○風早八十二君 たいへんこれはありがとうございます。私
どもはその趣旨に
従つて、上の方ではやられるということだけは十分確認します。それだけに実際の
実情を見ますと、先ほど中野
委員からも御発言がありましたように、これはもうあなたの御趣旨どころか、先ほどあなたがある
税務署を視察されまして、実際にうまく
行つておるというような御報告もありましたが、それはまつたくそのときだけのことでありまして、われわれがどんな報告を受けましても、また私
どもが事実
業者の
諸君と一緒に
税務署に参りましても、その
業者に対する扱いたるや
人間扱いではない。会うとか会わないとかいう問題じやありません。てんで
人間扱いしてない。まつたくばかやろう呼ばわりしてや
つておるわけでありますが、そのためますます
業者諸君は萎縮して、結局自殺しなければならない。これは今
税金による自殺ということは見つけるのにほとんど手間をとらない。どこの新聞を見た
つて毎日何かかんか出ておる。そのくらい年末にあた
つて税金の徴収というものが、
業者にも面接生きるか死ぬかの打撃を與えておるのであります。こういう点はもつと深刻に
実情をお考え願いたい。ただ公平であるとか公平でないとかというような段階ではない。実際にとられるかとられないか、生きるか死ぬかという問題にな
つておるのであります。そういう意味におきまして私はこの問題を出しておるのでありまして、財政の必要ということと、生活の
実情ということと、この三つのいずれをとるべきかという問題にな
つておる。かりにそれで財政に穴が明いてもしかたがない。実際
実情に即してやらなければならぬというのが阪田局長の趣旨であり、またそれこそは、今
長官が御自分でやはりそういうふうな趣旨の指示を與えておるということでありましたから、私は安心したけれ
ども、実際問題はそういう場合と、それから財政の必要ということが矛盾する場合に、どつちをとるかという問題まで来ておるわけです。その場合にはどうしてもまず
国民は生きなければなりません。
国民を生かさずして何の財政ぞやと言いたいのであります。でありますからこの際はひ
とつ勇断を振
つてこの問題に対処していただきたい。
私は次に民自党の皆さん方に特に訴えたいのであります。それはこの問題は決して政党政派、あるいは一会一派の問題ではありません。これはまつたくほとんど全
国民に共通した問題であります。
従つて国会内におきましても、この問題はどこまでも政党政派を超越して、民自党であろうが共産党であろうが、そんなことはもう言わないで、とにかくこの問題の実態の御趣旨に賛成願いたい。われわれはその場合におきましては、全会一致ということになりますれば、この案文その他はおまかせしてもいい。またわが党の発案でありますから、そういうものは撤回してもかまわない。とにかくこれで実際に
政府を動かして、この年度内に実効を上げるということが問題でありますから、その意味におきまして、ひ
とつ民自党の皆様方の絶大な御支持と御賛成を得たいのです。実は先般来民自党の方へも、
東京の各地域のいろいろな
業者の団体がほとんど漏れなく押しかけて参りまして、廣川幹事長も会
つておるはずで、皆様も御
承知のはずです。また
東京商工団体協議会などは、たびたび参議院会館などで大会を持ちまして、そこへ各党の
議員諸君を招いたのであります。私
どももそこへ何回か参りましたが、実は
実情を聞いてみればじつとしておれないような状態であります。そこで特に民自党の皆さん方にお願いしたいのだが、これはおためごかしを言うわけじやないのでありますが、民自党の非常な有力な一人であります
委員長を前にして、はなはだあれでありますが、酒屋さんたちが今度は同業組合をひつさげて陳情、請願にどんどん来ておられる
実情であります。これは廣川幹事長のおひざ元の目黒でありますが、
業者が全部署名して来ておる。これは廣川幹事長も、十分考慮するというような言質を與えておられるほどであります。この際どうか政党政派を離れまして、問題の重要性にかんがみて、ぜひとも民自党の
諸君の御賛同を得たいのです。
その形式その他につきましては、急ぐことでありますから、明日でもさらに
委員会を開いていただきまして、さらに案も練り直して、今日明日でなければ本会議もなくなると思うので間に合わないと思いますから、ひ
とつ御善処方をお願いいたします。
なお
政府当局に申しておきたいのですが、池田大蔵大臣が今日の各新聞に、たとえば
日本経済を見ましても、証券
業者に対する
税金の査察は当分やらないというようなことを言
つておりますが、こういう処置もできるのでありますから、
更正決定を
年末年始に一時たな上げにすることくらいは、行政措置としてできるわけであります。その点はできることを私
どもは申し上げておる。できない非常なむちやくちやなことを言
つておるわけじやない。そういう意味でこれはさつそく閣議に諮
つて、大勇断を振われることをぜひお願いいたしておきたいと思います。一方におきまして金詰まりの問題がまずこの前にある。その点につきましては
政府は証券
業者に対しましては、多くの株の暴落に対する対策でありましようが、手持株価の評価につきましては、今までは一割を最高にしてお
つたのを、大体一割五分というような非常な含みを今度は與えておるというような
実情にあるわけであります。そうしてみれば証券
業者どころではない。ほんとうに今働いてそうして困
つておる
業者諸君のこの
実情を考えられれば、当然やるべきことであり、またやれることであるということをひ
とつ確認されまして、しかるべく善処していたがきたい。ただこの点につきましてそういう可能性はある、あるいはそれについて検討する用意はある、こういうこについて、あるかどうかということにつきまして、
長官の個人的でもあるいは公でも御
意見を伺いたいと思います。