○吉田(安)
政府委員 野方郵便局復活についての御
請願でありますが、野方
地区一帶の利便をはかるためには、なるべく中野
郵便局移転と同時に、移転跡またはその
附近に窓口機関設置を考慮いたしたいと思います。計画といたしましては
局間距離は最近局であります中野鷺宮局へ〇・九キロ、移転後、中野局へ三・三キロとなり、
野方郵便局復活によりまして享便
人口一万六千四百三十人となります。当局といたしましては本
請願の
趣旨に沿うよう考慮いたしたいと思います。
次は広島県佐伯郡五日市局に
集配事務を復活せられたいとの御
請願でありますが、五日市局に
集配事務を開始いたしますことは、
施設標準に達しない上、
定員二名の増員を要しますほか、現在五日市町の主要部が普通局の市内地でありまするので、
集配事務開始の結果、かえ
つて集配施設は低下する不利がありますので、さしむき実現は困難であります。
次は奈良県吉野郡川合局に
集配事務を開始されたいという御
請願のようでありますが、もし川合局に
集配事務を開始いたしますとすれば、現在洞川島及び和田局に二分されてをりまする天川村を三分いたすほかないので、川合局及び洞川局の受持区域が著しく狭少とな
つて、
施設標準に達しない上に、所要
定員一八の増員を必要といたしまするので、同村に三つの
集配局を置くことは実現困難であります。しかしながら逓送線路その他の事情もあるために、洞川局の
集配事務を
現状すえ置きとするか、川合局へ移換するかについて、なお考究を要するものがあると思われまするので、現地の事情をもよく調査した上におきまして、いづれかに措置いたしたいと考へております。
次は
簡易保險及び郵便年金の
融資再開に関する
請願でありますが、この
請願は先ほど、御
説明いたしました
簡易生命保險及び郵便年金の
融資再開促進に関する御
請願と同一
趣旨のものでありますので、省畧いたします。
次の御
請願は新庄市金沢に
郵便局を設置してもらいたいとのことですが、当局といたしましても御
請願の箇所でありまする新庄と稻舟の境界線にある長倉東に、
郵便局を設置することを必要と認めているのでありますが、現下の
定員事情及び他との振合い上、さしむき実現は困難と思われます。なお
請願の御
趣旨につきましては、将来、計画上参考といたしたいと思います。
次に
郵便年金の支拂い金額の増加の
請願についてお答えいたします。申し上げるまでもなく
郵便年金は、
国民の
経済生活の安定と
国家社会の円満な発達のために設けられましたものでありますから、この
請願の
趣旨をそのままお認めいたしたいのでありますが、御承知の
通り郵便年金は、一般恩給とは異なりまして、その毎年支拂う年金は、
契約者の拂い込まれた一定の掛金と、それを
運用して得た利息によ
つて支拂われるのでありまして、しかもその掛金は、一定の死亡率と一定の予定利率を基礎としたもので、それら一定の名目価値による計算であ
つて、拂い込まれた掛金は、貨幣価値が下落してもいささかもその額が増加しませんので、貨幣価値の変動によ
つて当初お約束した年金額を増減することはできないのであります。従
つて本件のような場合には、事情まことにお気の毒には存じますが、
請願の
趣旨には
賛成いたしかねる次第であります。
次に
農産種苗用カタログの
郵便料金軽減に関する
請願についてお答え申上げます。
農産種苗の通信販売のためのカタログが、一般にあまねく容易に頒布されることが、食糧生産のため緊要であることは、まつたく同感ではありますが、このカタログの郵送は、
農産種苗の通信販売と一体をなすものであり、
農産種苗の
郵便料金は百グラムごとに一円という極めて低料であるので、両者の
郵便料金を一体として考えるときは、必ずしも高きに過ぎるものとは認められないばかりでなく、現在郵政
事業特別会計においては、実收が予算收入より
相当下まわ
つているので、カタログの
郵便料金を第四種
郵便物の料金以下に低減することは、きわめて困難であります。