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1950-03-14 第7回国会 衆議院 議院運営委員会 第30号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年三月十四日(火曜日)     午前十一時四十六分開議  出席委員    委員長 大村 清一君    理事 佐々木秀世君 理事 福永 健司君       岡延右エ門君    岡西 明貞君       菅家 喜六君    倉石 忠雄君       篠田 弘作君    田中  元君       田渕 光一君    塚原 俊郎君       寺本  齋君    中川 俊思君       山本 猛夫君    田中織之進君       土井 直作君    松井 政吉君       園田  直君    長谷川四郎君       土橋 一吉君    梨木作次郎君       石田 一松君    河野 金昇君  委員外出席者         議     長 幣原喜重郎君         副  議  長 岩本 信行君         議     員 今村 忠助君         議     員 庄司 一郎君         議     員 山崎  猛君         議     員 淺沼稻次郎君         議     員 椎熊 三郎君         議     員 高倉 定助君         議     員 黒田 寿男君         議     員 小林  進君         議     員 浦口 鉄男君         事 務 総 長 大池  眞君         衆議院参事         (事務次長)  西澤哲四郎君     ————————————— 本日の会議に付した事件  渡米議員団帰朝挨拶  本日の本会議議事に関する件  院内の警察及び秩序に関する調査小委員会にお  ける証人喚問に関する件  決議案提出に関する件     —————————————
  2. 大村清一

    大村委員長 これより会議を開きます。  最初に渡米議員団のごあいさつがございます。
  3. 山崎猛

    山崎猛君 われわれ国会議員団アメリカ訪問一行は、昨朝羽田に帰着いたしたのであります。昨日登院いたしたのでありますけれども、機会を得ませんので、本日ここに運営委員会に臨んで、われわれの帰つたあいさつを申し上げる次第であります。  われわれは行程六十日を費しまして帰つたような次第であります。アメリカにおきましては、西部、南部東部北部を通じて、大体アメリカの主要なる部分を一周し、ことにニユーヨーク、ワシントン等においては、その中心地において十分なる視察をいたしたような次第であります。われわれの視察にあたつては、アメリカにおいては、国民的に、心から受入れられるような態度をもつて迎えられましたために、われわれの目的使命は、あらゆる機会を通じ、中央地方議会を通じて、民主主義の実際に動きつつある姿を見にうかがつたのでありますけれども、そういう環境にありましたために、われわれの視察目的は、われわれが期待した以上に成果を攻め得たのではないかと考えた次第であります。  われわれの二ヶ月間の不在中は、日本においては、この議会中心として、最も重要な時期であつたのであります。その間をわれわれが不在にしておつたということについては、議員立場として、一応も二応も心苦しさを感ずる次第でありますけれども、しかもこれは一個人の自由な旅行ではなかつたのでありますから、この点は御了承願わなければならぬと考えるのであります。ことにまた不在中、われわれのあちらにおける行動に対し、院においてたびたび議長より議場への御報告があつたとのことも承知いたしておるのであります。  いろいろあわせて不在中のごあいさつを申し上げ、この際顔をそろえて感謝の意を表する次第であります。(拍手)     —————————————
  4. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 ちよつと御報告申し上げたいことがございます。従来決議案取扱いにつきましては、いわゆる仮提出の形におきまして、私たちの方で受付けたものをその筋にクリーアーのために提出いたしておりましたけれども、今後はその手続が改められまして、決議案に関する限りにおいては、クリーアー手続が不用ということをいつて参りました。従いまして、こちら限りで処理し得るわけでありまするが、ただ提出されたものは、上程前に文書をもつて、あちらへ報告だけはいたさなければなりません。その点だけは御了承を願つておきたいと思います。ただあちらの方の意向といたしましては、これは国会自主性にまかしたものであるから、決議案内容いかんによつては、十分運営委員会等において討議せられて、その取扱いは愼重にしてもらいたいということは、つけ加えられて来たとのことであります。この段御報告申し上げておきます。
  5. 大村清一

    大村委員長 仮議長からごあいさつがあります。
  6. 庄司一郎

    庄司一郎君 顧みれば五十有余日の間、浅学鈍才たる不肖私が、岩本議長不在中の間留守居役を勤めておりました。何分ふなれなものでございます。いろいろ皆様に御迷惑をおかけしましたことと痛感しておる次第であります。五十有余日間いろいろお世話になりました。自分では大過なくやつたつもりではございますが、まことにありがとうございます、厚く御礼申し上げます。
  7. 岩本信行

    岩本議長 今山崎氏から皆様こ議会の役員として、開会まつ最中に長い間皆様に御迷惑をかけたのであります。この点恐縮に存じます。ただどういうわけでわれわれが開会中に向うへ呼ばれたかということは、これはちようど向う議会があの時期がまつ最中でありまして、議会開会中を見せたいというのが向う趣旨でありましたために、私として及び大池事務総長としては、まことにこちらへ御迷惑を格段かけたわけであります。しかしその御迷惑は、今後議事運営あるいは議会運営において、見学して来ましたことを、この国会のためになるような働きの上でお返ししたい、こう考えております。まことに留守中ありがとうございました。     —————————————
  8. 大村清一

    大村委員長 それではこれより本日の議事を議題といたします。
  9. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 お手元に日程を配付しておきましたがこれについて御説明申し上げます。先般の運営委員会でお申合せ通り説制收革選挙法漁業法の一部を收正する法律案を掲げたわけでありますが本日に至りまして、資産再評価法案修正の件、これが税制改革をやりますのについて先決問題でありますので、日程第一に揚げておきましたところ、ただいまこの修正申出のことは撤回したいと政府から言つて参りました。従つてこの修正の件は撤回になりまして、日程から削除ということに相成るわけであります。ご了承願います。  それから日程二ないし九は、これは税制収革出ございます。大蔵委員長川野芳滿さんの報告になつております。討論報告が、ただいままで参つております分を申し上げます。川島金次さん。宮腰喜助さん河田賢治さん。内藤友明さん、岡田春夫さん。この五人の方の通告が参つております。
  10. 田渕光一

    田渕委員 わが党から前尾繁三郎さんがやります。
  11. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 それから日程十、十一は公職選挙法案関係でありますか、討論通告がございます。社会党の鈴木義男さんの反対討論、民主党の並木芳雄さんの賛成討論、それから共産党土橋一吉さんの反対討論、この三人の通告がございます。それから十二の漁業法の一部收正については、共産党井之口政雄さんの反対討論があります。
  12. 大村清一

    大村委員長 速記をとめてください。     〔速記中止
  13. 大村清一

    大村委員長 速記を始めてください。ただいま討論時間がきまりましたが、税法は記名投票、その他は起立でいかがですか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  14. 大村清一

    大村委員長 そのように決します。     —————————————
  15. 岩本信行

    岩本議長 本日の議事は時間が長くなるので、私も議長さんに手伝わしてもらうことになりますが、私、カナダ政府の方に行く時間の関係から、先に議長席につかせていただきますので、そこで、帰りました、ごあいさつだけさせていただきたいと思います。
  16. 大池眞

    大池事務総長 ちよつとこの際ごあいさつ申し上げさして、いただきたいと思います。  今回の国会議員団一行に加わりまして、開会中五十五日にわたり不在をいたしまして、たいへん皆さまに御迷惑をかけて申訳ないと存じております。昨朝三時に帰着いたしたのでありますが、今日までの議事模様等が全然わかつておりませんので、本日は西澤次長事務総長の職務をとつていただいた次第であります。本日からできるだけ勉強して、御迷惑をかけないように努力いたしますが、長い間の不在中の御激励を厚く感謝いたしましてこの際不在をいたしたおわびを申し上げる次第であります。どうぞよろしく。     —————————————
  17. 大村清一

    大村委員長 ほかに御発言ありませんか。
  18. 石田一松

    石田(一)委員 この前の運営委員会では、小委員会を設けてその小委員会がこの委員会によつて委託された権限をもつて国民の中の一部の人たち証人として小委員会喚問して、それに対して宣誓をせしめ、証言を求めるということであるが、小委員会にこうした権限があるかどうかについて、法律上の疑義を持つてつた。それで以前にそうした先例があるならば、その先例を示してもらいたい。また先例がなくとも、小委員会においてそういうことが行えるというならば、その法律上の根拠を、事務総長から説明をいただきたい。
  19. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 先例がみつかりましたので報告申し上げます。かつて第三回国会の末期におきまして、皆様御記憶になるかと存じますが、第一新聞に記載されました内閣総理大臣発言内容が非常に問題となりまして、その際にこの運営委員会において非常なる議論が行われまして、結局議院運営委員会において、第一新聞記事調査に関する小委員会が設置されることになりました。そうしてその調査方法について協議いたした結果、小委員会新聞社責任者を呼んで調査することに決しまして、また小委員会においては、これに基いてその方法を協議した結果、正式の証人として呼ぶことができるか、そうなると宣誓させねばならぬことになるが、それとも、呼ぶ者は新聞社だからどうであろうかというようなことで、一応証人として呼ぶことは決議はいたしておりますが、しかしながら調査の段階において、必要のときに、正式に証人として呼べばいいじやないかという意味からして、参考人として出席を要求しまして、その事件調査をしたような先例がございます。すなわち一たん証人として呼ぶという決議をいたしております。そのときに呼び得るかどうかということは、やはり大きな議論がありました。しかしこれは呼び得るのだというふうに決定されましてその手続をとつたようなわけでございます。
  20. 石田一松

    石田(一)委員 そういたしますと、今の事務次長報告は、その小委員会が呼び得ると議決いたしたのか、運営委員会が呼び得ると議決したのか。
  21. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 小委員会において呼び得ると議決いたしております。
  22. 石田一松

    石田(一)委員 小委員会において呼び得ると議決した。これが公然と、証人喚問先例となり得ますか。しかも、小委員会で呼び得るとして一応の議決をしたが、相当の疑義があるというので、一応参考人として呼ばねばならぬというほど疑義があつたことです。
  23. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 ただいま私の説明が足らなかつたかと思いますが、その意味ではございません。疑問があるからという意味ではないのであります。疑問があるから参考人として呼ぶのでなくて、疑問は解決いたしまして、これを証人として呼び得るのだ。しかし一応参考人として来てもらつて、それでもし困るようなことがあれば、すぐに証人としての手続をとろうじやないか、こういうことになつたわけであります。やはり一応証人として呼ぶように議決をしております。
  24. 石田一松

    石田(一)委員 この小委員会証人として呼び得るのだと議決をした。そのことが今事務次長のおつしやつたように、先例らしきものが一つあるというので出されておるのでありますが、しかもそれは証人として喚問せず、参考人として喚問して一応円満に済ましておる。こういうことが先例としてもし今後許されるとするならば、ある委員会において小委員会が設けられ、その小委員会が独自の見解において証人喚問する権限を有するということを議決をし、しかもそれらのものが何ら委員会に諮ることなく、証人喚問して宣誓をなさしめ、その証言を求るということが、今後各委員会においてなされるとしたならば、これは重大な問題であります。しかも議院における証人宣誓及び証言等に関する法律の第二條を見ましても「各議院議長若しくは委員長又は両議院合同審査会の会長が出頭した証人証言を求めるときは」と、証言を求める権利を持つておる者が限定をされておるのであります。にもかかわらずこの運営委員会の中に特に設けられた小委員会がその議決をし、しかもその委員会の名において証人喚問をし、宣誓をなさしめて証言を求めるということは、常識的に考えても越権行為である。こうしたことは議院における証人宣誓及び証言等に関する法律條項を設けた趣旨を沒却する。このことは、この議院運営委員会においてあるいは各常任委員会においてこれが議決のもとになされたのならば、これに対して異議を唱えるものでない。にもかかわらず、小委員会においてこれをなし得るかどうか。この問題は重大な問題なので、疑問を持つて発言を求めておるわけですから、これに対してもう少し納得できる説明を求めたい。
  25. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 石田君は感違いしておると思う。事務当局の言われた小委員会議決をしたというのは、小委員会において証人を求めることができるということを、議院運営委員会議決したのであつて議院運営委員会が委託した事項なのだ。そういう解釈で行くのですから、小委員会証人を求めることができると議院運営委員会議決した以上は、委託事項だからその通りにやつてよいと思う。何も違法にはならない。
  26. 石田一松

    石田(一)委員 今の事務総長説明はそうですが。運営委員会でそういうことを議決したのですか。
  27. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 この間ここで議決したのは、小委員会証人を求めることができるということを、議院運営委員会議決してあるのです。小委員会議決したのではない。小委員会は開かれていない。証人喚問することができることを、この間の運営委員会議決したのである。
  28. 石田一松

    石田(一)委員 今の佐々木君の説明では、この運営委員会が、その中につくつた委員会に、運営委員会自身議決をして、証人喚問して、この証人宣誓をなさしめてやることができるということを、運営委員会が委託したのだから、その小委員会がそのことができるとおつしやるが、そういうことがもし許されるとするならば、何か法律的な根拠がなければならぬことです。そういうことをする場合に、その証人がもし偽証であるとか何とか罪がある場合に、これは証人自身刑法上の罪罰を科せられる大きな問題です。委託されたからといつて、十名足らずの小委員会でそういうことをなさるとすれば、国民基本的人権というような法律的に擁護されておる立場が、実に権限を持つておるかおらないかわからないような、わずか数人の小委員会に左右されることになる。こういう重大問題である。だから私が言うのは、国会に常置された常任委員会において証人喚問をされるのならばよろしいが、この常任委員会において小委員会を設けて、常任委員会が委任したのだからよいのだとして、独自の見解において証人喚問をし、それに偽証がある場合に刑罰に付するということになつた、これは権利の濫用になる。もし、こういうことが許されるという法律的の根拠があればともかく、その根拠なしにそういうことを国会みずからがやつてはいかぬ。こういうことを主張いたしたい。
  29. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 ただいまの石田さんのお話でございますが、先般の決議は、証人喚問ということでありまして、それ以後の刑罰等につきましては、私はその権限において責任はないものと考えております。ですから証人喚問についての限度において小委員会に委任されたものだ、こういうように解しております。  なおもう一つ、こういうこともあり得るのではないかと思つております。小委員会を設けますのは、委員会の中の少人数の人にその事柄を責任する。そういう意味なのでございます。その意味から申しますと、隠退蔵物資の時代、あるいは不当財産のときにおきまして、いわゆる委員を派遣いたしまして証人を調べたことがございます。これもやはり同じようなことになるのではないかと考えております。
  30. 石田一松

    石田(一)委員 ただいま事務総長説明の、委員が派遣されて証人を調べたということは違います。それは証人となるべき人が、たとえば刑務所に現在服役中の者である、あるいはまた医師の診断書提出されて、国会委員会出席することが困難であるということが証明されておる。こういう場合に、特に急を要するので、委員会が特に臨床尋問という形をとつたのである。ただいま事務総長は、小委員においては、証人喚問することが許されたので、刑罰等の点においては、そうでないと言われたが、たとえば小委員会で、偽証ありと認めたそのときに、偽証罪で、議院における証人宣誓及び証言等に関する法律の第八條「各議院若しくは委員会又は両議院合同審査会は、証人が前二條の罪を犯したものと認めたときは、告発しなければならない。但し、虚偽の証言をした者が当該議院若しくは委員会又は合同審査会審査又は調査の終る前であつて、旦つ犯罪の発覚する前に自白したときは、当該両院は、告発しないことを議決することができる。」云々とあつて、告発しなければならないが、小委員会出席せざる大部分委員は、この証人偽証したとか、あろいは黙祕したということについては、全然その事実を知らないのであります。ただ十人足らずの小委員のみが出席して知つているのであります。この小委員の十人のみが、運営委員会にこういう偽証があつた報告して、全然それに関與しなかつたその他の委員が告発すべきであると議決することは不当なことになる。その証言を求め、偽証の事実を知つておる小委員会のみが、この事実ありと認めて告発しなければならないのであつて、その席にいなかつた他の第三者がその意見を聞いて告発するということは行き過ぎになる。こういう場合が生じますので、小委員会がそういうことを求めることは許せない。これは法律上の根拠がなく、違法越権であるということを主張するのである。
  31. 篠田弘作

    篠田委員 石田一松君の御心配は、私は見当違い心配だと思う。なぜならば、今回小委員会をつくつたということは、結局においてこの間の国会共闘デモというものが、ある程度非常な危險性帶びておつた危險性帶びておつたということはデセそのもの危險性帶びておつたということでなくしてガソリンタンク附近で火をたいたり、あるいは貯蔵庫の上で火をたいた、その結果アスファルトが溶けて、その下の木に火がつき、ガソリン貯蔵庫にも火が移つたかもしれぬ。その場合には、国会側にもデモ側にも、非常な犠牲者が出る。そういう危險を排除して、今後の議長警察権をどういうように運営したならば、国会秩序が保てるかという、今後の善後策の処置のために調査をする小委員会でありますから、その調査のために必要な証人喚問するのであつて、これを処罰するということは何ら決議もしておらないし、目的としてもおりません。従つて偽証とか何とかいう問題が起つたとしましても、一応これはまたそれを委託したところの議院運営委員会にかけて決定すべきものであつて、十名の小委員が決定すべき性質のものでないと思います。その場合、知つておるものは十名だけの小委員だけではないかと石田君はおつしやいますけれども、あらためてそれらの証人議院運営委員会喚問して、みなでそれを調べるという方法もあり得るのでありますから、一ペン決定されたことてあるし、石田君の問題は一つの杞憂にすぎないと思いますので、この問題は打切つていただきたいと考えます。
  32. 石田一松

    石田(一)委員 ただいまの説明はまことに納得できないのであります。また運営委員会にあらためてこの証人喚問して、それでそのときの証人証言によつて、これを刑罰に付するかどうかということを判断すればよい、こうおつしやいますが、そうすると前の小委員会で述べたことと、この委員会証人を呼んで調べたことが食い違う場合に、いずれの証言によつて偽証罪として告発するかという問題が起る。これでは法律上收拾つかない困難か起る。前の小委員会で言うた証言偽証であるということでなされるのであつて運営委員会の考えでなされるものとは考えません。一体問題はあの当夜の事態を正確に把握することにある。今までたびたびその申合せが破られた。その原因はなへんにあるか調査するとおつしやるのでありますから、この小委員会労働組合側国会共闘委の者を呼んで、ことに国会議員証人として喚問しなければならぬという問題にまで発展する。その場合に、小委員会法律上未確定の問題について証言を求めなければならぬということになるが、そうすると小委員会は、不当なる越権を侵すということの非難を受ける。だから絶対に証人として喚問することは許すことはできぬ。
  33. 篠田弘作

    篠田委員 石田君の言つておることは、すべて架空の上に立つて想像をもつて立論しておるのであります。私たちはこの問題は石田君の解釈するようには発展しないものと思つております。だからそういう架空想像の上に立つていないで、運営委員会において決定されたことをむし返すということは、想像力、妄想にたけた者が、委員会決定権を乱すことになつてまずいと思うから、問題は打切つてもらいたい。
  34. 石田一松

    石田(一)委員 ただいまの篠田君のお言葉でありますが、この運営委員会は、少くとも衆議院運営をスムースにやるべく設けられた委員会で、しかも法律疑義のおることを決定して、それが運営委員会においてなされるということについては、国会運営上重大な影響を及ぼす、こういうような観点からしましても、いやしくも国会証人の出頭を求めて宣誓をなさしめ、場合によつて刑法上の罪人となる大きな問題を取扱うのに、こう転々に一党一派の判断によつて法律根拠のないことをやるということは許せない、多数できめられるとするならば、これは本会議において堂々と考査特別委員会のようなものを設けてやるべきだと思う。運営委員会のみにおいてこれをなさるべきでない。私はこのことを特に主張します。一応この際事務次長並びに委員長にもお言葉を聞いておきたいと思いますのは、ただいままでの事務次長の御説明によつて、小委員会が設けられて、こうした証人喚問をし、宣誓を求めてやるということが、先ほど述べられた先例と、せんだつてあたり説明では、衆議院規則第五十三條の、証人を求めることができるという法律によつてなされるのだという御解釈で、今後の責任はおとりになるかどうか、そのことだけをはつきり弁明してもらいたい。そういう説明で足りるということには、私は今までの説明では大いに疑問がある。もう少し良心的に説明をしてもらいたい。
  35. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 事務次長責任云云と言われるが、これは議員独自でやることだ。
  36. 田中織之進

    田中(織)委員 いろいろ議論をされておるのでありますが、石田一松君の心配しておる点は、これはわれわれとしても同様に心配しておる問題でありますが、ただいま自由党の篠田委員からの発言もありましたように、この委員会の性格、また委員会の持つ任務というものも、前回の運営委員会において、記録の上に明らかになつておる。そこでこの調査小委員会運営をどうするかという問題については、過般の運営委員会に出ましたように、建設的の結論を出すというところにこの小委員会使命があるという点は、明々白白の事実である。そういう点を十分勘案して、小委員会における証人喚問等の実際の運営については、これは十分その使命を逸脱しないように、運、営に留意しなければならぬことはもちろんであります。同時に小委員会の審議の過程においては、われわれ本委員会側といたしましては、随時その経過を本委員会報告を徴しまして、十分小委員会との間の調整は可能だと思う。それは先ほどの篠田君の発言の中にも明白になつておる点でありますから、そういう点をはつきりここに確認いたしまして、特にこの小委員会における証人喚問等については、十分にこの委員会使命を逸脱することのないように留意する点を確認いたしまして、この問題はすでに決定しておる問題でありますから、議論は中止したい。
  37. 石田一松

    石田(一)委員 提案者の倉石君にちよつと聞いておきたいが、議院における証人宣誓及び証言等に関する法律の第七條に「正当の理由がなくて、証人が出頭せず、若しくは要求された書類を提出しないとき又は出頭した証人宣誓若しくは証言を拒んだときは、一年以下の禁錮又は一万円以下の罰金に処する。」云々という條文がございますが、こういう事態が発生する可能性が多分にあるのであります。あの当夜の組合員のだれかを呼ぶ場合に、この七條を適用されるかどうか。この点についての考えを聞いておきたい。
  38. 倉石忠雄

    ○倉石委員 ただいま私の名前が出ましたからお答えいたしますけれども、私がこの小委員会設置を提案いたした趣旨は、ただいま田中織之進君から申されました通り趣旨でありまして、従つて委員人たちが、この小委員に與えられた職責を逸脱することのないように、建設的に、議院運営を将来円満にやつて行くための資料を提供しようということが目的でありますので、私はその小委員会運営の結果、どういうことが派生するであろう、そういうことを予想して言つておるのでないのでありますから、石田君の言つておられる問題は、小委員会において善処せられるであろうと思います。
  39. 長谷川四郎

    ○長谷川委員 小委員会調査の結果は、運営委員会にあらためて報告し、さらに結論に達するというようなお話がありましたが、そうお聞きしてよろしゆうございますか。     〔「当然そうなる」と呼ぶ者あり〕
  40. 大村清一

    大村委員長 これにて散会いたします。     午後零時三十七分散会