○東條
政府委員 何ゆえに
資金の利率が割高であるかという問題でありまするが、実はこの
預金部の
資金の
コストは比較的割高についております。それでこの御
審議を願います
法律案で御承知いただけまするように、
相当この二十五
年度の
予算におきましては、行政整理の結果その預金の吸収に携わ
つておるところの各
郵便局の
人件費の切下げをいたしまするとか、あるいはその他この
預金部の諸掛の
経費をできるだけ節減いたす。また
運用利殖金の方について申し上げて見ますると、できるだけ
預金部の利子に遊び金がないように、また金にそつが出ないようにということで、できるだけ利殖金收入につきましてこの増額に努力いたしたのであります。たとえて申し上げますると、二十五
年度の
予算額におきましては、前
年度の
予算では六十六億見当を見込んでおりましたのを倍額の百三十億見当見ておる。あるいは
郵政事業特別会計への繰入れにおきましては、二十四
年度の六十七億円を六十二億円、約五億見当を節約して参るというようないろいろな措置を講じておるにもかかわりませず、二十五
年度におきましても
一般会計から三億二千万円の繰入れをいたさなければならぬ。これは御承知のように前
年度におきましては約三十七億円見当の
一般会計からの繰入れはいたしたのでありますが、こういうように私
どもといたしましては、従来
預金部特別会計が
相当長期引続いて赤字を出しておりますので、二十五
年度におきましては何とかこの
預金部会計の合理化によりまして、
一般会計の租税負担においてこの赤字の補填をする必要がないようにというような努力をいたしておるわけであります。しかしながらそういうような努力をいたしておるのでありまするが、
資金コストにおきましてはやはり六分八厘見当の
コストがかか
つて参る。その上利子は三分三、四厘のものでありまするが、そういうようなことでありまして、いかに努力をいたしましても三億見当の赤字が出て参りますので、やむを得ず
法律案を
国会に提出いたしまして、御
審議をいただいておるわけであります。結局この
資金コストの引下げに、
政府といたしましてこの数年来いろいろ努力をいたしておりまするが、なおかつこの
程度の
資金コストの必要があるということが、御指摘の問題点かと考えております。私
どもといたしましてはこの
資金コストをできるだけ引下げ、従
つてこの
一般会計の租税負担で、
預金部の赤字を埋めなければならぬということを一応避けるとともに、なるべく
運用方面におきましては、利子の歩合の引下げをはか
つて参らなければならないということには、努力をいたしておるつもりでございまするが、なおかつ本
年度におきましてはこういう結果に相な
つておるということでありまして、この事態が決して十分であるとか、何とかまあこの
程度ならがまんができるという状態にあるとは考えておりませんので、今後ともこの支出の面においてはなお十分の検討を遂げまして、さらに
コストの引下げをはか
つて参り、
一般会計の負担を除くことはもちろん、利子の分におきましても、この上とも利子の引下げをはかる余裕がないかどうか、十分の検討を続けて参りたい、こう
思つております。