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1949-11-10 第6回国会 参議院 建設委員会 第3号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十四年十一月十日(木曜日)    午後一時四十九分開会   —————————————   本日の会議に付した事件 ○建設省所管公共事業費進捗状況調に  関する件   —————————————
  2. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) 只今より本日の建設委員会を開会いたします。先に配付を受けました二十四年度公共事業費進捗状況調が参つておりますから、これについて一応建設省の、大臣が見えていませんから、係りの方から御説明を願います。
  3. 目黒清雄

    説明員目黒清雄君) それでは河川局関係の二十四年度進捗状況を御説明します。  一番先に二十四年度河川関係公共事業費二・四半期までの進捗状況調総括表がありますが、総括表を御覧になつて下さい。  大体その表にあります通りに、二・四半期までの配付予算の大体の行き方でございまするが、予算が約河川一般につきましては二分の一配付をしたのであります。  災害につきましては約七五%程度配付しております。相当災害の方はよく見ております。  それから砂防はやはり半分、年間の半分という配付額になつております。  従つてその結果、その表にあります通り進捗状況は大体五〇%以下というものが普通でございますが、大体四〇%、非常に惡いところで二八%。それから行きますと、直轄河川改修費は三六%、直轄河川維持費は三三%、河川調査費が三六%。河水統制調査費が四〇%、中小河川改修費補助が三七%、災害防除施設費補助が二八・一%、河水統制事業費補助が三九・八%、河川調査費補助が四一%、河水統制調査費補助が四三%、北海道河川改修費が四四・三%、北海道河川調査費が四一%、北海道地方費河川改修費補助が四〇%、平均しまして三八・二%、これは平均ですから少さい、三八%というのはちよつとおかしいのですが。  次に災害ですが、直轄河川災害復旧費が四四%、直轄河川緊急対策費が四四%、都道府県災害土木費補助が五七・五%、北海道災害復旧費が六七・四%、地盤変動対策事業費補助が四九・四%、災害土木事業助成費補助が四三・四%、鉱害復旧費補助が三八・八%。ここでちよつと御注意をお願いしたいのは、この都道府県災害土木費補助というのが、これだけでは、この年間予算との比較ではちよつと進捗状況が分りませんので、別に表を出してありますが、中の方の都道府県災害復旧費進捗状況内訳というのがありますが、各府県毎になつております。これは二十二年度から現在までに至る仕事進捗を示したもので、そこで現在までの総予算四百九億となつております。そこでこの四百九億に対して二・四半期までに予算配付をしましたのが百四十一億、ところがこれに対して工事進捗は〇・五七と、こうなつておりますので、結局二百億以上の仕事をやつておるという状態であります。従つてこの金は府県が外から融資を受けたり、或いは府県自身が借入をしたりして仕事進捗させておるというので、これだけこの二百億に対して百四十一億ですから、まだ未拂いの分があるという表なのであります。  次に砂防直轄砂防事業費が四九%、直轄砂防調整費が六四%、直轄砂防災害復旧費が四四%、都道府県砂防事業費補助が四四%、都道府県砂防災害防除費補助が四五%、府県砂防調査費補助が五〇%、府県砂防災害対策補助費が四七%というような工合になつております。大体仕事程度は半分以下でありまするが、災害費だけは特に予算以上に仕事を消化しておるというような現状であります。
  4. 北條秀一

    北條秀一君 河川局長にお伺いするのですが、この第二・四半期までの予算配付は、具体的に実際何月と何月にこの予算配付されたかということを聽きたいのです。それはこの工事が従来予算配付が遅れるために、工事がなかなか進捗しないので、結果として都市災害復旧費のように地方自治体が非常な無理をしなければならんというようなことが、しばしば本委員会においても指摘されたものなんですが、従つて仕事はしたくても予算配付がないということで、その点が今までやかましく言われたのですが、今申しました点を説明して頂きたいと思う。
  5. 目黒清雄

    説明員目黒清雄君) この予算配付が一・四半期、二・四半期、三月分ずつやるわけでありまするが、これにいろいろの認証手続があるのであります。それから認証に要するいろいろな複雑な書類があるのであります。このために実際金の支拂の段取りに至るまでには相当な日数を要していることは事実であります。そこで我々としては安本にそのいろいろのむづかしい手続を、この際簡略にして貰つて、できるだけ早くこういう金は渡るようにということをお願いしてありまするので、この点は近く来年度あたりから改良されるのじやないか、大分そのために時間の短縮を見るのではないかという望みを持つております。  それから御承知通り会計法が非常に厄介になりまして、このための複雑な手続というものもあるのでありまして、この辺なんかも或る程度簡略にして貰いたい。例えば小切手の認証とかいろいろのものがありまして、なかなか厄介なのであります。これは会計課長の方でよく承知しておりますが、こういうところの事務的の改善を行いつつあります。遠からず来年度あたりからそれが実施の運びになるということでありますから、現在よりは相当短縮されるという望みを持つております。
  6. 北條秀一

    北條秀一君 一・四半期はいつ何月何日に出したでしようか。何月何日にあなたの方から出して安本から認証を受けて実際に配付されたか、第二・四半期も同じようにどういうふうにされたか。
  7. 目黒清雄

    説明員目黒清雄君) その問題は今会計課長が参りましてから……。
  8. 北條秀一

    北條秀一君 それでは今の質問は会計課長が見えてからお答え願うこととして、その前に、手続は来年は簡略になるだろうという予想だけでは困るのですが、もつと手続簡略にする。こういうようなことで簡略にするとか、或いは会計法のここを直すということについて、安定本部から若しそういう御計画があれば、事前に御説明願いたいと思うのですが、そういう御計画あるでしようか。
  9. 高野與作

    説明員高野與作君) その問題は経済安定本部の問題ではないのです。それで四半期毎に認証をしておるということは、経済安定本部が決められた今までの手続によつてつておりますが、その外に昨年度できました新財政法改正における会計制度改正によつて、これは建設省の方がよく知つておられると思うのだが、計画認証ですか、その計画認証というものを大蔵省の方へ出さなければならんことになつておりますが、財政法によつて今の部款項目とあります、その目の流用まかりならんということが出ているのであります。工事関係の、公共事業費は殆んど工事ですが、工事関係と、それから一般事務的な費用と、同じ形式によつて部款項目まで作つて、そうして目の流用はならんということを言うているのだから非常に困つたことです。そこでそういうことは実はこれは安本の問題じやないのですが、私共はそういう会計法が昨年さらさらと通つたことも知らない。そうして何でも日にちがかかるかかるで非常に安本が怨嗟の的になつている。これはどうもおかしいじやないか。今年になつて特にそういうことはおかしいじやないかということで、いろいろと私のところの專門家に調べさした。たまたま現場をやつた優秀な男がおりまして、これがいろいろ突つ込んで調べて見たところが、港湾関係の或る一つ事業に関しまして、安本から出て七十三日目にはじめて仕事ができる、現場に届いたというようなことが一つ、実例を掴めたわけです。それをずつと辿つて行きますと、安本では四日ぐらいで規定書類帰つて來ます。私はこういうことに非常にやかましいので、寧ろ私共民間の会社で仕事をしておつた者は官庁の諸君よりも寧ろそういうことは敏感である。それでこういうことをやかましく言つて認証を早くさした。ところがそうでなくて暇がかかつているのは、安本認証をしますと、そうすればそれが具体的に各省の、例えば河川局なら河川局から地方建設局に下りて行く。そうしてそれが又現場に行く。その仕事計画がなされなければならん。それがずつと戻つて來る。ところが目まで流用できないということだから非常に正確なものを持つて來なければならん。それをずつと本省に持つて來る。本省はそれを全体を集めて、これは変りないものを作らなければならん。そうして最後計画実施と間違いないものを作つて、それではじめて計画認証というものを受けるわけです。私はこう了解しているが、そういうことでしよう……。それでそうするとそんなことでは工事はできんじやないか、そういう一分一厘違わないことは、そういうことは、現場の設計から調査というものはそう完璧じやないのだから、末端の少しぐらいの相違はあつても一向差支えないのだが、ところがいろいろとむずかしい規定ができているわけです。そこでこれは大変だというので、各省ぶつぶつ不平があつたけれども、じやあどうすればいいのかということは一向、こちらから私が特にそういうことを言い廻つて、そうして各省から來て貰つて調べて、どうすればいいかということをまとめまして、大蔵省当局と折衝した、司令部ともやりました。ところが最初はなかなか頑として呑み込みが悪かつたが、だんだん各省を呼んで聞いたりいろいろしてみると、大蔵当局の肚が分つて來た。これは大変だということで、そこで法律改正はちよつと俄にできない、今作つたばかりのものを……。たつた一つの逃げ道がある。目の流用大蔵大臣承認すればよいということになつております。それを一々規則通りにやつてつたら、帰つて行つて変更届を、承認を取つたり、これ亦六十日か三十日がかかる。それで一つ取敢えずの措置として、包括的な目の流用承認をしてくれんかということになつて了解がつきまして、本年度分は包括的な目の流用承認大蔵大臣がするということで一時決まりました。今年はそういうことをやつて貰えば非常に楽です。そこで来年度一つもつと突つ込んだ改正を考えてみたらどうかということでいろいろ考えてみましたが、目の数を少くすればいいのじやないかということになるわけです。ところが目の数を少くするということになかなか又いろいろ困難がありまして、結局來年も一ケ年間最初から包括流用承認するということで行こうじやないかということで、随分長い間研究した結果そういうことで行こうということで、大体大蔵省とは了解がついたし、各省もそれなら結構ですという段階になつております。ところが会計検査院がこれについて、非常に面倒だ。会計検査院からそういう現地に行つて調べた場合に、勝手に流用しているということになりますと、相当面倒だそうです。そこで会計検査院が又数が多い、おのおのの担当分があるから、それの了解を得なければならない。それの了解を得てくれと大蔵省の話があつて安本で総括して会計検査院行つて話をしようということに今考えております。私は最近会計検査院に行きまして一つ関係官に集つて頂いてよく説明して了解を得て來たいと思つております。
  10. 北條秀一

    北條秀一君 非常によく分りましたが、そこで先程河川局長説明されました中で、河川改修費は今まで第二四年期の二分の一の予算配付して、災害復旧費は七十五%配付したというのですが、災害復旧費に七十五%の予算配付されたのだから、当然河川の方も七十五%まで配付していいと私は思うのですが、殊に今のような認証を得るのに非常にむずかしい手続きをして、而も時間がかかる場合には災害復旧費のように予算配付の方法が合理的であるなら、この点はなぜこういうような扱いをしなければならないのか、私にはよく理解できないのです。
  11. 高野與作

    説明員高野與作君) それはもうそういうことは十分御承知だと思つておりましたが、四半期に分けて安本公共事業費分割認証をしているということは、初めこういう制度ができた起りは、第一に資材が非常に窮屈だつた。そこで資材生産というものは年間の割当は決められてあるが、四年期毎の生産計画配分計画をしておつた。そこで公共事業費もその一環として四半期認証して行かなければならん、これが一番大きな理由だつたと私は思います。ところがそれと裏表になる金が、予算が、或る時代には資材が窮屈であつた。或る時代にはだんだん変化して来て今度は資金が窮屈になつて来た。その次には資材は少し楽になつたけれども、金の点から、税收が上半期には非常に少い。殊に第一四半期税收というものは今までの経験では非常に少い。それですから四等分してでも第一四年期分を拂うということは非常に税收関係で今まで困つた状況にあつたということです。それにも拘らず建設事業というものは、実は春から夏にかけてこの仕事最盛期なんですから、まあ第一四半期は別として、第二四半期、第三四半期に殆んど消化されるべきものであるということは、これは建設事業の当然の話であります。併しながら今年は第一四半期税收は非常にいい、そういつたようなこと、それから資材がもう殆んど制肘を受けないというような段階至つては、こういう四四半期毎の安本認証を得るということはもう我々は意見を持つておる。そういう点で一つ今年あたりは全面的に一回だけくらいの認証にしたらどうかというふうに考えております。  それからただ支拂認証というのは、これはあくまであるのでして、これは大蔵省支拂認証をする、これはどうしても四四半期毎に恐らくなされるであろう、それから当然又支拂認証というものはそういうふうに切つてつて私は差支えないだろうと思います。と申しますのは、安本認証する事業認証というのは、これは一ケ年分でやりましても、やはり国の支拂というものは、そんなに一遍に仕事をされたら四分の一以上、或いはそういう制肘はないにしても何がしかの制肘はあるだろうという見地から、支拂認証は残るのではないか、この辺のところを我々は今一生懸命研究しておりまして、その筋とも今年は是非一つ語り合おうと、こういうふうに考えておる次第であります。
  12. 北條秀一

    北條秀一君 それから、会計課長が見えましたら、それでは先程の説明をして頂きたいと思います。
  13. 植田敏雄

    説明員植田敏雄君) 只今決算の方に参つておりましてよく存じませんが、今安定本部局長が御答弁になつておりますことに関連しまして、多分こういうことであろうかということで御答弁さして頂きたいと思います。  安本認証が御承知通り四半期ごとになつておりまして、これは四四半期が始りますとすぐおやりになりまして、この方は私は日数は計算いたしたことはございませんが、一週間足らずのところでできておるかと考えております。安本認証項目予算項目とが種類が違うわけでございます。安本予算項目は僅か四項目くらいで決まつて来るわけでございますが、それが御承知予算科目を約二、三十の科目に、而も細節まで入れますともつと多くなると思いますが、それくらいの目節細節に区分して、これが各原局で計算せられるわけでございます。各原局で各費目にごとに計算されましたものを会計課へ持つて参りまして、会計課ではそれを縦、横、十文字に合せまして総計を作るわけでございます。それが私共の係りが絶えず、私共にこぼし又苦情を訴えて来るわけでございますが、一つ係りが少くとも一週間は徹夜仕事でしなければできない、それができまして大蔵省に持つて行くわけであります。大蔵省支拂計画との関係で、これにいろいろけちがつくことがあるのでございます。これは私共の方の恥になることを申上げますが、こういうこともあり得るわけでございます。例えば直轄工事分担金拂い方が非常に遅いから、これは予算をつけてやれないというようなことで、大蔵省意見というよりも大蔵省係り意見ということにして頂きたいと思うのでございますが、これは大蔵省としてはおつしやるのは尤もでございます私共恐縮しておるのでございますが、何とか今年度地方財政事情も苦しいからそういうことは言わないで出して呉れというようなことで、実は第三四半期は通したのでございますが、こういうことの押問答がございますと、これで二、三日くらいは遅れるのであります。私共一旦各局から出ました予算をまとめまして大蔵省へ持ち込みましたものを、これを例えば直轄河川は少し遅くしてもいいのじやないかとか、或いは住宅関係を後廻しにしようかとか、こういうような意見も併せまして、組替えをやつておりますと、これが又一週間か十日遅れるのでありまして、私共の方でまとめましたものをすらつとそのまま大蔵省が呑んで呉れますと、これはそのままで年度初めに仕事を始めました十日か二週間ぐらいのところで大体の見当がつくわけでございます。大蔵省がこの安本で組んでおります公共事業費というものを建設省関係に組替えて呉れますと非常に簡單に参りまして、あと日銀との関係とかその他で二、三日かかることがございますが、そこまでが手数がかかるのでございまして、その後は手数がかかることもございません。又大蔵省の支出の関係の課におきましても、公共事業につきましては非常に協力的でございまするので、日銀との折衝も非常に早うございますし、又金が現場に届くのが遅いというといけないというので、電報で以て連絡をつけて呉れております。従いまして私共から申しますと、事務的な能率が十分でないというために遅れておるものも確かにあると思うのでございますが、これはもう現存の公共事業費の使い方というものに事務的な準備というものが非常に複雑過ぎまして、会計課員をいくら叱咤鞭撻いたしましても、これは馴れない者ではできませんので、馴れた者でどうしても一週間徹夜をやつてかからなければならん事務があるということで、これが一つの問題でございまして、私共といたしましては只今高野局長からもお話がございましたように、公共事業認証も、或いは年間的な認証でやつて頂く、又大蔵省予算の方も、できれば年間でつけて頂いて、四半期というふうなことをやらないでやつて頂きたい。ただ私共としましても、国家の金の状況を顧慮しないわけには参りませんので、その点は何らかの措置によりまして、この四半期はこの程度以上金を使つちやいかんぞというふうなことでも、法律に基かないで、大蔵大臣の権限だとか何だとかいうことでなしに、ただ各省会計課長注意を喚起する、それ以上になつたら支拂いを止めるという程度にやることによつてでも、お互いに協力し合えばできないことはないんじやないか、それを余り間違いを起さないように会計制度が固くできておりますために、非常に事務が遅れております。こういうことがあるんじやないかと、かように考えております
  14. 北條秀一

    北條秀一君 只今の御説明によりまして、今後可なりそれが改善されると考えますので、一応私共も安心していいと思いますが、ここで河川局長説明されました中で、都市災害復旧工事、これは各府県別に出ておりますので、これを見て参りますと、第二四半期までの予算配付額が各県毎にまちまちになつておる。工事進捗率が出ておりますが、予算配付率は各県毎に或る処は二〇%出し、或る処は二三%出し、或いは二五出しておる、そういうふうなことになつておるんじやないかと思いますが、どういうわけでこういうふうな凸凹があるのかということが一つ。これは都市災害復旧費だけですが、同様に河川についても、或いは災害復旧についてもそういうことはやられておるんじやないか、先程は河川については二分の一、災害復旧については七五%という総括的な話があつたのでありますが、各河川についてどういうふうな取扱いをされておるのか、それについて御説明願いたいと思います。
  15. 目黒清雄

    説明員目黒清雄君) 災害復旧費の方から御説明いたしますと、大体災害復旧費は、この中にありますのは二十二年度、二十三年度がこの表に載つております。そこでこの割振りは、これは二十三年度も二十二年度も総括いたしました関係で、この比例がおかしくなつておりますが、大体二十二年度と二十三年度に対してはできるだけ二十二年度災害仕事を多くしまして、できるだけ早く先の災害は完了したい、こういう点と、そういうものを考えまして、大体災害復旧費本年度は八十三億だと記憶しておりますが、その八十三億の府県割振りは、大体その八十億の中の二十億を二十二年度災害に割振る。それから残り六十億を本年度二十三年度災害に割振つたのであります。従いましてこういうふうに増額いたしますると、この割合はまちまちになつておりまするが、大体各県の災害総額に比例いたしまして割振つたのであります。ただその場合にこういう問題がその中に考慮されております。ただ災害総額で割振るということは、御承知通り災害復旧費はその府県でいろいろ苦労いたしまして工程を進めておりまする、いわゆる工程の進んだ借金の多いところから、内訳を見ますると支拂金を多く背負つていると思われる県はそれを考慮して配付する、こういう結果がその中に織込まれているのであります。これは若し必要がありますれば、その割振つた表を今日は持つておりませんが、いずれ後でも差上げたいと思います。  それから一方府県河川割振りというものは、これはもう個々に、河川一本々々に当りまして二十四年度にはどこをやるかということによつて金が定つて参ります。この金が定つて参りますると、できるだけ今の四分の一ずつ配付して行きたいのでありまするが、場合によりますると、やはり場所によりましては必要によつて早く仕事をしなければならんというような緊急な場所もありますので、それらを考慮しまして多少のそこに按配をしている、或いは東北地方、或いは北海道というようなところで、積雪のために、仕事ができんと思われる特殊な事情は又特殊條件をそこに考慮して配付する、併しながら最初箇所決定をしました河川ごと総額総額といいますか、全体の予算は狂わせないようにという行き方を取つております。  今のは直轄河川でありまするが、次に中小河川地方補助をいたします河川につきましては、これはできるだけ地方の実情を尊重する建前から、最初箇所個々決定はいたしまするが、金額は大体その四分の一、或いは今の積雪の多いところは多少考えまするが、大体四分の一ずつ配当をして行きた。そこで各府県における各河川への配分府県知事が適当にそれを配分して貰う。配付の中からそれを配分して貰う。従つて府県事情によりまして河川状態が変つて参ります。砂防についても、直轄砂防府県補助砂防、いずれも今のような方針で配分いたしたのであります
  16. 北條秀一

    北條秀一君 それではこの都市災害復旧工事費の二十三年度の、要するに予算配付は、これを完了したのはいつ頃ですか、二十三年度分を完了したのは何月ですか。都市都道府県災害復旧費です。現実に二十四年度になつていつ頃最後のやつをやつたか。
  17. 目黒清雄

    説明員目黒清雄君) まだ第四四半期のやつは残つております。
  18. 北條秀一

    北條秀一君 残つておりますか……。
  19. 目黒清雄

    説明員目黒清雄君) 四半期のは十数億残つております。大体年間配分というのは公式には決められないのでありますが、四年期毎に定めるという建前になつておりまするが、府県のいろいろな予算的な措置もありますので、大体本年度はこれくらい行けるだろうという予想だけは或る程度洩らしておるのであります
  20. 北條秀一

    北條秀一君 本年の第五回国会におきまして、当時配付が比較的早く来て、南九州災害に対して当時十億臨時措置を政府は取つたのでありますが、そうした振替充当補助予算としては当時あとでもう一遍これを振戻すという言明をされておつたのでありますが、この点についての事情を、その後どういうふうに措置されたか。
  21. 目黒清雄

    説明員目黒清雄君) 例の本年度災害はここに載つておりまするのは、その一部でありまして、まだまだこれから査定をいたしますると、約五百億前後になると思うのでありますが、これに対して例の緊急措置を講じたわけであります。最初十二億、それから融資その他を入れまして三十数億という融資をやつたわけであります。これらは我々といたしましては現在要求しております補正予算が確定いたしますれば、その中からこれを返して貰いたいとこういう主張をいたしておるのであります。恐らくはこれはそう相成るだろうと信じております。
  22. 北條秀一

    北條秀一君 今の補正予算に関する件は閣議ではすでにそう決定したわけでありますか。
  23. 目黒清雄

    説明員目黒清雄君) 大体閣議では決定をしたと思いまするが、関係方面の折衝がまだ残されております。
  24. 北條秀一

    北條秀一君 河川に対する予算配付の問題は説明書はついてないから改めて出してもいいといつておりましたが、出しますか。
  25. 目黒清雄

    説明員目黒清雄君) それは北條さんだけならお見せします。一般には理論の根拠だけはお示しいたしますが……。
  26. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) それでは今度道路局長が見えましたから、道路の予算について進捗状況を……。
  27. 菊池明

    説明員(菊池明君) お手許に昭和二十四年度公共事業費道路事業第四四半期までの進捗状況調というのが行つておりますが、それにつきまして御説明申上げます。  本年度は直轄国道十億、その中改良八億、補修二億四千、それから地方事業費が二十二億二千六百万円、年間予算額というのが当初決つております予算額でありまして、その合計が四十六億八千九百五十四万円、これが道路局が所管いたします全体であります。これに対しまして次の欄の第二四半期までの予算配付額、これは九月十日に施行されたわけでありますが、これが二十一億五千五百四十七万円、これだけ配付いたしました。それで各事業種毎にそこに進捗率を挙げてありまするが、例えば改良事業費の、直轄国道の改良事業費八億九百万円に対し予算は三億五千八百四十万円ですが、工事進捗率は三八%という報告を受けております。次に補修事業の方は、二億四千五百万円に対して一億七百五十万円、これの方は四五%工事の方は進んでおります。次の欄は、都道府県でやります事業に対します補助の方であります。その中の改良事業費、道路を改良して行きますものが五億七千五百五十万円、これに対して二億一千八百万円、工事は三八%、次は補修、修繕の方です。それは十億に対しまして四億三千七百万円でありまして、工事の方は二八%、橋梁架換、これが三億七千二百万円に対して一億七千二百万円工事は三八%、橋梁の修繕の方は、二億二千五百万円で、一億二千七百万円、工事は二九%、その次は、これは似たようなものですが、産業施設、特に石炭とか、そういうものに対しまする関係の道路に対して特別に、やや補助率を高くしたものがありますが、これが一億八千七百万円でありまして、七千四百万円配付いたしまして、工事の方は三七%、ここまでが内地と申しますか、北海道を除く部分の工事状況であります。  次は調査費、その方は、七百五十五万ですが、それに対して三百八十万で、直轄関係、国が直轄でやります調査の方は七〇%進捗しております。県に頼んでやります調査の方は五〇%ばかり進捗いたしております。その次が北海道だけのこれは全額国費の分でありますが、この中の改良事業は三億二百万円、それに対しまする配付は一億五千八百二十万円、工事の方は七〇%開拓道路の方は、二億六千五百に対して一億三千八百万円で、七〇%、補修の方は三億三千六百万円に対して一億六千三百六十万円で五〇%、橋梁整備事業の方は、一億五千五百万円、一億行きまして六〇%、それから調査費、これは三百万円で七五%進行しております。大体お分りになると思いますが、北海道の方は、気候の関係もありますので、工事はこちらのあれに比べまして、早く進捗するように取計らつております。現実に五〇%以上工事は進んでおります。それから災害対策としまして、災害の起こりそうなところに工事する。それが直轄国道の関係で四千万円、配付が二千八百万円で六五%、災害防除事業補助これは都道府県でやります事業に対する補助でありまして、これが四千八百万円で三千二百万円、二七%、その外は旅費でございます。最後に直轄国道の災害復旧費、これは五百万円これは六〇%だけ。次の頁以降は、これを各府県別、それから事業の種目別の改良費、或いは補修費、橋梁架換補修費というふうに分けて、説明してあります。但し、このあとの方は、現在第三四半期まで出しましたから、最初のあれとは少し計算が合いませんが、最初進捗状況調と御比較になりますには二四半期のところで御覧願いたいと思います。
  28. 北條秀一

    北條秀一君 只今説明のありました中で、地方事業補助と、北海道道路費と、二つを比較いたしますと、次のような矛盾が生ずる。北海道の場合は、一般改良事業には三億二百万円でありまして、今まで二四半期だけは一億五千八百二十万円というものを配付した。大体二分の一出したわけですが、それは特に北海道は、冬の間は仕事ができないわけですから、第一四半期或いは第二四半期、或いは第三四半期の大体半分くらいまでに工事の大部分を終わるということで、予算を早く出すことは結構ですが、これを見ると予算は半分くらいしか出してなくて、工事は七〇%進んでおる。これは北海道が、特に北海道現場の職員が、大いに努力しておるのだと思うのですが、にも拘わらず、北海道はそういうふうに予算が半分しか来ないのに拘わらず、工事はどんどん進んでおります。ところが地方事業費の補助は二分の一来ておるに拘わらず、実際の工事は進んでない。これは地方自治体の財政の関係であると思いますが、こういう矛盾がここに一見して分かると思うのですが、この点についてどういうふうに考えておられるか、その点を明らかにして頂きたい。
  29. 菊池明

    説明員(菊池明君) 多分北海道は全額国費なものでございますから……。地方の負担金もございまするので、やや各府県の財政状態によつては、国の予算が全部つきましても、それに釣合う府県費を全部支出し得なかつたというようなものが、ところによつてはあるのじやないかと存じます。北海道の方は全額でございますから、来ただけの金で以てそれだけの事業をやればいいので進捗は早いわけです。
  30. 北條秀一

    北條秀一君 それにしましても、金が来たときに仕事が進むというのは、これは常識です。金が来た以上に仕事北海道は進んでいる。地方でも国費は半分補助ですが、補助が半分出れば当分地方自治体において半分やらなければならない措置を講じなければならなくなる。ですから若し今のような事情を聞いてその儘にして置きますと、結局年度末になつて仕事が実際にはできないというようなことになつて、どんどん次から次に繰越して来るというような結果になつてつて地方事業の方は、これはこういうふうな進捗状況では所期の目的を達しないということが直ちに分ると思います。果してこういうものは当初の予算計画した通り地方事業は目的を達成するかどうか、私は非常に懸念があるのですが、それについてどういうお見込みですか。
  31. 菊池明

    説明員(菊池明君) 北海道以外の部分がいつも今頃こういうパーセンテージでありますのはまことに残念なんですが、これがまあ九月十日の配付でありまして、毎年こういう状態ですで、十一月、これからがいわゆるこの附近の地方以外の地方におきまする事業は、これからうんとパーセンテージが上る時期なんでありまして、一、二、三というような時期にはフルに働きますので、今この程度でございましても、大体三月までには、又地方税收関係もありますので、十分できるものと思つております。毎年まあ、今頃ではこういう数字でありましても、三月末には十分追付くようになつております。
  32. 北條秀一

    北條秀一君 それは今お話の通り、三月末に追付けばそれに越したことはないのですが、どうも追付かないというふうに考えますので、それはぜひ当初の計画通り進むように一つ一層御鞭撻願いたいと思うのですが、ここに気がついたことは、特殊旅費ですが、特殊旅費にしてもやはり同じように五〇%といような予算しか出していないのですが、これも冬になると北海道あたりは雪の降つた中で道路を調査したつてしようがないと思うのですが、こういう点はどういうように我々は理解してよいのでしようか。こういう旅費などは実に僅かな額ですから、第一四半期、第二四半期で全部出して、こういうものは早目に調査すべきではないかと私は考えるのですが、こういう特殊旅費というのは何ですか。
  33. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) 速記を止めて。    〔速記中止〕
  34. 菊池明

    説明員(菊池明君) この事務関係の方は、これは認証を受ける時にいわゆる四半期四半期でやる関係で丁度五〇%に……この金もそういうふうになつておるわけですがね。
  35. 北條秀一

    北條秀一君 それは北海道の道路費の中でその調査費は、北海道は七十五になつているわけです。それが三百万円のうち二百万円出ておる。ですから七五%出ておる。だからこの調査ごときは当然北海道式なやり方をすべきで、金額は僅かですから調査までも四分の一、四分の一で区切つて置くことは全く意味がないでありますからその点を私は聽いたのですが、そういう小さな所までも杓子定規のような措置をするのですか。
  36. 菊池明

    説明員(菊池明君) そういうふうにやられるのです。
  37. 北條秀一

    北條秀一君 それでは先程聽きました特殊旅費というのは何ですか。
  38. 菊池明

    説明員(菊池明君) それは特殊旅費と書いてありますがただの旅費でございます。工事関係事務費で、工事現場で必要があるので時に特殊旅費と申します。
  39. 北條秀一

    北條秀一君 今いろいろ御説明を聞きましたが、直轄工事につきましても、地方事業につきましても、或いは北海道の国費全額負担の道路にいたしましても、当初の計画通り年度内にこれが完了するというふうに、必ず完了するというふうに我々は了解してよいのですか。
  40. 菊池明

    説明員(菊池明君) さように存じます。
  41. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) それでは住宅の方……。
  42. 島守一

    説明員(島守一君) 二十四億八千万円と申しますのは、年間予算額でございますが、これの府県別の細かい表は次の頁にいます。この第二・四半期までに配付しました額は七億二百万円ばかりであります。これに対します竣功率は下にございますように、竣功率が木造では全国平均にいたしまして、九・六%、鉄筋コンクリートが九・二%、ブロツク造が二・五%、転用が一・八%、余裕住宅の改造が三〇・七%。それはこういつた白いところのこの下の方にございます。それが全国平均の竣功率でございまして、府県毎の竣功率はその次に府県別に書いてございます。これは九月末現在の表になつております。この下の着工率でございます。木造は九月末現在におきまして七三・六%、鉄筋コンクリートでございますが、鋼筋コンクリートは八六・八%、ブロツク造は七二・八%、転用は六七・七%、余裕は五〇%でございます。これを年間工事量から申しますと、大体出来高で内容が非常に複雑でございますので、概算しか分りませんが、年間の三五%くらいに当ると思います。これに対しまして第二・四半期までは七億円、年間の二十四億八千万円に対しまして七億円ばかりしか行つていないのでありますが、先程別の表で差上げました資料はお手許にございますと思いますが、縦でございます。この昭和二十四年度住宅復興事業国庫補助金交付一覧表、そういう表でございますが、それに第一・四半期の概算補助額、この中程からあとの罫の次に、交付金額の内訳が書いてございます。第一・四半期概算補助額、それと第二・四半期概算補助額、そこまでの合計が、それとこのうしろ、一番最後の第一・四半期精算補助額というのがございますが、これを合わせたものが今の七億になつております。ところがその後第三・四半期概算補助額というものが三億六千七百万円ばかり行つておりまして、現在のところこの七億二千万が、更に加えまして、十億七千万円ばかり地方に届いております。何故こういうふうに遅くなりましたかと申しますと、実は今年の第一・四半期と第二・四半期におきましては、今まではその四半期認証なつた全額をそのまま直ぐ地方に送れたのでありましたが、それが概算で送るのはその認証なつた半額だけであつてあとの半額はその四半期の精算を取寄せ、それから後に送れということになりましたのでございますから、第一・四半期の精算が参りますのは、第二・四半期の中頃になつて集まる。従いまして第一・四半期の精算補助額を送る、認証全部の金額を送りますのは第二・四半期の中頃になる。そういうようなことのために、第二・四半期末におきましては、僅か七億円程か資金を交付することができなかつたわけでございます。ところがこの制度は第三・四半期から改めまして、第三・四半期以降におきましては認証なつた金額の全額を県の出納長のところまで送つてよろしい。そういうことになりましたので、現在では取敢えず第三・四半期に半額を、概算金を送つて、これはもうすでに送付済でありますが、そのあとの残りの分、つまり第二・四半期の精算金と、第三・四半期の残りの分は現在送る手続きをしております。これは一週間位のうちに県の出納長のところまで届くと思います。大体第三・四半期までに認証を受けました金額は二十四億八千万に対しまして、十八億六千八百万円ばかりでございます。そのうち七億九千八百万円ばかりがまだ送られていないので、それを手続きをしているわけでございます。それから地方に送ります金は大体第一・四半期、第二・四半期はその年間に割当てられました量の約四分の一ずつを送つております。ところが第二・四半期の中頃になりまして、府県によりまして非常に早く事業進捗しているところと、それから事業の遅れているところ、そういつた差ができて参りましたので、第二・四半期の精算を取りますと同時に、それを資料にいたしまして、第三・四半期には、四分の一ずつというその認証を変更いたしました。その調整をしました結果で只今金を送るように手配をしております。大体におきまして成績が今のところ少し悪くて、第三・四半期末におきまして年間の四分の三より減らしたところは、東京都、京都、和歌山、そういつたことになつております。その金額をあとの成績の良いところに付けるように手配をしております。現在まで地方から来ました請負人に支拂いました金額と、それから支拂義務額、これから支拂う金と、そういうものの報告が現在までに来ておりますけれども、集計しますと、これだけの金が行つておりますれば、大体仕事に差支えはないんじやないかと思われます。ただ現在は相当戸数着工しておりますので、二、三ケ月の中に非常に仕事が進むと、そうすると年間の四分の三だけでは金が足りなくなると、そういう虞れはございますが、これは只今のところ全国平均にしまして第四四半期に約四分の一くらい残して置かなければいけないという、安本の方のそうい四半期毎の計算の関係ちよつとやむを得ないんじやないかと、そういうふうに思います。大体住宅につきましての資金の交付状況につきましては簡單でございますが、そのくらいの程度にいたします。
  43. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) ちよつとお尋ねいたしますが、住宅復興というのは主に戰災だけですか。
  44. 島守一

    説明員(島守一君) 戰災でございますが、それを広義に解釈いたしまして、戰災地でなくても、附近に戰災者がそこへ流れ込む。そしてそのために住宅不足が起る。それも一種の戰災復興であると、そういうふうに広義に解釈しております。
  45. 北條秀一

    北條秀一君 引揚者も……。
  46. 島守一

    説明員(島守一君) 引揚者も勿論であります。
  47. 北條秀一

    北條秀一君 今説明のあつたことに直接関係するわけじやありませんが、二十三年度のこの住宅復興事業費というものはまだ未拂のものがあるのですか。
  48. 島守一

    説明員(島守一君) ありませんです。
  49. 北條秀一

    北條秀一君 ないんですか。全部……。
  50. 島守一

    説明員(島守一君) はあ。
  51. 北條秀一

    北條秀一君 それではそれに関連してお伺いしますが、二十三年度計画された住宅というものは完全にこれはでき上つておりましようか。
  52. 島守一

    説明員(島守一君) でき上つております。
  53. 北條秀一

    北條秀一君 なぜそういうことを聽くかというと、昨年東京都の場合のごときは工事請負人が途中でどんどん仕事を放棄して行つておるのです。そうしますと、当初の計画通りのものが事実できていないという実情にあるのじやないかということを私共考えるものですから……。それがなければ結構ですが、ないということが言明できますか、ここで……。
  54. 島守一

    説明員(島守一君) 実はその点につきましては、東京都で、例えば仮りに、仮りにでございますが、一千戸着工の認証をしました場合に、八〇%くらいしか認証の金額を付けなかつたのであります。年間その八〇%だけやつたらばよろしい。つまり八百戸完全にやつてもよし、一千戸手を付けて八百戸、それの八〇%の出来高をやつてもよろしいと、そういうふうに少し彈力性のある認証方法を取つたわけであります。その関係がございましたので、二十三年度に着工して完成は二十四年度なつ仕事もあります。しかし二十三年度に交付しました金は全額消化し、そうしてそれは会計検査院の検査を受けて解決は付いております。
  55. 北條秀一

    北條秀一君 いやその説明はいいんですが、金を出すことはいいんだけれども、その出した金に応ずるだけのものが確実にできるかということです。
  56. 島守一

    説明員(島守一君) それはできております。
  57. 堀末治

    ○堀末治君 ちよつと伺いますが、今のこの住宅復興ですね。この中には引揚者のものもあるという御説明でしたね。引揚者の方は昨日の大臣の御説明だというと、全部それは厚生省の方にあると言つておりましたが。
  58. 島守一

    説明員(島守一君) 我々の方でやつておりますのは、俗に庶民住宅と言われるものでございます。庶民住宅の中には引揚者も勿論入居資格がございまして、戰災者も引揚者も平等に入つております。厚生省の現在の予算は、その年に引揚げた人の中の無縁故者を入れるという、そういうような引揚者專門の住宅と、そういう面に重点が置かれております。
  59. 堀末治

    ○堀末治君 そうすると今のは庶民住宅ですね。
  60. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) 私ちよつと伺いますが、滋賀県などはどこに建てておりますか。
  61. 島守一

    説明員(島守一君) 滋賀県は大津市とか彦根市とか、そういうところが二三市やつておりまして、あそこは戰災がございませんが、やはり近県から入り込んでおるので、住宅難が相当甚しいので、広い意味の戰災復興事業としてやつております
  62. 北條秀一

    北條秀一君 北陸の震災であるとか、各地の災害応急住宅建設というものについては補助を出したのですが、その事業の概括は今分れば説明して頂きたいのですが
  63. 島守一

    説明員(島守一君) ちよつと今具体的な数字を持つていませんが。
  64. 北條秀一

    北條秀一君 それでしたら別の日にそれを説明して頂きたいと思います
  65. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) そこでもう一つお尋ねしますが、住宅復興事業の中で、北陸の石川県が二千万円ですね。
  66. 島守一

    説明員(島守一君) はあ。
  67. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) 富山県が一千七百万円。そこで石川県は燒けていないのです。どこも燒けていないのです。富山県は丸燒けになつているのですそこであべこべの経費が行つているのはどういわけですか。
  68. 島守一

    説明員(島守一君) これは大体戸数の配分はそのときの住宅不足の度合に応じてやるというのが基本になつております。石川県は戰災は受けませんでしたが、広義のそういつたまあ戰災者の住宅、戰災による住宅の不足というものは石川県が少いので、戸数としましては……。失礼しました。富山県はまあ木造住宅は百六十戸建つております。石川県は木造住宅を百五十戸と鉄筋コンクリートを二十四戸建つております。合計新築は百七十四戸建つております。大体そういつた比率で住宅不足が生じており、住宅不足から、そういう数字を作りましたわけでございます。
  69. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) それはちよつと聞えんね、石川の方は人口から言つても、五万も富山県より少い。それから燒けておることは、富山市全市が燒けた。これは一つも残つてない。そこが少くて、石川のように何も燒けてない、而も人口が富山県より五万も少い所へ余計行くというのは……。
  70. 島守一

    説明員(島守一君) これは配分の基礎資料になつておるものを今持つておりませんから、年間配分計画につきましては又更めて御説明申上げたいと思います。
  71. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) ちよつと速記を止めて    〔速記中止〕
  72. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) 速記を始めて。
  73. 北條秀一

    北條秀一君 只今委員長がおつしやいました石川県と富山県のこの矛盾は、予算配分の基礎が私共に明示されてないからこういうことになると思うのですね。ですから建設省の住宅局で調べられた各県毎の住宅予算配分するその基礎ですね。どこにはどれだけの住宅難があると、その基礎数字を更めて委員会に出して頂きたい。それを委員長にお願いしたいと思うのです。
  74. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) よろしうございます。
  75. 島守一

    説明員(島守一君) 承知いたしました。
  76. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) それでは都市局長からも……。
  77. 八嶋三郎

    説明員(八嶋三郎君) 昭和二十四年度公共事業進捗状況について簡單にお話を申上げたいと思います。私の方の関係は、予算の枠といたしましては都市復興という枠と、それから災害の枠と、道路の枠の中に入つておるもの、合計いたしまして本年度公共事業都市関係は、十四億三千八百九十九万円という数字に相成つておるのでございます。それでこの中でまあ補助率は一般の場合のいわゆる戰災復興の復興土地区劃整理、それから河川水路、ガス、電纜、鉄道軌道、水道、下水道といつたような方面、それから公共空地といつたようなもの、まあ公共空地は一部ありますが、それらは大体区劃整理に伴う事業でございます。これらにつきましては大体二分の一といつたようなことになつております。  その次は戰災死沒者の改葬の事業であります。これは戰災復興の区劃整理とは別個の実は事業でございます。大体街路上とか区劃整理をいたします所に戰災者が埋沒しておつた。その発掘の仕事をして、これを改葬しようという仕事でございます。  その次の国営公園の整備事業は、これはこつちの直轄の事業ということになりまして、新宿御苑であるとか、或いは宮城前の御苑であるとかいつたようなもの、又京都の御所といつたような方面、大体この方面の仕事になつております。これは大体直轄の仕事ということになつておるのであります。  それから特殊地下土木施設整理事業といつたようなものがございますが、これは大体戰争中に陸海軍が掘りました横穴等を整理して参るということで、これは大体二分の一の国庫助成でございます。それから都市水利施設整備事業、これは戰災都市或いは非戰災都市を併せまして、都市の排水関係の施設の整備事業をやつております。災害といたしましては南海地方の地盤沈下対策の事業と、北陸地方の震災害の復興の事業、二十三年のアイオン台風の事業であります。それから道路の方面といたしましては、街路といたしまして街路事業、これは戰災復興に関係のある面の区劃整理からはみ出しました道路の整備をして参る事業でございます。それから連絡街路といつたようなものは、戰災都市における大体生産を上げるような街路、又区劃整理と区劃整理を繋ぐところの連絡街路であります。路面復旧は穴ぼこのありました、これは主として戰災都市などに多いのでありますが、そういう方面の復旧をいたす仕事でございますそれから橋梁の復旧事業、これも大体といたしましては戰災復興が多いのであります。それから生産都市再建整備、これは主といたしまして非戰災都市の道路事業でございます。大体こういうようなものが都市局で所管をいたしております仕事の内容でありまするが、これの進捗状況は以下のところにずつと示されているのでありまするが、比較的にガス、電気、鉄軌道、水利といつた方面の仕事進捗工合が進んでおらないのは、一つはやはり区劃整理といつたようなものに先行いたします関係上、こういう方面が後になつてしまいますので、その先行率というものが劣つているのでございます。それから戰災死沒者の改葬事業の方は非常に進捗率が遅いように……。
  78. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) これは墓地へ改葬するのですか。
  79. 八嶋三郎

    説明員(八嶋三郎君) これは戰災復興でやりまする道路とか宅地所辺りのところに戰災のときにその儘埋めたようなところがあります。それを掘り出して……まあその中には家族の分つてる者ならば持つてつた人もありましようけれども、それを改葬して行こうという仕事なのでございます。この仕事は、実は東京都とかその方面に多いのでございますが、五ケ年計画でやつたと思つておりますが、大体の計画といたしましては、これだけ詳しく申上げるのもおかしいと思いますが、五ケ年計画で大体……。
  80. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) 僅かな金ですね。
  81. 八嶋三郎

    説明員(八嶋三郎君) 僅かな金でございますのですが、これは大体三ケ年計画でやつておりますが、大体十万体をやるということになつておりますが、これは実は仕事関係でできるだけ冬季を使つてやるということが、凍つているといつた意味におきまして冬を利用する方が非常にいいので多少遅れている点もあるのでございます。
  82. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) 氏名は分つているのですか、ただ無名の人ですか。
  83. 八嶋三郎

    説明員(八嶋三郎君) 無名の人が多いだろうと思います。
  84. 堀末治

    ○堀末治君 大分あるのですか。
  85. 八嶋三郎

    説明員(八嶋三郎君) 十万体ということになつておりますが、前年度では大体一万八千体くらい、本年度は一万六千六百体、それから来年度に四万八千体くらいやる計画にしておりますが、来年の事業予算が確定いたしませんので……、これは冬季を利用する方が非常に便利だという意味におきまして、多少この点が遅れておるのでございます。それから後は大体平均に行つておりますが、この路面復旧なり、それから橋梁復旧あたりの率が非常に少なくなつておりまするのは、それから街路事業全体につきまして多少遅れておりますのは、街路の方は先程申上げましたように、やはり復興事業の方が優先いたしますので、この方面が多少遅れざるを得ないと思いまするが、路面復旧あたりの遅れております理由は、これは実はアスフアルトの入手が本年非常に遅かつたという関係があるのでございます。それから橋梁復旧あたりは、まあこの資材のやはり入手といつたような調達の準備のために実は遅れましたのでございます。何れも今日は全部事業の着工をいたしております。それから地方庁の予算が成立する時期が多少遅れたという点もあつたのであります。こういうような点で非常に遅れているように見受けられておるのでございます。今日は大体順調にこの仕事は進んでおるというような状態でございます。
  86. 堀末治

    ○堀末治君 今の御説明の路面復旧事業というのは、これはさつきのお話の、向うから言われたあれですか。
  87. 八嶋三郎

    説明員(八嶋三郎君) そうです。
  88. 堀末治

    ○堀末治君 向うからアスフアルトなど沢山くれたというのではなかつたですか。
  89. 八嶋三郎

    説明員(八嶋三郎君) これは大分輸入関係があるものですから、その当時やはり窮屈だつたのですね。
  90. 堀末治

    ○堀末治君 その当時の説明を聽きますと、何でも八軍の持つているやつをくれるというので全院貰つた、向うからその復修する路面まで指定されてやつているのだということを聽いた。何でも東京都が一番遅れているとか、今年の春になつたというので大変叱られたということを聽きましたが、そんな点はないですか。
  91. 八嶋三郎

    説明員(八嶋三郎君) 実はそういうこともあつたかも知れませんけれども、私共の関係のやつは、これは全部がアスフアルトを使う予定になつておるのですがね。やはりその入手が輸入の関係上非常に遅れたというように実は聽いておつたのでございますが……。
  92. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) ちよつと私からもお尋ねしますが、向うからの勧告によつて殊に東京とか大阪などでその供給が大分潤沢に行つたということを聽いている。
  93. 八嶋三郎

    説明員(八嶋三郎君) 併し実際の状況としては、これは大分遅れている。これは各方面から大分要望が強くて最近は大分よくなつたようであります。
  94. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) それからもう一つ今日質疑しようと思つていたのですが、下水道ですね、これは厚生省と入り込んでいる。これは建設省の方の建設は建設省で取る、後の水道、下水道の利用は厚生省でいうように区別せんというと、これはどうも大変なものではないかね。
  95. 八嶋三郎

    説明員(八嶋三郎君) 只今の御説は私共といたしまして誠にご尤もだと実は感じておるのでございます。別に権限争いをするという意味ではないのでございますが、少し時間が長くなりますけれども、実は上下水道の問題につきましては、特に建設委員の皆様方の御了解を実は願つて置きたいと思つておるのでございまするが、御承知通りに上下水道の仕事というものは、ただ目的から見れば衛生が中心だというので、実は厚生省が所管すべきじやないかというような実は話があるのでございまするが併し上下水道の今日の情勢というものはどういうような段階に置かれておるか、従つて上下水道の行政の重点がどこにあるか、そうして私はどこでやらせる方が一番能率的であるか、この点からこの上下水道の問題というものの所管の問題を決定すべきじやなかろうかという実は考え方を持つておるのでございます。それで上下水道の何が一体重点かと申上げますれば、今日上下水道が戰災のために非常に荒廃をしているのみならず人口が非常に殖えて参りまして、従来水道がある水道があると言いましても、非常に簡易水道のような状態のもので殆ど完備したような水道というものは余りないのでございます。東京都あたりにいたしましても、これだけの人口を養うにつきましては、相当大きな拡張をして参らなければならないというような実情でございまするが、こうしたものが全国各都市に非常に多いのでございます。上下水道のいわゆる補助というものに対する要望は最近に至りまして、とみに増加いたしておりますような現状であります。下水道に至りましてはこれは殆んど完備しておるという都市は非常に少いのでございます。排下水道にいたしましても、処理場あたりにいたしましても非常に完備しておらん。殆んどできておらんという実情でありまして、今日は私はやはり建設の段階というものは、わけて上下水道が中心ではなかろうか行政の中心ではなかろうか。そしてその行政の中でも特にこの上水道につきましては、この水の取水とい問題、いわゆる水をどこから取入れるかという問題、いわゆる河水統制と申しまするか、その方面の仕事が実は重点的にむずかしい地方におきまして混乱紛糾を来たしておりますので、この方面の処置を図つてやるということが今一番大きな問題になつております。まして況んや道路を拡張するとか、或いはいろんな設備を農地等の関係において処置をして参るとか、或いは区劃整理に伴つて上下水道を施設しなければならないということは、都市計画と不離一体のものでありまして、これを分離して処置をするということは、幾ら目的論から言つても、私は処置しきれんという工合に考えておる次第でございます。その意味におきましては、実は上下水道の問題は只今委員長からお話のございましたように、少くも建設面というものはやはり、これは建設省が担当して参る。そうしてまあ後の衛生、水質といつた方面はこれは当然に向うにお任せして行くことの方が合理的ではなかろうかというぐらいに実は考えておるのでございます。現状を申上げますというと、工事いろいろの認可とか、指導とかいつたようなことは、これは大体建設省がやれ、予算の問題は一応厚生省にまあ付けて置けと私このように承つております。この上下水道の予算というものは実施いたしまするにつきまして、区劃整理に伴つて上下水道を施設するということの費用がこつちの方に載りまして、増補改造といつたような方面、新設とかいうような方面の予算が、実は厚生省に載つておる。この仕事というものはまあ工事に附随する仕事で、衛生方面の仕事ではない。それが一旦厚生省の方の予算に計上されておるというようなことで、非常に変なものであります。以前まだ内務省時代におきましては、道路課がこの仕事を取扱つてつたのでありますが、当時は建設省にいわゆる土木関係のまあ技官がおりまして、厚生省にはその土木関係の技官がおらなかつた。ただいわゆる衛生関係の技術官だけがおつたのであります。今日まあ厚生省における衛生関係の技術者が水道課におらないで、その道路関係の技術者がおつたというようなことで、それで最初その厚生省に土木技術者を入れるがという場合におきましても、建設省としては相当に反対した。併しあんたの方でやつておる仕事の分野を侵さないとこういうような話で実は入つたが、さあ入つてみるとやはり土木技術の方面の技術者ですから、その方面の監督をするということで、一つ仕事が両省において同じようなことをやる。これは地方としては非常に困る。というものの……。
  96. 北條秀一

    北條秀一君 議事進行について……いや話は続けて貰うのですけれども、速記をやつておりますから、厚生省と建設省の問題は非常にデリケートな問題でありますから、速記をやつた方がいいかどうか。判断したらどうですか。
  97. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) 私の質問は勿論そこの……
  98. 堀末治

    ○堀末治君 建設省建設省意見を発表しておるのだから、両方に意見があつたら、速記録で検討して、我々はいい方に軍配を挙げることにしたら自分の見る所を主張するのだから一向構わないと思います。
  99. 北條秀一

    ○北條秀君 私は当初議事進行に発言しましたのは、私は今の意見に全的に賛成なんです。もう私としては明瞭で聞く必要もなく、その主張は帰一するわけです
  100. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊君) そういうことでしたらあなたの意見もまとめればいいでしよう
  101. 北條秀一

    北條秀一君 それははつきりしております。はつきりしているけれどもが、なかなかできないというところに問題があるわけですから、その際に、とかくセクシヨナリズムになりがちな政府の中ですから、政府の中でそういうことを話して、速記するということが非常に大きな影響を来たすものではないかということを懸念いたしましたので、今注意したのです。併し堀委員の意見がありましたから、建設省の主張をはつきりして置こうというのですから、聞くことにいたしましよう。
  102. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) 局長意見を聞いて、私も実は総理の答弁を求めるつもりで、私の質問の中に織込んであるので……その後の結論を出して下さい。
  103. 八嶋三郎

    説明員(八嶋三郎君) まあそういうような論点から私共といたしましては上下水道の建設問題というものは、少くも建設省で所管するのが妥当なりという結論でございます。それにつきましては実は行政制度審議会でございますか。内閣に附置されておりますその行政制度審議会に対しまして、実は建設省といたしましては公共事業費に入るという大きな問題を掲げておりますが、その中の重要なる項目といたしまして、上下水道は建設省の所管なりということにして頂きたいという実は強い要望を出しております。私共はその方面における御意見といつたようなものも十分一つまあ拜聽しなければならんと思いますけれども、私共の主張といたしましてはそういうことを実は出しております。これはまあ実はこういうことを言つては何ですが……そこの辺だけは速記を止めて頂きたいと思いますが……。
  104. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) 速記を止めて。    〔速記中止〕
  105. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) 速記を始めて。
  106. 八嶋三郎

    説明員(八嶋三郎君) そういうわけで私共の方といたしましても、どうせこれは事務的に厚生省と建設省とやり合つて見ても解決のつく問題ではないと思います。公平な判断で行政制度審議会の御意見も、取つて頂く。要はこれは閣議において決めて頂かなければならん問題でありますが、これには皆様の御意見も十分に拜聽いたしまして、私共の進む方向を教えて頂きたいとい工合に考えておるのでございます。
  107. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) それからもう一つ都市戰災地の復興について、私は実際その衝に当つた経験もありますが、各官庁が綜合的に働いて……建設というものは一旦決めてしまいますと、再びいぢるということはなかなか容易でない。日本は決まつた道路をよくほじつているが、電信電話のケーブルを地下に入れるという、これはですね、もうヨーロツパではどんな小さな都市でも、電信柱を上に出しておる所は滅多にない。幸い……幸いと言つてはおかいですが、燒けた所はすべて電信電話、と言つても電燈線は別ですけれども、電信電話は一つ地下に入れるというような交渉をしてみられたことは、どこかにありますかしら。これらも各官庁共に協力してやるように仕向けて頂きたい。
  108. 町田保

    説明員(町田保君) 戰災復興を始めました当時、架空線を地下化するという問題につきましては、一応考えまして、その方法としては、各個に電話線であるとか、電燈線であるとか、或いは警察電話というようなものが、銘々入れることは非常に不経済でございますので、共同溝を設けまして、ちようど前震災のときに、東京の一部に試験的にやつておりますが、あれを作つて、主なる路線については架空線は地下に入れようということを計画して、予算を要求したのでありますが、まあ国家の情勢から見るというと、最小限度の区劃整理だけやつて置いて呉れということで、この予算は当時の大蔵省で認められませんでしたので、以来この問題はそのままになつておるような状況でございます。
  109. 北條秀一

    北條秀一君 一つ質問いたしますが、広島と長崎、この両都市については、特殊な法律ができたことは、御承知通りでありますが、その後建設省においては、この両都市の復興について特に協力するということに法律ではなつておりまするが、何らかの具体的な措置を採られたかどうか。
  110. 八嶋三郎

    説明員(八嶋三郎君) この点につきましては、実は前回に一度申上げたと思つておりまするが、重ねて重複する嫌いがあるかも知れまんが、御了承願いたいと思います。  実はあの法律が議会を通りました後において、それぞれあれは原爆を受けました日でありましたか、市民の投票に問いまして、これがまあ大体成立をいたしたという情勢になつております。その後両都市に対しまする問題といたしましては、実は建設省といたしましては、早速一つ計画を出せというので、大体市長が中心ということになつておりますので、出させまして、十五ケ年計画というようなものを当時持つてつたのでありますが、まあ十五ケ年計画を持つことはよいけれども、一つ事業化して行く意味におきまして、手取早く応急的な五ケ年計画というようなものを一つ立てたらどうかというので、その五ケ年計画の案というものを作らせたのでございます。それを私共のところで、主といたしまして都市関係が多うございまするので、私共の方で検討いたしまして、一つの案でございまするけれども、建設省におきましては、実は閣議決定を以ちまして、この両市につきましては、平和文化都市建設協議会というものを設置いたしまして、関係各省並びに両都市における市長、知事、議長といつたような方々を委員に加えまして、そこでその案を検討するということで、実は第一回の協議会にかけました案は、先の建設委員会におきましてお手許に配付いたした案でございまするが、あの案を実はかけたのでございます。当時の委員会における空気を簡單に申上げますれば、一つ都市における予算は別枠にして頂きたいという要望が実は非常に強かつたのでございます。建設省都市局といたしましては、実はこの法律の中にも書いてございまするごとく、特にこの戰災復興の仕事と、それから平和都市、文化都市らしい施設といつたようなものを、平和都市建設事業、国際文化都市建設事業ということにするということが書いてございまするので、そういう項目にいたしまして、実は別枠で要求をいたしておるのでございます。その他の各省におきましてはそれは出ておりませんので、来年度から一つつて貰いたいという話だつたのですけれども、もうすでに予算の要求をいたしました後でございましたので、それがなつておりません。ただ一つ紐付きをして頂きたいという意味におきまして、その要望があつたのでございます。再来年度予算におきましては何とか別枠にして頂きたいという要望が非常に強かつたのでございます。来年度予算にいろいろ要求いたしましたものは、簡單に申上げますと、戰災復興の仕事と、それから広島につきましては、平和を強調する意味におきまして、会館というものでございますが、特に原爆の中心地でありまするところの地点の方面を整理して参るということ、それには一つ記念館的なものを作りたいというので、広島のごときは全国に懸賞募集いたしまして、一つの案があるのでございますが、併しその予算というものも非常に莫大なものになりまするので、特に何と申しまするか、原爆の資料が相当広島等にございまするのでそれを蒐集いたします一つの陳列館でございまするが、そういうようなものを取敢えず設置いたしたいというので、そういうものとか、多少路面の舗装をするような費用とかいうようなものが出されておるのでございます。長崎につきましても、大体それに類するようなものでございますが、これらが大体記念的なものとして一応考えられております。併し、これの構想たるや、もつとやはり将来十分に研究をし調査を遂げて行かなければならんと思つておりまするので、多少の調査費も実は要求しておるような情勢でございます。以上が大体アウトライン的なものでございます。
  111. 北條秀一

    北條秀一君 只今のやつは、前に私欠席いたしまして、重ねて質問いたし、御丁寧に御説明を頂いたことを感謝いたしますが、それでは次の質問でございますが、この都市の復興につきまして、大都市の復興が非常に遅れておつて、一方の中小都市の方は比較的順調に進んでおるという趣旨が、先般来の説明の中にも十分窺えるのですが、大都市の復興事業というものを中小都市並みに進捗させるということについて特段の処置をすべきだと考えますが、これについて都市局では何らか具体的な措置を講じようとして考えておられるかどうか
  112. 八嶋三郎

    説明員(八嶋三郎君) 只今の北條先生の御意見は、実は各都市における進捗率状況から見ましても、すべて大都市が惡いという意味ではございませんが、中小都市の方が、まとまつて、その面積も小さいという関係もありまするのですが、比較的に進捗いたしておるにも拘らず、大都市の方が遅れておるという事実は現われておるのでございます。まあ大都市でも、名古屋あたりでは相当に進んでおると見て差支えないのではなかろうかと思つております。実はこれは、大都市と中小都市のお話がございましたが、私共といたしましては、今回の再検討に当りまして、換地発表もしておらない、殆んど進捗しておらんというような地域は、相当に切りました。東京都あたりも、一億坪のときには約一千万坪でしたかでありましたのが、大体半分くらいに実は切りました。これは五ケ年間という点に重点を置きましてやつたのでございます。まあ名古屋あたりは相当大巾に全部拡げておりますので、これは実は切る余地は余りございませんでした。横浜あたりは相当に切りました。正直なことを申上げますと……。それから大阪あたりは相当に切りました。ただ大阪は、いわゆる港湾地帯の整備という問題がございまするので、これは何とか一つ別に考えて行こうと、これはまあ戰災復興ではございませんと私は考えております。それから神戸も相当切つたのでありますが、そういう意味におきまして実は本当に五ケ年にやり得る範囲に限定しで参る。実は五大都市等におきましては、いろいろとやはり進捗しないという原因を尋ねて見まして、一つ予算が少いという問題もあると思います。併し又一方におきましては、まあ何と申しますか、利害者が相当に強い反対陳情をするというような点も実はあるのでございますが、そういうような点で遅れているというものも、これは中小都市もないではないと思いますが、大都市では相当にやはりあります。こういうような点は何としても検討を加えて行かなければならない。それにつきましては、今度は十分に再検討いたします地域につきましては、相当私共も嚴格にやつたつもりでおりますが、ただ予算配分の問題でございますが、これにつきましては、五大都市からも多く配当して貰いたいという意見が相当に出ております。実は五大都市局長会議とか部長会議とかいつたものが年に数回やはり開かれますので、私共も参加いたしまして、その苦衷の存するところは十分承り、我々も承つたところに副うように、こつちの方もその会議において運んでおります。ただ非常に金をよこせというお話もございますが、併し私はこの前、前回にも申上げましたように、とに角やはり進捗の早い所をどんどんやつてつて、別に大都市を軽卒にするというわけではありませんが、もう少し後で、事業が完遂するような所はやはり早く片付けて行かなければならん。併し大都市というものは何といつてもやはり行政の中心にもなるところでございますから、與えられたる予算の範囲内におきましては、重点的にその地域というものを決定いたしまして、そうして区劃整理をやれば効果の挙るというところを一つ今度はこつちが直接に睨みまして、そうしてその事業進捗を図るようにやつて行きたいというような気持ちで実はやつているような状況であります。
  113. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) それでは都市局長に伺うこともまだありますが、それでは管理局長が見えておりますので、管理局の所管について先ず簡單に一つ
  114. 中田政美

    説明員(中田政美君) 管理局の所管の公共事業につきましては、比較的に簡單でございますので、簡單に説明いたします。  管理局所管の公共事業の中では、特定地域の総合開発事業調査研究という費用がございます。これは二十三年度は八百五十万円、二十四年度は九百五十万円、二十五年度、明年度は相当多額を要求しておりますが、未決定でございます。それでこれは前々御説明いたしました通り、或る未開発的な地域を設定いたしまして、その区域を一つの姿として、総合開発の事業をやるとすればどういう結果になろうかという研究をする経費でございまして、金額は少いのでありますが、各地方に沢山の、これに加えて各地方をして調査をさせまして、段々と研究して参つております。現在まで三十数地区の調査地方庁から本省に届いております。それらのうち、最も効果的のものを昨年は十地区、二十五年度は十四地区選択しまして、立派な案を立てて、公共事業予算配当に調整を加えるために、安本と折衝中でございます。  それから第二は、今日公共事業の中で取扱つております機械関係は、御承知通り河川、それから道路、この機械関係が主なものでありまして、二十三年度におきましては四億円、二十四年においては約十一億円、二十五年度、明年度におきましては、相当多額のものを要求しているわけでありますが、未決定でございます。これは機械のことでございますから、要するに機械化によつて比較的少額の予算で、比較的多量の仕事を効率的にやつて行こうという狙いでありまして、この機械は、進駐軍の拂下げ、又は国産品の比較的優秀なメーカーの機械を買上げて現場に渡して、これを実際に使わしているのであります。例えば最近現地に入れまして、非常に効率を挙げておりますのは、富山県の常願寺川に、タワーエツキスカーベーターを使つてつております。これは相当大きな金額のものでありまして、約二千数百万円かかつたのでありますが、その代りに、これを入れましたために、効率は実に目醒しいものがありまして、これらは予算の許す限り充実して、能率を挙げるようにいたしたいと考えております。又道路の方では、トレーラーとかブルトーザーのごときは、国産品或いは拂下品を買いまして、現地に能う限り出しまして、仕事の能率を挙げ、でき高をよくするようにしております。これにつきましても、日本の機械化は、これを使いこなす專門家がいない点が難点でございます。と同時にアメリカ品に比べて、国産品が戰争後誠に貧弱であるという意味で、一方においてはオペレーターの養成と、他方においては国産品のメーカーの研究試作ということに重点を置いて、改良を加えるように努力いたしておりますが、最近におきましては、トレーラーにしても、ブルトーザーにしても、比較的これならばというような国産品もぼつぼつできて参りましたので、今後機械化は一層軌道に乗るであろうと考えております。  それから第三の公共事業としましては、官庁の建物を建てる営繕の仕事でございますが、これは二十三年度におきましては、四億六千万円、それから二十四年度におきましては、約七億程ございます。併しこれは公共事業の行政官庁の分でございまして、その外に、例えばここの国会、それから裁判所関係というような、行政部外の営繕も亦委任を受けてやることになつておりますので、この金額は、営繕の仕事の全部ではございません。併しながらこれらにつきましては、目下のところ大体において、四〇%ぐらいの年度内の進捗状況を示しておりますので、本年度、いわゆる現年度予算の実行は、大体予定通り行くだろうと思います。二十五年度の経費は、各種の要求を一応検討いたしまして、安本に出しましたものが百三十数億になつておりまして、大変厖大なことになつておりますが、併しながらこれらにつきましては、公共事業の枠の関係上、相当斧鉞を加えられて、十数億になるのではないかと考えておりますが、まだ未確定でございます。営繕の官庁仕事も出先のいろいろな仕事がありますので、最近各地方建設局内に営繕部というものを設けまして、東京で一本でやらずに、各現地々々にやらせるように機構を整頓いたしておりますので、今後は一層これらの実績が挙がるようになるだろうと期待しておるような次第でございます。簡單でございますが……。
  115. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) 道路なり河川なりに機械を利用してやらせるということは至極結構なことで、最近までそういうことはあまり行われなかつたが、河川の堤防の築造及び河川を浚渫して水流を正しくするということは誠に狙いがいいと思う。私今お話の常願寺川のタワー、実は初めてそういうものを八月十五日に行つて見た。殆んど山のような土砂の堆積ができておるのです。それでああいうふうな機械の利用というようなことは非常によかろうと思います。  それと各省の建築をなさつたときに、この議事堂などについても窓なり或いは総てのことの普段接触することをよく教え込んでおかんというと、とんでもないやりそこないをする。窓の空け開きなどを知らないで無闇なことをする。一つのカーテンを開けるにしても、順序よくやればいいものを、知らんものですから無闇なことをする。これは日本人がそういうことに馴れておらんからで、そういうことは小さいことですけれども、建設省も据えつける以上はその運用を十分教え込むような方法を一つつてもらいたいと思う。大変な私は損害であろうと思う。取り付けた以上は後は殆んど構わない。構わないというのでなくてそこまで干渉するものでないから抛つておく。これは会計主任であるとか或いは用度係というものの主任を教養する。今おつしやつた機械の製造等についてもなれ合うということを御注意になつたのは極めて結構なことであると思います。そういうようなところまで徹底するようにして項きたいと思います
  116. 北條秀一

    北條秀一君 只今管理局長の御説明でよく分りましたのですが、この表につきまして特に公共事業費の建設機械整備の進捗状況ですが、この中にある工事進捗率というのが私には理解できない。年間予算十一億円あつて、第二四半期まで四億九千万円出した。これは殆んど機械を購入した金じやないかと思うのであります。ところが、実際に八二%ということになると、金を一部拂つて機械を買つた、簡單に言うとそういう結果になるのではないかと思いますが、どういうことになるのですか。
  117. 中田政美

    説明員(中田政美君) これは実は大体において設計を両方が検討しまして、これで製作しろという製作命令を出すわけでありまして、なかなかこの四月から九月までにぴつしやり機械を納入するというわけに行かんのであります。契約をしたものが挙つておるわけであります。従つてもう既に入つたものもございますが、注文する場合に、特に設計に注文を附けてやる場合には、契約が先になりまして、機械の納入が数ケ月後になるという場合があるわけであります。
  118. 北條秀一

    北條秀一君 引続いてお伺いしますが、予算のあれは、メーカーに対して手付金というか、内拂いしたという金ですか。
  119. 中田政美

    説明員(中田政美君) これは私もそこまではつきり突き止めておりませんが、契約をした金額だろうと思います。
  120. 安部定

    ○安部定君 今のタワー・エクスカーベーターですが、あれは輸入ですか。これもやはり国産ですか。
  121. 中田政美

    説明員(中田政美君) あれは国産でございまして、日立製作所が作つたものでございます。日本では比較的世界的に自慢のできる機械であります。
  122. 安部定

    ○安部定君 何か、初め小さいので、次に大きいのを入れたように聞いておるのですが、そうではないのですか。常願寺川は……。
  123. 中田政美

    説明員(中田政美君) いや、同じタイプのものを入れております。二台……。
  124. 安部定

    ○安部定君 これは来年度又お作りになる御計画でしようか。
  125. 中田政美

    説明員(中田政美君) その積りでおりますが、併しどこに入れるかはちよつと、予算が決まりませんので……。非常にいいあれです。
  126. 安部定

    ○安部定君 今二千数百万円掛かるというお話でしたが、初め小さいので、後大きいのと聞きましたが、そうでなく、同じもんですか。
  127. 中田政美

    説明員(中田政美君) 今注文しておるのは二千数百万円のやつです。
  128. 安部定

    ○安部定君 現に常願寺川に入つておる二機は二機共同じですか。
  129. 中田政美

    説明員(中田政美君) 同じように聞いております。
  130. 北條秀一

    北條秀一君 先般私共は本委員会から鳥取県と滋賀県に行きましたときに、常願寺川と同じように、あそこの日野川の土砂の堆積についてタワーエツクスカーベーターを非常に懇請しておりましたが、あれについて処置をなさつたでしようか。
  131. 中田政美

    説明員(中田政美君) 日野川の堆積は私も見て参りましたが、あれには所謂浚渫船の方がよかろうというので、あの日野川の下流は普通の回航で船を持つて来れない。仕方がないから組立式の浚渫船を考案して、今発注中でございます。間もなくできましたら汽車で持つてつて、あそこで組立てて、土砂を浚える積りでおります。
  132. 北條秀一

    北條秀一君 私は今日この建設省関係公共事業費進捗状況について、あらまし建設省関係局長から説明を聽いたわけですが、実は私共この資料を手に入れてから暇がなかつたので、十分に検討する暇がなかつたのであります。更にこれから研究する積りでありますから、何よりも我々の狙いは、本年度予算が十分に消化されて十分に効果を挙げるということが目的なんですから、今後適当な機会において、我々の研究が済み次第、又やつて頂きたいと思います。こういう意味でお願いして置きます。
  133. 石坂豊一

    ○委員長(石坂豊一君) それでは本日はこれで散会いたします。    午後三時五十七分散会  出席者は左の通り。    委員長     石坂 豊一君    理事      島津 忠彦君    委員            堀  末治君            水久保甚作君            安部  定君            久松 定武君            北條 秀一君            細川 嘉六君   説明員    経済安定本部    (建設交通局    長)      高野 與作君    建設事務官    (都市局長)  八嶋 三郎君    建設事務官    (大臣官房会計    課長)     植田 俊雄君    建 設 技 官    (道路局長)  菊池  明君    建 設 技 官    (河川局長)  目黒 清雄君    建設事務官    (管理局長)  中田 政美君    建 設 技 官    (都市局区画整    理課長)    町田  保君    建 設 技 官    (住宅局住宅建    設課勤務)   島  守一君