○川村
委員 私の申し上げることも、大体
平井君並びに小高君と同じであります。ただ一言これに補足して申し上げたいことは、
先ほど有明海の海区
調整委員会の設置につきまして、いろいろ
木下参議院水産委員長から御
説明がありましたが、一応ごもつともだと了承いたします。ただこれと
紀伊水道と問題がからんで参りまして、いろいろ
委員長からも各
委員からも
意見が出たのであります。もちろん
紀伊水道の問題については、相当の
反対も来ておることは今日事実であります。しかしまた
紀伊水道内で、ぜひ
瀬戸内海の海区から切り離して、あそこを保護地帯として設置してもらいたいという
意見が、相当に強か
つたのも事実であります。
紀伊水道の特別海区の問題につきまして
賛成いたしましたのは、
先ほど平井君からも言われたようでありますが、ただわれわれは感情に走
つて、これをぜひやるというのではないのであります。私が実は港湾法の問題でヨーさんのところに行きました際に、一体今
紀伊水道の特別海区を設定するということについて、いろいろこちらにも交渉があるが、君は一体どう思うか、こういう質問をされたのであります。そのときに私は、外海とも内海ともつかぬあの
紀伊水道も、
瀬戸内海にと
つては最も重要な所である。従
つてあの
紀伊水道について保護
政策をとらない限り、
瀬戸内海は全面的に資源の枯渇をしてしまう。であるから、あの
紀伊水道は特別海区にして、十分の保護
政策をとり、さらに現在乱脈に行われているあの密漁を絶滅しなければならないと思うから、
紀伊水道を特別海区にするということは妥当である。それにつけ加えて、私は北海道の噴火湾の例をと
つて参
つたのであります。噴火湾は時間がないのであまり詳しく申し上げませんが、御承知でもございましようが、ほんとうの内海であります。それであの地球岬と砂崎の間でずいぶん密漁をされた時分には、一時あの方面の漁業が成立たないとまで言われたので、いわゆる禁漁区域を拡大し、さらに特別の取締りをしたので、あそこが救われたという詳しい実情を申し上げましたが、それでは
オーケーをや
つてもいいのかという意味のことを言われました。それで私としては、あそこもぜひ特別海区として、実際に保護に重点を置き、そうして取締りを厳重にしてもらいたいということを申し上げて参
つたのでありますが、いずれにいたしましても、今や
衆議院を
紀伊水道の問題は
通過いたしまして、
参議院にまわ
つて四十日になる。これの
審議は、独立の立場において
参議院水産委員会が
審議いたしておるのでありますから、われわれはそれに対してとやかく申しません。ただ各
委員のお考えといたしましては、ぜひ
両院の
協議会を開いて、まとめた方がいいのではないかという御
意見が強いのであります。
平井委員からも
石原委員長に対して、そういう
取扱いをしたらどうかという
意見に対して、
委員長は、なるべく近い機会にそういう運びにいたして、期待に沿うという御答弁があ
つたのでありますが、
参議院の
木下委員長においては、独自の立場で
審議するのであるから、
衆議院も独自の立場において
審議した方がよいではなかろうかとい
つたような
意見でありましたが、そうしますと、一方の
衆議院の
水産委員会では
協議会を開こうとしても、
参議院の方では開かないということになりますと、
協議会が成立たないのでありますが、
参議院の
木下委員長におかれましては、
衆議院の
委員長の言われるように、
協議会を開いていただく御意思があるかどうかということをお伺いし、またぜひ開いてもらいたいということを、御要望申し上げる次第であります。