○
床次委員 次にこの十二条の
測定単位に関しまして、
質疑かたがたなおあわせて私の希望も申し上げておいた方が、今後便宜ではないかと思いますので申し上げたいと思います。
土木費の中のたとえば
橋梁費につきまして、
面積が
測定単位にな
つておりまするが、
面積だけでは必ずしも
橋梁費の
内容を十分に現わし得ないのでありまして、でき得れば当然
橋梁の数というものも、考慮に入れられなければならないというふうに
考えております。それから
河川の問題につきましても、昨日も
お話がありましたが、
河川によりまして
河川の
種類、
準用河川あるいはその他の
河川というふうな
種類も、相当考慮しなければならぬ。なお
河川の数も
考えなければならぬのではないかというふうに
考えますが、そういう
意見を承りたいと思います。なお
港湾につきましては、昨日も
お話がありましたが、なお
港湾の数というものに対しまして、十分考慮しなければならぬではないか。昨日も
漁港の問題が取上げられましたが、
漁港のごときは当然これは数を考慮することによ
つて、ある
程度まで
漁港の経営に対する
経費というものも、しんしやくできるものと思うのでありまして、ただいまのような
基準だけでありまするならば、設備のよい大きな施設だけが大きな
交付金をもら
つて、実際
地方の要望に沿わないという結果になるのではないかと思うのであります。また
行政費その他の
関係におきましては、これに大体
町村という問題が上
つておりますが、
場所によりましては島が少くないのでありまして、私
ども直接知
つておりまする鹿児島県のごときは、
島嶼がなかなかある。この
島嶼に関する
行政費、あるいは
島嶼に対るいろいろの産業上の問題におきましては、普通の
場所以上に
経費がかかるのでありまして、
島嶼があるかないかということにつきましては、これは
測定単位としては重要なものになると思うのであります。その点が欠けていると思います。
それから第十三条
——ついでだから申し上げるのでありますが、この計数に対しまして、まだまだ考慮すべきものがたくさんあるのではないかと思います。私の方の気のつきましたものは、たとえばここに
寒冷度、
積雪度というものがありまするが、南方の非常に
降雨の多いところは、
雨量が多いために、益にもな
つておりまするが、同時に
被害にも多いのでございまして、特に最近のごとく自然が荒廃しておりまするときは、
雨量の多過ぎるということも大きな
負担にな
つているわけであります。
降雨量によりまして、しんしやくするということは、
積雪度によ
つてしんしやくするということと同じだけの意義を持つというふうに私
どもは
考えております。なおこれに関連しておりまするが、
災害の問題であります。
災害の
度数がどの
程度に加わ
つているかということは、これは日本といたしましては、わが国の
状態から言うと、当然考慮すべきものではないかと思うのであります。
災害の
度数がま
つたくたまに来る偶発的のものでありますならば、特別の
処置だけでよいのでありまするが、ほとんど毎年必ず来るというような
——特に
台風のごときは毎年季節的に来ることが明らかであります。しかもその
被害を受けまする
場所が、太平洋に面したところが
中心にな
つて、その
台風の通るところは必ず
被害を受けるということにな
つておるので、すでに統計的にも明らかにその
被害率というものも出ておる。頻度というものも明らかにな
つておるのであります。そういうものは当然考慮すべきものではないかと思うのであります。また同時に旱魃という問題も、逆の現象でありまするが
考えられるのであります。また土地の非常によいか悪いかというその
地域差というものも、
寒冷地と同じ
程度考える余地があるのではないかというふうに見られるのであります。なお特殊の
状態といたしましては、中央から距離が遠いということ、今までの日本の
行政は非常な中央集権的な
行政が行われているにかかわらず、中央との距離というものはま
つたく無視されているのでありますが、中央と距離が遠いということに対しましては、あらゆる方面においてこれは
負担が増大にな
つておりまして、経営上各
団体は困難を来しておるのでありますから、中央との距離を
測定の
単位に入れる、あるいは補正計数に入れるということは、当然必要にな
つて来るのではないかと思います。こういうことにつきまして、まだまだ私
どもは十分
当局にも研究してもらい、われわれ
委員会といたしましても研究いたさなければならない。これはよほど問題が多いのでありまして、先ほ
ども申し上げましたが、今後この十一条、十二条、十三条を十分
審議することは、中央におきまする
予算審議と同じだけの
意味があるのであります。
従つてこの
単位を単に規則できめられて、実は国会におきましては、その
単位をきめる機会がないということは、はなはだこれは十分な
地方自治の発展のためにどうかというふうに、私
ども疑念を持
つているのであります。いろいろ関連したことを申し上げましたが、一応この際
当局の御
意見を伺いたいと思います。