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山口(傳)
政府委員 第一点の、今回の
特別地区審議会の
廃止について、
委員会に
相談したかという
お話でありますが、今回の
対象と
なつている
特別地区というのは、最初から設けてなかつたので、別に既設の
審議会を
廃止するという
内容ではございません。さよう御了承願いたいと思います。それから
船員の将来の
需給について御
質問でありますが、ただいまのところは、今後の
運航体制で下船する者に対しましては、
予備長給を含めた
補助金が出ることは御
案内の
通りであります。本
年度中におきましても、十月から一部の船につきましては、二割減があるし、それから来年の正月からはさらに半減するというものも一部ございます。一方私
どもとしましては、かような
補助金が
政府から出るにつきましては、現在の
船員に重点を置きまして――御
案内りように
船員には退職して行く者、あるいは死亡して行く者、いろいろございまして、いわゆる
新規に採用する必要が出て来るわけでありますが、さような
減耗補充に対する
新規補充ということは、今後原則としてやらないという建前をとり、一方
運航船の増加をはかるために、荷物の吐き出しにいろいろの施策を講じ、あるいは
外航へ出て行く。また
外航へ出るためには、
外航に適する船の
造船をや
つて行く。要するに
運航する船を何とかしてふやす、かようにして参れば、一方において
新規補充を当分とめますから、
船員の
需給は
運航の線に対応して、だんだんとマツチして来るわけであります。しかしこれは一応の見込みでありまして、御
案内のように一年、あるいはまたその次の半年の
期間の
失業保険金の
支給期間、つまり
生活保障期間が過ぎた後において、なおかつ
運航船がふえなくて、いわゆる
過剰船員があつた場合には、どういうことを考えておるかというような
お話でありますが、これは
船員局としての少し甘い見方かもしれませんが、ともかく五次
造船がこの夏過ぎから海次でき上
つて参ります。これらの五次
造船は、三十五
年度中にできます一応の見通」がありますので、それに対しての必要な
船員、これがかれこれ一下名以上あろうと思います。これが
外航に出るなり、あるいは内航なりに
運航し得るかどうかという点を、ひとつ考えてみなくちやならぬわけでありますが、少くとも優秀な新
造船ができて、
年度内にただいまのところそれが相当
期待されますから、それの需要が二千名以上ある。一方従来の
船員の
減耗を考えますと、一年間に多いときは一割以上もございます。これは
普通船員と
局紙船員によ
つて若干の差がございますが、終戦直後の混乱した、あるいは不安定な時代の
減耗をそのまま
想定に使いますのもむりかと思いますけれ
ども、過去からの長い間の消耗をいろいろな資料で調べて、今後の
状態において生ずべき
減耗がどの
程度であるかというと、かれこれ一年間におよそ一割くらいは考えてみていいのじやないか。月〇・七ないし八%、年間に見て約一割と考えられる。そういたしますと、全
船主が全面的に協力いたしますと――全
船員がおよそ五万人近くございますが、そういう方の仕事に全部
新規補充をさしとめるわけに行きませんが、大量切りかえをした
船あたりは相当
期待が持てます。そういう範囲に限りましても、約三万と見まして、三万のかれこれ一割が一年間に
減耗すると見ますと、これで三千人くらいは――これは頭数だけの話でありますが、これをとまかく
職種別に行きますと、いろいろ
減耗が違つたりいたしますけれ
ども、総対的に見ますと、三千くらいはどうしても補充しなけれげならぬ。
新規補充をさしとめ、あるいは今後優秀な型の船ができますものがみな動くと仮定いたしますと、かれこれ五千くらいは消化できるということが言えると思います。これは一応の
想定でありますが、そうしますと、一年あるいはまたさらに半年の光を考えますと、かなり
需給状態は改善されるのじやないか。しかし今後半年くらいの間の
船員の推移というものを、
予備貝輪を補助しながら、どういう歩み方をするか、よほど注意して
内容を分析して参りたいと思
つております。とりあえず
船員局としては、四月一日における各
船種の
下船船員の具体的なリスト・アツプまでいたしまして、今後
船員対策協議会で十分この
船員の実態というものをよく見、さらにそれがどうしてもかなりの
数学消化ができないということがほぼ確定すれば、その後の
対策については、これから勉強して参ろうと思
つているところであります。