○前田(正)
委員 私も実は現状がかわ
つたというようなことを、大体は聞きましたのでありますけれども、実は世間一般の
業者の方におきましては、これは公の発表があ
つたかどうか知りませんが、一般に徹底しておりませんので、実はここで重ねて御
質問し、ぜひそういうことを徹底して、心配ないようにしてや
つていただきたいということを、ひとつお願いします。
次の資本逃避の問題につきましての声明が、そのときに重ねてあ
つたわけでありますが、そのときに
国内の大体の
業者がつくりましたときの
値段、その
値段から特に安いものがあると、これは資本逃避とみなすということが、その趣旨にあ
つたように思うわけでありますが、実はこれは先ほど問題になりましたような、
日本の
国内産業を興すために、
輸出業法というような事
業者団体法によります
ところの特例が認められまして、そうしてそういうふうな
価格協定がか行われる。あるいは資本逃避とみなして、そういうことを防止するというようなことは、確かに別な観点からは意義のあることだと思いますけれども、しかしながらそういうことは現在まだ公に認められておらないときに、
業者の一部が結託いたしまして、相談してそうして安く売ろうという者に対しまして、資本逃避という名前でも
つて、これを押えるということになるならば、これはいわゆる独占禁止法の精神に反することになりまして、
業者の談合によ
つて行われるということにな
つて来ると思います。この点につきましては相当
業者の一部にも心配しておる者があります。特にこれはどういうことかと申しますと、
日本の従来の
輸出というものは、
中小企業を中心にいたしまして
輸出されてお
つたのでありますが、戰後
政府の
方針が軍需
産業その他の大工業を、平和
商品の製造
輸出に
転換しようということから、終戦後
輸出したものには大
企業から
輸出したものが相当あるのでございますが、この人たちといろいろ話合いをいたしまして、従来フロア・
プライスの撤廃が行われるまでの経過におきましても、フロア・
プライスの撤廃、あるいは値引き等につきましては、話合いまして、相当反対その他をいたしまして、
中小企業の商売に大影響を與えたことは、皆さん御
承知の通りであります。従いまして私どもフロア・
プライスの撤廃を叫んだのは、
中小企業のために叫んだわけであります。
ところが現在におきまして、そういう資本逃避という想念から、一部の
業者が話し合いました場合には、資本逃避として安いものとみなすというようなことがちよつと出ました。これも私たちの杞憂であ
つて、そういう心配はない。独占禁止法の精神からい
つて、そういうことにはならない。よ
つてダンピングにならないものは資本逃避として簡単に解釈する、
業者の話によ
つて中小企業その他の人が、
せつかく商売をしようとしているものに対して、危惧の念を與えることは絶対にないと存じているのでありますが、この点につきましても、いまだに一般の
業者が心配しておりますので、この席で明瞭にお答えいただきたいと思うのであります。