないと言われるのか、その点について大蔵大臣通産大臣として伺いたいと思います。
  28. 池田勇人

    池田国務大臣 日本の産業の基盤は中小企業にあるということは歴史の示すところで、日本の過去からの産業情勢から申しまして、当然なことであるのでありまして、これは何もウエルシユ氏の言をまつまでもないのであります。しこうしてドツジ氏も言つておりますし、またわれわれもそれによつてつておりますデイス・インフレの線は、決して中小企業をつぶすものではないのであります。日本の経済を安定させ、自立経済を立てる方向であるのでありますから、これをうまくやつて行きまするならば、中小企業は当然栄えることと考えておるのであります。  次に殺してまでも税金をとる必要があるかというお話でございまするが、これは何を意味するのかわかりません。もちろん財政需要を満たすだけの税金はとらなければなりませんが、今の税法は国民を殺してまでもとるというふうな税法ではないのでありまして、そういうことは私は考えておりません。税は財政需要を満たすための税であるのであります。
  29. 風早八十二

    ○風早委員 通産大臣は、記者団との会見で、税金でもつて心中しなければならないような者は自分のところへ来いということを言つておられます。連れて来いと言うのだけれども、東京の近くにいる者はともかくとして、全国に何万あるいは何十万という中小業者で同様な状態に陥つている者があるわけです。現にそのために全国で税務署は満員で、毎日々々申請でもつてみんなが非常に困つておるわけです。そういうときにこういうような表現をされておるが、ほんとうに会うつもりであるのか。これは会いに来いと言われたつて旅費もありやしない。そういう点はどういうように考えておられるか。まさか旅費を出してその陳情を受付けるというわけではないと思いますが、そういうようなことは放言であるのか、ほんとうに会うつもりであるか、もし会うつもりであれば、われわれは業者からいくらでも会わしてくれと頼まれておりますので、どんどん行きますが、ほんとうに会うつもりであるのか。この点をはつきり念を押しておきたい。
  30. 池田勇人

    池田国務大臣 私一人が納税者の苦情を一々聞くことができないことは、常識的に考えてもわかることであります。しかし死ぬほど苦しいというふうな方におきましては、私はお会いしてできるだけのお力添えをしたいということは私の念願であるのであります。大蔵大臣として、税を徴収する役所の長官として、私の心構えを申し上げたということは、風早君もおわかりになると思うのであります。北海道や九州の人に私が一々会うことができないということは、常識で判断できることであります。私がこういう心構えであることを言えば、税に関係する人もつとめてそういう方に対して親切に事情を聞き、直すべきものは直すという処置をとるだろうという気持で申し上げておるのであります。
  31. 風早八十二

    ○風早委員 もうこれ以上質問しても、その場ではとにかくこれから善処するという趣旨の答弁をされるにきまつているのでありまして、われわれはその答弁がほんとうにそのように実現するかどうかということについて、今までの実績からいつてこれを信頼することができない。先ほど今澄委員から痛烈に指摘がありましたような諸点なんかとも考え合せてみましても、これはこの際それこそ大臣がみずから善処されなければ、これは私は治まらないのではないか、私は通産大臣専任をするということだけでもつて、この問題は解決するというようななまやさしい問題ではないと思います。これは大臣政治家としての資格の問題であると考えております。これは大蔵大臣くらい勤まるというような問題でないということを、私は最後に申し上げて今日の質問はこれで打切ります。
  32. 神田博

    神田委員長代理 次は今澄勇君。
  33. 今澄勇

    今澄委員 新聞発表に関してだけ、時間がありませんから私も簡單に御質疑を申し上げて終りたいと思います。  第一点としてお聞きしたいことは、新聞に発表された談話は、大蔵大臣としての談話でございますか、通産大臣としての談話であるか、それとも大蔵大臣通産大臣としての談話であるか、それとも政府を代表しての談話であるか、ちよつとお聞かせを願いたいと思います。
  34. 池田勇人

    池田国務大臣 私が会いました記者は財政研究会に所属しておる各紙の記者の方々であるのであります。そういう意味から申しますれば、大蔵大臣として言つたことに相なると思うのでありますが、私は通産大臣を兼務している関係から申しますれば、通産大臣としても言つたということになるでしよう。また国務大臣である関係から申しますれば、政府としての考え方だということも言い得るのであります。しかし会いました新聞記者は、大蔵省所属の新聞記者であります。
  35. 今澄勇

    今澄委員 きよう増田官房長官は記者団会見において、ちようど池田さんが発表されたと同じような大体の趣旨で、そういうことは当然であるというふうな見解を発表されておられますが、それは閣議か何かで池田さんあたりと打合せがございましたか、この点ちよつとお聞かせ願いたいと思います。
  36. 池田勇人

    池田国務大臣 この問題につきまして、閣議で打合せたことはございません。
  37. 今澄勇

    今澄委員 そこで私は今の池田さんの御答弁なり、あるいはきようの増田官房長官の発表なりから見ると、いわゆる中小企業に関する池田大臣談話は、一池田さん個人の見解のみならず、大体現在の吉田内閣が考えている見解である。かように私は解釈をいたしますが、それでよろしゆうございますか。
  38. 池田勇人

    池田国務大臣 増田国務大臣の言われたことは聞いておりませんので、それにつきまして意見を申し述べるわけに行きません。その他の問題につきましては、先ほどお話申し上げている通り大蔵大臣として新聞記者とお会いしたのでありますが、私は他の立場から通産大臣を兼務いたしておりますし、国務大臣としての資格も持つております。
  39. 今澄勇

    今澄委員 大体御答弁で私ははつきりしたことは、現内閣が中小企業に関する大体の政策並びに心構えとしては、今次の池田大蔵大臣談話通りである。ただ言葉の一部の行き過ぎや、それぞれ間違つた点についての訂正があつたものと、かように私は解釈をいたします。そのまた裏づけも大臣からの答弁によつてつたものと了解をいたします。そこで財政政策がいわゆる現下の経済政策といろいろな不一致がある。あるいは民主政治のもとにおいては、いわゆる與党というものがあるから、與党が抱く経済政策なり財政政策は、政府は與党を代表しておるのであるから、政府がこれを行う。その政府大臣が与党と違つた政策を行えば、與党はこの大臣の入れかえをして、国民の要望にこたえるというのが、現下の民主政治のあり方であるところからいうと、私どもは当然今後の運用の上において、それらの民主政治のあり方が実現されるものと思う。もしそのようなことも行われなければ、私はいかに何と言おうとも、與党自由党そのものも、そのような見解に同調するものというふうに考えざるを得ないのであります。  さらに第二点としては、池田大蔵大臣は安定ということをしきりと言われますが、わが国の経済が今安定の状態にあるということは、なるほど治安が保たれておるというところからいえば安定であります。しかしその安定は、わが国においては占領軍の存在というものが嚴然としてあるのであつて、率直に申し上げまして、この嚴然たる占領軍の軍備のバツクの前に、わが国の経済が安定しておるというように考えられる。今日中小企業の一部を犠牲にしてわが国の安定策を強行しても、それら中小企業者は自殺の道は選べても、わが国内治安を撹乱し、大きな暴動を起すおそれはあるまいといつたような見解の上に立つならば、なるほどそのような力弱きものの犠牲の上に、わが国の安定をはかることもできるでありましよう。私は今の日本の経済を安定させる上に、だれかが犠牲を負わなければならぬということはわかります。しかしながらその犠牲をわが国のあらゆる階層、わが国の全部が負担をして、その犠牲の上にわが国の産業が安定し、経済が安定するのでなくて、そのような弱いものがこの犠牲を背負うて、そうして税に苦しめられ融資に苦しめられ、そうして自殺をして行つて、しかもそれらのはけ場は、そういうわが国の現下の特殊事情のもとにおいて、それらが国内の治安を撹乱することができないという姿にあるとするならば、大蔵大臣がしきりと言われておるわが国の経済は安定しておる、あるいは一部のものにそういう悲惨なことがあつてもやむを得ないと言われる言葉は、そういう事柄をさされておるものであるかのように私は考えますが、そうなのですか、どうでありますか、大蔵大臣にちよつとお伺いしたいと思います。
  40. 池田勇人

    池田国務大臣 御質問の点はこうかと思います。経済は安定しておるかどうか、しこうして、もし安定しておるとすれば、一部の人の犠牲においてやつているのではないか、こういうことだろうと思うのであります。この経済の安定につきましては、本国会始まつて以来各所で申し上げました通り、また財政演説で特に申し上げた通りでございまして、いろいろな経済諸現象諸統計を見まして、私は言い得ると思うのであります。しこうしてこの経済の安定は、だれが犠牲になつているか、こういうことでございますが、これはやはり国民が今までのふしだらな経済政策から安定の経済へ行きます場合には、だれもが受けるのであります。この犠牲は国民全体が手を握り合つて、平等に受けるべきであると考えます。これがわれわれの政策であるのであります。従いまして中小企業の方もなかなか困難と思いますが、勤労階級の方におきましても楽ではないのであります。また農民の方々も最近はやはり困難な状況を続けておられることを、われわれは十分承知いたしておるのであります。しかし何分にも今までの不安定から、今後の安定をますます強化する上におきまして、苦しいことはあるのでありますが、これは先ほど来申し上げますように、越え得る試練であると私は考えておるのであります。
  41. 今澄勇

    今澄委員 そこで一点だけ申し上げますが、経済の安定期、インフレの収束期においては、企業のネツクというものは、いずれもみな金融にかかつて来ることは御承知の通りであります。そこでそれらの経済安定期、いわゆるインフレ収束期において、大蔵省が大きく浮び上るということは、これまた言をまたざるところであります。わが国の歴代の政府の中においても、池田成彬氏以来、大蔵省はわが国政府の中において特に大きな力を持つていることは御承知の通りである。この大蔵省というものは、そういつた特殊な力を持ち、金融の上に立つて、常に大きな力を全国産業の上に及ぼしておつたが、戰時中戰後の産業の大きな力の前に一時後退した。最近再びインフレの安定期に際会して、大蔵省は非常に大きな力を持つた。現に今日の料理屋における姿なども、大蔵官僚並びに銀行金融家等の出没がどのような状況であるかということは、警視庁の調査で明らかである。今日のこのような状態のもとにおける大蔵大臣のあり方としては——これは大蔵大臣として申し上げますが、インフレ安定期においては、特に金融資本家、あるいはそれらの金融資本家の元締であるところの大蔵省の責任者して、愼重事に処し最も嚴正でなければならない。そういう立場にある者がかかる言葉を吐かれたということは、すなわちあなた方の一挙手、一投足において企業がつぶれ、あるいは企業が非常に不振に陥るということのために、おのおのあなた方に対して非常なこびを呈し、あるいはあなた方のきげんを伺わんとするというような状況にあるから、思い上られた点が多々あるということを私は認めます、だから私どもは、今日のこのインフレ收束期における金融行政、このインフレ收束期における大蔵大臣というものは、非常にその言動を愼重にしなければならない。しかも私はそのような立場であるところの大蔵大臣が、通商産業大臣を兼務するということは、大きな間違いを生ずる基である、私は今の政府がどのような目的のもとに、通商産業大臣の兼務を吉田さんがあなたに命ぜられたかは、吉田総理大臣機会を求めて質問いたしますが、少くとも私どもは現下のインフレ收束期における日本の金融行政、日本の大蔵行政というものを考えると、そのような今の時代が大蔵大臣に大きな権限を與え、大蔵大臣というものの姿を大きく浮び上らしたので、それは決して池田個人の手腕や力量ではない。私はこういうようなでインフレ收束期においては、なるほど予算に明るい、計数に明るい大蔵省育ちの人々というものは、これらの予算を收縮する部面においては、十分大きな手腕を発揮し、またその存在は国家のためにも大きく貢献されると思います。しかしながら私は大蔵大臣に望むことは、そういう客観情勢から與えられた権力的な自己を過信するかのごとき談話が、新聞に発表せられたりすることは、大きな影響を政治的に與えるものである。であるから私は池田さんがささいなことをこの際訂正されようとも、その心の中に起きているところのこの客観情勢に便乗した倣慢性、それらのものは今日全国の中小企業者が肝に銘じたからには、もはや通商産業相としてあなたがどのような号令を中小企業者にかけられてもその政治的な信頼なきものとし断じなければならないと思うが、これに対する御見解はいかがでございましようか。
  42. 池田勇人

    池田国務大臣 財政経済政策の重要さは、常に同じでございます。ことに最近の金融行政につきましては、十分なる注意を拂つてつておるのであります。自己を過信したることとおつしやいますが、私は何も過信してはおりません。全力を盡してやつておるだけでございます、その点は十分おわかりを願いたいと思います。
  43. 今澄勇

    今澄委員 これで終りますが、私が先ほど議事進行にかりて質問をいたしました際において、池田通産大臣がこの部屋を出て参議院に至る間三十歩ぐらいにして、閣議が終了したということで、民間団体の会合に行つた。それからいろいろ今日の先ほどの私の質問に対する答弁その他を見ても、私はそれらの問題が中小企業の問題を検討しつつある当産業委員会の途中において行われたものであるということを、ここで思い起さなければなりません。それから池田通産大臣大蔵大臣としての数々のいわゆる金融に関する政策を述べられましたが、それらの問題もここでいわゆる高等政策として述べられることは簡單であるが、ポリシー・ボードにおける二十億の融資の問題についても、今日はかばかしく行つてはいない。いわゆる中小企業等協同組合法によつて、認められた信用協同組合設立も、昨年の十二月の二十七日までは、その法律が施行されてから八箇月もたつておるのに、何らこれに対しての許可を大蔵省は與えておらない、しからばそれにかわるべき中小企業への金融機関はというと何らつくつておらない。商工中金の資本の増大もあるいは発行限度の拡大も、前の国会に出すと言つておきながら今国会にも出ていない。少くともそのように中小企業に対して、これをやるやるという掛声だけは出ておるけれども、実際は行つておらない。私は中小企業がわが国産業の根幹であり、またその及ぼす影響が、日本の社会的経済的に大きなものであるということを、大蔵大臣が看過されておるということは、その政治的な閲歴の浅きに起因するものであるとして見のがすとしても、その心構への傲慢さと、その苦労の足りない大蔵官僚としての経歴から、日本中小企業に関する認識の不足であつたという点については、断固今後といえども責任を追究することを留保して質問を終る次第であります。
  44. 池田勇人

    池田国務大臣 お答えするほどのこともないと思うのでありますが、私は金融政策につきまして、第六国会におきましても第七国会におきましても申し上げております。ただ私の思うことがただちに実行できない情勢にあることは今澄君も御存じの通りであります。農林中金あるいは商工中金等見返り資金によります債券発行による長期資金の調達は今国会に提案できることは確実でありますので、今後この方面への金融は相当円滑に行くと考えております。
  45. 神田博

    神田委員長代理 次は山手滿男君。
  46. 山手滿男

    ○山手委員 時間がないという委員長からの御連絡でありますので、簡單に一点だけ私は通産大臣にお聞きをしておきたいと思います。というのは、先日通産大臣を初めてこの委員会に就任早々おいでを願いまして、通産大臣の抱負を聞こうということで、理事会をやつた席上におきまして、どんな重要な問題があるか、どういうふうな問題があるかというふうな話の行きがかりからいたしまして、あるいは電力再編成の問題あるいは中小企業の問題などがあるのだという話が出ましたところが、通産大臣はそんな問題は大した問題ではないのだというようなことを、ここで放言されておるのであります。今おいでになるこの席で放言されておる。その場におりましたわれわれ野党のみんなは、大蔵大臣の根本的な御認識が、中小企業についてどういうものであるかほのぼのと知ることができた。これは大蔵大臣が何かへんなことをやるのではないかというようなことを印象づけられた。ところがその直後一日の記者団会見において、あの中小企業の問題に触れてああいう暴言をやつた。二三の点において訂正をされたといえども、われわれに対する印象、さらにそれから伝わつて行くところの全国の中小企業者に対する印象は、これはぬぐうことができないのであります。今さつきある委員の質問に対しまして安定を強行するならば、ある程度のことは避けられない、こういう御回答があつた。三十分ほど前に通産大臣から中小企業が倒れる、ある程度のことは避けられないという御回答があつたのでありますが、これもその底に流れておる一つ意見だと私は思うのであります。昨年第五国会でやりました行政整理の問題は、現に官に勤めておる者を馘首したのでありまして、そういう意味において直接的であつた。ところが今大蔵大臣がやろうとしておる、すなわちある程度のことは倒産もやむを得ないとおつしやつたことは、別の意味での行政整理で、中小企業の整理をやろうとしておるのである。しかもこの一日の新聞記者団との会見におきましても、十月ころまでには中小企業の整理が一段落すると思うが、じたばたする人間が少くて済むように、いろいろな施策をやつて行かなければならないと思うと、通産大臣言つております。十月ころまでに整理をやる、じたばたすることがないような方法で整理をやる。こういう記事が出ております。これは中小企業の整理を通産大臣が考えておる底意だと私は思うのであります。その点通産大臣になつて根本的にどういう考え方でおられるか、それを明らかにしてもらいたいと思います。
  47. 池田勇人

    池田国務大臣 就任いたしまして初めて参つたときに、理事会の席で私が申しましたことは、はつきりした記憶はございませんが、電力再編成の問題にしても、大して時間をとる問題ではない、こういう意味で申し上げたのであります。すなわち私はある程度関心をもつて検討を加えておりましたので、就任直後の閣議にかけまして出したような次第でございます。問題は非常に重要な問題でございますが、政府が案をきめます前に大した時間をとらないという意味で申し上げておるのであります。  次にある程度のことはやむを得ないという言葉についての問題でありますが、とにかく悪性インフレ安定へのときには、ある程度のしわは寄つて来るのである。それは私は国民全部が力を合わせて乗り切り得るしわだ。困難だ。こう申し上げておるのであります。何もほかの悪作用を予期しての考えでなしに、われわれはこれを乗り切らなければならぬという気持で、言つておるのであります。
  48. 神田博

    神田委員長代理 本日はこの程度にとどめまして、次会は来る六日午前十時より開会いたします。詳細は公報をもつてお知らせいたします。  本日はこれにて散会いたします。     午後三時四十六分散会