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1949-11-14 第6回国会 参議院 文部委員会 第3号
公式Web版
会議録情報
0
昭和二十四年十一月十四日(月曜日) 午後一時三十七分開会 ————————————— 本日の会議に付した事件 ○
国立学校設置法
の一部を改正する等 の
法案
(
内閣送付
) ○
科学教育振興
の
決議案
に関する件 —————————————
藤田芳雄
1
○
理事
(
藤田芳雄
君)
只今
より開会いたします。初めに、
国立学校設置法
のや部を改正する等の
法律案
の
提案理由
は聞いておりましたが、その
内容
について、
文部当局
の方から一応御
説明
願いたいと思います。
剱木亨弘
2
○
政府委員
(
剱木亨弘
君)
国立学校設置法
の一部を改正する等の
法律案
の
内容
につきまして御
説明
申上げます。
説明
の都合によりまして、大体逐條的に御
説明
申上げようと思います。 第一條は、
高等商船学校
を
商船大学
に昇格しまして、その
商船大学
を
規定
するとに関する
條文
でございます。先ず
国立学校設置法
の第三條に、静岡県のところで、静岡
大学
の外に
商船大学
を
規定
いたしまして、
学部
は
商船学部
で。九十
八條
により包括する
学校
といたしましては、
高等商船学校
と
海務学院
とを包括するわけでございます。これに関連しまして、後ほど出てまいますが、
運輸省
の方の
設置法
で
規定
しております
附属
の
機関
中から、この
高等商船学校
と
海務学院
が除かれるわけでございますが、その外に
商船教育
に
関係
があります四つのもの、例えば
航海訓練
でございますとか、
海員養成所
でございますとか、そうい
つた
ようなものは尚
運輸省
に残るわけでございます。それからその次に
附属研究施設
でございますが、岐阜
大学
の次に、
商船大学
の中に
船舶運航研究施設
が附置されることを
規定
したのであります。このことに関連しまして
商船大学
は、この
国立学校設置法
で、
東京
水産
大学
が、明年の、即ち二十五年三月三十日まで
農林大臣
の
所管
に属すると
規定
してありますが、それと同じように
商船大学
も、来年の三月三十一日までは
運輸大臣
の
所管
に属しまして、四月一日から、
文部大臣
の
所管
に移るわけでございます。そのことを
規定
いたします同時に、尚この十三、四号を附則に加えたのでございますが、それは現に二十四
年度
に
高等商船学校
に
入学
いたしまして、現在在学しておる
高等商船学校
の第一学年でございますが、この
学生
は、実はこの四月から他の
国立大学
と同じに
商船大学
になるものと予定いたしまして、
大学
の一年生と全く同じ
方法
で
入学試験
をいたしまして、
入学
後の
教育
も
新制大学
と全く同じ
教育
をや
つて
おりますので、その一年生を
新制大学
の、即ち
商船大学
の一年生に切り替えることにいたすわけでございます。その
在学期間
の年数の
関係
におきまして切り替えましたこの一年生は、四月から在学した者と同等に取扱うということを
規定
してあるのでございます。これは
商船大学
が、
国立大学
と同じように
大学
になるという目標で
実施
いたしまして、現在の
学生
は一日も早く
大学
になることを待ち望んでおるのでありまして、そういう
意味
で今回
大学
にすることができることになりましたので、この
臨時国会
にお願いいたしまして、早く切り替えをいたすというためにお願いする大きな
理由
でございます。
学生
の非常に待ちあぐんでおるところでございますので、その点御了承願いたいと思うのでございます。それからその次にこの
国立学校設置法
で定めましたにの
定員
は、前に
大臣
の御
説明
の時にもありましたように、
国立学校設置法
を立案いたします時には、まだ
行政整理
が完全に決定しておりませんでしたが、その際
一般
の
国立学校
の
事務職員
につきましては、
欠員
の二分の一が
行政整理
になりますが、この
病院等
につきましては、その点について多少異
つた措置
がとられる。即ち
欠員
につきましても
行政整理
がないというふうに予想されましたので、その予想に基きまして
国立学校設置法
は
定員
を決めでおりまして、六万一千六十三人にな
つて
おるのでございます。その後
行政整理
が決定するにつれまして、
行政機関職員定員法
におきましては、
病院
におきましても
欠員
の
半数
が
整理
されまして六万九百四十名即ち百二十三人だけは直ぐ
規定
されましたので、実際の
実施
は、この
行政機関職員定員法
の方が優先いたしますので、それによ
つて
実施
いたしておるのでございまして、その
国立学校設置法
の方の誤りを、この
機会
に訂正さして頂くということにいたしたのでございます。それでこの
規定
にありますのは、各
病院
、その当時におきまして
欠員
を持
つて
おる
大学
の、その
欠員
の
半数
だけがでございます。 第二條以下は、この
商船大学
を
国立大学設置法
に
規定
するために、
運輸省設置法
の関連したところを改正するのでございます。で、これはただ
條文
の大体
整理
でございますが、その中で申上げておく必要があると思いますのは、
運輸省設置法
の第三十
八條
にこの
運輸省
にございます
審議会
の
規定
がございます。その中に
船員教育審議会
というのを、
運輸大臣
の諮問に応じて
船員教育
に関する
重要事項
を調査する
審議会
を
設置
することにいたしたのでございます。この点は従来
商船教育
が或いは
文部省
にあり或いは
運輸省
にありまして、しばしば変化したのでございますけれども、要するに
船員教育
に対する
関係
を持ちます省の
両者
の間におきまして、密接な
連絡
、連繋をと
つて
や
つて
行かなければならんことが必要であるのでありまして、これを分担して行くという
関係
におきまして、その間の
連絡調整
を最も円滑にいたしまして、将来の
商船教育
を、今までと異りまして、相当スムースにや
つて
行くというために設けてあるのでございまして、特にこれを
運輸大臣
の
所管
に置きましたことに重要な意義があると
考え
ておるのでございます。こういう点につきましては、第三條に
教育職員免許法
の一部を改正しておるのでございますが、それは教員の
免許科目
の中に、
水産
及び
水産実習
の外に、
商船
及び
商船実習
を加えたのでございます。これは
商船大学
が
設置
されますことによ
つて
す。大体改正の主なる点は以上の
通り
でございまして、特にこの
商船大学
の
設置
につきましては、非常に要望されておるところでございますので、何とぞよろしく御
審議
を頂くことをお願い申上げます。
藤田芳雄
3
○
理事
(
藤田芳雄
君)
只今
の御
説明
についての御
質問
があ
つた
らお聞き願いたいと思いますが、尚この際
運輸省
の方から
山口船員局長
も見えておりまするし、同じく
運輸省船員局
の
渡邊教育課長
も見えておりますから、その方の
質問
にも答えられますから、どうぞお願いいたします。
鈴木憲一
4
○
鈴木憲一
君 この前
国立学校設置法
を定めます時には、
大学附属病院
の
事務職員
の定数をあれで差支えないと
思つて
我々は認めたわけなんですが、それが
行政整理
が
一般方針通り
に
定員法
に則
つて
しまうように
なつ
たために、百二十三人ですか、ここに首切りをしなければならんということに
なつ
たわけですけれども、これは事実上これだけ血が出たものですか、それとも明いてお
つた
ものですか、そこらを……
剱木亨弘
5
○
政府委員
(
剱木亨弘
君)
学校
の方のこの
行政整理
は、全部
欠員
の
半数
を
整理
するということになりましたので、
病院
以外におきましても実際は実員につきましては血が出た訳ではないのであります。それからもう
一つ
この
国立学校設置法
を御
審議
頂きましたその中で、第十二條と申しますのは、この
定員
でございますが、別に
政府職員
の
定員
に関して定める
法律
の適用に影響を及ぼすものではないということを一応断りまして、その当時確定しておりませんでしたけれども、
定員法
ができればそれの方が優先するということにしたのであります。
定員法
が出ましたので、実際の
実施
はこれによ
つて
や
つて
おるのであります。
若木勝藏
6
○
若木勝藏
君 今の
定員
に関する問題でありますが、これは御
説明
によると、
大学
の
附属病院
の
事務職員
について行
つて
おる問題のように思うのでありますけれども、これは
最初
においてこの
方面
の
整理
に及ばないというふうな考へ方は、私は非常に妥当な考へ方と思うのであります。なぜならばいわゆる
附属病院
の
事務職員
というような冬のは、実際に患者の
牧容
の方から見て非常に重要な部面があると思う。それが
一般
の
政府機関
のいわゆる
定員法
によ
つて
、これをも
整理
するというような形にしたということは甚だ遺憾に思うのであります。この
整理
によ
つて
実際
大学
の
附属病院
の
事務方面
が
支障
なく行けるものであるかどうか、その点についてお伺いいたします。
剱木亨弘
7
○
政府委員
(
剱木亨弘
君)
大学
の
事務職員
につきましては、私共といたしましてもできるだけ
行政整理
から外して頂きたいということを強くお願いして
参つて
、恐らくそれが聞かれるであろうと実は期待してお
つたの
でありますけれども、いよいよ決定されましたときには、案は今申上げました
通り欠員
の
半数
だけが
整理
に
なつ
たわけであります。現在
附属病院
の
運営
につきましては、
事務職員
のみならず、
看護婦等
も非常に少数になりまして非常に困
つて
おるのでございます。本
年度
も、二十五
年度
の
予算
におきましても、
相当数
の増員を是非お願いしたいと実は
思つて
おりましたけれども、尚これは実現を見るに至
つて
おりませんが、できるだけ将来に向いまして私も
努力
いたしまして、
定員
を増加して行きたいというふうに
努力
をしたいと
考え
ております。
若木勝藏
8
○
若木勝藏
君 今の御
説明
によりますと、結局来
年度
の
予算
において、この
定員
は修正する
方面
に
文部省
として
予算
に
要求
をしておるということになるわけでしようか。その点を……
剱木亨弘
9
○
政府委員
(
剱木亨弘
君) 二十五
年度
の
予算
につきましては、その点について相当
要求
したのであります。これもやはり
行政整理
の
字句等
の問題でございますので、俄かにこれを増加するということは困難というので、現在のところではまだ認められていない。であります。
藤田芳雄
10
○
理事
(
藤田芳雄
君) 外にございませんか。
岩間正男
11
○
岩間正男
君 今の問題重要だと思うのですが、
文部省
としてどうしても
大学
に、
内部事情
があ
つて
これに応えなければならないという
立場
に立
つて
おられるとするならば、この
條文
の修正が單に
事務的処理
で、
実体
にそぐえないということは非常にまずいと思う。この
法案
の訂正は、
議会
に対しては、
議会
に新たに折衝された、
努力
された点があるか、その点をお伺いしたい。
剱木亨弘
12
○
政府委員
(
剱木亨弘
君) この
法案
は先に
行政機関
の
定員
が決まりましたものと、
国立学校
の
設置法
のあの
二つ
の
法案
の間の
誤謬
を訂正するときの問題でございますので、その点は同じ
趣旨
としなければならんと
考え
ております。ただ
定員
の増加の
要求
につきましては、おのずから個別の問題といたしまして、私共としては強く今日まで
要求
をして
参つて
おるのであります。ただ非常に残念なことにはまだ現在それが認められるに至
つて
いない。
岩間正男
13
○
岩間正男
君 私の
質問
についてお答を願いたいのですが、今度登録されたかどうかという、これはされなか
つた
と解釈していいのですか。この今の話、この
法案
を提出される
機会
に特に折衝されて登録されたかどうかというのです。
剱木亨弘
14
○
政府委員
(
剱木亨弘
君) この
法案
に即して
要求
しておるということではなくして、これは全く同時に
予算
的には
要求
しておる。
岩間正男
15
○
岩間正男
君 まあ
法案
の、
二つ
の
法案
の間の
誤謬
という話があ
つたの
ですが、
誤謬
はむしろ
法案
の方にあるのではないかと
考え
るのですね、
病院
の実情では
職員
がむしろ少いくらいだ、これをできるだけ解消して、人員を減らさないようにしたいという考を持
つて
おらるるとすれば、
法案
の
誤謬
を訂正するという
考え
方で、むしろ
実体
の方が
誤謬
に落ちておる。
実体
に即したもつとやはり
努力
をされることが必要じやないか。この点我々としてやはり大きな問題があると思うのです。この
法案
について一番……新たに百二十三名ですか、それが
整理
されるというところに一番
法案
の問題があると思うのです。これは
予算
がないから
ちよ
つとその点はやはり
議会
に出されるとこういう
意味
ですか。
剱木亨弘
16
○
政府委員
(
剱木亨弘
君) 国会議決頂きました
行政機関職員定員法
というものが、百二十三名を削
つた数
において決定されるのでございまして、又それに則してこの二十四
年度
の
予算
は確定しておるわけです。
従つて
これに対しては
国立学校設置法
の方の余りは訂正しなければならないと
考え
ます、ただ二十五
年度
の
予算
につきましては、不十分な点は十分私共として主張して
要求
して
参つて
おるのでございます。二十四
年度
の分は、これはすでに既定の事実として一日も早く訂正する必要があるのじやないかと思う。
松野喜内
17
○
松野喜内
君
文部省
の方の、これまで
研究生
として
船舶運輸関係
の
研究
ですか、細かいことは何ですが、私共は
教育
の
内容
を、実質をば向上したいと常に
考え
ておる。今ここに
商船大学
のことについて
お話
がありましたが、今までどんなふうであ
つた
かこの一端でも承われば……
山口傳
18
○
説明員
(
山口傳
君)
船員
の
教育機関
は、従来
文部省
にありましたこともございますし、
逓信省
にございましたこともございましたが、現在
運輸省
にございます。系統を一
通り
御
説明
してみたいと思います。現在の
制度
は、
海務学院
というのが
東京
にございます。
神戸
に
海技専門学院
この
二つ
がある。これは
東京高等商船
、
神戸高等商船
の後身にな
つて
おる。以上の
二つ
、その外にこの度
商船大学
にして頂こうという
高等商船学校
がございます。これが
全国
に現在のところ
一つ
でございます。
あと中等商船
といたしまして、
全国
に五ケ所ございます、そのもう
一つ段階
の下のものといたしまして
海員養成所
というものが
全国
に八つございます。それから
ちよ
つと変
つた
特色のものとい恥しまして
航海訓練所
というものが
運輸省
にあるのでございます、機構といたしましては大体以上でございます。その中の
最初
の申上げました
海務学院
と
高等商船学校
を合せまして、この度
商船大学
にして頂くように申請をいたしておる次第でございます。この
海務学院
は、
高等商船学校教育
を受けて、一旦
職場
に就いた人を、再び一年とか二年とか、再
教育
をいたす
制度
でございまして、
只今
のところ
海務学院
では二十名毎年採用いたしておりますが、主として狙いは
外航
へ出て行くまあ
高級船員
、即ち
高等商船学校
は無論出ておりますが、尚もう一段高級な
教育
、実際的な
教育
をしたいというのでいたしておるわけでございます
航海科
と
機関科
と両方に分れております。
最高幹部養成
というような
趣旨
でできております。 それから
海技專門学院
と申します所では、これ又再
教育
でございますが、これにはいろいろと
クラス
がございまして、例えば
中等商船
を出た人が一旦職務に就いたと、その
人方
が持
つて
おります
免状
、その上級の
免状
を受けるためには、更に
基礎教育
が必要でございます。そういう者のために
各種
の
段階
での再
教育
の
クラス
ができております。そういうものが主でや
つて
おります。それともう
一つ
は、
戦時
中に
短期養成
で
学校
を出た、即ち
中等商船あたり
を五ケ年ぐらいでや
つて
おりましたのを、
戦時
中に一年とか一年半とか短縮いたしました。そういうわけで
教育
不十分な者がございましたので、そういう者のために
補修教育
をや
つて
おりましたが、これは本
年度
までや
つて
おります。来
年度
は中止することにな
つて
おります。即ち
神戸
の
海抜專門学院
は、実際に
船員
の
職場
に就いた今の
各種
のグレードの再
教育
をや
つて
おるということにいたしております。それと
高等商船学校
は從来のいわゆる
專門学校
でございます。それから
中等商船
は
中等商船
、
海員養成所
と申しますのは、これは主として
普通船員
になる人のために設けた
教育機関
でございまして、ここでは
本科
と申します所で約一ケ年
間教育
をいたしております。それが
本科
でございまして、その他に三ケ月の
短期教育
をいたしまして、年に三回ぐらい入れ替え入れ替え収容いたしまして、そこで三ケ月の
初歩訓練
を受けた者が
普通船員
とな
つて
行く。こういうふうに一ケ年のものと三ケ月間のものと二
通り
に分れております。 以上が
学校
としての大体の
制度
でございますが、その外に、最後に
航海訓練所
というのがございますが、これは
高等商船学校
或いは
中等商船学校
の
座学
を
終つた人
が、
実習教育
をやるため更に一元的に設けられた
機関
でございます。ここで一年とか、一年半とか、海上の実際の
訓練
を受けまして、そこで始めて
高等商船
或いは
中等商船
の
卒業免状
が貰える。本来ならば、各
学校
に
練習船
を置きましてや
つて
お
つたの
でありますが、それでは戰時中並びに戰後のこうした情勢では、なかなか船を動かすということが非常に困難でございますから、一元的にそういう
実習課程
を一まとめにしてやる
機関
を作りまして、そこで
実地訓練
をいたしておるというような
制度
にな
つて
おります。
只今
の
教育制度
の概要は以上の
通り
であります。
松野喜内
19
○
松野喜内
君 分りました。
堀越儀郎
20
○
堀越儀郎
君
只今
の
松野
さんの
質問
に関連いたしまして、
運輸省
の
政府委員
からお
聽きし
たいと思います。現在
商船大学
にな
つて
、
文部省
に移管されるということは
教育
の一元化から当然妥当なことと思います。
従前運輸省
の
所管
であり、又
只今
承わりますと、この外いろいろ
海員養成
の
教育機関
を
運輸省
でお持ちのようであります。又
運輸省
に更に
船員教育審議会
というものを設けまして、それで
船員教育
についていろいろ
審議
されるらしい。そうなりますと将来
両省
の間に
摩擦
が起るようなことができはしないかという
懸念
がございます。
商船大学
を
文部省所管
として大いにや
つて
行かれるということについては、
運輸省
としては、快くこれを
文部省
に当然移すべきものと
考え
てや
つた
か、将来そういうものについて、
両省
間にいろいろ
摩擦
が起るようなことがないかということを
懸念
するのでありますが、これをはつきりしたことをお伺いして置きたいと思いますが、お
考え
如何でございますか。
山口傳
21
○
説明員
(
山口傳
君) お答えをいたします。このたびの
商船大学
昇格問題並びにこれに関連する
所管
問題につきましては、昨年来
文部
御
当局
との間に、長い間いろいろと折衝いたしまして、そうしていろいろ議論をいたしましたのでございますが、過去の沿革或いは今後のことを
考え
ましで、落著いた
結論
がこのたびのような
制度
でございまして
学校教育法
の示すところによりまして、
学校
というのは
文部省
へ一元的に纏める。併し私共
船員
を実際に監督いたしている側といたしましては、この
教育
につきましては、非常な関心を持
つて
おりますので、その
教育
の
内容等
につきまして、主として技能的の
方面
であろうと思いますが、こういう点につきましては、どうしてもただ任せつ放しにはでき難いのであります。この点につきましては、
関係方面
の示唆もありましで、
船員教育審議会
というものを設けましてこれで安定を見た。又これで
両者
がこういう
制度
を楔として、相協力して行かなければ、到底立派な
商船教育
はできないんだと思います。我々がこれを持ちますことは、やはり
一般基礎教育等
については不十分な点がございますことを十分認めてお願いする点をお願いすると、私の方でいろいろと御注文申上げたいことはこの
審議会
を通じまして、反映して頂くようにお願いするというので、円満に
結論
を出したのがこれでありまして、私共としてはこの
制度
で今後不可はないと
考え
ておるのであります。
堀越儀郎
22
○
堀越儀郎
君
只今
の
運輸省
の
政府委員
の御
答弁
で、
運輸省方面
の御
意向
は分
つた
ように思いますが、今度は
文部省
の方にお伺いしたいのでありますが、今度移管されたことは、これは妥当なことと思いますけれども、実際の
教育技術
、いろいろな面において、
運輸省
において、又それぞれお
考え
をお持ちのようでありますが、そういう点を、
船員教育審議会
を作り、反映したいという御
意見
は承わ
つたの
でありますが、そういう点に対して、
文部省
が
船員教育審議会
に監督されることを快でお受けにな
つて両省
の間で
摩擦
がないように、
船員
の
養成
について十分考慮されて行かれるのでありますか、万一
意見
の
対立
を見た時には、
文部省
としてはどうされるのでありますか。その点を念を押して置きたいと思いますが、
文部省
のお
考え
を聽いて置きたいと思います。
剱木亨弘
23
○
政府委員
(
剱木亨弘
君)
只今船員局
の問題につきましては、
十分両者
の間で協議して参りまして、その
期間
、今日まで、むしろ私共といたしましては、
両者
全く協力的な
立場
に立
つて
来たと思うのであります。特にこの
商船大学
を
運営
するに当りましては、その
養成
計画なり、又実際の
教育
の
方法
なりにつきましては、相当その直接の
責任
があられます
運輸省
の御
意向
を聽いて行かなければならんのでありまして、その
意味
におきまして、その
船員教育審議会
というものを
運輸大臣
の下に置きまして、そこで十分
運輸省
でやられますけれども、その
船員教育審議会そのもの
の中にも、これはやはり
文部省
も入りますし、
教育関係
としても入
つて行つて
、そうしてその
船員教育
の根本的な面を、
方針
を決めて行く、併しこれはむしろ私は
両省
は本当に
一つ
にな
つて
そうして
運営
して行く一番いい楔だと
考え
ておるのでございまして私共これを通じて参りますれば
両省
の間に将来
対立
というような問題は起
つて
来ないと思います。又起
つて
はいけないと思います。特に
商船大学
の
教育
の実際や
つて
行く面におきましても、例えば今申されました
航海訓練所
とい
つた
ようなものは、相当これはやはり利用さして頂きませんと、
実習
というようなものはできませんので、
両省
は本当に密接に
連絡
をと
つて
行くものと
考え
ますし、又私共としてはその
両省
の間に将来
対立
が起るというようなことは実は想像できないのでございます。
堀越儀郎
24
○
堀越儀郎
君
只今両省
の
責任者
の御
答弁
を承わ
つて
我々安心したのでありますが、現在に
おいで両省聞
にそういう意思の疏通が十分できており、
運営
に
支障
なくできるという、ことを我々は信じたいと思うのでありますが、将来の、又例えば
一つ
の例を挙げますと、人事院が公務員の
給与ベース
についでの勧告を
内閣
に送り、
内閣
はこれは内緒で触れないというようなことがある場合がある。これは
一つ
の例であります。けれども、この
海員
の
教育委員会
から通じて反映されるこの
意見
に対して、
文部省
が十分受入れられる、今の
構成
の上からできるようにも思います。
只今伺
つた
ところでは我々は安心できると
思つて
おります。現在の
文部委員
の
立場
として将来の点に十分な保障を
一つ
して頂きたいと思います。
政府委員
の方を信頼すればそれで十分だと思いますが、それを私達は非常に
懸念
しておるので、
両省
の
大臣
お立会いの上ではつきりそういう点について
懸念
のないという亡とを
文部委員
に言明して頂ければ結構だと思います。これを我々
委員
としては
要求
したいと思います。
藤田芳雄
25
○
理事
(
藤田芳雄
君) そうすると今のは何か形の上に、
只今
のお二人の
政府委員
の
説明
でその
意味
が分
つたの
ですが……
堀越儀郎
26
○
堀越儀郎
君 大体了承はできたのですが、将来の大きな問題でございますから、
責任
ある
両者
の
大臣
が我々に言明して頂きたいと思うのであります。
鈴木憲一
27
○
鈴木憲一
君
農林大臣
も……
剱木亨弘
28
○
政府委員
(
剱木亨弘
君) この問題につきましては御尤もだと思いますし、我々もやはり将来に向
つて
そういうことのないようにしたいと思いますのでできましたらこの
機会
に
両省
の
大臣
の
覚書
ぐらい作りましてそれをここで御披露さして頂くとか、そういう形式をとることができると思うのでありますが……
藤田芳雄
29
○
理事
(
藤田芳雄
君) そうすると
只今
の発言から参りますと、
運輸大臣
、それから
文部大臣
、同時に今の
農林大臣
も
関係
するようですが、そうした
関係
の
大臣
の共同の何と言いますか、
覚書
ですか、そうしたものをこの
委員会
に
一つ
出して貰うというようなことでよろしうございますか。
堀越儀郎
30
○
堀越儀郎
君
只今
の
劔木政府委員
の
お話
の
通り
でもよろしいのであります。又で貸ますれば
大臣
お立会いの上で我々に言明して頂くにしても、何れにしてもこれは
委員長
にお任せいたします。
藤田芳雄
31
○
理事
(
藤田芳雄
君) それじや次の
機会
にそちらかの形をとるようにいたします。
左藤義詮
32
○
左藤義詮
君
只今
の
お話
に関連しまして
船員教育審議会
が今できておるようでありますが、その
構成
及び現をどういうような
方面
の
審議
をしておるか、その点を承わりたいと思います。
山口傳
33
○
説明員
(
山口傳
君)
教育審議会
の今度の
法案
が
通り
ますと、これに基づきまして
政令
を出してそうしで作ることにな
つて
いるのであります。その
政令
の案で申上げますと、会長は
運輸大臣
にな
つて
おりまして
委員
は十二名、その從に名は、先ず
船主側代表
二名、
船員代表
二名、それから
学校長
の中から、
教育機関
の長が二名入りますそれから
文部省
から二名、
運運輸省
から二名、そうして以上で六つだと思います。が、とにかく十二名であります。それで極めて人数も外の
審議会
に比べますと少いのでありますが、これだけで以てまあ簡素、強力にやろうというのであります。そこで
審議
いたします事項は、従来……その前に一言申上げますが、従来
運輸省
には
船員
教育委員会
というものがございましたのでありますが、これはやはり
関係方面
の方を大勢集めまして、
運輸大臣
の諮問に答えておりましたが、今回
商船大学
が
文部省
に移ります
機会
に形を整えまして、
只今
のような
教育審議会
ということにいたしておるわけでありますが、
船員
の
教育
及び
養成
の基本
方針
に関する事項をここでは
審議
する。先程御
説明
いたしましたように、
只今
のところ
大学
は
文部省
へ行きましたが、尚外に中等
教育
が残
つて
おりますし、それから先程申上ザました
海員養成所
の
関係
もございますし、それから
航海訓練所
でスクーリングは
文部省
へ行きましても、実地の海上
訓練
の方は
運輸省
の方で受持つように
只今
のところ
考え
てありますから、その辺の
関係
からいたしまして、この
教育審議会
では、
船員
の
教育
の全般につきまして、
教育
或いは
養成
の基本
方針
、根本をここで調査
審議
いたします。それから具体的にそのときの
船員
の需要供給の趨勢によりまして、いろいろの計画を立てています。 それからその他主なことはそれだけでございますが、
一般
教養の方をお受持ちになる
文部省
との間々は、十分に
連絡
をいたす必要がございますので、技能
教育
の方につきましては、常に
運輸省
としてできる限りの
研究
をして、
意見
を立てて、この
審議会
を通じて
意見
を求めまして、それを
文部省
の方と
連絡
いたしてやる、かようにいたしたいと
思つて
おるのであります。その他重要なことであれば、
船員教育
に関する限り、ここに
運輸大臣
としてはお諮りして、民主的に
意見
を聞いて貰えるというふうな
考え
でおるのでございます。
左藤義詮
34
○
左藤義詮
君 現在まで
運輸省
の方に
船員
教育委員会
というものがございましたですね。それとこの
審議会
とは余程性格が違
つて
参りますか。どういう点を変えるために組織を変えられるのであるか。従来の
教育委員会
との
関係
を
一つ
お伺いいたしたいと思います。
山口傳
35
○
説明員
(
山口傳
君) 従来の
船員
教育委員会
は、
大臣
達を以ちまして、四、五十人ぐらいの大勢の
関係方面
の方を集めてお
つた
わけでありますが、無論
商船教育
についての
意見
をいろいろ聞いてお諮りしてお
つたの
でありますけれども、ここ暫くの間主たる
審議
事項は、学制の改革、今度の
新制大学
或いは高等
学校
、学制改革のことであるとか、或いは
商船教育
は
運輸省
の方がいいのか、
文部省
にお渡しした方がいいのかというような当面のことを洗いざらい諮問いたしまして、その方の調査
研究
を一
通り
終りまして、
運輸大臣
のに答申をされたのであります。それで、実は二十三
年度
で殆んどもう仕事を終りまして、止めております、解散いたしました。それで今度
法律案
ができますと、
船員教育審議会
という形を以ちまして、新たな事態に応じての構想としてや
つて
参りまして、従来のように大勢でやる必要もないのでありますから、この案のように変更が来たのでございます。
左藤義詮
36
○
左藤義詮
君 我が国の現状では、貿易及び海運の発展に活路を見出すより外ないことは、申すまでもございませんが、そういう点から
考え
て将来の高等
海員
の需給と睨み合せて、
商船大学
は少くとも二校以上は必要であると思いますが、一校で十分と
考え
ておられるかどうか、その点を
両省
の
当局
から承わりたいと思います。
山口傳
37
○
説明員
(
山口傳
君)
運輸省
としてのお答えを申上げたいと思いますが、現在のこの
高級船員
の需給状況からいた、しますと、終戰後、だんだんと余剰
船員
というものがなくな
つて
参りましたが、現在と雖も、職種によりましては、若干尚余
つて
おるという状態でございます。従いまして、今度の清水にあります
高等商船学校
を
大学
に昇格することが、先ず第一のことでございましたが、恐らくお
考え
にな
つて
いるのは、従来、この
東京
と
神戸
に
高等商船
がございました歴史もございますので、将来、関西
方面
にも
商船大学
が要るのじやないかという
お話
だろうと思いますが、
只今
申上げるように、
只今
のところでは、
船員
の、
高級船員
の方に、若干の余剰がございますので、今直ぐに需給面から申して更に一校をこの際作るということは、荷時期尚早であると思います。併し
お話
しの
通り
、日本の産業が、今後復興し、発展して行くためには、どうしても貿易によらなくちやならない。貿易を進めるためには、どうしても海運が昔の殷盛を取返えされなければならんと思いますが、だんだんと造船、新造船、或いは修理の
関係
等が、計画が立
つて
参りまして、来年は三十万トン程度、再来年は三十五万トン程度の新造船の計画も立
つて
参るように聞いておりますが、さようにな
つて
参りますと、これに応ずるところの
高級船員
の
養成
というものは、どうしても
考え
て参らなくちやならないのであります。
従つて
、将来、近き将来におい、
商船大学
は作
つて
参るような時期が参ろうと思いますが、そういう際には、海運の中心でもある関西
方面
に作
つて
参るのがいいのではなかろうかと、
運輸省
といたしましては、さように
考え
て、まあそういう時期が早く来ることを望んでおる次第であります。
左藤義詮
38
○
左藤義詮
君 海運総局からCTSに出された日本の経済安定期、即ち昭和三十年における保有船腹は、最低四百万トンを必要とするように聞いておりますが、そうしますと少なくとも千五百名位の
高級船員
を補充する必要がある。右の中、三分の一を
商船大学
で
教育
して、これを一校に収容しますると二千名以上となります。ああいう特殊の
商船教育
としては、適正を欠くものだと思うのであります。 特に全寮
制度
、技術
教育
のいろいろな
方面
から、一校では適正を欠くと信ずるのでありますが、
只今
近き将来にという
お話
でありましたが、少くとも相当の年数をいよいよ一人前に仕上げるのに要するのでありまして、その近き将来というのを、いつ頃に想定しておられるか。 尚、これと関連しまして、今度の
商船大学
を一校
設置
されることを、いろいろ
審議
せられた
船員
教育委員会
における
審議
の過程においては、一校だけのことしか
考え
られなか
つた
か、将来のことも含めて
考え
ておられるのか、その点も
一つ
お願いいたします。
山口傳
39
○
説明員
(
山口傳
君)
船員
教育委員会
の答申の方をお答えいたしますが、それでは清水の
高等商船学校
を
商船大学
にいたすと同時に、同時にでなく、若干遅れますが、確か二十六
年度
暮から海技專門を中心として、これを
大学
にしていくという答申であ
つた
と思います。併しその当時から私を
関係
いたしておりますが、その当時の
船員
の需給け見透しというものは、その後、御案内と思いますけれども、乗組要員の減少、その他で少し需給が延びたような
関係
、幾らか
船員
の足りない時期がず
つた
関係
もございまして、
大学
の昇格も、その影響は免れんと思います。
左藤義詮
40
○
左藤義詮
君 そうすると、
教育
……
船員
教育委員会
では、二十六年という希望は持
つて
おられる、まあ、そういう需給状態が少し延びだ、或いは財政
関係
等で、二十六
年度
というはつきりした運輸
当局
としては言明はできない。併しこれはやはり、そういう
最初
委員会
の
方針
からも、将来一日も早くこれが復興は、殊に講和会議の曙光も見えで来た現在においては、二十六
年度
を目指して、
一つ
最善の
努力
をする、今後
教育審議会
等においても、その点については、
運輸省
としてできるだけ
一つ
努力
したいというような希望をお持ちにやはりな
つて
おるかどうか、
運輸省
が積極的におやりになるかどうか、その点を
一つ
伺
つて
置きたい。
山口傳
41
○
説明員
(
山口傳
君)
船員
が足りなくて困るのは
運輸省
でございますから、今後の
船員
需給の趨勢に応じまして、いろいろと協議を進めた上で、
お話
の
通り
に、
審議会
に秀お諮りしまして、その
意見
で
文部省
にお願いするという形になるのでございますが、二十六年だということは、今日では
ちよ
つと無理だと思います。少くとも二十七年から以降で、今後の造船或いは外交進出の問題等が如何ように進みますか、それらによりまして、その方から、むしろ実現の時期は決ま
つて
参るわけであります。 一方尚海技專門を中心として
商船大学
を設けます場合には、御案内のように、
大学
設置
審議会
でございますか、の方にお諮りしなければならんのでありますが、海技專門は、御承知のように、戰災で相当施設が惡くな
つて
おりますか互いろいろと準備が必要であると思います。そういう点は今後
一つ
審議会
とよく御相談もいたし、
結論
を持
つて
文部省
にお願いして参るということに、私共の方では取り運ぶつもりでおります。
左藤義詮
42
○
左藤義詮
君 積極的にと申上げましたのは、
文部省
の無論
設置
委員会
との
関係
がございますが、現在の非常な歴史を持
つて
お
つた
神戸
の
高等商船学校
が焼けて、
海技專門学院
として復興しておる、その復興が十分できなければ、無論
設置
委員会
を通らないわけでありますが、その復興に対して、できるだけ近い将来に
大学
にする熱意を持
つて
運輸省
が
海技專門学院
の復興を積極的におやりになる御意思があるか、どうか。やはり
大学
という目標が眼前にございますれば、どうしても復興に熱意が余計入ると思うのでありますが、そういう点を、まあもう少し需給状態が変
つて
来るまでは、
海技專門学院
は現状で置くというおつもりか、やはり
大学
に、あれだけの歴史を持
つた
ものだから、進むという熱意を持
つて
復興を積極的におやり頂くかどうか、その点
一つ
お伺いいたしたいと思います。
山口傳
43
○
説明員
(
山口傳
君) 私共としては、
学校
当局
は無論、あの地方の各
方面
の方が一日も早く
大学
にしたいという熱望でおありになることは十分承知しております。今後
海抜專門学院
はあらゆる点において準備を進めまして、積極的に持
つて
参るように
努力
したいと
思つて
おります。今日までもいろいろ復興等につきましては、司令部の方と折衝をしたり、いろいろ整備いたしたり鋭意や
つて
いるつもりでございます。
左藤義詮
44
○
左藤義詮
君 今の問題につきまして、
文部当局
として一日も早くその際に……具体的に申しますれば、若し專門学院を中心に
商船大学
をもう一個増設するように
努力
する意思があるかどうか、又その実現に対してどういう見通しを持
つて
おられるのか伺
つて
置きたいと思います。
剱木亨弘
45
○
政府委員
(
剱木亨弘
君)
商船大学
の問題でございますが、先にも御
質問
の中にございましたように、
商船大学
の
一つ
の在り方の問題があると思うのでございます。いわゆるああいう特殊の
教育
を非常に沢山な者を集めてやるという
教育
の
方針
としましては、相当これは疑問があるのでございまして、この需給の
関係
上
相当数
を確保する必要があるという決定があります限りにおいては、その
大学
のやはり数というものは或る程度
考え
て行かなければならん、そういうふうに
考え
ます。今需給
関係
について
運輸省
から
お話
がございましたが、この需給
関係
で問相当の
高級船員
の
養成
を必要とする
結論
が出ます限りにおいては、私共十分この
運輸省
と協力しましてもう
一つ
関西に
商船大学
を作るということにつきまして、積極的に
努力
して参りたいと
考え
ております。
藤田芳雄
46
○
理事
(
藤田芳雄
君)
国立学校設置法
の一部改正は、予備審査でございまして、明日本審査もございますので、今日はこの辺に止めまして何か外にも
お話
があるようですから如何でごさいましようか。 〔「異議なし、進行」と呼ぶ者あり〕
岩間正男
47
○
岩間正男
君 この前私の方から
ちよ
つと皆様にお諮りしたのでありますが、
科学教育振興
の
決議案
ですが、この動機になりましたのは、湯川博士のノーベル賞受賞と連関しているのでありますが、これを各党派で持ち帰
つて
そうして今日ここで又お諮りを頂く、こういうふうにな
つて
お
つた
と思うのですが、その件についてどうでしようか、お諮りを願いたいと思うのであります。 尤も従来の決議というのは、非常に数が多過ぎて、何かこれが国会のゼスチユアのようになりつつあるじやないかというような反省が持たれるのでありますが、今度の問題は、非常に日本の将来にと
つて
大きな問題であり、そうして又湯川博士の受賞をきつかけとして非常に院外におけるところの輿論も大きく、起
つて
おるわけでありまするから、こういう際に国会がこれに対してはつきりやはり意思のあるところを伝え、そうして院内外においての問題に協力してや
つて
行くということが必要な
段階
と思いまするので、やはりこういう輿論の起
つて
おるうちに、
一つ
の政治的な態度をはつきりするということが重要だと思いますので、是非これを今からお諮りを願いたい、こういうように思います。
河野正夫
48
○河野正夫君 この前も
お話
がありましたし、それは
趣旨
は極めて賛成ですけれども、決議となると手続が要るので、先ず一応速記のない懇談会で
意見
が纏ま
つた
ものの方がいいじやございませんか。
審議
の上では。
藤田芳雄
49
○
理事
(
藤田芳雄
君) 如何ですか。それでいいですか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
藤田芳雄
50
○
理事
(
藤田芳雄
君) それでは速記のないところでや
つて
頂くということにお願いいたします。
河野正夫
51
○河野正夫君 その前に何か速記をつけてやるような事項がございましたら、もう十分ぐらいしか速記の方は貰
つて
いないそうでありますから。
大隈信幸
52
○大隈信幸君
ちよ
つとお願いして置きたいのでありますが、従来陳情、請願等は国会の末期にな
つて
大変に忙しい時にどたばたとやられて、陳情、請願せられる方は真剣にな
つて
おるに拘らず、非常に扱いが疎漏になる憾みがありますので、まだ
法案
の出ていない今日において、
委員会
の繁閑と睨み合せて十分
審議
のできるように、或いは必要なら小
委員
を設けてや
つて
頂きたい。そのことを申して置きたいと思います。 〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
藤田芳雄
53
○
理事
(
藤田芳雄
君) 本
委員長
は今衆議院に行
つて
おりますので、早速申し伝えまして、そのように取計いたいと思います。尚次の
委員会
を十八日の金曜日に、できるならば午前、午前本会議があれば午後になりますが、いたしたいのですが、その際に休会中の各地の報告をそれぞれや
つて
頂きたい、こういうのでありますから、その衝に当
つて
いる人はそのように御準備をお願いいたしたいと思います。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
藤田芳雄
54
○
理事
(
藤田芳雄
君) 外に速記の要るものはありませんか。それではこれを以
つて
閉会いたします。 午後二時三十七分散会 出席者は左の
通り
。
委員長
田中耕太郎君
理事
若木 勝藏君
松野
喜内君 木内キヤウ君 藤田 芳雄君
委員
河野 正夫君 左藤 義詮君 小野 光洋君 大隈 信幸君 堀越 儀郎君 山本 勇造君 岩間 正男君 鈴木 憲一君 河崎 ナツ君
政府委員
文部
事務官 (
大学
学術局 長) 剱木 亨弘君
説明員
運輸事務官 (
船員
局長) 山口 傳君