○菅家
委員 ちよつと
証人にお尋ねする前に、一言申し上げておきたいのですが、先ほど来の
委員長並びに大橋
委員の
質問に対しても、何か
刑事事件が起きておるので、それらに惡影響を及ぼす憂いがあるというような
意味で、ここで真実を述べられないと、かえ
つて証人が不利になると思う。それはたとえば今の
自動車の問題にしても、昨日この
委員会において、瀧澤
証人がその前後の
事情を詳しく
証言をしておる。それによると、
大豆協会には金がないので、非常に
経理に困
つておるから、特別会員にな
つてくれ、別に特別会員というものは
大豆協会の規約にもない、特別会員ということは、ただ金をもらう便宜上に使
つた言葉に過ぎずして、援助してくれ、金がほしい、百二十万円ばかりほしいんだということを言われた。そこでそれは何かと言うと、
自動車を買う金だということがわか
つた。特別会員というのは、全国で私のところ
一つだ
つた。そこで百二十方円の
自動車を買う金がほしいと言うからや
つたという
証言をはつきりしておる。しかも野村
大豆部長が指示をいたしておるのであ
つて、当時
証人が知らないはずはないのであります。そういうことを、何か
事件とからんで真相を言われないということは、かえ
つて証人が非常に不利益になる。おつしやらなければよろしいんです。これは
事件に
関係があるから、不利益を受けるとお感じにな
つたら
証言を忌避されてもけつこうです。私ども本
委員会としては、要するにあなた方を罪人にするという
意味で調べてるのじやない。何も
証人を全部呼んで、悪いことをここで探し出して、そうしてこれを摘発するとか告訴するというような意図のもとにや
つているのではなくして、多くの
公団が非常に世の中の疑惑を受けて、不正事実が多い。一体そういう告発をするに至
つた真相はどこにあるかという、それをこの
委員会では調べたいのであります。そういう見地から言うと、先ほどのあなたが言われた
予算外支出の二千二百八十万円の帳簿、これは私が聞きましたところが、本村
経理部長はあなたと相談の上で、あなたの命令を受けて、すべての書類を焼いたと言う。実に一同唖然としたのであります。そこで焼いたなら焼いたでよろしいが、その金のことがわかる
といつて聞いたところが、大体品目も、支出の
内容もわかると言う。どうしてわかるかと言
つたところが、備品は大体どれくらい買
つた、
人件費の
予算外の支出はこれこれ、
会議費はこれこれとわか
つておる。わか
つておるならばその書類を提出してもらいたいと言
つて、ここに書類が提出されて来た。これを見ますと、そろばんを入れてみると、皆もう間違
つておる。大体飲み食いした金というもの、
事務費、
会議費の内訳みたいなものがあるが、月日別にす
つて見ますと、常盤に行
つた、どこに行
つた、だれだれ外何人とありますが、このそろばんが合わない。
委員会に提出する書類、しかも印刷したものがそろばんが間違
つておる。総計においてもこれは合わない。備品はわかると言
つておられる。この備品もただ大ざつぱに幾ら幾らというだけで、備品の
内容というものはわからない。それでどうして焼かれたかということを、私どもはあえて追究はしません。もしこれが
事件に
関係ありというお考えのもとに
証言を拒否されることは、当然だからよろしい。そうすると私ども
委員は、別個の立場に立
つて、この措置というものは検事局に告発しなければならぬ
事件がたくさんある。
委員会でやらないというならば、私は一個の
委員としてこれを検事局に告発しなければならぬ問題がたくさんある。証拠隠滅をや
つたものもあるし、
虚偽の領收書をと
つておるものもある。
公団内部において不正をした事実がある。私たちは罪人をつくるためにや
つておるのではないのだから、でき得べくんば真実を述べてもらいたい。あなたはこの前
証人として立たれたときと今回とは大分かわ
つておる。たいへんりつばなことをおつしや
つたが、それをわれわれがまた事こまかく調べてみると、ま
つたくあなたの
証言と違
つた事態が実に
公団にたくさんある。そういうことを前提としてお伺いいたしますが、もし私がこれだけ申し上げても真実をおつしやらないというならば、私は
委員として相当の考えを持
つて、今後その方向に向
つて行かなければならぬ。そうすれば私はもう
質問を打切
つてもよい。十分なる証拠を持
つている。ただちに私は検察にそれらのものをやらなければならぬ。そういうことをいたしたくないのでありますから、ほんとうのこと言
つてくださいというのであります。ここであなたが、私が命令して焼いたと言
つたかというて、私どもが検察局に行つで、あなたの罪を摘発するようなことは、本
委員会としてはやらないのであります。真相がわかればいい。こういう間違いがどうしてできたのかということがわかればよい。これだけ申し上げたら大体御納得が行くだろうと思います。あなたも一度は副総裁という名前を持たれたのですから、そのときの真相はどうですか。二千二百八十万円よりも多か
つたのじやないですか。書類を焼いたからには、何か不正がなければ焼く必要はない。不正があ
つたから焼いたのである。検察に上
つたのは二千三百八十万円であるけれども、実際にはそれ以上の金が不当支出をされているという証拠を私どもは握
つておるのでありますが、その点についてはどうですか。