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有田(喜)
委員 省議に出て来る来ないという問題をとりあげられたようでありますが、私の経験によりますと、省議に、
中小企業庁の問題で非常に重大なときには、所属
大臣が出て来いという催促をされるべきはずだと思いますが、そういう催促があ
つたのかないのか、たいがいの場合は、忙しいときはその代理を出すということが、しばしばあることでありますが、私は
通産省の慣例はよく存じませんが、現にこの
委員会におきましても、
委員長が忙しければ
委員長の代理を
神田さんがや
つておられる。またきようは
通産大臣がお見えにな
つておりますが、お忙しいときにはかわりの
政府委員がやるということは、始終あることでありまして、これは私はそう大きな問題じやないと
考えます。また
長官の無断出張云云の話がありましたが、私の常識から見ますならば、
長官が出張されるにはおそらく旅費をもらう、旅費をもらうには何か出張の書類を出さなければ
会計課長は旅費を出さない。また
会計課長がその旅費を出したならば、おそらく
大臣直属の官房の補佐官として、
会計課長から
大臣に連絡すべきはずだと私は思うのであります。こういうことはしばしばあることでありまして、
大臣が一々お前はいつ出張するかどうかと言うことは、お忙しいからだで普段からや
つておられないと思います。要するに官房長と
大臣との連絡が悪か
つたにすぎないのじやないかと私は思います。
またあの発表云々の問題でありますが、これは
大臣の御
見解で、こういうものは省議にかけるべきであると言われればそれまででありましようが、あの発表というものは、要するに事実の統計を集められたその事実を発表されるものでありまして、私はそれが大きく
長官がやめなくちやならぬというような問題でないと思います。何度も承りますと、そのときにはやはり本省の広報課の
事務官の立会いのもとで発表された。これはどの省に行きましても、発表に対して主管
大臣の許可がなくても、そういうことはありがちのことでありまして、
長官をやめさすとか、あるいは辞職を勧告するというような問題ではないかと私は
考えるのですが、
大臣はやはりそういうことを、それほど重要としてお
考えにな
つておるか、また承ると
大臣は懲戒免官というようなことはしておられないようでありますが、辞職を勧告されたというような事実もあるようであります。私は
中小企業庁の
長官は、御
承知の
通り中小企業を擁護するところの一番大事な役割だと思う。ことに今日の
中小企業は、非常に重大なる危局に際会しておりまして、私は非常に重大なる時期であると思います。いたずらにこういうような問題で、
中小企業庁の
長官を更迭せしめることは、きわめて不適当なことではないかと
考えます。ことに
中小企業庁は外局でありまして、外局
長官というものは、内局の局長とおのずから違うのであります。そこは
大臣もよく御
承知のことと思いますが、
相当独立性を持
つております。ことに
中小企業庁のできたときのいきさつから見ますと、
中小企業庁は
相当外局のうちでも特別な独立性を持
つておる。
中小企業庁の設置法を見ましても、
中小企業庁がみずから国会に対して
意見を提出するというような條項さえあるのでありまして、これは
一般の外局よりも、もつと独立性を強く持たした官庁であります。かような点を
考えますと、この
長官の辞職勧告とか、あるいは罷免ということは、きわめて私は重大なことだと思います。これに対する
大臣の御
見解を再び承りたいと思います。