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1950-03-02 第7回国会 衆議院 決算委員会 第6号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年三月二日(木曜日)     午後一時四十三分開議  出席委員    委員長 本間 俊一君    理事 川端 佳夫君 理事 田中 角榮君    理事 永田  節君 理事 藤枝 泉介君    理事 深澤 義守君 理事 金子與重郎君       大上  司君    高木 松吉君       高塩 三郎君    瀬戸山三男君       前田榮之助君    有田 喜一君  委員外出席者         專  門  員 大久保忠文君         專  門  員 岡林 清英君 三月二日  委員江崎真澄君及び松田鐵藏君辞任につき、そ  の補欠として瀬戸山三男君及び高木松吉君が議  長の指名で委員に選任された。     ————————————— 二月二十一日  昭和二十三年度一般会計歳入歳出決算昭和二  十三年度特別会計歳入歳出決算 の審査を本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  国政調査承認要求に関する件  参考人選定に関する件  昭和二十二年度一般会計歳入歳出決算昭和二  十二年度特別会計歳入歳出決算  持株会社整理委員会令第二十三條第六項の規定  に基く、昭和二十三事業年度持株会社整理委員  会経費收支計算書並びに讓受財産及び過度経済  力集中排除法第七條第二項第五号の規定に基き  その讓受けたる財産に関する財産目録及び收支  計算書     —————————————
  2. 本間俊一

    本間委員長 これより会議を開きます。  昭和二十二年度決算に関しましては、第五回国会以来御審議をお願いいたしておつたのでありますが、すでに昭和二十三年度の決算も本委員会に付託になりましたので、議決をいたしたいと思いまして、去る二十二日に理事の諸君に御参集を願いまして、御相談をいたしたのであります。その理事会で本日決議をしていただくことにいたしておつたわけでございます。従つて本日は昭和二十二年度一般会計歳入歳出決算昭和二十二年度特別会計歳入歳出決算議題といたします。この際質疑を終局いたしまして、討論に入ることにいたしたいと思いますが、御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 本間俊一

    本間委員長 御異議なしと認めまして質疑を終了し、これより討論に入ります。討論は、御通告がありますので、通告順従つてこれを許すことにいたします。川端君。
  4. 川端佳夫

    川端委員 ただいま議題といたされました昭和二十二年度一般会計歳入歳出決算、昭和二十二年度特別会計歳入歳出決算並びに既往年度分確認額確認額につき、それぞれ左のごとく議決されんことを動議として提出いたします。  すなわち議決の内容十項目につき申し上げます。  第一、左記は租税及び価格差益納付金徴收特殊物件等の処分並びに代金の徴收等いずれも歳入徴收に関して、措置当を得ないものである。  政府は重ねて過誤を繰り返さぬよう適当の措置を講じ、特に多額の收納未済については、すみやかに收納の完了するよう努力せられたい。     法務庁主管  (一) 一般会計歳入第一部租税及印紙收入、第三款印紙收入、第一項印紙收入東京司法事務局登録税賦課当を得ないもの一件(報告一二参照)  (二) 一般会計歳入第二部官業及官有財産收入、第一款官業收入、第二項刑務所收入大阪外刑務所刑務所收入收納を遅延したもの一件(同一四参照)  (三) 同歳入、同部、同款、同項、千葉及旭川刑務所作業賃金徴收に当り措置当を得ないもの二件(同一六、十七参照)  (四) 同歳入、第二部官業及官有財産收入、第二項官有物拂下代京都刑務所で物件の売拂代金を保管し、これをほしいままに使用したもの一件(同一五参照)      内閣主管(元内務省及び建設院の分を含む)  (一) 一般会計歳入、第三部雑收入、第一款雑收入、第四項公共団体工事費分担金、高知県で治水事業費分担金徴收を遅延したもの一件(報告四八参照)  (二) 同歳入、同部、同款、第九項弁償及返納金大阪府で警察費連帶支弁金の返納に至らないもの一件(同四七参照)  (三) 同歳入、同部、第二款、特別雑收入、第一項、価格差益納付金物価庁外三箇所で取扱の過誤に因り価格差益納付金徴收不足をきたしたもの十九件(同二五—四三参照)  (四) 同歳入、同部、同款、第二項、特殊物件收入内務省東京都、大阪府外二十三県で特殊物件放出物件を含む)の処分に関し措置当を得ないもの三十四件(同四九—六三、六五—八三参照)     大蔵省主管  (一) 一般会計歳入、第一部租税及印紙收入、第一款租税、第二款還付税收及財産税等收入金特別会計第一款租税伏見外七〇税務署で取扱の過誤に因り租税の徴收不足をきたしたもの七十三件(報告一〇二—一七四参照)  (二) 同歳入、同部、同款、第一項所得税川崎外十三税務署源泉徴收所得税の未拂込に対する徴收当を得ないもの一五件(同一七五—一八八、一九三参照)  (三) 同歳入、同部、同款、第十三項通行税熱田税務署通行税の未拂込に対し徴收を遅延したもの一件(同一九四参照)  (四) 同歳入、同部、同款、第一項所得税尾道税務署及日本橋税務署源泉徴收所得税未拂込に対し徴收遅延したもの二件(21報告六六—六七頁参照)  (五) 同歳入、同部、同款、第十四項、入場税京橋税務署免税取消による入場税收納に至らないもの一件(同六五—六六頁参照)  (六) 同歳入、第三部雑收入、第二款特別雑收入、第二項特殊物件收入、佐賀県で放出物件の処分による收入金国庫納付額少きに過ぎたもの一件(同六七頁参照)  (七) 同歳入、同部、同款、同項、愛媛県で放出物件の処分による收入金を職員に対する謝金、手当金等に充当したもの一件(同六六頁参照)  (八) 同歳入、第二部官業及官有財産收入、第二款官有財産收入、第一項官有物貸下料、第二項官有物拂下代東京外財務局国有物件の貸付料及び売拂代金の收入に当り措置当を得ないもの一件(報告一九五参照)  (九) 同歳入、第三部雑收入、第一款雑收入、第十三項雑入、北海道庁及び千葉、鹿兒島両県概算拂過渡額徴收を遅延しているもの三件(同二〇四—二〇六参照)  (十) 印刷局特別会計歳入、(款)印刷局作業收入(項)雑收入印刷局で物品の売拂に当り措置当を得ないもの一件(同二三七参照)  (二) 專売局特別会計歳入(款)專売局作業收入(項)雑收入大阪地方專売局神戸支局で物品の売拂に当り措置当を得ないもの一件(同二四〇参照)     文部省主管  (一) 一般会計第三部雑收入、第一款雑收入、第八項病院收入千葉医科大学で薬品の売拂代金を直ちに使用し、予算外に経理したもの一件   (21報告一〇三—一〇四頁参照)     厚生省主管  (一) 一般会計歳入、第二部官業及官有財産收入、第二款官有財産收入、第一項官有物貸下料、厚生省自動車貸付料徴收しなかつたもの一件(報告二六九参照)  (二) 同歳入、同部、同款、第二項官有物拂下代国立療養所村松晴嵐荘歳入歳出を混同したもの一件(同二七一参照)  (三) 同歳入、第三部雑收入、第一款雑收入、第八項病院收入国立名古屋病院外七箇所で收入金経費に一時使用したもの一件(同二七〇参照)  (四) 同歳入、同部、同款第十三項、雑入、厚生省薬品売拂代金徴收を遅延したもの一件(同二六八参照)     農林省主管  (一) 一般会計歳入、第三部雑收入、第一款雑收入、第九項、弁償及返納金、岡山県で補助金返納額の回收を遅延したもの一件(報告三一三参照)  (二) 薪炭需給調節特別会計歳入(款)薪炭需給調節收入(項)薪炭売拂代東京木炭事務所薪炭売拂金徴收を遅延したもの一件(同三二五参照)  (三) 開拓者資金融通特別会計歳入(款)開拓者資金融通收入(項)償還金收入東京、熊本両農地事務局償還金徴收に当り措置当を得ないもの二件(同三二六—三二七参照)     商工省主管  (一) 一般会計歳入、第三部雑收入、第一款雑收入、第十二項受託調査及試験收入工業技術庁地質調査所受託調査経費として納入させた現金の経理当を得ないもの一件(報告三三二参照)  (二) 貿易資金特別会計歳入(款)貿易運営收入(項)雑收入貿易庁延滯利息徴收に関し措置当を得ないもの一件(同三四〇参照)     運輸省主管  (一) 一般会計歳入、第三部雑收入、第二款特別雑收入、第二項、特殊物件收入運輸省鉄道総局で、特殊物件の処分に関し、措置当を得ないもの一件(報告三四一参照)  (二) 国有鉄道事業特別会計歳入(款)事業收入(項)事業收入鉄道病院等診療料金の低廉に失したもの一件(同三四七参照)     逓信省主管  (一) 一般会計歳入、第三部雑收入、第二款特別雑收入、第二項特殊物件收入東京外逓信局特殊物件の処分に関し措置当を得ないもの一件(報告三六〇)  (二) 通信事業特別会計歳入(款)事業收入(項)事業收入逓信病院等診療料金の低廉に失したもの一件(同三六一参照)  第二、左記は工事の施行、物品の購入等に当り、予算を無視し、或は、予算を超過して執行する等、予算の制をみだし又は、経費年度区分をみだしたもので措置はなはだしく不当である。    これらは主として遵法精神の欠如に因るものと認められる。政府はよろしく反省し禍根の一掃を期せられたい。     裁判所所管  (一) 一般会計歳出、第三部裁判所費、第一款裁判所、第四項簡易裁判所最高裁判所経費年度区分をみだつたもの一件(報告参照)  (二) 同歳出、同部、第二款裁判所共通費第一項営繕費福島地方裁判所経費年度区分をみだつたもの一件(同二参照)  (三) 同歳出第十一部公共事業費第一款公共事業費第一項公共事業費熊本地方裁判所経費年度区分をみだつたもの一件(同三参照)     法務庁所管  (一) 一般会計歳出、第十一部公共事業費、第一款公共事業費、第一項公共事業費河内少年院経費年度区分をみだつたもの一件(報告一九参照)  (二) 同歳出、第十四部行政共通費、第一款官庁営繕費、第一項新営費、山形地方検察庁経費年度区分をみだつたもの一件(報告二〇参照)  (三) 同歳出、同部、同款、第二項補修費福島地方検察庁経費年度区分をみだつたもの一件(同二一参照)     裁判所及び法務庁所管  (一) 名古屋高等裁判所及び名古屋高等検察庁外十箇所で寄附により庁舎を整備し予算の制をみだつたもの八件(報告四—一一参照)     内閣所管(元内務省及び建設院の分を含む)  (一) 一般会計歳出、第十一部公共事業費、第一款公共事業費、第一項公共事業費関東地方建設局予算を無視して工事を施行したもの一件(報告八六参照)  (二) 同歳出、同部、同款、同項、関東地方建設局予算使用当を得ないもの一件(報告八七参照)  (三) 同歳出、同部、同款、同項近畿地方建設局予算を超過して契約をしたため年度区分をみだつたもの一件(同八八参照)  (四) 同歳出、第十二部価格調整費、第一款価格調整費、第一項価格調整費商工省管下商工局予算使用当を得ないもの一件(同四六参照)     大蔵省所管  (一) 一般会計歳出、第十九部終戰処理費、第一款終戰処理費、第一項終戰処理費工事の施工及び物件の調達等予算を無視して契約した等のため予算超過の債務を負担したもの一件(報告二四頁参照)  (二) 同歳出、第二十一部賠償施設処理費、第一款賠償施設処理費、第一項賠償施設処理費仙台財務局予算使用当を得ないもの一件(同二二一参照)  (三) 昭和二十一年度一般会計歳出臨時部、第四款終戰処理費、第一項終戰処理費仙台財務局予算使用当を得ないもの一件(同二二二参照)  (四) 造幣局特別会計歳出(款)造幣局作業費(項)作業費造幣局、同東京支局、同広島支局経費年度区分をみだつたもの一件(同二三六参照)  (五) 印刷局特別会計歳出(款)印刷局作業費(項)作業費印刷局経費年度区分をみだつたもの二件(同二三八及二三九参照)  (六) 專売局特別会計歳出(款)專売局作業費(項)作業費鹿兒島地方專売局経費年度区分をみだつたもの一件(同二四一参照)     文部省所管  (一) 一般会計歳出、第七部教育文化費、第六款国立総合大学費、第六項大阪大学大阪大学予算を超過して物品を購入し又は修理したもの一件(報告二五三参照)  (二) 同歳出、第十一部公共事業費、第一款公共事業費、第一項公共事業費文部省経費年度区分をみだつたもの一件(同二五〇参照)  (三) 同歳出、同部、同款、同項、文部省予算外工事を施行したもの一件(同二五一参照)     厚生省所管  (一) 一般会計歳出、第九部保健衛生費、第四款医療施設費、第一項国立病院国立筑紫病院経費年度区分をみだつたもの一件(報告二七三参照)     労働省所管  (一) 東京都外四県で寄附により庁舎を整備し予算の制をみだつたもの五件(報告三〇八—三一二参照)     農林省所管  (一) 靜岡種畜牧場予算のない工事を施行したもの一件(報告三一九参照)  (二) 食糧管理特別会計歳出(款)食糧管理費(項)事業費食糧管理局で、予算使用当を得ないもの一件(同三二一参照)  (三) 国有林野事業特別会計歳出(款)国有林野事業費(項)管理費東京及び大阪両営林局予算使用当を得ないもの二件(報告三二九—三三〇参照)  (四) 同歳出(款)同(項)同、北見営林局予算を超過して工事を施行したもの一件(同三三一参照)     商工省所管  (一) 一般会計歳出、第十三部物資及物価調整事務取扱費、第一款物資及物価調整事務取扱費、第一項物資及物価調整事務取扱費石炭庁経費年度区分をみだつたもの一件(報告三三四参照)  (二) 同歳出、第十四部行政共通費、第一款官庁営繕費、第一項新常費、第二項補修費商工省経費年度区分をみだつたもの一件(同三三三参照)     運輸省所管  (一) 一般会計歳出第十一部公共事業費、第一款公共事業費、第一項公共事業費運輸省第二港湾建設部予算使用当を得ないもの一件(報告三四三参照)  (二) 運輸省第二港湾建設部で借入金をもつて工事を施行したもの一件(同三四四参照)  (三) 国有鉄道事業特別会計歳出(款)建設改良費(項)設備費東京鉄道局予算使用当を得ないもの一件(同三五一参照)     逓信省所管  (一) 通信事業特別会計歳出(款)事業支出(項)業務費仙台逓信局経費年度区分をみだつたもの一件(報告三六二参照)  (二) 同歳出(款)事業支出(項)建設改良費名古屋、大阪両逓信局経費年度区分をみだつたもの二件(同三六三—三六四参照)  (三) 同歳出(款)同(項)総係費(項)業務費逓信省予算使用当を得ないもの一件(同三六五(1)(2)(3)参照)  (四) 同歳出(款)同(項)業務費(項)建設改良費札幌逓信局及び札幌電気通信工事局で、予算使用当を得ないもの一件(同三六六参照)  (五) 同歳出(款)同(項)業務費逓信省総務局及び札幌逓信局予算目的外経費を使用したもの二件(同三六七—三六八参照)  (六) 同歳出(款)同(項)建設改良費長野逓信局で、予算を超過して工事を施行したもの一件(同三七三参照)  第三、左記は補助金交付等に関し、措置当を得ないものである。    補助金交付に当つては、査定の適正を期するとともに、補助の目的達成について留意工夫し、又補助金交付指令どおり事業が実施されていないものに対しては、すみやかに補助金の全部又は一部を返納させるなど適当の措置を講ぜられたい。     内閣所管(元内務省及び建設院の分)  (一) 一般会計歳出、第十一部公共事業費、第一款公共事業費、第一項公共事業費京都府外十一県で、補助金交付に当り措置当を得ないもの十二件(報告九〇—一〇一参照)     大蔵省所管  (一) 一般会計歳出、第十九部終戰処理費、第一款終戰処理費、第一項終戰処理費、神奈川県及び終戰連絡京都事務局で、補助金交付に当り措置当を得ないもの二件(報告二二九—二三〇参照)  (二) 專売局特別会計歳出(款)專売局作業費(項)作業費專売局及び高松地方專売局製塩設備補助金交付に関し措置当を得ないもの七件(同二四三—二四八参照)     文部省所管  (一) 一般会計歳出、第七部教育文化費、第四款学制改革費、第二項学校費北海道補助金交付に当り措置当を得ないもの一件(報告二六七参照)  (二) 同歳出、第十一部公共事業費、第一款公共事業費、第一項公共事業費東京都、北海道外八府県で補助金交付に当り措置当を得ないもの十一件(同二五六—二六六参照)     厚生省所管  (一) 一般会計歳出、第八部社会及労働施設費、第一款救済保護費、第一項生活保護費北海道外十県で補助金交付に関し措置当を得ないもの十一件(報告二七九—二八九参照)  (二) 同歳出、同部、同款、第三項災害救助費東京都外四県で補助金交付に関し措置当を得ないもの五件(同二七四—二七八参照)  (三) 同歳出、同部、第三款社会保險費、第三項国民健康保險補助東京都外三県で補助金交付に関し措置当を得ないもの四件(同二九〇—二九三参照)  (四) 同歳出、第十一部公共事業費、第一款公共事業費、第一項公共事業費、靜岡、宮崎両県で補助金交付に関し措置当を得ないもの二件(同二九四及二九五参照)  (五) (昭和二十一年度)一般会計歳出臨時部、第二款民生安定施設費、第二項民生安定施設費東京都、北海道外六県で補助金交付に関し措置当を得ないもの八件(同二九六—三〇三参照)     農林省所管  (一) 一般会計歳出、第十部産業経済費、第二款農業費、第八項技術及経営指導費農林省補助金使用承認当を得ないもの一件(報告三一七参照)  (二) 同歳出、同部、第四款水産費、第六項漁業用資材及施設費農林省補助金交付に当り措置当を得ないもの一件(同三一八参照)     商工省所管  (一) 一般会計歳出、第十部産業経済費、第十款商工業費、第六項企業転換及再建費商工省補助金交付に当り措置当を得ないもの一件(報告三三六参照)  (二) 同歳出、同部、同款、第十二項物資需給調整費商工省補助金交付に当り措置当を得ないもの二件(同三三七及び三三八参照)  第四、左記は予備費使用決定額の大半を大蔵大臣の承認を得ないで他の費途に流用したものなどいずれも措置当を得ないものである。    予備費の支出については、特に放漫に流れないよう嚴重に警告する。     内閣所管  (一) 一般会計歳出、第五部行政部費、第二款内閣及各庁、第六項経済安定本部経済安定本部で、予備費支出当を得ないもの一件(報告四五参照)  (二) 同歳出、同部、同款、第十三項総理庁総理庁予備費支出当を得ないもの一件(同四四参照)     文部省所管  (一) 一般会計歳出、第七部教育文化費、第六款国立総合大学費、第五項北海道大学北海道大学予備費支出当を得ないもの一件(報告二五二参照)  (二) 同歳出、同部、第八款直轄諸学校費、第六項工業專門学校文部省で誤つて予備費使用を要求したもの一件(21報告一〇四頁参照)     運輸省所管  (一) 一般会計歳出、第五部行政部費、第十二款運輸本省及各庁、第四項水路部水路部予備費支出当を得ないもの一件(報告三四二参照)  第五、左記は工事の施行、物品の購入保管、並びに代金の支拂等に当り、注意の周到を欠き国に不利を及ぼす等措置当を失したものである。    政府は将来このような事のないよう適切な方策を講ぜられたい。     法務庁所管  (一) 一般会計歳出、第十一部公共事業費、第一款公共事業費、第一項公共事業費法務庁工事費部分拂に当り措置当を得ないもの二件(報告二二—二三参照)  (二) 同歳出、同部、同款、同項、津地方検察庁で契約に当り措置当を得ないもの一件(同二四参照)     内閣所管(元内務省及建設院の分)  (一) 一般会計歳出、第十一部公共事業費、第一款公共事業費、第一項公共事業費近畿地方建設局官給材料の取扱に関し措置当を得ないもの一件(報告八九参照)     大蔵省所管  (一) (昭和二十一年度)一般会計歳出臨時部、第四款終戰処理費、第一項終戰処理費、山形県で電力供給設備工事の施行に当り計画当を得ないもの一件(報告二〇八参照)  (二) 一般会計歳出、第十九部終戰処理費、第一款終戰処理費、第一項終戰処理費、長崎県で給水工事の施行に当り計画当を得ないもの一件(同二〇七参照)  (三) 同歳出、同部、同款、同項終戰連絡中央事務局終戰連絡京都事務局外三県で工事費の支拂に当り措置当を得ないもの五件(同二〇九—二一三参照)  (四) 同歳出、同部、同款、同項、終戰連絡中央事務局及び内務省調査局梱包用木材の購入及び保管に関し、措置当を得ないもの一件(同二一四参照)  (五) 同歳出、第二十一部賠償施設処理費、第一款賠償施設処理費、第一項賠償施設処理費商工省賠償実施局梱包木材の購入及び保管に関し措置当を得ないもの一件(同二一五参照)  (六) (昭和二十一年度)一般会計歳出臨時部、第四款終戰処理費、第一項終戰処理費、第五款特別住宅建設資材費、第一項特別住宅建設費材費戰災復興院特別建設局木材集荷費概算拂及び精算に当り措置当を得ないもの一件(同二一六参照)  (七) 一般会計歳出、第十九部終戰処理費、第一款終戰処理費、第一項終戰処理費戰災復興院特別建設局及び特別調達庁保管料及び荷役料の決定に当り措置当を得ないもの一件(同二一八参照)  (八) 同歳出、同部、同款、同項、戰災復興院特別建設局及び特別調達庁で運賃を誤拂したもの一件(同二一九参照)  (九) 同歳出、同部、同款、同項、青森県で過誤拂金を返納することなく使用していたもの一件(同二二三参照)  (一〇) (昭和二十一年度)一般会計歳出臨時部、第四款終戰処理費、第一項終戰処理費、宮城県で概算拂金額過大に失し、過拂額の回收に至らないもの一件(同二二四参照)  (一一) 一般会計歳出、第十九部、終戰処理費、第一款終戰処理費、第一項終戰処理費、滋賀県で船舶の運航を請け負わせるに当り、代価の算定が当を得ないもの一件(同二二五参照)  (一二) 同歳出、同部、同款、同項、滋賀県で地代の支拂に当り誤拂をしたもの一件(同二二六参照)  (一三) 同歳出、同部、同款、同項、奈良県で家屋接收に伴う移転立退料の支拂に当り措置当を得ないもの一件(同二二七参照)  (一四) 同歳出、同部、同款、同項、宮城県で請負金額の積算過大に失したもの一件(21報告七九—八一頁参照)  (一五) 同歳出、同部、同款、同項、戰災復興院競争契約に当り最低制限価格制度を採用したもの一件(21同八一—八二頁参照)  (一六) 專売局特別会計歳出(款)專売局作業費(項)作業費広島地方專売局で物品の購入に当り納入の事実がないのに代金を支拂つたもの一件(報告二四九参照)     文部省所管  (一) 一般会計歳出、第七部教育文化費、第六款国立総合大学費、第六項大阪大学大阪大学で石炭を多量に購入したもの一件(報告二五四参照)  (二) 同歳出、第十四部行政共通費、第一款官庁営繕費、第二項補修費大阪大学工事の施行に当り措置当を得ないもの一件(同二五五参照)     農林省所管  (一) 一般会計歳出、第十一部公共事業費、第一款公共事業費、第一項公共事業費農林省及び北海道機械開墾用農機具類の購入に当り措置当を得ないもの二件(報告三一四—三一五参照)  (二) 同歳出、同部、同款、同項、農林省干拓工事の施行に当り措置当を得ないもの一件(同三一六参照)  (三) 国有林野事業特別会計歳出(款)国有林野事業費(項)管理費、東京営林局工事の施行に当り措置当を得ないもの一件(同三二八参照)     商工省所管  (一) 一般会計歳出、第十三部物資及物価調整事務取扱費、第一款物資及物価調整事務取扱費商工省で印刷代金が高価に失したもの一件(報告三三五参照)  (二) アルコール專売事業特別会計歳出(款)アルコール專売事業(項)事業費、東京商工局で過拂をした回送費の返納金をそのまま保管していたもの一件(同三三九参照)     運輸省所管  (一) (昭和二十一年度)帝国鉄道特別会計用品勘定歳出、第一款用品及工作費、第一項用品及工作費、大阪鉄道局で不用の物品を多量に購入したもの一件(報告三五二参照)     逓信省所管  (一) 通信事業特別会計歳出(款)事業支出(項)建設改良費逓信省資材局で取扱の過誤に因り過拂をしたもの一件(報告三六九参照)  (二) 同歳出(款)同(項)業務費逓信省電気試験所で物品を高価に購入し、且つ経費年度区分をみだつたもの一件(同三七〇参照)  (三) 同歳出(款)同(項)総係費(項)業務費(項)建設改良費東京逓信局で印刷製本の請負価格高価に失するなど措置当を得ないもの一件(同三七一参照)  (四) 同歳出(款)同(項)事務費(項)建設改良費東京逓信局で布団購入代金の支拂に当り過拂をしたもの一件(同三七二参照)  (五) 同歳出(款)同(項)業務費(項)建設改良費名古屋外三逓信局で旅費の過拂をなし返納に至らないもの一件(同三七四参照)  第六、左記はいずれも職員の犯罪に因り国に損害を與えたもので、この種犯罪の跡を絶たないのは極めて遺憾である。政府は会計職員の指導監督につき更に一段の努力をなすべきである。     法務庁所管  (一) 一般会計歳入、第三部雑收入、第一款雑收入、第五項懲罰及沒收金、和歌山地方検察庁で職員の犯罪に因り国に損害を與えたもの一件(報告一八参照)     大蔵省所管  (一) 国有物件、大阪財務局京都地方部園部監理事務所で職員の犯罪に因り国に損害を與えたもの一件(報告二〇三参照)  (二) (昭和二十一年度)一般会計歳出臨時部、第四款終戰処理費、第一項終戰処理費、大阪府及び山口県で職員の犯罪に因り国に損害を與えたもの二件(同二三三—二三四参照)     厚生省所管  (一) 一般会計歳出、第五部行政部費、第三款復員費、第一項第一復員費、第一復員局で職員の犯罪に因り国にに損害を與えたもの一件(報告三〇五参照)  (二) 同歳出、同部、同款、第二項、第二復員費、第二復員局で職員の犯罪により国に損害を與えたもの一件(同三〇七参照)  (三) (昭和二十一年度)一般会計歳出臨時部、第三款復員諸費、第一項第一復員諸費、第一復員局で職員の犯罪に因り国に損害を與えたもの一件(同三〇六参照)     逓信省所管  (一) 通信事業特別会計歳出(款)事業支出(項)総係費、貯金局及び簡易保險局で欠損補てんしたもののうち職員の犯罪に因り国に損害を與えたもの    一、貯金局補てんの分十四件    二、簡易保險局補てんの分一件(報告三七六参照)  (二) 同歳出(款)同(項)業務費、函館電気通信工事局で職員の犯罪により国に損害を與えたもの一件(同三七七参照)   第七、左記はいずれも国有物件の管理処分に関し措置当を得ないものである。政府の善処を要望する。     大蔵省所管  (一) 東京財務局其の他で国有財産の管理当を得ないもの七件(報告一九六—二〇二参照)  (二) 特別調達庁其の他で官給木材の管理当を得ないもの一件(同二三五参照)     農林省所管  (一) 東京食糧事務所で主要食糧の管理当を得ないもの一件(報告三二三参照)     運輸省所管  (一) 大阪鉄道局高砂工機部で特殊物件の処分に関し、措置当を得ないもの一件(報告三四六参照)  (二) 運輸省で物品の処分に当り措置当を得ないもの一件(同三五三参照)  (三) 運輸省で貯蔵品の整理当を得ないもの一件(同三五四参照)  第八、左記は会計処理その他に関し措置当を得ないものである。政府は会計経理の適正を期するよう最善の努力をなすべきである。     内閣所管(元内務省及び建設院の分)  (一) 一般会計歳出、第六部司法及警察費、第五款地方警察費、第一項地方警察費国庫負担金、京都府で警察費連帶支弁金交付に当り措置当を得ないもの一件(報告八五参照)     大蔵省所管  (一) 一般会計歳出、第十九部終戰処理費、第一款終戰処理費、第一項終戰処理費戰災復興院特別建設局終戰連絡中央事務局及び特別調達庁で概算拂の整理著しく不良なもの一件(報告二一七参照)  (二) 同歳出、同部、同款、同項、長崎県で前渡資金の経理が不良なもの一件(同二二八参照)  (三) 同歳出、同部、同款、同項、埼玉県で小切手を詐取されたもの一件(同二三一参照)     農林省所管  (一) 食糧管理特別会計、食糧証券、食糧管理局で食糧証券の発行に当り措置当を得ないもの一件(報告三二四参照)     商工省所管  (一) 一般会計歳出、第十部、産業経済費、第十二款、鉱業費、第五項石炭増産対策費、石炭庁で債務の確定しない経費の支拂に充てるため出納官吏でないものに資金を交付したもの一件(21報告一二三—一二四頁参照)     厚生省所管  (一) 一般会計歳出、第五部行政部費、第三款復員費、第二項第二復員費、呉地方復員残務処理部で歳入歳出の混同をきたしたもの一件(報告三〇四参照)  (二) 同歳出、第八部社会及労働施設費、第三款社会保險費、第二項社会保險費国庫負担金、厚生省で失業手当金の財源繰入に当り措置当を得ないもの一件(同二七二参照)     運輸省所管  (一) 歳入歳出外、運輸省通行税の納付を遅延したもの一件(21報告一四一—一四二頁参照)  (二) 歳入歳出外、運輸省第二港湾建設部で受託工事費の取扱に当り措置当を得ないもの一件(報告三四五参照)  (三) 国有鉄道事業特別会計歳出(款)総係費(項)総係費東京鉄道局電気部川崎派出所で会計経理がはなはだしく不良なもの一件(同三四九参照)  (四) 同歳出(款)業務費(項)業務費東京外八鉄道局管内で亡失した管金を臨時出札手当で補てんしたもの一件(同三五〇参照)  (五) 国有鉄道事業特別会計、資金、運輸省で貯蔵品購入資金の使用当を得ないもの二件(同三五五—三五六参照)  (六) 同資金、運輸省で受託調弁に関し、措置当を得ないもの一件(同三五七参照)  (七) 同資金、運輸省で不当に売却差損を計上したもの一件(同三五八参照)  (八) 同資金、運輸省で年度末保有金が符合しないもの一件(同三五九参照)     逓信省所管  (一) 通信事業特別会計歳出(款)事業支出(項)総係費(項)業務費(項)建設改良費逓信省管下各局所で給與に支給に当り所得税の源泉徴収をしなかつたもの一件(報告三七五参照)  (二) 通信事業特別会計、逓信省歳入歳出決算の作成に当り金額の計上を誤つたもの一件(同三七八参照)   第九、農林省所管薪炭需給調節特別会計昭和二十二年度損益計算において、同年度利益二万余円、前年度より繰越損一億四千百五十九万余円、差引一億四千百五十七万余円の欠損を翌年度に繰越して決算しているが農林当局及び会計検査院の最近の調査によれば、二十二年度末までに前掲欠損額の外に、なお薪炭の亡失等による欠損があることが推知され更に、後年度損益計算上多額の欠損を生ずる見込である。  政府は本会計終結までに更に嚴正な調査を遂げすみやかに適当の措置を講じて本会計の欠損を最小限度に止めるよう最善の努力をせられたい。  第十、決算のうち他の事項については異議がない。   備考 括弧内の報告は昭和二十二年度会計検査院検査報告番号を示し、21報告頁数は昭和二十一年度会計検査院検査報告頁数を示すものとする。  以上のごとく議決されんことを動議として提出いたします。
  5. 本間俊一

    本間委員長 次は社会党の前田君。
  6. 前田榮之助

    ○前田(榮)委員 ただいま議題となつております昭和二十二年度の決算につきまして、日本社会党を代表いたしまして、本決算は不承認であるという点を一言申し上げたいと思います。会計検査の報告を見ても、批難事項としてあげられたものが三百八十六件にも上り、その処置につきましては、それぞれ相当当局が努力を拂つておる点のあることも認めまするけれども、その努力が不十分であるという点、ことにその結末において担当当局にそれぞれ戒告を與え、あるいはそれぞれの処置をとられてはおるようでありまするけれども、これは従来から各年度にわたつて行われておる普通の処置であつて、かかることではいくら立法府といたしまして予算を愼重審議をいたしましても、その使用が適切でなしに、また予算の立法処置の精神、方法を誤るようなことがありましては、適正なる予算であつても、その予算の実効を上げることはできないのでありまして、ことに薪炭特別会計の処置のごときはその最もはなはだしいものだと思うのであります。従つてかかる政府がとつておりまする今までの処置についても、不十分であることを遺憾といたしまして、本決算は不承認であることを表明する次第であります。
  7. 本間俊一

    本間委員長 深澤君。
  8. 深澤義守

    ○深澤委員 ただいま議題となつております昭和二十二年度一般会計歳入歳出決算並びに昭和二十二年度特別会計歳入歳出決算に関しまして、日本共産党を代表いたしまして不承認の意を表明するものであります。  二十二年度予算がはなはだしいインフレ予算であるということは明らかでありまして、しかも前後十三回にわたつて追加予算を計上しておるという、まことに複雑怪奇の予算であります。一般会計だけ收支の均衡をとつておるという形でありますが、その赤字はすべて特別会計にしわ寄せをいたしまして、特別会計においては五百二十五億の公債、二百六億の借入れ金を計上しておるというような状態であります。この特別会計の赤字と復金の放漫融資が、インフレの最大原因となりまして、日本経済再建を阻害したということがあるのであります。またこれに加えまして各方面の不正腐敗をもたらしたということも、何人も否定することのできない事実でございます。特に一般会計歳出二千五十八億の中に終戰処理費がその三〇%以上を占め、価格調整費はその二〇%以上を占めておつたのでありますが、この両者で、合計すれば五〇%以上を一般会計の中で占めておつたのであります。この二つがいかに国民大衆の税を收奪して大独占企業者を太らせたかという点については、すでにこれは周知の事実であります。たとえば終戰処理費のごときは概算拂いによつて一体金がどういうぐあいに流用され、どう整理されているかということがまつたくわからないような状態であります。会計検査院もその弊害を認めざるを得ない乱脈ぶりをきわめておつたのであります。補給金に至つては大企業資本の利潤を国家権力によつて保証する政策でありまして、それが独占資本との結合によつて苛酷なる大衆の收奪が行われたのであります。さらに戰後インフレの重大要因でありますところの特殊物件についても、会計検査院の指摘せられているところはまつたくほんの一部分でありまして、氷山の一角にすぎないのであります。これをめぐる不正腐敗、混乱についてはまつたく明らかにされていない。この点について会計検査院の活動あるい監査というものは、はなはだ不十分であるという意味においてわれわれは不満の意を表するものであります。  また税金問題等につきましても、十分にこれが会計検査院としては監査が行われていないということをわれわれは指摘せざるを得ないのであります。  さらに会計検査院は昭和電工の事件を取上げておるのでありますが、この取上げ方もきわめて不十分である。国会としてはこれら事件の政治的核心を徹底的に追究しなければならなかつたわけであります。一昭和電工にとどまらず、前復金融資関係の問題は、まつたく旧財閥等の大会社でありまして、これらの監査監督についてまつたくずさんだつたということをわれわれは指摘しなければならないのであります。その及ぼした影響は実に大きいものであつて、まつたくこの責任追究はゆるめてはならない、こういう考えを持つております。  これらの反面に歳入におきましてはいよいよ税の加重が目立つております。二十二年度におきまして、一般会計におきましては税中心の方式が立てられました。しかも大衆課税が中心となつてつたのであります。他方におきましては、悪質税務官吏と結託したところの大会社の大きな脱税が半ば公然と行われまして、大衆に対する徴税は非常に苛酷をきわめるというような、反人民的な税收奪が行われたのであります。最近やや大会社の脱税等が摘発されているのでありますが、いずれもこれは二十二年度ごろから起つた問題でありまして、実際の脱税高に至つては、もつともつと想像もつかないほどの多額のものがあるということをわれわれは考えております。こういう点についても会計検査院の指摘はまことに不十分であつたということを言わざるを得ないのであります。  以上のような昭和二十二年度の財政の紊乱、混乱はこの決算の中にも現われているのであります。歳入歳出とも多額の数字が符合していないという事実は、ただいまも民主自由党からも指摘されている通りであります。なお收納未済額が前年度よりも激増しておるというような事実、臨時軍事費の結末がまだついていないという事実、終戰処理費の整理が遅延しているという事実、それらの不当事実、特殊物件の未解決等あらゆる面で国の財政は收拾がつかないという状況にあるのであります。こうして一遂にインフレをあおつて人民大衆の窮乏化と、一部大独占資本の繁栄をはかつて来たというのが、この二十二年度予算であります。従つてこの二十二年度予算についてはまつたく徹底的な追究と監査が行われなければならないにもかかわらず、はなはだ不十分であつたという意味において、われわれはこの二十二年度の二つの決算に対しましては、承認できないという意見を申し述べるものであります。
  9. 本間俊一

    本間委員長 これにて討論は終局いたしました。本件につきまして採決をいたします。川端君の提出の動議に賛成の諸君の御起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  10. 本間俊一

    本間委員長 起立多数。よつて川端君の動議は可決成立いたしました。     —————————————
  11. 本間俊一

    本間委員長 前回決定を延期しておきました持株会社整理委員会令第二十三條第六項の規定に基く、昭和二十三事業年度持株会社整理委員会経費收支計算書並びに讓受財産及び過度経済力集中排除法第七條第二項第五号の規定に基きその讓受けたる財産に関する財産目録及び收支計算書議題といたします。  本件は大体質疑が終了いたしておりましたので、この際質疑を終局し、討論を省略してただちに採決をいたしたいと存じますが、いかがでございましようか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  12. 本間俊一

    本間委員長 御異議なしと認めまして、質疑を終局、討論を省略して採決をいたします。本件は異議がないと議決する賛成の諸君の御起立を願います。     〔賛成者起立〕
  13. 本間俊一

    本間委員長 起立多数。よつて右の通り決定いたしました。  以上二件に関する議長あて提出の報告書はいずれもただいま決定通り委員長において作成することに御一任を願いたいと存じますが、御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  14. 本間俊一

    本間委員長 異議なしと認めてさよう処置することにいたします。     —————————————
  15. 本間俊一

    本間委員長 次に去る二十四日の理事会でも一応お話を申し上げて、御了解を得ておつたのでありますが、この際国政調査承認要求並びに参考人を選定いたすことにつきましてお諮りをいたしたいと存じます。従来決算は旧憲法下におきましては、会計検査院がこれを確定いたしまして、議会には各院別々に、検査報告とともにこれを提出いたしておつたのであります。ところが新憲法が施行に相なりましてからも、大体従来の解釈及び慣行がそのまま行われて来ております。しかるに新憲法下における国会の新しい地位にかんがみまして、決算は国会の議決を要するものであるという意見が新しく唱えられて来ておりますことは、皆さん御承知の通りでございます。従つて決算は、国会への報告案件としてこれを取扱うべきものか、それともまた議案として処置すべきものかということがただいま論争の的となつておるわけでありまして、さきの理事会において、この問題を本委員会が取上げて、その解釈並びに取扱いを確定いたしたいということに相なつたのでございます。このような考えから、この際国政調査を議長あてに承認の要求をいたしまして、その上で学識経験者の意見も広く聽取いたしまして、決定をいたしたい、こういうように存ずる次第でございます。従つて国政調査は決算制度及び決算審議に関する事項調査の目的といたしまして、決算の適正を期するため調査方法は関係各方面よりの意見及び説明を聽取する。そうして本委員会の参考の資料とする。調査の期間でございますが、これは本会期中ということにいたしたいと思います。右のような要求書を議長あてに提出することに御承認を賜わりたいと思うのでありますが、御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  16. 本間俊一

    本間委員長 御異議なしと認めまして、さように決定いたします。  また参考人の選定に関しましては、さきの理事会で一応私にその人選を御一任願つてつたのでありますが、私の手元で大体人選をいたしましたので、その人選を申し上げたいと思います。東北大学教授清宮四郎君、早稻田大学教授大西邦敏君、京都大学教授大石義雄君、衆議院法制局長入江俊郎君、法制意見長官佐藤達夫君、会計検査院長佐藤基君、会計検査院検査第四局長小峰保榮君、大蔵省主計局司計課長平井平治君、以上八名を参考人として本委員会に御出席を依頼いたしたいと存じますが、御承認を願いたいと存じます。右八名の参考人を当委員会に出席いたさせますことに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  17. 本間俊一

    本間委員長 御異議なしと認めまして、さようにとりはからうことにいたします。  なお参考人の発言時間は三十分ないし一時間以内ということにいたして、一応意見を聞くことにいたしますから、その点御了承願つておきたいと思います。右の参考人は次回の委員会を八日午前十時より開催いたしまして、意見を聽取することにいたしたいと思いますから、できるだけ御出席を願います。  本日はこれにて散会いたします。     午後二時十五分散会