○
石井(昭)
政府委員 鉄道局設置の問題でございますが、御
承知の
ように
国有鉄道の機構
改正は、昨年九月に北海週において実施いたしまして、なおその後実施の模様によりまして、本年一月にさらにその形態を改めました。それからこの四月、本日からは四国
地方において実施されております。この成績等を勘案いたしまして、今度は全般的に本州、九州に及ぶという
ようなことになると思
つております。この機構の
改正は、二つ
意味がございまして、
一つは従来の現場に至りますところの監督の態勢が、本庁、
鉄道局、管
理部、それから現場という四段階にな
つておりましたものを、管
理部を廃止いたしまして、そのかわり管
理部を二つ、三つあるいは四つ併合いたしました地域を管理する機関を設けたい。そうして結局本庁がら現場に至るまで三段階にする。段階を
一つ省きたいということが
一つ、それからいま
一つは縦割り主義と申しまして、現在は
鉄道局長は、すなわち
国鉄総裁と同じ幅の内容の
仕事を、地域的に分割して受持
つておるのでありますが、そういうことをやめまして、
仕事の系統に応じて、全部その系統々々で
仕事をして行く。従いまして資材
方面につきましては資材事務所を設ける、経理
方面につきましては経
理事務所を設ける、営業
方面におきましては営業事務所を設ける、
国鉄自動車の
経営につきましては
自動車輸送事務所を設けるという
ように、縦に
仕事を割
つて、地域的におろして行くというかつこうをとるのであります。従いまして今後できますものは
鉄道局ではなくして、
鉄道管理局と名づけておりますが、單にこれは汽車を動かして行くという
仕事を預かる部門だけが、
鉄道管理局の名前で残るわけであります。そのほかの
仕事は、いろいろ経理
方面、運輸
方面、別個の機関となるわけでございます。従いまして今までの
ような
鉄道局ができるというふうにお
考えにな
つては、これは大きな誤解が生ずるのではないかと思う。そこで今度できまする
鉄道管理局のごときは、列車を動かし、補修し、運行して参るための機関でございます。部外の
方々に接触をし、旅客の
方々に接触をいたしまして、
鉄道との
関係を結ぶ
仕事は、営業
関係の
仕事でございまして、これはある
地方を限りまして、営業総支配人というものを置きまして、その下に営業事務所を主要の地に設けて行きます。従いまして管
理部が廃止されましても、そういう主要の地にはおそらく営業事務所の設置を見ることになりまし
ようし、またただいままでの
鉄道局の所在地等に、営業総支配人が置かれるというかつこうになりますので、そういうことになると思います。従いましてそういう点から申しまして、部外の
方々が
鉄道を御利用になるという
仕事の面からは、この内部機構の
改正によ
つて、御迷惑をかけるという
ようなことにはならないのじやないかと思います。そういたしますると、
鉄道管理局のごときは、機関車がどこにあるか、あるいは客車の収容所がどこにあるかという
ようなことと同じ
意味合いで、
鉄道を動かすことをや
つて行く
仕事、機関がどこにあるかという問題にな
つてしまうのでございまして、
地方としてあまり御関心を持たなくてもいいのじやないかという感じを持
つております。またかりにその
鉄道管理局にいたしましても、今度は現在置いてありまする九つの
鉄道局の所在地以外に、どこに置くかということでございますが、これはまだ全般的に
研究中でございます。ここに御
請願にな
つております所に置くとも申し上げかねますとともに、またここには置かないのだという否定的なお答えもいたしかねる
状態でございます。それから
一つ管
理部の移管についての御
請願もなさ
つておる
ようでございますが、これはただいま申し上げました
ような管
理部配置という
ような方向で、機構が
改正されると思いますので、今問題にする段階ではないのではないか。か
ように思う次第でございます。