○
宮幡政府委員 ただいま伊藤
委員のお尋ねでありますが、御
意見の点は御
意見として承
つて、なお研究させていただきますが、
値上げの根拠につきましては、安本側の
説明と、われわれが
考えておりますことと、ただいま承りますと若干の食い違いがあるのでありまして、その点はまた適当な機会一致さしていただかねばならぬと思います。通産省といたしまして
値上げの根拠と
考えておりますのは、五千三百円のべースを基本といたしましたところの賃金べース、それを
値上げ前の
料金の中に織り込んであ
つた。
火力出力を増しますため、昨年度までは三百六十五万トンの
石炭をたいておりましたが、今年は四百七十万トンをたく、この
原価が織り込んでない。それから約百七十億円と予想されます
火力の出力を増しますところの修繕費が、九十六億円しか
値上げ前の
電力料金のペースは入
つておらなか
つた。まだほかにもこまかい要素がありますが、大きな点はその三つよりまして、どうしても最初は一・五九倍
程度の
値上げをしなければ、この足りない分が補足されないではなかろうか。こういう
状況から本年の三月以来、
電気料金値上げの問題が、必至に
考えられて
参つたのであります。その後一・三二二倍というようなことも、上
つて参
つたわけでありますが、その間日発の
経営がお説のようにダイヤモンドの方でお調べの結果二億、労組のお調べは十九億の黒字があ
つたということでありますが、これは御
意見として承
つておきますが、その
通りだとも、その
通りでないとも申し上げる材料を、ただいま持
つておりません。要するにさような
状況で、一番難点のできましたのは、
火力発電使います四百七十万トンの
石炭の購入が、困難な
つて参りまして、特に配電会社の方に貸してありまするところの売掛金を、大いに回收いたしましたが、なおかづ配炭公団に対します
石炭の未拂金が、増嵩して来る形でありましたので、これに対しまして大体十五億円と思いますが、緊急の融資等もいたしまして、実際は二十五億円
程度やらなければ
火力発電の出力を、来年の二月の一番渇水期おいて、最大の出力を出すことができない予想で、その準備態勢としては、二十五億円くらいの金融が、必要でありまするが、その余はいわゆる
関係筋で調べた結果は、赤字融資となるので絶対にいかぬ。
料金が
値上げされた上おいては、赤字融資でないから、つなぎ資金はよかろう、けれ
ども、
料金が
値上げされないとすれば、赤字融資であるから、現在よいか悪いかは別として、予算
操作の面からして許されないので、不十分なるつなぎ資金をいたしたような現実であります。通商
産業省といたしましては、日発が黒字であるということの御指摘は、少し研究さしていただかないと、この際お答えできませんが、
値上げの根拠はおおむね指摘しました五千三百円と七千百円ペースの差、
石炭の三百六十五万トンが四百七十万トンにふえたこと、
火力を来年二月の渇水期に最大出力を出すために補修費を見る。あえて戰災と申すのではありません。それに対し百七十億円
程度の補修費が必要なのが、九十六億円
値上げ前の
料金の中に織り込んであ
つた。これを是正するための
値上げである。かように私
どもは主張して参り、またその
通りであると、ただいまも信じております。それから
従業員に対しまする、各種の臨時の手当の支給につきましては、これは中労委も入
つておることだし、日発には日発として経常担当者がありましても労使双方で、
お話しくださいました協定に対しましては、通産省において特に不都合だというので、監督権の発動をいたさなければならないと
感じます材料のない限り、両者のおとりはからいをそのまま見ておきたい、かような
考えでおります。