○
田中(織)
委員 先ほどの
深澤君の
質問における
給與の問題でありますが、
一般の
公務員との
給與の開きが現実にあることは、先ほど
政府委員の方でも認められたのであります。さらに
一般公務員の
給與改訂の問題も、大きな政治的な問題として発展しつつあることは御承知の通りであります。ことに
專売公社の
関係におきましては、来
年度におきましても、本
年度とほぼ同額の
益金を国庫の収入に充てようという、いわば
財政上大きな貢献をしておる
企業体であります。従いまして
一般公務員よりさらにそれが低位にあるということは、これは公平の社会通念から申しましても、断じて許すべからざることだと思いますので、明
年度の
予算も
通常国会に出るわけでありますが、われわれはその点については、少くとも
一般の
公務員との均衡のとれる線を絶対に確保しなければならぬと思う。ことに
專売益金の国庫への繰入れも、二十四
年度と大体同額の千二百億と聞いておりますが、それを維持しながら、できれば若干
タバコの値下げをしたい、こういう意図すら
政府は持
つておるということを、われわれ聞いておるのであります。
タバコの値下げの部分につきましてはわれわれも賛成するものでありますが、値下げをしてしかも
專売益金を確保するということになれば、それだけやはり生産の増進にまたなければならぬ。勢い
公社の
従業員諸君の
労働能率の向上にまたなければならない。その
意味で、むしろこういう国家
財政に寄與しておる
公共企業体の
従業員に対しては、報奨的な
意味において
一般よりもざらに
給與水準が上まわらなければならないと思うのであります。その点につきましては、
大蔵当局といたしましても
專売公社との間に十分連繋をとり——今
労働組合から調停
委員会に提示しておる線は、とても這般の
関係からのめないという結論はどこを押しても出て来ないのでありますから、その点は十分
大蔵当局に御考慮を願わなければならない問題だと思います。その点を希望を申し述べておきます。
さらに私、二点ばかり伺
つておきたいのでありますが、四十三條の十八に、業務上扱います現金の取扱いに関する
規定がございますが、
タバコの小売店と
公社との
経理の
関係が、どうな
つておるかということに関連いたしましてお尋ねいたします。今日農村のきわめて小さい小売店でも、二十万円、三十万円という資金がなければ、小売店の経営がや
つて行けないような状況にあります。それでできますならば、小売店から
公社の方に納めまする金の問題につきましても、市中銀行を利用する範囲が拡大され、市中銀行に預け入れるという形になれば、市中銀行からそうした者に一時——平たい言葉で言えば仕入れのときにあたりまして、若干の融資の方法も講ぜられると思うのですが、その市中銀行を利用する範囲を拡大して
考えた方が、
專売収益を確保する
意味から見ても、私は合理的だと思うのでありますが、その点は拡大できないものかどうかというのが一点。
それから次に、四十三條の十九に、
公社が重要な財産を譲渡したり、あるいは交換しようとする場合の
国会の議決——これはちよつぴり
民営の場合の
一つの伏線だとも見られるわけでありますが、しかし
民営の問題につきましては、これは大蔵
事務当局の見解だけで決定する問題でなし、むしろ今の
段階においては
民営を否定して、
專売公社の形においてこれを継続して行こうという意図があればこそ、こういう
改正案が出ておるのでありますから、われわれはその点は今後の大きな政治問題として取扱
つて行くつもりであります。ただその場合に
考えられることは、譲渡または交換する以外に、現在
專売公社の施設を貸與する場合——これは今後必ず出て来るおそれは十分にあると思うのですが、そういう場合もこれはきわめて重要な事項だと思うのです。
專売公社の財産は全部
政府出資のものでありますから、これは言うてみれば国民のものなのですから、そういう
意味でこれを
外国資本等に貸與するという場合も、きわめて重要な国民の財産上の権利に影響を持
つて来る問題だと思いますので、貸與する場合も、これはもちろん
程度の問題は
考えなければならぬと思いますけれどもも、重要なる財産の貸與の問題に関しては、当然
国会に相談してもらわなければならぬと
考えるのでありまするが、この貸與する場合を挿入する御意思はないか。
それから次の
会計規程は、これは私、先ほどから
質問申し上げておりまするように、
專売公社全体に対する
大蔵大臣の
権限、
経理に関する
大蔵大臣の
権限というようなものが強化せられまして、いわば
相当がんじがらめにしておるのであ
つて、さらに政令に定まる部分もあると思うのですが、それ以上に
大蔵大臣の
認可を得た
会計規程というようなものが必要かどうか。これはむしろ廃止してもさしつかえないじやないかと思うのですが、以上三点についてお答えを願いたいと思います。