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1949-11-16 第6回国会 参議院 懲罰委員会 第3号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十四年十一月十六日(水曜日) 午後一時四十五分
開会
—————————————
委員
の異動 十一月八日(火曜日)
委員岡田宗司
君 辞任につき、その
補欠
として齋武雄君 を
議長
において指名した。 十一月九日(水曜日)
委員鈴木直人
君 及び竹下豐次君辞任した。 十一月十四日(月曜日)
委員油井賢太
郎君辞任した。 同日
補欠
として
赤木正雄
君、
宇都宮登
君及び
池田七郎兵衞
君を
議長
において 指名した。 十一月十六日(水曜日)
委員大野幸一
君辞任した。
—————————————
本日の
会議
に付した
事件
○
調査承認要求
の件
—————————————
太田敏兄
1
○
委員長
(
太田敏兄
君) ではこれより
委員会
を
開会
いたします。本日お諮りいたしたいことは、
懲罰制度
及び
慣行等
に関する
調査
の件でございますが、これは昨日
委員長
及び
理事
の打
合会
を開きまして協議しまして、
承認
を得たのでありますが、この問題は前
国会
の末に起りました
金子洋文
君外三名の
議員
の
懲罰事犯
の審議に関連しまして、五月三十一日の
議院運営委員会
におきましては、
懲罰事犯
を一個の案件として閉会中の
継続審査
に移すことの可否が相当突つ込んで論ぜられていたのでありますが、殊にその論議の中で、
外国
ではこの問題をどう
取扱
つて
いるかという問題でいろいろ質問や
議論
があつたのでございますが、又十月三十一日の本
会議
における
委員長報告
のあとの、
中野議員
の
反対討論
におきましても、
懲罰事犯
を次の
会期
に持越したようなことは
世界
にその類がないという
議論
があつたように覚えております。即ち
速記録
によりまするというと、
我我
は
世界
のすべての
国会
が真理に基いて慣行して来たところの、
懲罰事犯
の
継続審査
を行わないという原則をしつかりと守らねばならない、という
意味
のことが述べられておるのであります。で、この
懲罰事犯
を
継続審査
して、次の
国会
に持越すということは、その前からもあつたのでございますが、この問題は今後も
懲罰事犯
のあつたときはやはり問題になると思うのでございます。本
委員会
ではかねて
懲罰権適用範囲
に関する
調査
をいたしまして、一応の
報告
はいたしておりまするが、当時
外国
における
関係法規
や
事例等
につきましては、
資料
の
関係
で尚
調査
の不十分な点もありましたが、
懲罰権
の行使は、その及ぶところ
議員
の重要な身分にも関することでありますので、今後一層愼重を期さなければならんと思うのであります。そこでこの際更に前の
調査
を
継続
する
意味
におきまして、
懲罰制度
及び
慣行等
に関する
調査
をしたいと思うのであります。私もまだ
十分研究
はいたしておりませんが、
会期
不
継続
の問題につきましても、
アメリカ
或いは
英佛等
の
議会制度
がそれぞれの国によ
つて違
つて
いるのであります。又
日本
の
制度
にしましても
衆議院
と
参議院
は違
つて
おりまして、
衆議院
は一齊に
改選
をしまするが、
参議院
は
半数改選
である。こういうような
制度
、性格の違いが、
懲罰
問題の
取扱
に関して
関係
があるかないかというようなことも又
一つ
の問題になるのではないかと思うのであります。
従つて会期
の問題も、
外国
の
制度
との
関係
におきましてこれを一概に言うことはできないと思うのであります。そうした問題をはつきりするためには、先ず各国の
議会制度
の
調査
が必要であると思うのであります。そういうようなことから一応
内外
における
懲罰制度
及びその
慣行等
をこの際
調査
しまして、今後における問題に備えたいと、かように考えるのであります。 その
調査
の
方法
としましては先ず
国会図書館
その他にある
資料
を調べますると共に、
日本
で得られない
資料
は今度
アメリカ
へ行かれる
議員
もありますので、その
議員
に託して調べて貰うことも
一つ
の
方法
であると思
つて
おります。又
国会図書館
、或いはGHQを通じた直接
アメリカ本国
のそれぞれの機関に照会して
資料
を取寄せるというようなこともできると思うのであります。それで、先ず私は、
渡米議員
が出発されるまでに、大体こちらで得られる
資料
を探しまして、それがどの程度あるか、一応あるだけの
資料
を
纒め
て見たいと思
つて
おるのであります。で、私も個人としまして、多少の
資料
を持
つて
おりまするが、
委員会
としましては全然そうした
資料
が今までないのであります。そこで、できるだけこの際
資料
を収集整理しまして、それを
委員会
に残して置くということも必要であると思いますので、かような
調査
をいたしたいと思うのであります。
調査
をいたしますのには、この
調査承認要求書
を提出しまして
承認
を受ける必要がございますので、一応皆さんにお諮りをいたします。 〔
事務局員朗読
〕
懲罰制度
(及びその
慣行等
)に関する
調査承認要求書
一、
事件
の名称
懲罰制度
(及びその
慣行等
)に関する
調査
。 一、
調査
の
目的
懲罰
に関する憲法、
国会法
、
参議院規則等
の諸規定中には、抽象的であ
つて
明確を欠き、その
適用
に
疑義
を生ずる点が少なくない。よ
つて
諸
外国
の
懲罰制度
及び運用上の
慣行等
を
調査
し、本
院制度
と比較研究して、これらの
疑義
を解明することを
目的
とする。 一、利益 本院における
懲罰事犯取扱
上の基準を明確にすることに寄與する。 一、
方法
内外
の
関係資料
を収集し、検討する。 一、期間
今期国会開会
中。 右本
委員会
の決議を経て、
参議院規則
第三十四條第二項により
要求
する。
昭和
二十四年十一月十六日
懲罰委員長
太田
敏兄
参議院議長佐藤尚武
殿
太田敏兄
2
○
委員長
(
太田敏兄
君) この
調査承認要求書
を提出することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
太田敏兄
3
○
委員長
(
太田敏兄
君) それでは提出することにいたします。尚この
調査
に関連しまして、
調査
が
承認
されましたならば、直ちに
調査
を行うことといたしまするが、それにつきまして従来
懲罰委員会
には
專門員
若しくは
調査員
もなかつたし、
従つて
最近でき上りました
委員会庁舎
の方にも
委員長室
の用意はできておりまするが、別に
委員会室
というものがないのでありますが、こういうような仕事をするとなりますると、自然そういう必要もできて来まするので、
委員会庁舎
の中に
委員会室
を割当てて貰うこと、尚できれば
專門員
又は
調査員
を一名と、それに
事務員
又は
給仕
一名位を置いて貰うように
議運
の方へ
要求
したいと思うのでありますが、又、
議運
の方でどういう決定になるか知りませんが、当
委員会
として一応そういうような
要求
をしたいと思いますから、この点につきましては、便宜その
取扱
を
委員長
に御一任願いたいと思いますが、(「
異議
なし」と呼ぶ者あり)御
異議
ございませんければ、さように取計らいたいと思います。
小野光洋
4
○
小野光洋
君 今の
調査
の
方法
について、できればそうしたいというようなことも、一応の
委員長
の御
意見
として尤もですが、それができなかつたならば、事実この
懲罰委員会
で誰がどうして
調査
するか、
内外
の
資料
を集めて、
委員長自体
が集めるか、
委員
が集めるか、或いは
委員
の中で特定な
委員
を特に小
委員
でも選んで、これを任命してやるか、いずれにしましても具体的な
方法
は、その
調査承認要求書
には明示されていないわけであります。
従つて
、
專門員
或いは
調査員
を任命し、
給仕
、
事務員
を置くというようなこと、それができなければ、事実できないじやありませんか。
太田敏兄
5
○
委員長
(
太田敏兄
君) いや、御尤もであります。私も……。
小野光洋
6
○
小野光洋
君 これは絶対不可欠な問題であります。若しそれがなかつたら、
委員長自体
がそれをおやりになりますか。
太田敏兄
7
○
委員長
(
太田敏兄
君) 御尤もです。謙遜してそういう
言葉遣い
をしましたが、
是非
そういうことを必要とすると思
つて
おります。それでこれはただこの
委員会
として必要なだけでなしに、或いは
懲罰
問題に関連しましては、これもいろいろ
議論
がありますので、
議長職権
を以て
懲罰事犯
を
委員会
に付託するような場合もありまするし、それから又、
議運
の方でもまあこの問題が先の
金子
君等の問題がありましたときにも、
議運
でいろいろの法律上の、いろいろ
疑義
があり、そういう問題が起りました、恐らく
議長
若しくは
議院運営委員長
の方でもそういう
調査研究
は望んでおられると思いますので、
是非
その
要求
を強くいたしまして、実現を図るようにいたします。
小野光洋
8
○
小野光洋
君 実際この間の
懲罰事犯
の問題について、
継続審査
の可能、不可能、或いはそういつた
内外
の
事例
があるかないかということが問題にな
つて
おりますが、併し
資料
があ
つて
もなく
つて
も、必要の場合にやることは一向最初の例としても
差支
ないと私は思うのでありますが、併しそういつたことについて、今のような基本的な
調査資料
を以てこれに対抗するということも本
委員会
として大いに必要です。
是非委員長
は、そういつた
資料調査
をするについて確乎たる決意を以てこれの
要求
を貫徹するよう、お願いをいたしたいと思います。
太田敏兄
9
○
委員長
(
太田敏兄
君) 承知いたしました。御承知のように、
委員会室
はありませんし、
従つて懲罰委員会
としては一冊のそれに対する
資料
も何もないのですからね。だからそういう基本的な
調査
をして必要な
資料
を整理して
纒め
て
委員会
に保存して置かなければ、今後問題が起るごとにそういうことががたこと起
つて
来ると思いますので、そういうふうに
是非
ともや
つて
行きたいと思います。そういうふうに御了解願いたいと思います。外に御
意見
がなければこれで散会いたします。 午後一時五十八分散会
出席者
は左の通り。
委員長
太田
敏兄君
理事
松井 道夫君
委員
小野
光洋
君
宇都宮
登君
赤木
正雄
君