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説明員(濱田正君) お手許に配付して置きましたが、
薪炭特別会計の
赤字内容、横書きにしました
赤字内容という書類があります。それから順番に
説明して参ります。そこで
説明します前に、くどくど申上げる前に、三枚目の先ず横に書いてあります「累年損益調」というところを申上げる方が早いだろうと思います。そこで累年損益調のところで「決算済数字ニヨル」という欄と、それから「未実現利益ヲ控除セル」と書いた欄と、これを比較しながらお話申上げればいいと思います。そこで「決算済数字ニヨル」というこちらの方に書いてある数字は、従来すでに
国会に
提出しまして、決算
委員会の方の決算が済んだ数字であります。ただ二十二
年度はまだ決算
委員会にかか
つておるようでありますし、二十三
年度の分はこれから
会計検査院で
審議を願つた上で、恐らく本
国会に
提出されることになると思います。
それからその横に書いてありますのがこれから御
説明申上げますものですが、「未実現利益ヲ控除セル」もの「決算済数字ニヨル」というものは、現在の
制度によ
つておるのであります。それから「未実現利益ヲ控除セル」という点は、従来の決算書類をいじくつたわけではありません。数字は一つも変らないでただ
見方を変えてや
つて見たという数字であります。そこで両者を比較して頂きますというと「決算済数字ニヨル」の真中の
損失のところと、「未実現利益ヲ控除セル」という
損失の欄のところを比較して頂きますれば、非常に分りよいことになるだろうと考えます、そこで「決算済数字ニヨル」
損失累計のところの……、検査院の方からお手許に出ております
資料の二十二
年度の損、一億四千百万円というのが出ておるところの数字であります。これをこの
年度について「未実現利益ヲ控除セル」部分の
損失累計を見ますると十四億六千四百万円にな
つておる、それに対して二十三
年度の
損失を加えると二十三億八千万円になります。片方「決算済数字ニヨル」というところを見ますると十億九千三百万円ということになる、こういう表であります。
その表を御覧に
なつた上で、元に返りまして「
薪炭特別会計の
赤字内容」についてというところを御
説明申上げます。まず
薪炭需給特別会計令十七條というところを見ますというと、これは昔は
会計規則という勅令で出ておりますが、問題の所在は、この
会計の保有する薪炭の価格は、毎
会計年度三月三十一日において市価に準拠してこれを改訂しなければならない、こういうふうに
規定してありますので、従来の決算は、この
規定に基きまして
評価益というものを出して計算をしておつたわけであります。ところがこの
評価益を出して計算をするということは決して惡いわけでは毛頭ありませんが、この
評価益で、つまりこの
年度に出た損害というものが
評価益によ
つてカバーされておる、極端に言えば、何と申しますか、分りにくくされておる、更にもう一遍言い直しますれば、
評価益によ
つて、
評価益を出した
年度の利益として計上されておる、更に言い換えますれば、その上がまだ実現していないのにも拘らず、その利益がその
評価益を出した
年度に前取りされておる、こういうことが言われるわけであります。そこでやり方としまして、
損失がカバーされる、これをむき出しにしようか。それで
一般会計の
評価益の原則によりまして見てみようというのがこのやり方でありまして、この一ページの下に書いてありますのは、従来の決算
方式によりまして各
年度において彈き出した
評価益の数字を書いてあります。それから
昭和十五年は四十九万円の
評価益、十六年は三十四万円の
評価益、二十年になりますと一億四千九百万円、又ずつと大きくなりまして二十二
年度になりますと十三億、こういう
評価益が出ておる。そこで考えることは、この
評価益というものを計上しなかつたときは、その
評価益によ
つてカバーされておるものがその次の数字に書いてあります。これだけのものがむき出しに出ておるわけであります。そこでそのむき出しにそれだけの損が出て来たものを、従来の決算
内容に補正して見ますと、二ページの下の欄に書いてあります欠損額にな
つて来る。例えば
昭和十五年には九万円という欠損額にな
つておる。それをずつと累計しますと二十三年末で二十三億八千万円になりますということを申上げたわけであります。
そこでこういうやり方を見ますと、只今申上げました累計損益調のところで御覧になれば分りますがう十八年、二十年、二十二年というものは一応黒という形にな
つておりますが、
損失をカバーしておる分を取
つて見ますと、実は
赤字に直
つて来るのじやないか。それから更に今まで
説明しました点は、帳面上の数字で、従来の欠損
内容の数字を一つも動かさないで、ただその数字を配列を変えただけの話でありますが、次に考えますことは、今までに
説明しましたのは帳面上の数字ですが、ところが事実二十三
年度の
棚下しをや
つて見ますと、お手許に配りました
資料の中にありますが、現物の
不足というものが出て来ておる。その現物の
不足を現価で
評価して見ますと、十億五千万円になりますので、その二十三
年度末
損失二十三億八千万円というものに更に十億五千万円というものを足しますと、二十三
年度末の
損失が三十四億余円ということになるわけであります。そこで次に書いてありますことは、二十三
年度末にそういうことになるが、その
損失の
内容は、然らばどういうものであるかということをその次に書いてあるわけであります。それで参考書類としまして、その最後のところに
昭和十五年から二十三
年度までの全部の仕入れ、全部の売上げ、在高雑収入、
一般会計への繰入れ、いろいろのものを
損益計算をと
つて見ますとこういうことになるという計算を挙げたのであります。その次にありますのは、今まで
説明しましたことを具体的の数字に基きまして書いてあるわけであります。それからその横書きの数字が終りました終りに、現物
不足調というのがあります。その
不足調の総括表としまして、どういうわけで現物がないということにな
つておるのかという
原因別に
資料を書きまして、その次には、その
原因別に数量を書きまして、その次はこの
原因別を木炭事務所別に書上げました数字が細かく書いてありますが、それが出ております。それから現物
不足のところを更に外して御覧になると、備蓄保管、これは二十三
年度の損害の
内容の一部に過ぎないのでありますが、備蓄保管の
関係、それからその次は、大体損害の
内容について細かく数字を書上げておるわけであります。それから最後にありますのが現在の
特別会計の
整理状況について、つまり收入
状況がどう違つたらどうなるのか、支拂
状況がその後、
特別会計のストップ後どうな
つているのか、それから
政府が拂うべくしてまだ拂い得ない
金額がどう
なつたかというふうな
資料を差上げておるわけであります。