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1949-11-29 第6回国会 衆議院 水産委員会 第17号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十四年十一月二十九日(火曜日)     午前十一時五十四分開議  出席委員    委員長 石原 圓吉君    理事 川村善八郎君 理事 鈴木 善幸君    理事 夏堀源三郎君 理事 平井 義一君    理事 松田 鐵藏君 理事 林  好次君    理事 砂間 一良君 理事 小松 勇次君       小高 熹郎君    高木 松吉君       玉置 信一君    冨永格五郎君       中西伊之助君    奧村又十郎君       岡田 勢一君  委員外出席者         農林事務官  松任谷健太郎君         專  門  員 小安 正三君         專  門  員 齋藤 一郎君 十一月二十八日  委員福田篤泰君及び藤井平治君辞任につき、そ  の補欠として五島秀次君及び坂本實君が議長の  指名で委員に選任された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  狩野川放水路に関する件  瀬戸内海海区等に関する件   請願  一 柳井漁港施設拡充請願佐藤榮作君他三    名紹介)(第三二号)  二 尾札部村川汲に船入ま築設の請願川村善    八郎君外二名紹介)(第三七号)  三 萩漁港修築請願吉武惠市君紹介)(第    四九号)  四 瀬戸内海東部漁業境界線にする請願(原    健三郎君紹介)(第六三号)  五 網地浜に防波堤築設の請願庄司一郎君紹    介)(第一五四号)  六 江ノ島漁区漁業権に関する請願(砂間一    良君紹介)(第一五五号)  七 南串山村字京泊に船たまり築設の請願(坪    内八郎紹介)(第一八三号)  八 師崎漁港改修請願久野忠治紹介)(    第一八五号)  九 広島市に瀬戸内海漁業調整事務局及び国立    水産試験場設置請願平川篤雄紹介)    (第二五一号) 一〇 紀伊水道瀬戸内海海区から除外の請願(    田渕光一紹介)(第二五二号) 一一 羽幌漁港修築促進請願玉置信一君外一    名紹介)(第二六四号) 一二 沖の島漁港設費国庫補助請願平井義    一君紹介)(第三六〇号) 一三 漁業法案修正に関する請願鈴木善幸君    紹介)(第三六六号) 一四 漁業制度改革に関する請願石原圓吉君紹    介)(第三七八号) 一五 漁業法の一部改正に関する請願八木一郎    君紹介)(第三七九号) 一六 有明海区に漁業調整事務局設置請願(平    井義一紹介)(第三九二号) 一七 水産業協同組合法並びに漁業法案改正に関    する請願鈴木善幸紹介)(第三九三    号) 一八 水産金庫設置に関する請願鈴木善幸君紹    介)(第三九四号) 一九 漁業災害補償制度設定に関する請願鈴木    善幸紹介)(第三九五号) 二〇 漁港法制定に関する請願小高熹郎君紹    介)(第三九六号) 二一 漁業法の一部改正に関する請願石原圓吉    君紹介)(第四一〇号) 二二 漁業法案の一部修正に関する請願外一件(    鈴木善幸紹介)(第五四七号) 二三 同(大森玉木紹介)(第六〇四号) 二四 同(鈴木善幸紹介)(第六四六号) 二五 同(鈴木善幸紹介)(第六七九号) 二六 漁港法制制定に関する請願鈴木善幸君紹    介)(第七六三号) 二七 漁船法並びに漁船船員法制定に関する請願    (小高熹郎君紹介)(第七八〇号) 二八 徳島県下の漁港修築国庫補助請願(岡    田勢一君外四名紹介)(第五二六号) 二九 萩漁港修築請願佐藤榮作君外五名紹    介)(第五五四号) 三〇 長洲漁港修築請願永田節紹介)(第    六二四号) 三一 漁港施策に関する請願鈴木善幸紹介)    (第五四八号) 三二三厩村漁港拡張工事促進請願山崎岩男君    紹介)(第四七一号) 三三 増毛漁港拡張工事施行請願佐々木秀世    君外一名紹介)(第八一五号) 三四 様似漁港等設費全額国庫負担請願(篠    田弘作紹介)(第九〇八号) 三五 本直船入ま築設の請願田中元紹介)(    第五四〇号) 三六 久遠船入拡張工事施行請願冨永格五    郎君紹介)(第六七七号) 三七 漁業権に関する請願佐竹新市紹介)(    第六四七号) 三八 追直浜に船入ま築設の請願篠田弘作君紹    介)(第九〇九号) 三九 久慈港に船だまり築設の請願鈴木善幸君    紹介)(第五四二号) 四〇 大浜湾に船だまり築設促進の請願内海安    吉君紹介)(第六三九号) 四一 志和岐浦に船だまり築設の請願岡田勢一    君外四名紹介)(第七二五号) 四二 室蘭市に北海道水産試験場支場設置請願    (篠田弘作紹介)(第九〇七号) 四三 香川観光水族館建設費国庫補助請願(    田万廣文紹介)(第八五一号) 四四 旋網漁業許可方針確立に関する請願小高    熹郎君紹介)(第七七六号) 四五 魚族資源維持培養に関する請願小高熹    郎君紹介)(第七七七号) 四六 漁業金融に関する請願小高熹郎君紹介)    (第七七九号) 四七 内水両漁業に関する請願松本一郎君紹    介)(第八一六号) 四八 内水面漁業に関する請願細田榮藏君紹    介)(第九六七号) 四九 漁業法案に関する請願田渕光一君外一名    紹介)(第九七一号) 五〇 茂生港船入修築請願苫米地英俊君紹    介)(第九八八号) 五一 汐吹船入ま築設工事促進請願冨永格五    郎君紹介)(第一〇〇三号) 五二 十和田湖養漁場漁業権に関する請願(小    松勇次紹介)(第一〇一四号) 五三 さんま漁解禁日改正に関する請願(砂間    一良紹介)(第一〇四四号) 五四 青谷港防波堤築設に関する請願稻田直道    君紹介)(第一〇八四号) 五五 河川漁業に対する共同漁業権設定請願(    佐竹新市紹介)(第一〇九〇号) 五六 瀬崎漁港施設災害復旧請願大石ヨシエ    君紹介)(第一一二八号) 五七 豊岬漁港築設の請願玉置信一紹介)(    第一一五〇号) 五八 太田名部港船だまり工事継続請願鈴木    善幸紹介)(第一一五一号) 五九 吉里吉里港修築工事継続請願鈴木善幸    君紹介)(第一一二五号)  六〇 越喜来村崎浜の防波堤延長並びに物揚場     築設の請願鈴木善幸紹介)(第一一     五三号)  六一 根白漁港修築促進請願鈴木善幸君紹     介)(第一一五七号)  六二 小浜港に船揚場施設工事促進請願(鈴     木善幸紹介)(第一一五八号)  六三 磯鶏漁港修築請願鈴木善幸紹介)     (第一一五九号)  六四 野田港に漁港並びに避難港の施設実施の     請願鈴木善幸紹介)(第一一六〇     号)  六五 田老漁港修築請願鈴木善幸紹介)     (第一一六一号)  六六 大槌漁港修築継続請願鈴木善幸君紹     介)(第一一六二号)  六七 赤岡町に漁港修築請願長野長廣君紹     介)(第一二〇二号)   陳情書  一 北洋漁場開放に関する陳情書    (第六九号)  二 漁業法改正に伴う真珠養殖業区画漁業免    許に関する陳情書    (第一二一    号)  三 水産協同組合法の一部改正に関する陳情書    (第一五九号)  四 戰災漁場の復興に関する陳情書    (第一六二号)  五 漁業権証券の担保による融資の陳情書    (第一七〇号)  六 漁業法の一部改正に関する陳情書    (第一七二号)  七 国立水産研究所南九州設置陳情書    (第二二二号)  八 漁業法案修正陳情書    (    第二四一号)     ―――――――――――――
  2. 石原圓吉

    石原委員長 これより会議を開きます。  本委員会に付託されました請願審査に入ります。その内訳を申しますと、漁業修築に関する請願三十五件、漁業権及び漁業法案に関する請願二十二件、その他水産事金融に関する請願二件、漁港施策に関する請願二件、漁業災害補償制度設定に関する請願一件、漁船法並びに漁船船員法制定に関する請願一件、室蘭市に北海道水産試験場支場設置請願一件、香川観光水族館建設国庫補助請願一件、魚族資源維持培養に関する請願一件であります。  各請願日程審査については、昨日政府より書面にて答弁することになつておりましたが、本日理事会において、審議検討を重ねた結果に基いて決定いたしたいと思います。  まず漁港修築に関する請願日程第一、ないし第三、五、七、八、一一、一二、二六、二八ないし三〇、三二ないし三六、三八ないし四一、五〇、五一、五四、五六ないし五八、五九ないし六七、までの三十六件を一括議題とします。  各請願は、いずれも採択の上、内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 石原圓吉

    石原委員長 御異議なしと認め、さように決します。     —————————————
  4. 石原圓吉

    石原委員長 次に漁業権及び漁業法に関する請願日程第四、六、九、一〇、一三ないし一七、二一ないし二五、三七、四四、四七ないし四九、五二及び五五の二十一件及び日程四十三の香川観光水族館建設費国庫補助請願一括議題といたします。  これはなお慎重審議を要すると思いますので、この各請願保留したいと思いますが、御異議ありませんか。
  5. 砂間一良

    砂間委員 ただいまの保留になります請願のうちの、委員長の申されました第九の江の島の漁業権に対する請願は他の漁業法案に関連した請願とはいささか趣を異にしておる特殊の問題でありますから、今国会は時日もありませんので、次の通常国会保留されることはやむを得ないと思いますが、次の通常国会になりましたならば、ぜひとも国会から調査団を江之島に派遣するなり、あるいは関係者を本委員会に来ていただくなりいたしまして、十分調査の上この請願を御採択あらんことを熱望いたしまして、その希望条件を付して保留ということにやむを得ず賛成いたします。
  6. 川村善八郎

    川村委員 ただいま砂間君の発言の問題でありますが、理事会で一応諮つて、そして保留ということにしたにもかかわらず、希望条件を付してという一言がありましたので、私は希望条件を付すのでありましたならば、この場合かえつて採決に入つた方がよろしいではなかろうかと思うのであります。私は先ほどその内容を聞いたのでありますが、漁業権に関する問題は、すでに行政庁に移つておる問題であります。漁業法とはもちろん関係なしとは申し上げませんけれども、漁業法に基いて関係行政官庁が処分しなければならぬその処分の方法が、つまり是か否か、われわれはその調査をしなければわからぬのでありますけれども、最後の問題は国会で決すべきものではなくて、裁判がこれを解決すべきものだと思いますので、条件をつけられるというような紐つき保留は、私はまつぴらごめんであります。この点を一言私は発言をしておきます。
  7. 砂間一良

    砂間委員 ただいま川村委員の御発言もありましたけれども、これは行政官庁にかかつている問題であるから、本委員会の扱われる問題ではないというような御意見に対しましては、私は承服いたしかねるのであります。何となれば、国会でどういう立法をいたしましても、これを行政官庁がその通り実行しない、あるいはサボつておるという場合におきましては、行政官庁を監督し、あるいは法律の実行を監視する意味におきまして、本委員会が取扱うことは、これは当然であります。この漁業権の問題は、行政官庁がその監督や実行をサボつておりまして、行つておらないのであります。今川村委員の御発言の中には、裁判所が扱うべき問題だということを申しておりましたけれども、もちろんこの問題は裁判所の方にも告訴してありまして、目下係争中の問題であります。そういうふうなわけでありますから、私は先ほど申し上げましたように、保留するにいたしましても、ぜひ次の通常国会におきましては、なるべく早い機会にこの問題を、徹底的に本委員会といたしまして調査して、そしてこの請願採択すべきかいなかということを、御決定あらんことを望む次第でありまして、先ほど申し上げました希望条件はあくまでつけまして、そして保留賛成するわけであります。
  8. 鈴木善幸

    鈴木(善)委員 ただいま問題になつております請願の取扱いは、先ほど理事会で御決定を見た線に沿いまして、特に砂間君から発言がありましたような意見速記にとどめずに、理事会決定の含みを持つた線で御処理したいが、皆さん賛成を得たいと思います。
  9. 石原圓吉

    石原委員長 速記をとめて……     〔速記中止
  10. 石原圓吉

    石原委員長 それでは速記を始めて……  ただいまの砂間君の意見希望意見として承つておきます。  各請願保留にしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議事なし」と呼ぶ者あり〕、
  11. 石原圓吉

    石原委員長 御異議ないと認めましてさう決します。     —————————————
  12. 石原圓吉

    石原委員長 次に請願日程第一八、一九、二〇、二七、三一、四二、四五、四六、八件を一括議題といたします。  これも理事会協議通り採択の上内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  13. 石原圓吉

    石原委員長 御異議なきものと認めてさように決します。     —————————————
  14. 石原圓吉

    石原委員長 次に請願日程第五三、さんま漁解禁日改正に関する請願砂間一良紹介、第一〇四四号の審査に入ります。まず紹介議員砂間君の説明を求めます。
  15. 砂間一良

    砂間委員 本請願趣旨は、さんま解禁漁期を一箇月遅らせて、十月二十日にしてもらいたいというのであります。近年日本の沿岸漁業は打続く不漁でございまして、今年はさんま漁期が切迫するとともに、不漁に苦しんでいる漁民人たちは、さんま漁を目あてに非常に意気込んでおつたわけでありますが、ところが九月二十日の解禁ということになりますと、小さい船ではあの北海道はてまでなかなか出かけて行けないのであります。大きな船は十分な用意をして出かけて行くことができるのでありますが、小さい船ではとても北海道はてまでは出かけて行けません。また今年はソビエト領へ越境するという事件も相当数起つているようであります。これは今後海区、漁区拡張という点とも関連いたしまして、国際関係にも非常に重大な影響を持つ来る。むしこの解禁漁期を一箇月遅らせますならば、油ののつた非常に肥えた、おいしくなつたさんまがごく近海でとれることになりまして、そうすると小さい漁船でも、だれでもがこのさんまの漁に出ることができるわけであります。遠くまて危険を冒して出かけて行くこともなしに、また油も節約できまして、そうしてとつたさんまも非常に新鮮なものを水揚げできることになるのでありますが、九月二十日の解禁ですとどうしてもまださんまが北方に片寄つておりまして、南下して来ないものでありますから、どうしてもむりをいたしまして非常な危険を冒して、あるいは越境したり、あるいはとつたさんまも幾日もかかつて品物をいためるということになるわけであります。一箇月遅らせたからといつて、別に北海道の漁師がさんまの漁ができないわけではないのでありますから、ぜひともこの解禁日を一箇月遅らせるよう、本請願満場一致採択あらんことを切望する次第であります。
  16. 石原圓吉

    石原委員長 この場合政府側の所見をただします。
  17. 松任谷健太郎

    松任谷政府委員 本件につきましては、昭和八年農林省令さんま解禁日が九月二十一日と決定されて、現在に至つておるのでございますが、この解禁日を変更することについては、直接漁業経営に及ぼす影響が非常に甚大であるということも考えられますし、また一方これを誤まりますと、ひいては社会問題を惹起するといつたようなおそれがございますので、さんま漁業という重大な漁業の健全なる発達をはかるといつたような見地から、試験的な研究を基調といたしまして、解禁日の適否につきまして目下検討中であるということであります。
  18. 石原圓吉

    石原委員長 本件に対して御質疑はありませんか。
  19. 川村善八郎

    川村委員 ただいま砂間君からの紹介請願趣旨でありますが、しろうとが聞くとまことにけつこうな請願であります。しかしながら一箇月遅らすことによつて魚太つて油が乗つて大きくなる。これはしろうとに言わせるとまことにいい議論であると思います。しからば魚というものは——特にさんまを取上げますが、さんまが成長して一人前になるに何年かかるものであるかというと、四年かかります。四年かかる場合、一箇月の間にどのくらい大きくなるか。これは質的に計算してみてもおもしろい問題だと思います。それから北海道に特に取上げられなければならない問題は、一箇月遅らせて本州の海まで魚が乗り込んでしまつた場合に、北海道の船が来てとると、いうことは、油をよけい使つて日数をよけい要しなければならないことになります。また片一方からいうと、北海道より近い。どちらにいたしましても、利害は相反することになるのでありまして、そこで時間の関係上簡単に申し上げますけれども、理論としては、砂間者しろうと理論であつて、実際の漁業者から言えばそれはまことに理の通らない、いわゆる自分つてなものである。どこの請願だが知りませんが、自分のことばかり考えて、今部長の言われるように、さんま漁業全体のことを考えていない理論であるということを私は指摘せざるを得ないのであります。そこでこの解禁については、もちろん慎重を要するのでありますが、極端に申し上げるならば、何も北海道の海までわざわざさんまをとりに来ていただかなくてもけつこうなのであります。従つて私はこのさんま請願に対しては絶対反対であります。
  20. 石原圓吉

    石原委員長 本請願保留することに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  21. 石原圓吉

    石原委員長 御異議なしと認めますから保留と決します。     —————————————
  22. 石原圓吉

    石原委員長 次に静岡県狩野川放水路の問題であります。国会も最終になりまして、現地調査をした関係意見決定する必要がありますので、ここに原案ができましたから朗読をいたします。     〔書記朗読〕   狩野川放水路開さくの件は、内浦湾関係漁民の生業に重大影響があるばかりでなく、わが国鰹鮪漁業餌料確保その他の漁業にも影響があるので、これが開さくについては慎重に調査検討をし、たとえ工事費は多少余分にかかつても、漁業上の実害をなくするように、関係当局とも連絡して、十分配慮するとともに有効適切な対策を樹立することを望む。   右決議する。
  23. 石原圓吉

    石原委員長 本案の通り決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  24. 石原圓吉

    石原委員長 満場一致と認めまして決定いたします。     —————————————
  25. 石原圓吉

    石原委員長 次に陳情書日程第一より第八まで議題に付します。日程第一、第四、第五、第七は委員会において承認するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  26. 石原圓吉

    石原委員長 御異議なしと認めましてさよう決します。     —————————————
  27. 石原圓吉

    石原委員長 残余の陳情漁業権関係でありますから、この際保留しようと思いますが、御異議ありませか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  28. 石原圓吉

    石原委員長 さよう決します。     —————————————
  29. 石原圓吉

    石原委員長 他に御発言はありませんんか。
  30. 林好次

    ○林(好)委員 私は先般国会の休会中並びに開会中に、瀬戸内海方面調査に参つたわけでありますが、その瀬戸内海調査をいたしました結果の紀伊水道、及び有明海に参りました班長報告があるわけであります。その報告の際に一、二の方を除きましては、ほとんど班長報告通り賛成があつたわけでございまして、この班長報告に基づきまして、この瀬戸内海有明海に対しますものを一応私がここで朗読をいたしまして、これをこの委員会において議決をしていただきまして、政府要望手続をとつていただきたいと思うわけであります。お諮りを願いまして皆さんの御賛成がありますならば、私の考えておりますことを一応朗読いたしたいと思います。
  31. 石原圓吉

    石原委員長 ただいまの林君の御発言に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  32. 石原圓吉

    石原委員長 御異議なしと認めまして発言を求めます。
  33. 林好次

    ○林(好)委員 それでは本文を読ます。     〔朗読〕    瀬戸内海は永年にわたり漁場及び漁業経営をめぐつて各県の間に相剋摩擦を続けて来ておることは御承知の通りでありまして、今や漁業憲法ともいうべき漁業法制定にあたり、かくのごとき感情の積弊を払拭するため、不当な慣行はこれを打破して、真に漁村の民主化をはかり得るように瀬戸内海の海区の利害その他に関して合理的に調整せしむることがきわめて望ましいことと存じまして、さきに国会から現地に派遣せられた水産常任委員諸君の詳細なる報告に基いて本委員会は一、二の方を除いてその班長報告を最も適切妥当のものと認め、これを法文化すべく用意していたのでありましたが、時間的にこの措置をとることができなかつたので、この際本委員会は次に申し上げる要領を本委員会決議として残し、適当の機会政府をして漁業法案修正または行政措置でできるものは行政措置をもうて本決議趣旨を実現するよう政府要望しておきたいと存じます。  一、紀伊水道は現在の線とし、紀伊水道一線から田倉崎、生石鼻を結ぶ線及び大磯崎、潮時の線の一線の水域に紀伊水道連合漁業調整委員会を常置すること。  二、右両区に瀬戸内海連合漁業調整委員会を常置すること。  三、右両委員会を所管する調整事務局は、紀伊水道瀬戸内海漁業調整事務局と改称すること。  四、紀伊水道瀬戸内海漁業調整事事務局は岡山県に置くこと。  さらに有明海の海区及び漁業主管の状況は瀬戸内海とその揆を一にし、利害きわめて複雑であるにかんがみ、なお去る六月現地調査した調査班報告によつても、また有明事湾漁民からの直接要望せられている実情から見ても、有明海有明海漁事業調整事務局を常置すること等の事項を議決し、政府要望手続をとられんことを望む次第であります。
  34. 石原圓吉

    石原委員長 以上に対して御異事議ありませんか。
  35. 砂間一良

    砂間委員 紀伊水道の問題につきましては、先般瀬戸内海調査に関する玉置委員報告の際にも申し上げたこともありますが、私は紀伊水道はやはり瀬戸内海の海区に含めるのが妥当であるというふうに考えております。この瀬戸内海の海区の中に含めておきまして、その中で紀伊水道についての特別な考慮を払うことが妥当ではないかというふうに考えておりまして、紀伊水道に特別の連合海調整事務局を置くという林委員の提案には反対であります。
  36. 川村善八郎

    川村委員 現地調査に行かれました玉置班長以下のその調査の結果、ただいま林委員朗読されたことが妥当だということに相なつておりますので、何を申しましても現地の人は自己の利害関係のみを考えるのであります。調査に行かれた委員は、国会背負つて、責任をもつて公平無私なる調査判断をしたことと思いますので、ただいまの林委員朗読されました決議案に対しては大賛成をするものであります。
  37. 石原圓吉

    石原委員長 林君の御発言に対して川村君の賛成があります。林君の発言賛成の方の御起立を願います。     〔賛成者起立
  38. 石原圓吉

    石原委員長 起立多数。林君の発言通り決しました。  長時間御審議願つてありがとうございました。本日はこれにて散会いたします。     午後零時三十四分散会