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福田(喜)
委員 先ほどの質問は、実はまだ完了していないわけでありまして、西村
政府委員の
お話によりますと、技術的の問題がある。かつその方法等につきまして、非常に各種
考慮すベき問題があるからして、
予算等の
措置はまだ
考えておらなか
つた。目下
調査中である。こういうふうな
お話のごとく承りましたが、これはいかなる
予算の伴う問題であ
つても、技術的の問題がないということはま
つたくないのでありまして、
終戰以来今日まで、
予算面上においてこの問題を真劍にお取上げにな
つたことがあるかどうかということを、第一点としてお伺いしたいのであります。
予算としてこれを取上げる場合におきまして、技術的の問題があるからして、これが今日まで延び延びにな
つてお
つたということは、私たちは承服しがたいのであります。実は私は各省に参りましたけれ
ども、私たちの見る目をも
つてすれば、
保安庁当局の方がより合理的、より妥当なる御返答とされたのでありまして、
水産庁当局においては、この問題において非常に立ち遅れてお
つた。もつと露骨に申し上げるならば、熱の入れ方が足らなか
つたということは、これはわれわれは遺憾ながら認めざるを得ないのではなかろうかと思うのであります。御
承知のごとく、
陸上におきましては、
終戰以後最大の問題は、治山、治水の問題である。
魚田、
戰災漁場の
復旧の問題につきましても、海と陸と相並んで、同様の熱を入れるべきであ
つたにかかわらず、今日までこれが
予算面上に一度も顏を出さなか
つたということは、私は
委員として、まことにその理由の何物であるやを解するに苦しむものであります。先ほど
鈴木委員も言われましたが、治山治水の問題というものは——河川の流水あるいはまたデラ台風とか各種の台風から生ずるところの
被害というものは、山だけでなく、川だけでなく、海と直結して各種の
被害を起すものでありまして、治山治水ということに
公共事業費のほとんど大部分を費しておるにかかわらず、これに密接なる
関係があり、
水産資源の確保といいますか、食糧資源の確保として、今日
日本の隆退にかか
つているこの問題を、なぜ併行して取上げて
考えていただけなか
つたかということを、私は
水産委員として真劍に遺憾に思うものであります。ぜひ今からでも遅くないから、ただちに
公共事業費の補正
予算としてでも、今日よりこれを
水産庁において、真劍に取上げていただきたいのであります。今日
漁場の拡大とか、あるいは許されたところの
漁場を一歩でも東支那海等において踏み出して
漁区の拡大をやりたいということを
考慮されているのでありますが、許された国内における
漁場の整備の問題と、すでに許されたものの内容を充実するということは、これは刻下の
急務であ
つて、
漁区の拡大より以上に大問題ではなかろうかと、私たちは思うのであります。この問題を解決せずして、いたずらに
漁区の拡大を願うことは、燈台もと暗しと言われてもあえて弁解の辞はなかろうと、私は
考えるのであります。すべからくこの
戰災漁場の問題につきましては、緩急の度合というものを
考えまして、たとえば
大分県等におきましても、別府の深いところに沈下している航空機の問題、浅いところに投下されている
機雷の問題、こういうふうなものをいかにして
掃海するか。いかにしてこれを掃除して、
戰災漁場の
復旧をするか。こういうことを真劍に
考えていただきたいのであります。承るところによりますと、
掃海というものは、一年を経過すればサルベージにおいては三分の一の困難を倍加して行くということを承
つているわけでありまして、これは放置するならば、刻一刻と経費の問題はかさむわけでありまして、この点につきまして、真劍に今日より飛び込んでいただきたいのであります。さらにまた
委員会におきましては、この問題は治山治水と同様に重要な問題でありますので、ぜひとも
一つの小
委員会を設置して、ただちに本
委員会においても真劍に取組んで、
政府とともにこの問題を当面焦眉の急として取上げていただきたいことを、
委員長に
要望する次第であります。