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梨木委員 私はただいま提出されました
委員長不信任の動議に賛成するものであります。その理由といたしましては、直接的にはただいま私が
証人に対して質問した事項、これに対して
証人はお答えがなか
つた。それではあなたは
証言を拒否なさるのかということを質問したところが、それに対しましていろいろなやじが飛びまして、そのあげくのはてに
委員長は、今の質問は
証言事項以外に属するから、答弁は必要がないのだというようなことで、
証人の
証言拒否を容認するような態度をとられたのであります。しかしながら私が
証人に聞こうとした点は、
証人は
日本の過去においてと
つた軍国主義、あるいは天皇制を支持する
立場にあるのかどうかという点を聞いたのでありまして、この点は、こういう態度をとる者がいわゆる
反動と言われておる。でありますから、この点についてあなたはどういう
立場にあるのかということを聞いた。このことは昨日来
証人は、
自分が
反動と言われてお
つたその
立場から、いろいろな
証言がなされておるのである。でこの
証言は、この委員会において傍聴された方はだれでもがわか
つておるように、ま
つたくの反共、反ソ的な内容を持
つたものであることは明白であります。従
つてこの供述の真実性というものは、こういう
立場からなされた供述というものを信用するかどうか、その人の思想傾向やその
立場というものをはつきりさせることによ
つて、その客観性、真実性というものが明らかにな
つて来るのであるまして、これは
証人の
証言の信用性を確かめる上におきまして最も重要な関連のある事項でありますから、このことを許さないでは決して
証人の陳述から客観的な真実を発見することは不可能であります。だからこれは当然許されなければならないのであります。もしもこういうことが許されないといたしますならば、この委員会というものは明らかに
証人の
証言だけを取上げることによ
つて、自由党があらかじめ予定したような結論を引出す
ためのものであると、そういうように言われても弁解の余地がないわけであります。だからして私は諸君がもしもこの委員会からほんとうにたれもが納得するようなそういう結論、そういうような態度、努力をや
つておるということを示す
ためにも、あのようなへんぱな
委員長というものはやめることが当然だろうと思うのであります。特に私は第二点として、この
委員長不信任の動議の理由といたします点は、昨日この調査の追加要求が議題にな
つたとき、私が討論の
ための発言を求めたが、
委員長はこの発言を許さなか
つた。自由党の諸君にこの調査の追加要求の議題について討論を許しておきながら、反対的な
立場にある私のこの追加要求の討論を許さない。それらは一貫して、
委員長のきわめてへんぱな態度の現われであることは明白であります。(「
関係がない」「やめろ」と呼び、その他発言する者あり)特に、諸君は関連がないなどと言いますが、では昨日からきようにかけての自由党の諸君の質問は何ですか。ま
つたくの反共的な、反ソ的な、そういう質問ばかりしかや
つておらないじやないか。そうしてわれわれが最も事実の真実性を発見する
ために必要な質問をしたことに対して、それを
委員長が許さないというようなことは明らかにへんぱなやり方であります。特に慣例上から言えば、きのうで自由党の諸君の質問は打切られておるにかかわらず、きようにな
つてまだ質問を許しておる。こういう点もはなはだへんぱであります。以上三つの理由によりまして、この
委員長不信任の動議に賛成するものであります。