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1949-12-02 第6回国会 衆議院 文部委員会 第16号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十四年十二月二日(金曜日) 午後二時五十一分
開議
出席委員
委員長
原 彪君
理事
岡延右エ門
君
理事
高木 章君
理事
水谷 昇君
理事
若林
義孝君
理事
松本
七郎君
理事
今野
武雄君
甲木
保君 佐藤 重遠君 森戸 辰男君 渡邊
義通
君
委員外
の
出席者
專 門 員
横田重左衞門
君 ————————————— 本日の
会議
に付した事件 六・三
制完全実施
に関する
決議
の
実行
に関する
決議案
(
野坂參三君外
三十
五名提出
、
決議
第一 号) 古
美術保存
に関する
決議案
(
野坂參三君外
三十
五名提出
、
決議
第三号) —————————————
原彪
1
○
原委員長
これより
会議
を開きます。 議事に入るに先だち一言御報告申し上げます。過日
地方行政委員長
より、
教育委員会法
の一部を改正する
法律案
について
口頭
をもつて
要望
がありました。すなわち同法第七十條第一項中において、都の特別区も市と
同様昭和
二十五年十一月一日に
教育委員会
を設置しなければならぬようにしていただきたいというのであります。以上御報告申し上げ、
委員各位
の審査の参考に供せられますようにお願い申し上げます。 次に六・三
制完全実施
に関する
決議
の
実行
に関する
決議案
、
科学技術振興
は、特に本
委員会
といたしましては全幅的にこれに当
つて参つたの
でありまして、過般
各派共同
の
決議案
も上程せられ、
全会一致
で六・三
制実施
の促進を
政府
に
迫つたの
であります。なおその結果であると断定はできないまでも、本
年度補正予算
において十五億を計上されるに
至つたの
でありまして、これが通過を見たのであります。なお
明年度
の
予算
におきましても、仄聞するところによると、かなり
予算
が計上されると思うのでありますが、その
完全実施
への
趣旨
はわれわれといたしましては全幅的に賛意を表するものであります。ただ特に
提出
時期におきまして、すでに
会期
の
差迫つた
時というのも一つであり、また来年度の本
予算提出
の微妙なる時期の今日、あまり適当でないと思いますので、時期第七
国会
の適切有効なる時期を選定いたしまして、ただいままで
教育
に関しては
政党政派
を超越して、
各派共同
で足並をそろえて参りました本
委員会
のうるわしい精神を生かしていただきまして、
各派共同
で
政府
に六・三
制完全実施
の
決議
をいたしたいと思うのでありまして、
提案者
である共産党の
今野委員
や、ほかの
方たち
の御了解を得まして、
次期国会
にこれを提案いたしたいと思います。 なお
科学技術研究振興
に関する
決議案並び
に古
美術保存
に関する
決議案
に関しましても同様、
湯川博士
の表彰がやはり
各派共同
で
国会
の問題に
なつ
ております。それとにらみ合せまして、特に
科学振興
に関しては一片の
決議
にとどまらず、十分ではないかもしれませんが、とにかくあとう限りの
予算的措置
が、
各派共同
で
国会
の力で得られますような
決議
にしていただきたい。 それから古
美術
の方に関しては、現に参議院と
歩調
を同じくいたしまして
文化財保護法案
がほとんどその成案を得ておりまして、引続き新
国会早々
に
提出
せられることに
なつ
ております。その時とにらみ合せて、これも
各派共同
でこの
決議案
を堂々とうるわしい姿で本
会議
に上せて行きたいという気持を持つておりますので、出されました真意のうるわしさには敬意を表するのでありますが、われわれの希望を入れられて、同一
歩調
で進まれんことを希望する次第であります。
今野武雄
2
○
今野委員
ただいま
若林委員
から、たいへんごもつともな
お話
がございまして、非常にありがたいと考えております。ただこの問題につきしましては、すでに
請願等
におきましても、二百人に上る人々から出ておる問題であり、また私が
趣旨弁明
並びに御質疑に対するお答えとして申し上げました際にも、申したのでありますが、
地方
の市町村の財政、
教育
両方面において、非常に重大な問題でございます。私
ども
としては、ぜひとも本
会期
にこれを出したいと考えて二十二日にこれが付託されて以来、非常に努力して参
つたの
でありますが、しかしながらもう本
会期
も明日に迫りまして、いかんともなしがたいような状態であります。ただいまの
お話
によりますと、
次期国会
における最も有効適切な時期にこれを
決議
するという
お話
でありますが、その際に
全会一致
でもつてこれを出されるならば、さらに有力になると考えますので、私
ども
も本
会期
はこれを保留することに賛成いたします。但し次の
国会
には、ぜひともこれを有効適切な時期に出す、すなわち
予算
がもうきまつてどうにもならないような時でない時に出すことを希望しておきます。
原彪
3
○
原委員長
ただいま
若林
君より御
意見
があり、
今野
君よりは、この
決議案
は撤回してもよろしいというような御
意見
がありましたが、それに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
原彪
4
○
原委員長
それではさよう決しました。 本日はこの程度で散会したいと思いますが、御
異議
ありませんか。
松本七郎
5
○
松本
(七)
委員
昨日の
委員会
で、
建設委員会
の
要望事項
について
お話
があり、なお審議することに
なつ
てお
つたの
です。それから、先ほど御報告に
なつ
たように、
地方行政委員会
からも、
口頭
でそういう
要望
ががあつたということですから、その取扱いをきめていただきたい。それについてこの
委員会
でもつて
結論
を今日出すか、あるいは明日出すのか、それともなお各
委員
で
研究
を要する問題として、しばらくこれを日程に載せないで
研究
するのか、その点、いずれか
委員会
としてきめておかなければならぬと思います。
岡延右エ門
6
○岡(延)
委員
ただいまの
松本
君の発言は、まことにごもつともでございますが、この問題は、実は政治問題化して、きわめて
デリケ—ト
な問題に
なつ
ております。でありますから、はつきりした
結論
を出さない方がむしろよろしいのではないか、かように私は考えます。
松本七郎
7
○
松本
(七)
委員
それでは
結論
を出すことが困難だとすれば、なお
研究
を要するから保留するということを、はつきり
委員会
できめなければならぬと思います。
委員長
から言われるなり何なり、いずれかにしなければ、もうすでにかかつておるものをこのままほうつておくわけにはいかない。なお
研究
を要する問題であるからしばらく各自で
研究
してもらうとか、いずれかの道をきめておかないで、ただこれをほうつておくわけには行かぬと思います。
原彪
8
○
原委員長
会期
も明日一日でありますが、先ほど御報告申し上げました通り、
地方行政委員会
の
要望
がありますので、明日までよく御
研究願
つていただきまして、明日この問題を、決定いたしたいと思います。
松本七郎
9
○
松本
(七)
委員
給論
を得られますればいいが、それも見込みがないとすれば、もつと
研究
を要することとして一応保留するとか、そのことをはつきりしておかなければいかぬ。
岡延右エ門
10
○岡(延)
委員
くどいようですが、
松本
君の御
意見
の
趣旨
に従いまして、これは、きわめて
デリケ—ト
な問題に
なつ
て来ましたので、引続き
研究
をするということにして、本日はこれにて散会せられんことを望みます。
原彪
11
○
原委員長
岡君の動議に御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
原彪
12
○
原委員長
それでは散会いたします。 午後三時四分散会