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1949-11-14 第6回国会 衆議院 決算委員会 第4号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十四年十一月十四日(月曜日) 午前十時三十二分
開議
出席委員
委員長
本間
俊一君
理事
藤枝
泉介
君
理事
田中織之進君
理事
風早
八十二君
理事
金子與重郎
君 高塩 三郎君 中馬 辰猪君 中川
俊思君
二階堂 進君 福田
喜東
君
前田榮
之助君
委員外
の
出席者
農林事務官
伊東
正義君
農林事務官
金城
順隆
君
農林事務官
松岡
亮君
農林事務官
須賀
賢二君 專 門 員
大久保忠文
君 專 門 員 岡林 清英君 ————————————— 本日の
会議
に付した事件
昭和
二十二年度
一般会計歳入歳出決算
、
昭和
二 十二年度
特別会計歳入歳出決算
—————————————
本間俊一
1
○
本間委員長
これより
会議
を開きます。
昭和
二十二年度
一般会計歳入歳出決算
並びに同
特別会計
の
歳入歳出決算
を議題として
審議
を進めます。きようは
食糧管理特別会計
を
中心
に御
審議
を願うことに御了解を得ておきましたから、これを
中心
にして
審議
を進めたいと思います。まず
検査院
から
指摘
にな
つて
おります
批難事項
に対しまして、当局から
説明
を聽取することにいたします。
松岡亮
2
○
松岡説明員
それでは私から
食糧管理特別会計関係
の
批難事項
について
概畧御説明
を申し上げます。三百二十から二十四まででございますが、順を追
つて
申し上げたいと存じます。 まず三百二十の
歳入関係
の
亡失食糧
に対する
弁償金
の
徴收
措置
緩慢なものでございますが、これは
東京食糧事務所
におきまして、
昭和
二十三年の一月から六月までの間に、
運送途上
に
亡失
した
輸入小麦粉
に対する業者からの
弁償金
の
徴收
が握れてお
つた
という御
批難
でございます。
食糧
を大量に取扱
つて
おります
関係
で、保管中あるいは輸送中に、幾らかの
亡失
あるいは毀損がございますのはやむを得ないのでございますが、特に最近におきましては
戰前
と比べまして
包装材料
が非常に悪化しておるのでございます。米にいたしましても
戰前
は二重
俵—
二重の俵で
運送
いたしたのでありますが、
戰後
におきましてはそういうものは一部に過ぎないで、一重の俵で送るというような
状況
でありまして、そのためにどうしても
運送
中の事故が多い。また
輸入
の
小麦粉
のごときに至りましては、
麻袋
、
綿袋
の
不足
のために、普通ならば三あきあるいは四あき、すなわち三回ないし四回しか使わないものを六回、七回と使用するのであります。また紙袋までも使用いたしております。そのために
運送
中に取扱いが多少でも疎漏になりますと、
亡失
が特にふえるという
状況
にな
つて
いるのであります。この
批難事項
に出ましたのも、そうい
つた
関係
で主として生じたものでありまして、
昭和
二十三年の一月から六月までの
輸入食糧
に対する
日本通運株式会社
からの
亡失食糧
に対する
弁償金
の
措置
が遅れたというのでございますが、
弁償金
の
徴收
を決定いたしますまでには、
運送命令
による
運送
が完了いたしまして、なお一月ないし二月を要するのであります。と申しますのは
運送命令
が完了するまではどれだけが発送されて、どれだけが到着したかということは最終的には決定いたしません。
従つて
六月までに
運送
を完了したものは、やはり七月ないし八月までかかるというような
実情
なのであります。ところが
会計検査
のありました当時は九月に入
つて
おりますので、そのときまで遅れたというのは、多少その
措置
が緩慢であ
つた
ことは御
指摘
の
通り
でありまして、まことに遺憾であ
つたの
でありますが、
実地検査
の際に御
指摘
になりまして、さつ
そく徴收
の
措置
をとりました。十二月十日には全額納入されておるのであります。 次は三百二十一、
予算
の
使用当
を得ないもののうち、
予算
に
積算
がないにかかわらず
事務所
の
官舎
を建設したということでありまするが、これも
批難事項
で御
指摘
の
通り
に、実際に
予算
には
積算
されておらなか
つたの
であります。しかしながら従来から
食糧事務所
の
庁舎
に付属しまして、必ず
一定
の所長あるいは
首脳者
の
官舎
を
付属官舎
として建設いたしてお
つたの
でありまするが、特に
戰後
におきましては人事の異動をいたすにいたしましても、また
一般
の
住宅関係
からいたしましても、
食糧関係
は特に
緊急事態
が多か
つたの
でございまして、そのために、どうしても
食糧事務所
の
庁舎
に付属して
官舎
をつくらなければならないという
実情
にあ
つたの
でございます。そのために
予算
上には
積算
されておりませんでしたけれ
ども
、なおやむを得ず、こうい
つた
措置
をとらざるを得なか
つたの
であります。しかしながら
積算
されておらなか
つたの
は事実でありまして、その点は御
指摘
の
通り
でございます。 次に三百二十二でございますが、これも
予算
に
積算
がなか
つた
にかかわらず、つまり
昭和
二十三年度の
商品費
の
予算
に二十二
年産米
に対する
追加拂い
、いわゆる
バツク・ペー
と称しておりますが、それに対する
積算
がなか
つた
にかかわらず、
バツク・ペー
を
行つた
という点を
批難
されておられるわけであります。これも
積算
されておらないことは事実でございますが、この
バツク・ペー
の問題に関しましては、すでに御
承知
かと存じますけれ
ども
、二十二
年産米
の
価格決定
の際に、
パリテイ計算
によ
つて価格
を決定いたしました。ところがその後におきまして、逐次
一般物価
が上昇いたしましたので、その
物価
の上昇に応じてそれにスライドすると申しますか、それとの
パリティー
において、なおその後の
価格
の
変動
に対する
調整措置
を講ずべきであるという意見が
一般
的に起りまして、
国会方面
におきましても、すみやかに二十二
年産米
に対する
追加拂い
をなすべしという決議があ
つた
ような次第であります。この点につきましては、できるだけ早く
追加拂い
をしなければならぬ。しかも二十三年度
予算
につきましては、当時なお余裕がございましたので、
補正
の
措置
をとらずに、バツク・ペイを実施いたしたのであります。しかし
検査院
の御
指摘
の
通り
に、
積算
がなか
つた
というのはその
通り
であります。いろいろと
見解
の問題もございますが、その点多少遺憾にも存ずる次第であります。 次に三百二十三の
国有物件
でございますが、これは
東京食糧事務所
におきまして、
会計検査
当時までに
相当数量
の米が、
帳簿面
と実際の
在庫高
との間に相違があ
つたの
でございます。これは詳細に
証拠書類
を検討いたしました結果、実は
終戰当時
の
混乱
による不都合であるということを、
東京事務所
においても、また
食糧
庁といたしましても確認いたしたような次第でありまするが、
終戰当時
、特に戰争の末期と
終戰直後
におきましては、
運送
途中におきましても
運送
中の貨車が
空襲
を受けて、
東京
あるいは神奈川に送り込むはずのものが大宮でストツプに
なつ
た。それから
倉庫
も
空襲
を受けて焼ける。また軍に対して拂い下げましたものも、
終戰後軍
がすべて決済が済まないにもかかわらず、
証拠書類
を焼いてしま
つた
というような
関係
で、なかなか
整理
が困難であ
つたの
であります。しかも
食糧事務所
といたしましても、
戰争中
から男子の熟練した
職員
はどんどん応召いたしまして、未熟練の
女子職員
、しかも非常に人数も
不足
いたしてお
つたの
でありますが、そうい
つた
連中は日常の
緊急事態
に対処するのに精一ぱいであ
つたの
でありまして、ますます
整理
を遅らせたような
実情
にあ
つた
わけであります。そこで全国的に
戰争中
のこうい
つた
混乱
にあります
手持ち商品
の狂いがあ
つたの
であります。当時の
食糧管理局
といたしましても、すみやかにこれを
整理
するために、いろいろと指導監督いたしたのであります。
従つて
この
実地検査
の当時までには、全国的にほぼそうい
つた
整理
を完了いたしてお
つたの
でありまするが、
東京食糧事務所
は何と申しましても
世帶
が非常に大きく、
倉庫
も多数にございます。
工場
も非常に多数にございます。また
運送
されて入
つて
来る
食糧
も、たくさんの駅から、非常に大量のものが入
つて
おりますし、また当時は非常に
食糧事情
が今日に比べますと困難なときでありまして、これに対処するいろいろな
緊急措置
が多か
つた
ために、
東京食糧事務所
だけは多少
整理
が遅れたといううらみがあ
つた
次第でありまして、その後徹底的に、その当時から
終戰当時
までさかのぼりまして調査しました結果、大体
戰争末期
におけるもの、また
終戰直後
におけるものと認めまして、これを
帳簿
上から落すことにいたした次第であります。しかしながら
実地検査
によ
つて嚴重
な
注意
を受けまして、また
批難事項
として御
指摘
になりました
通り
に、
整理
が非常に遅れたということはまことに遺憾に存じておるのであります。その後におきまして、さらに
帳簿
と
実在庫
との照合につきましては、徹底的に全国的に
嚴重
な指令を発しまして、今日におきましてはまず百パーセント不都合がないと申し上げてよろしいように相な
つて
おります。 次は三百二十四、
食糧証券
の
関係
でございますが、
昭和
二十二
年産米
が
供出
の
最盛期
に入
つた
ときに—これは今日で
もさよう
でありまするが、
支拂い
資金
をどしどし供給しなければならぬのであります。
供米代金
に対する
支拂い
の
方法
は、末端の
食糧事務所
の
食糧検査官
が
支拂い
証表
を
切つて
、それに対して—これは今日の
実情
でありまするが、農林中央金庫を通じて
支拂い
資金
を供給するという
関係
にな
つて
お
つたの
であります。当時は
農業会関係
が違
つた
買入れ
方法
をと
つて
おりました。多少
支拂い
方法
が
違つて
お
つたの
でありますが、しかしいすれにしましても買入れ
代金
を早急に供給して買入れに支障なからしめる、また農家の
供出意欲
を減退せしむるようなことがあ
つて
はならないというので、
出来秋
におきましては、その
資金
の調達に非常に苦心を要するのであります。
出来秋
には非常に大量の
食糧証券
を発行いたしまして
資金
を調達するのでありまするが、同時に
予算
上の
措置
もこれに伴わなければ
支出
ができないということに相なるのであります。そこで二十二
年産米
に対しては、実はこの御
指摘
になりました三十五億円の
資金
を交付するために
食糧証券
を発行いたしたのでありまするが、当時
国会
に提出されておりました
補正予算
が、
会期延長
のために成立が遅れまして、それを見込んで発行いたしました
食糧証券
によ
つて
調達された
資金
が実は
支拂い
ができなくな
つて預金部
へ預金するような結果に相な
つたの
であります。この点につきましては当時法律上多少疑義がありまして、いろいろ
解釈
上論議があ
つたの
でありまして、
当者
はできるのではないかという
見解
のもとにや
つた
ようでありまするが、実際問題として結局
支拂
わなか
つた
というのでありまして、これを
会計検査
院で
指摘
され、また
批難事項
として
批難
されたのであります。まことに遺憾に存ずる次第であります。 以上はなはだ雑駁でございますが、
食管特別会計関係批難事項
について、
概畧御説明
を申し上げました。
本間俊一
3
○
本間委員長
食糧特別会計
の二十二年度の
決算
で、御
質疑
がありますれば御
質疑
を願いたいと思います。
前田榮之助
4
○
前田
(榮)
委員
今御
説明
になりました
事項
のうちの三百二十一、三百二十二に関してですが、この三百二十二につきましては、多少われわれが了承する点もあるわけですが、三百二十一の、
予算
がないのに
庁舎
を建てたということです。なるほどその
庁舎—庁舎
と言いましても
課長用官舎
ですが、これの必要なということは当時の
住宅事情等
から考えまして、了解できないことはないのですが、單に必要だから
予算
にないものでも建てるということは、今の
会計法
からいたしましても、また
国会
の議決を経ない
予算
を
行政庁
が使用するということは、
国会無視
の、いわば憲法の精神に反する重大な問題だと思う。ついてはなるほど地方の
官庁等
において、中央と連絡なしにこういうことをやる場合もあると思いますが、こんなはつきりしたことをやらせたということは、これは重大な
責任
だと思います。いかに従来慣例があ
つて
も、これは断じてやらすべきものではないのであ
つて
、たとえばこれが
食糧消費者
に供給しなければ、あすの日が食えないとかいう緊急な問題ならいざしらず、單に
官舎
がないからとい
つて
まさかよその軒下に寝るというようなことではないと思う。こういうことは、日本の現在の政治のあり方について、特に重要なものだと思うのですが、この
責任
を單なるこうした
批難事項
で、この
委員会
が認めるということには、私は断じてならぬと思うのであります。これの
責任
は
主管—
たとえば
食糧関係
なら
農林大臣等
が重大な
責任
を持つべきだと思う。これに対してもちろん
食糧管理局長等
は特に
責任
があると思うわけでありますが、この
当該官庁
の上長官たるべきものの
責任
はどうな
つて
おるか。この点を明確に御答弁を願いたいと思います。
伊東正義
5
○
伊東説明員
お答えいたします。今の問題でありますが、私
ども
といたしましては、この三百二十一の
予算
の
積算
がなくて
官舎
を建てた問題が、たまたま
食糧関係
に出ておりましたが、この前の
委員会
でも出た同じ問題でありますが、
農林省
としましては、当時の
関係者
に
嚴重
なる
注意
をしただけで、
公務員法
上のいわゆる免職であるとか、あるいは
懲戒処分
はいたしておりません。ただ
行政
上の
嚴重
な
注意
をするということで、
農林省
としてはこの処置を終
つて
おります。
松岡亮
6
○
松岡説明員
ただいまの御
質疑
にお答えいたします。
ちよ
つと私の
説明
が足りなか
つた
点もあると思いますので、
ちよ
つと補足いたしたいと思います。 実は
予算
がないという考え方でありまするが、
予算
の
科目
はありますし、
請負費
とか、そうい
つた
建設関係
の
予算
はあ
つたの
であります。この
予算
を
要求
した際に、
食糧事務所
の
庁舎
、あるいは
倉庫
とい
つた
ものを
算出
の
基礎
として
大蔵省
に
要求
したわけであります。つまり
算出
の
基礎
として
庁舎関係
が漏れてお
つた
というのでありまして、
国会
で成立しました
予算
がなか
つた
ということではなくて、
要求
の際に漏れたということであります。
検査院
の御
指摘
の
通り
に、
予算
というものはできるだけ将来を
見通し
たものでありまするから、それをできるだけ正確に見積
つて
出すべきでありますが、
予算
が成立しましてからも、その後の
事情
の
変化
によりまして、当時の
要求
とは違
つた
ことも、場合によ
つて
はやらなければならぬということもあります。これが
実情
でありまして、
予算
がなか
つた
あるいは
支出科目
を誤
つた
というのではなくて、
算出
の
基礎
として計算されなか
つた
というのであります。多少私の
説明
が足りませんでしたので、これを補足をいたしておきます。
風早八十二
7
○
風早委員
どうも今の御
説明
では少しへんなことになりはしないですか。そうしますと、これだけの
費用
は結局
積算
されてありました他の
費用
に食い込んでおることになるのだと思うのですが、そういう場合の
措置
はどういうふうにされたのですか。たとえば
積算
されてある
庁舎
、
倉庫
及び
工場
の新営に関する経費、これは
積算
されてあるというのですが、当然建てるべき
倉庫
や
工場
、そういうものが結局この分だけ建たないということになるわけですが、その点はどういうことなのですか。
松岡亮
8
○
松岡説明員
ただいまの御質問でありますが、すでにきま
つた
予算
の
範囲
内におきましても、例を上げて申し上げますと、
庁舎
の
設計
につきましてそれを
予定
よりも狭めることができた、あるいは單価を下げることができたというようなことで
予算
を節約しまして、これを同じ
庁舎
に付属する
官舎
の
設計
のために使うことも可能となるわけであります。そうい
つた
予算通り
に運ぶことはなかなか困難でありまして、
予算
を
要求
した当時から多少の
変化
は、
物価
の
変動
によりましても、またその後のいろいろな
実情
によりましてもあるわけであります。
風早八十二
9
○
風早委員
そうなりますと、
差引赤字
がこの問題から出て来ておるかどうかということは、やはりはつきりしていただかないと、今のようなことはあり得ることです。あり得ることですが、結局建てなければならないものは初めからきま
つて
お
つたの
でありまして、それに
積算
しなか
つた
ものをこの際に多額に出しておるということから、
赤字
が出たという場合が十分考えられる。そういう点の
会計
上の御
報告もち
よつと承らないと、これが納得行かないと思うのです。
松岡亮
10
○
松岡説明員
ただいまの
赤字
という
意味
でございますが、私の解した
範囲
内の
赤字
という
意味
でありますと、二十二年度におきましては
赤字
は出ておらぬのであります。
食管会計
全体としましては約六十億
程度
の益金を出しております。
伊東正義
11
○
伊東説明員
今
松岡説明員
から
説明
したのでありますが、少しどうも言葉が足りなか
つたの
じやないかと思うのです。やはり今
風早委員
から御
指摘
のあ
つた
通り
ですが、
予算
に
積算
しておくべきものなのであります。それで余
つた
場合という表現を用いたのでありますが、これは
予算
が一年先の
見通し
、
物価
の
変動等
、いろいろ考えて組むのでありますが、本来なら余
つた
ら不用に立てて返すべきものなので、そこがやつ
ぱり官舎
について
積算
をしておかなか
つた
ということは、本省の手落ちだというふうに思
つて
おります。
本間俊一
12
○
本間委員長
ほかになければ、今の
食管会計
の
説明
を聞くことにいたしたいと思いますが、いかがでしようか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
本間俊一
13
○
本間委員長
それでは御
異議
ないようですから、
批難事項
の方を一応この
程度
にいたしまして、現在の
食管会計
の
状況
につきまして、
補正予算
との
関係
な
ども
あるようでありますから、一応
説明
を聽取することにいたします。
金城順隆
14
○
金城説明員
ただいまの
食管会計
がどういうふうな
状況
にな
つて
いるかということを御
説明
申し上げます。
昭和
二十四年度の
予算
を編成いたしましたときの、この
特別会計
の
收入
の総額は大体四千四百十五億九千八百万円を見込んでおりまして、そのうち現在
收入済み
となりました
金額
は千二百九十一億八千七百万円とな
つて
おります。大体の内訳は当初
予算
で、これは八月
末日
の現状でありますが、
年間
の
食糧
の売拂い代が三千八十九億四千七百万円見込みましたものが、八月
末日
までの
收入
が千七百五十六億二千万円とな
つて
おります。それに対しましてこの
年間
の
支出
の分と
予算
当初見込みました分が、四千四百九億二千七百万円、これが八月末までに二千百五十五億三千四百万円だけ
支出
されております。そのうち最も大きいものが
食糧
の買入れ代でありますが、これが
予算
当初は大体二千六百億の
予定
でありましたのですが、八月
末日
に
食糧
買入れ代として
支出
された分が八百四十八億四千七百万円ございます。そのほか大きいものといたしましては、他
会計
繰入れ、これは
食糧
を買入れますときの
食糧証券
を去年発行いたしておりまして、それが三月三十一日から本年度に越されたものが、千百八十億あります。その分に対して
予算
で当初見込みましたときには、
食糧証券
の返す分と、それから二十四年度中の利子が五十六億、それを合せまして千三百六十億五千九百万円見込んでおりました。これが八月三十一日までにその
証券
を返しましたのが千百八十億を全部返しまして、そのほか金利が大体二十億くらいありますので、この
科目
の
支出
が千二百一億二千六百万円
支出
いたしております。これが現在の
帳簿
上の
支出
した大体の
金額
にな
つて
おるわけであります。これに対しまして、本年度の
補正予算
でありますが、これは目下
大蔵省
、それから
関係方面
と折衝いたしておりまして、大体の
金額
はきま
つた
わけでありまして、いずれ近く
国会
に
補正予算
として提出されると思いますが、そのおもなるものは、大体
食糧
の買入れ代の
増加
であります。御
承知
のように当初の
予算
におきましては、大体百四十三の
農業パリティー
で計算いたしました
米価
を
予算
に織込んでおりますが、最近の
情勢
は
農業パリティー
が
相当
上りまして、百五十六何がしの
農業パリティー
になるということにな
つて
おりますので、その差額だけが
不足
になります。それからまた
輸入食糧
も当初見込みましたときには二百二十九万トンの
輸入食糧
があるものとして
予算
を
積算
いたしたのでありますが、最近の
情勢
は
輸入食糧
が非常にふえて参りましたので、それの
増加分
を
積算
いたしまして、
補正予算
といたしましては大体四百億
程度
の
補正予算
になると思います。それからなおそういうふうに
輸入食糧
が
増加
いたしますと、二十四年度末から二十五年度に持ち越して参ります
食糧
の
数量
というものは勢い
増加
いたしまして、それに見返るべき
食糧証券
というものもふえなければいけないのでありますが、これも
関係方面
との話で、前年度の持ち越した
食糧証券
は千百八十億を越してはいけないというような話がありますので、その
関係
は
一般会計
から繰入れるというような
関係
になるのでありまして、その点が
一般会計
から繰入れになる。なお
米価
が
相当
値上りいたしますと、それに
伴つて
当然
消費価格
の値上りということも考えられますので、この
値上げ
の問題につきましてはまだはつきりどうというふうにきま
つた
わけではありませんが、ただ
補正予算
といたしましては一応基準を計算いたしまして、それによる
値上げ
の
收入
というものも一応見込んで出すということにな
つて
おります。簡單でありますけれ
ども
、今大体の
食管会計
の
状況
はこういうふうにな
つて
おります。
本間俊一
15
○
本間委員長
そうすると、
ちよ
つとお尋ねしますが、
見通し
はどうですか。二十四年度の
食管会計
は赤が出ませんか。今大体折衝している
範囲
内で
一般会計
からの繰入れがきまればその点はどうですか。
金城順隆
16
○
金城説明員
一般会計
からの繰入れが
相当
の額になるように思いますが、この
一般会計
からの繰入れと言いますのは、大体
食糧
の
持越し
のふえる分について繰入れをするというふうにな
つて
おります。赤は今申し上げますように、
米価
が
相当
上
つて
おりますし、それに十月から新米を食べておりますので、その十月以降今後
値上げ
がいつになりますか、その
値上げ
するまでは旧
消費価格
で売られるわけでありますから、その分はどうしても赤になる。 それからもう一つは、二十四年度にな
つて
二十
年産米
の
超過供出
が出ております。それは米とほしかんしよな
ども
ありますけれ
ども
、それはやはり三倍
価格
で買
つて
おりますから、その分の赤も考えられます。両方の赤を消すために、いろいろ十二月とか一月とかいう
値上げ
の話が出ているわけでありまして、それを計算いたしまして、
値上げ
をせざるを得なくなる、あるいは、その赤をそのまま持ち越して、四月にな
つて値上げ
をするかというような問題は、また今後に残されておると思いますが、
予算
の
積算
といたしましては、一応バランスをとるという
意味
で、ある
一定
の期間を
区切つて
、そこから
値上げ
をするという形式をと
つて補正予算
を提出するという考えでおります。
幾ら赤
になるかということははつきりした
数字
はございませんけれ
ども
、ある
程度
の赤は出ると考えられます。
風早八十二
17
○
風早委員
ちよ
つとお尋ねしますが、
輸入食糧
の量がふえたということは、これは最初から見通されてお
つた
ものでありますか。もし見通されておらなか
つた
とすれば、どういう
理由
で量がふえたのか。及び今後
輸入食糧
についてさらにふえるという
見通し
、あるいはふえないという
見通し
、そういうものについてお伺いしたい。
須賀賢二
18
○
須賀説明員
私
ども
の
承知
いたしております
範囲
で述べたいと思います。
輸入食糧
の今後の
見通し
でありますが、ただいまのお尋ねのように、当初からそういうものを
見通し
てお
つた
かどうかという点でございますが、対
司令部関係等
におきましても、この
輸入
の
見通し
と申しまするものは、非常に
状況
によ
つて
変化
いたしておりまして、ただいま
補正予算
の
基礎
にな
つて
おりまするような
数字
は、当初においては
見通し
ておらなか
つたの
でございます。
輸入食糧
が将来
相当
増加
するというけはいが見えましたのは、比較的最近のことでございまして、それに伴いまして
予算
の方の
補正
という問題も起きて参
つた
ような
事情
でございます。今年度の
予算
を作成いたしました当時からは、
相当
数字
的にその見積りがかわ
つて
おるような
状況
でございます。
輸入食糧
がどういう
理由
でふえて参るかというような点でありますが、これらの点につきましては、いろいろ
解釈
の
仕方等
もあると存ずるのでございまするが、そのねらいなり目的をわれわれが了解いたしておりまする
範囲
におきましては、できるだけ
配給食糧
の内容を質的に改めて参る、そういう努力を続けるということによ
つて
、
実質賃金
の安定でありますとか、ひいては国民全体の経済を安定の方向に導いて行こうというような方向に努力せられておるものと考えておるのであります。
風早八十二
19
○
風早委員
この
輸入食糧
がふえますと、言うまでもなく補給金もふえるのでありまして、当初の
予算
で四百六億という莫大なる補給金が見込まれておるわけです。それがまたどんどんふえますと、ますます補給金の方もふえるのです。これはドツジ・ラインから見てもおかしな話だと思うのです。それだけの金があれば、これでも
つて
日本の国内の農業生産につぎ込むということになれば、もう大体今だ
つて
配給の面のことを一応考慮に入れなければ、りくつから言えば十分に自給ができるだけの
食糧
はあるわけです。それを特に外国の
食糧
を入れるというのは、今のような
食糧
の内容を改善するというような
意味
から言いますと、そういうことはどうも当らないように考えられる。これらの点を考えますと、今後の
輸入食糧
について政府の一つの計画というか、国内の農業生産をどう発展させるか、そしてできるだけ国内で自給自足をやる、これは日本の経済が自立して行けという至上命令によ
つて
も、当然出て来ることなのでありまして、そういう点とにらみ合せてやる意思は持たれないのですか、この点をひとつ伺
つて
みたいと思います。つまり今のお答えでは、ただ
食糧
の内容をよくする、いかにもこれが国民に利益なように聞えますが、実際においては農民が一番神経に病んでいるのは、これはあなた方の方がよく御存じかもしれませんが、われわれがどんな農村に行
つて
だれに聞いてみましても、一番神経に病んでいるのは外国
食糧
の
輸入
です。この点は偽らざる農民の声です。こういう点について一体なぜ政府は高い外国
食糧
を買
つて
、われわれの
食糧
を安く値
切つて
供出
させるか。これはどこでも共通な声なんですから、そういう点についてもつと国内の農業並びに農民の問題と関連して外国
輸入食糧
の問題を考えるという意思並びに計画はないか、それをひとつお尋ねいたします。
須賀賢二
20
○
須賀説明員
御
指摘
の点でございまするが、その点につきましては、われわれとしてももちろん十分に考えて参らなければならぬと思
つて
おるのであります。ただいま
補正予算
の
基礎
にあげられておりまする
輸入食糧
の
数量
について考えましても、この約半分
程度
は御
承知
のようにコンマーシヤル・フアンドに基いているものでございまして、このコンマーシヤル・フアンドに基きまするものは、その裏づけといたしまして当然に日本の輸出力が必要なわけであります。従いましてわれわれといたしましても、この日本の輸出力を裏づけといたしまするコンマーシヤル・フアンドの
輸入
というものにつきましては、実行上の面につきましては、十分にいろいろな角度からその
措置
を考えて参らなければならぬと考えておるのであります。従いまして私
ども
の需給計画等につきましても、手放しで今想定されておりまするような
数字
をそのままうのみにして需給計画を立てて行くというような考え方はいたさないつもりにいたしております。国内供給力を十分にしつかりした
基礎
のもとに考えて行くということは、もちろん考えておるわけであります。今二十四
年産米
を一例にと
つて
考えてみましても、これは御
承知
のように
相当
の不作であるというふうに伝えられておるのでありまして、
相当
不作であるという各方面からの陳情を受けておるのでありまして、われわれといたしましても、その実態的な
数量
を把握いたします点につきましては、各方面の資料を検討いたしまして、目下極力努力をいたしておるのであります。従いましてそれらの点につきましても、実際の今後の日本の
食糧
の供給力というものを頭に置きまして、実際必要な
輸入
数量
を押えて行くというような方向で考えて参りたいと思
つて
おります。
中川俊思
21
○中川
委員
ちよ
つと関連して、ただいまの点でありますが、実は農村をまわ
つて
みますと、
食糧
の最高値段はそのときに応じて示されるのでありますが、最低の値段をぜひきめてもらいたい、こういう希望がかなりあるのです。と申しますのは、ただいまもるる御質問があ
つた
ようでありますが、今後海外からどんどん
食糧
が入
つて
来るわけです。そうした場合にうんと日本の米が暴落しはしないか、こういう一種の危惧を農村では持
つて
おるのであります。これに対し
農林省
の方面ではどういうふうなお考えを持
つて
おられるか。 なお
委員長
にお願いするのでありますが、もしその点について、
農林省
の方として、この席上で具体的にお話ができないようでありますならば、速記を一時中止していただいて、具体的にひとつお示しを願いたいと思います。私
ども
農村をまわりまして、よくそのことで質問を受けるのであります。どんどん海外から米が入
つて
来るようなことになる。ことに日本は現在占領下にあるから、あまり日本が必要としないものでも入
つて
来るような場合があるいはあるかもしれない。そういう場合に、現在の日本農村というものは非常な恐慌に見舞われるが、これに対して一体どういうような考えを持
つて
おるのかという質問をよく受けるのでありますが、この点に対しまして、もしさしさわりがありますならば、速記をやめていただいて、具体的に御
説明
を願いたいと思います。なお先ほど私の申しました最低値段をおきめになる意思があるかどうか、この点につきましてお尋ねしたいと思います。
須賀賢二
22
○
須賀説明員
将来最低
価格
を設けて、特に農産物の
価格
の安定等の
措置
を講ずる考えがあるかというお尋ねでありますが、率直に申しまして現在政府部内におきまして、その段階までの
措置
につきましては、まだ十分なる検討が進んでおりませんと申し上げるよりほかないのであります。しかしながら当面の問題といたしまして、さしあたり来年度のさつまいもの問題等があるのでありますが、この扱いもいろいろの
情勢
がかわ
つて
参りますので、結論を出すために、私
ども
の方としてはいろいろ苦心をいたしておるのでありますが、それらの議論の過程におきましても、ただいまお尋ねいただきましたような点につきまして、われわれといたしまして研究はいたしております。いろいろ財政方面の問題でありますとか、各般の條件に拘束をされておりますので、なかなか具体的にその施策を明らかにするような結論にまで到達しておらないのであります。なおその点は私
ども
としても将来必ず起きて参ります問題でありますので、研究いたしてみたいと思
つて
おります。
風早八十二
23
○
風早委員
結局なかなかお答えはないでありましようが、今非常にいい御質問が出たのでありますが、私がお伺いしたいのは、やはり今のような政策は、日本の政府当局、特にその中でも農林当局としては、これはやはり非常に矛盾を感じておられるかどうか。その点をお伺いしたい。
須賀賢二
24
○
須賀説明員
矛盾を感じておるかというお尋ねでありますが。これは私
ども
、実際の仕事をしておる感じでありますが、特に今年の米の
補正
の問題等については、いろいろ私
ども
として判断をしなければならない要素が非常に多いことは考えております。
前田榮之助
25
○
前田
(榮)
委員
今同僚の質問に対しての御答弁の中に
輸入
糧が見込数よりも多くなる状態で、これは
食糧
配給の改善等が考慮されておるということですが、これに関連してお尋ねを申し上げておきたいことは、農家の保有米の
関係
であります。ことに広島県の島嶼部あたりでは、かんしよの栽培地でありまして、米はほとんどないのであります。それで二十四年度現在、かんしよを生産しておる者のいわゆる保有米の形においてかんしよの保有で、半月分ないし一箇月分ぐらい配給を停止しておるのであります。
従つて
この瀬戸内海沿岸のかんしよの栽培地においては、配給がないから、一箇月分もいもばかり食べなければならぬ
実情
にある。これはいろいろ配給操作の上において、非常に困難な
事情
があるのだということを、地方の
食糧
管理
事務所
の方では言
つて
おるようですが、この
輸入食糧
の増大によ
つて
、配給の改善を行うということは、こういうことをやろうという考えの中に、そういう
数字
が入
つて
おるのかどうか。それからかりに
輸入食糧
との関連とは別個に、まさか一箇月いもばかり食えというような乱暴な話はないわけですが、これが改善ができるのかどうか。またこれに対して何らか改善の
方法
等を考慮されておるのか。こういう点をひとつお聞かせを願いたいと思います。
須賀賢二
26
○
須賀説明員
輸入食糧
の
数量
と見合いまして、農家の保有
食糧
の点についても何か考えておるかというお尋ねでありますが、この点は
輸入
食料の
増加
数量
と見合いまして、
一般
配給食糧
と並行をして考えて参りたいという気持でおります。 それからかんしよのみを食
つて
おるかんしよ作農家に対して、当面何か
措置
を講ずるかというお尋ねでありますが、これは御質問の
通り
、非常にむりなことをしているような事態が各所に出ておりますが、その点はかねてから何とか調整をいたしたいと思
つて
おります。ほ
つて
おけない問題でございますので、十一月からかんしよのみを食
つて
おります農家に対しましては、かんしよ以外の
食糧
を配給して行く。それは形の上では保有期間を延ばしまして、その中間へ将来配給をいたします物をはさんで参るということになるのでありますが、十日ないし十五日分ぐらいの、かんしよ以外の
食糧
を配給をするようにして、実際そういう農家が食
つて
行く上に困らないようにいたしたいと、ただいま具体的に
関係
県とその処置を相談をいたしております。
中川俊思
27
○中川
委員
ただいま
前田
君からお話しのあ
つた
事ですが、実は私も先般広島県の島嶼部をまわりまして、
前田
君は一箇月と言われたが、一箇月どころではない、一年の中で十箇月ぐらいはいもを食わしておる。島嶼部では島嶼部の町村長等が憂慮して県庁へ行く。県庁から
農林省
の方へ来るけれ
ども
、
農林省
の方からなかなかまわ
つて
来ない。こういうので実は困
つて
おるのです。広島県に倉橋島という所がございますが、ここの村長あたりは、県庁から副知事やらその方の
関係
の人を呼んで来て、一ぺんここで一箇月でもいいからいもを食
つて
みいというので、実に憤慨したという実例があるのです。この点につきましては、これは広島だけではないと思いますが、島嶼部では、そういうような
関係
で、
農林省
に対しましても、るる陳情があ
つた
だろうと思うのであります。この点につきましては、将来よくするからというような抽象的なことでなく、どうか即刻善処してや
つて
いただきたいと思うのであります。 それからいま一つお尋ねしたいことは、一部保有農家の保有量を
供出
農家並にしてくれという希望がずいぶんあるのであります。すなわち四合にしてくれというのでありますが、これはどういうふうになさる御意思か。それがいまだに六・四というものが実施されておるのではないですか。つまり六割は麦、四割はいもを植える。これは御
承知
の
通り
、戰時中きめた制度だと思うのでありますが、すなわち六・四割というものがいまだに実施されておるように伺
つて
おるのであります。これをせひ改善してもらいたい。ことにいもの統制は撤廃されやしないかというようなことがありますときに、依然として六・四割を島嶼部では強行を命ぜられておるというので、非常に困
つて
おるのでありますが、この点将来もお続けになる御意思かどうか。それからいま一つ前申し上げました、一部保有農家の保有量を
供出
農家並にしていただけるかどうか。この点につきまして、ひとつ御答弁をいただきたいと思います。
須賀賢二
28
○
須賀説明員
今の完全農家の分は、これは将来処置をせんということでございません。私の方ですでに具体的方針をきめまして、ただいまお答えいたしましたように手をつけておりますから、現場の方もそのように改まると思
つて
おります。 それから一部農家の保有量は、御
承知
のように完全農家と差があるのでありますが、これは二十四年度すなわち十一月から、従来の三合二勺五分の平均を三合五勺に改めました。ただ御
承知
のように、非常に小さい農家から完全農家すれすれというような段階までありまして、その間非常にバラエテイが多いものでございますから、その実態によ
つて
、いろいろな議論が出て参ると思うのでありますが、概括的な平均といたしましては、基準をきめるという立場からいたしましても、一応三合五勺ということであれは、何とかや
つて
行けるのではないかというふうに考えておるのであります。 それからただいまお尋ねの六・四制ということは、私実はあまり今まで聞いたことがないのでございまするが、もしそういうようなことで、作付あるいは割当の面で何か不当なことを強制しておるような点がありますれば、よく研究をしてみたいと考えております。
中川俊思
29
○中川
委員
畑作におきましては、耕地面積の六割は麦、四割はいもというようなことが戰時中からきま
つて
お
つた
と思うのであります。それがいまだにそのまま残
つて
おるのであります。この点ひとつ御研究いただきまして、御善処を願いたいと思います。
二階堂進
30
○二階堂
委員
かんしよの問題につきまして
食糧
部長にお尋ねいたしたいと思うのであります。かんしよの統制が徐々に撤廃され、また主食からはずされるという
見通し
があるのでありますが、かんしよの主な生産県——私は鹿兒島でありまするが、鹿兒島のかんしよ生産農家は、この問題については重大な関心を持
つて
おるのであります。この問題の影響するところは非常に大きいと私は考えておるのでありまするが、何といたしましても、統制撤廃の方向は一つの大きな流れでありまして、やむを得ないとは考えまするが、政府といたされましては、このかんしよ加工の問題、あるいは澱粉加工とい
つた
ような問題につきましても、生産者を保護するような対策をどのようにお考えにな
つて
おるか、これについてお尋ねをいたしたいと思います。
須賀賢二
31
○
須賀説明員
かんしよ特に二十五年産からのかんしよをどういうふうに扱
つて
参るかということにつきましてはまだ政府としても明確なる方針を決定しておりませんので、具体的にどういうふうにいたすかということを申し上げかねるのでありまするが、さように決定が遅れておりまするのも、
食糧
需給の面はさることながら、かんしよの統制をはずすというような場合に生じまする農家経済に対する非常に大きな影響を考えておるわけでありまして、その点について具体的に何らかの施策を裏づけといたしたいというようなことで、いろいろ研究を進めておるわけであります。ただいまお話の加工方面につきましても、御
承知
のように、
相当
大量のかんしよが生産をされまするならば、とうてい生だけでこれを処理して参るということはできないわけでありまして、加工方面にかんしよの
相当数量
が吸收されて行き、適当に処理されて行くような裏づけをどうしても処置いたさなければならぬのでありまして、澱粉企業等につきましても、特に本年度におきましては、私
ども
といたしまして、その企業が急激なかんしよ
事情
の
変動
で打撃を受けるようなことの少いように十分
措置
をしておるのであります。ただ何と申しましても、来年かんしよの統制がかりに
相当
大幅に撤廃されるというような事態を考えますると、ただ加工方面だけが安定した操業をして行くというようなことも考えられないわけでありまして、加工方面につきましては、将来のことを考えて自主的に十分操業ができて行くような
基礎
を今からつく
つて
もらいたいという要請も、一面いたしておるようなわけであります。それらの問題に対する決定が非常に遷延をいたしておりまして、農民方面に対してもいろいろ迷惑をかけておると思うのでありますが、いろいろな問題がからんでおりまして、なかなか簡單に結論が出しにくいという点もあわせて御了承が願いたいと思うのであります。
風早八十二
32
○
風早委員
先ほど今年度の風水害による凶作というようなお話がありましたが、それに関連して、事前割当に対する
補正
三百万石ということが可能だということを、農林大臣がどつかで言明されておりましたが、これは間違いありませんか。
須賀賢二
33
○
須賀説明員
補正
の
数字
につきましては、目下
関係方面
と毎日折衝を継続いたしておりまするが、私
ども
の方といたしましては、一応
関係
のいろいろなところからとりましたデータに基きまして、
補正
数量
を
要求
いたしておりまするが、まだ具神的に幾らの
数字
に基いて
補正
をするというような
数字
が、現われて来る段階に立ち至
つて
おらぬのでありまして、農林大臣は三百万石ということを、この前新聞に現われるような形において、どこかでお話をなさ
つた
ようでありまするが、三百万石絶対に間違いないかというお尋ねでありますと、その
通り
だとは
ちよ
つと申し上げかねるのでございます。
風早八十二
34
○
風早委員
それはいいですが、それできようのあなたの御報告もやはり
中心
は外国
食糧
の
輸入
にあると思うのですが、この点ぜひ承
つて
おきたいのは、今国際的な農業恐慌で、御
承知
のようにどんどんと農産物の
価格
は下落しつつあるわけですが、最近の
輸入食糧
、特に米と小麦につきまして沖受値段を
ちよ
つとお教え願いたいと思います。
須賀賢二
35
○
須賀説明員
実は私きようは非常に不
注意
で
輸入食糧
の資料を置いて参りまして、はつきりしたことを申し上げかねるのでありますが、現在取引をいたしておりますただいま着いておりますもの、それからここ二、三箇月くらいに着きますものは、それほど従来と
価格
の
変動
はないのでございまして、むしろ
価格
が動いて行くということは、ある
程度
先のことではないかと思
つて
おります。ただ現実にコントラクトのできておりますようなものは、従前の
価格
とかわ
つた
動きをいたしておりません。
風早八十二
36
○
風早委員
今値段はどうです。
須賀賢二
37
○
須賀説明員
大体
小麦粉
がドルで九十ドルくらい、それから米が百五十ドルくらいであります。もし正確なものが必要でございましたら、別の機会に最近のコントラクトの建前を刷
つた
ものでも差上げてごらんに入れます。
風早八十二
38
○
風早委員
これはこれから下ることはきま
つて
いるのですが、不幸にして最低値段がついておりますから、それ以上下ることはないと思うのです。これが下るに従いまして国内の米や
小麦粉
の
供出
価格
とい
つた
ようなものに影響があるのかどうか。この点のはつきりした
見通し
をお知らせ願いたい。これは農民の関心が非常に高いのであります。
須賀賢二
39
○
須賀説明員
その点は私からあまりはつきりしたことは申し上げられないのでありますが、現在の国内の
価格
は、御
承知
のように一応パリテイー計算だけを
基礎
にしてはじいておりまして、国際
価格
との
関係
というものは考慮に入れないで、現在の国内産
食糧
の
価格
はきめております。従いまして国際
価格
との
関係
がどうな
つて
行くかということは、現在の建前からいたしますと、国際
価格
の動きによりましてこれが日本の諸
物価
に影響してパリテイー指数に響くいて来れば、そこへ具体的に反映して来るということになるわけでありまして、国際
価格
と絶対額そのものを比較いたしましてどうするというようなことは、現在の国内
価格
のきめ方からは左右されておらぬわけであります。
風早八十二
40
○
風早委員
そこで今後の米の値段は四千四百五円でしたか、このことについてはいろいろ問題があるのですが、時間もありませんからその点はあとまわしにして、この四千四百五円の財源ですね。これは聞くところによりますと
超過供出
の三倍を二倍にして、その一倍分をそれに充てるというようなことでしたが、その
通り
ですか。
須賀賢二
41
○
須賀説明員
別に財源をどうということでございませんで、例のパリテイー計算の
方法
でパリテイー指数をはじきまして、それに基準年次の
価格
をかけましたものによ
つて
はじき出しておるわけでございます。ただ
超過供出
を二倍にするか三倍にするかというような点が、一つの問題にな
つて
おるわけでございまして、
米価
そのもののはじき方は、
パリティー
を
基礎
にして出しておるということでございます。
風早八十二
42
○
風早委員
今生産費は大体一万円かかるか幾らかかるか、ところによ
つて
も違うと思いますけれ
ども
、
パリティー
計算によ
つて
や
つた
と言われますけれ
ども
、とにかく非常に生産費を割
つて
おることは間違いないのです。それでとにかく幾らでも上げることはけつこうなのですが、その結果今度は逆に税金その他が上りまして、差引きして一体農民の手取りがとうなるのか、そういう点についてひとつはつきりしたものを
数字
的に示していただきたいのです。ことに今度のシヤウプ勧告案に従う場合の税率というようなものを参照された場合にはどうなるか。そういう点もひとつお話願いたい。
須賀賢二
43
○
須賀説明員
実はただいまのお尋ねにただちにお答えを申し上げるような材料を持
つて
おりませんので、別の機会にお願いいたしたいと思います。
風早八十二
44
○
風早委員
その点はこれは大事なんで、ただ値段が上
つた
と申しましても、上り方によ
つて
は結局マイナスになるということではえらいことなのです。問題はやはりただ農業経営だけでなく、農民の生活自体に非常に
関係
して参りますから、この点では上げられる場合には
責任
を持
つて
そういう点も考慮していただきたい。あなたの方では、一応値段を上げさえすればそれで農民に対して済むことになるかもしれぬが、税務署の方では絶対にただでは置かないのですから。差引きしてどうなるかということを一番早い機会にぜひ—あなたの方では計算器がありますから、どうかお願いいたします。
藤枝泉介
45
○藤枝
委員
先ほど主計課長からのお話の本年度の
赤字
の問題であります。
値上げ
に関連するものは別といたしまして、
予定
よりも
超過供出
が多くて、これが
赤字
の原因の一つにな
つて
いるというお話でありましたが、それが
数字
的にどの
程度
の見込みであるかということ。それから今年の早場米の奬励金の問題です。これはいろいろ問題が起
つたの
ですが、
予定
された
数字
は
ちよ
つと忘れましたが、七十何億という一応の
予定
を組んでおられたようであります。それの実際の
支出
状況
はどうであるかということがわかりましたらひとつ。
金城順隆
46
○
金城説明員
ことしの
超過供出
による
赤字
というものは、
昭和
二十三
年産米
で、四月以降買上げられておるものが大体米で五十万石あります。これははつきりした余額と対照した
数字
ではありませんが、ことしにな
つて
出たものは大体全部
超過供出
と予想されますので、これが三倍買上げで買われておるということになりますれば、大体二倍分だけの、石に七千円くらいずつ、五十万石とすれば三十六億くらいの
特別会計
の赤になります。それからほしかんしよは二十三年産のものが大体千六百万貫くらいで、これがやはり三十億くらいの負担にな
つて
おるのであります。それから早場米の奬励金でありますが、これは大体
予定
いたしましたのが七十億であります。これは
予定
といいましても、
昭和
二十四年度産米ができてその後の
予定
でありまして、当初四月の
価格決定
のときの
予定
ではありません。それからいもが十二億の早堀りを
予定
いたしたわけであります。実際の
支出
が早場米が大体五十億、いもの方が六億ぐらいというふうにな
つて
おります。
田中織之進
47
○田中(織)
委員
今の
超過供出
、それから早堀りかんしよなどの
関係
の、いわゆるマル公超過分は、それだけ
特別会計
の
赤字
になる、こういう御
説明
のようでありましたが、それはたとえば米の生産者買上げ
価格
と、消費者に対する売渡し
価格
との間に、二十三年度産米につきまして、現在においては二千二百円余の開きがある
関係
から、そのまま
特別会計
の
赤字
にな
つて
行くというふうには考えられないと思うのですが、その
関係
はどうな
つたの
か。それから、食管
関係
の方が見えておられますならば、生産者買上げ
価格
と消費者売渡し
価格
との間の二千二百円余の開きというものは、その細目はどういうふうにな
つて
おるか。その点をひとつ明確にしていただきたいと思います。
金城順隆
48
○
金城説明員
今申し上げましたのは、
価格決定
いたしましたときに、超過
数量
というものを一応
予定
いたしておるのであります。たとえば米で申し上げますと、
昭和
二十三年度産米の
価格決定
いたしますときには、大体五%
程度
の
超過供出
があるだろう、
従つて
五%
程度
の
超過供出
の
価格
というものは、これは消費者
価格
に織り込んであるわけであります。かんしよとかいうものにつきましても、同じように当初これくらいの超過があるだろうということで、それに対しまする負担額というものは、全部消費者
価格
へ織り込んであるのであります。それ以上出ますと、これは織込み以外の部分になりますから、
特別会計
の負担になることになります。それから生産者
価格
と政府の売渡し
価格
の差額の問題でありますが、これは俵当りで大体申し上げますが、一儀当り基本
価格
で、消費者
価格
と生産者
価格
の差額というのに織り込まれておるものが、等級間の格差というものが一応織り込まれております。これが十五円七十銭ほど織込んであります。それから先ほどおつしやいました
超過供出
の買入れ分というのが百五十七円十七銭、早場米の奬励金の分といたしまして百六円七十四銭、それから追拂いの分でありますが、これが二十七円六十銭入
つて
おります。それから政府の輸送及び公団の輸送
費用
といたしまして九十五円二十五銭、それから買いましてから政府及び公団で保管するその保管
費用
が三十一円二十六銭入
つて
おります。そのほかに集荷業者に拂います集荷手数料とか、政府及び公団の人件費、それから買入れ
資金
の金利というようなものが二百三十四円二十二銭入
つて
おります。これは六十キロ当りにこういうふうに入
つて
おります。
田中織之進
49
○田中(織)
委員
今申されましたのを総計いたしましても二千幾らにはならないのですが、それから公団の
職員
、政府
職員
、借入金の利息というようなものの明細をひとつ……
金城順隆
50
○
金城説明員
詳しい資料は持
つて
おりませんので、概畧申し上げたのですけれ
ども
、二十三
年産米
の
価格
をきめますときには—今申し上げましたのは純粋の米の
価格
関係
で申し上げたのでありますが、そのほかの政府の
食糧
は一応
価格
をプール計算いたしておるのでありまして、たとえばいもな
ども
、割に高く買
つて
消費者の
関係
でこれを安く拂い下げているというようなわけで、そういうようなプール値段が一応米の中にも入
つて
おる、要するに他の
食糧
の分を一部負担しておるのもあるわけであります。今詳しい書類がありませんけれ
ども
、そういうのが俵当り二十円前後のものが入
つて
いると思います。それから政府経費の中の金利が三十五円九十九銭入
つて
おります。それから公団の配給経費、
職員
の経費その他配給の経費が百十五円九十六銭入
つて
おります。
田中織之進
51
○田中(織)
委員
政府
職員
の
関係
は幾らでしたか。
金城順隆
52
○
金城説明員
政府の人件費が三十五円九十九銭です。金利は二十三円十五銭であります。
田中織之進
53
○田中(織)
委員
これの総トータルを二・五倍すれば、一石当りが出るわけでありますから、大体
数字
の面で了解できないことはないと思いますが、この政府
食糧
の
関係
で、たとえばいもなんかもプール計算でというのですが、
輸入食糧
の
関係
は食管の
特別会計
としては、プールの中には入
つて
おらないように聞いているのですが、その
通り
ですか。
金城順隆
54
○
金城説明員
輸入食糧
も、たとえば小麦なら小麦の粉でありますれば、配給の
金額
というものは、内地の生産者の小麦の
価格
も同じで配給いたしておりますから、一応プールされていると考えてよろしいと思います。
田中織之進
55
○田中(織)
委員
その点は、私が先般大蔵
委員会
で
食糧
等に関する
輸入
税の免除に関する法律案で、食管当局から伺
つたの
と食い
違つて
いるのですが、しかも
輸入食糧
の
価格
関係
が、小麦において、トン当りにいたしまして一万五、六千円の開きがあるのであ
つて
、もちろん
予算
編成の当時においても、それだけの開きがあ
つた
ことは明らかでありますが、そういうような
関係
は、いわゆる四百六億という
価格
調整費の形における
輸入
補給金として、
輸入食糧
に対しては別途国民の税金から補填していると思うのです。当初のわれわれの見込みでは、そうしたものがプール計算される
関係
から、生産者
価格
と消費者
価格
との間に石当りについて二千二百円余の開きが出るというように了解してお
つたの
でありますが、この間の
説明
では、その点は
輸入食糧
に関する
関係
は、いわゆる貿易
特別会計
から食管
特別会計
へ来るまでの間において操作しておるのであ
つて
、この食管
特別会計
ではそういうことにはならない。
従つて
食管
特別会計
で今申された
関係
の経費をいかに圧縮するかということについては、まだ
米価
が決定しておりませんけれ
ども
、本年度のたとえば
米価
決定の問題において、生産者
価格
が
ちよ
つぴり引上げられた。それにまた対応したところの消費者
価格
が引上げられた。賃金が引上げられない
関係
から
一般
消費者としての労働者階級は、消費者
価格
の引上げには反対しておる。しかし生産者
価格
の引上げには、彼らは必ずしも反対はしていないのです。しかし生産者
価格
を引上げれば、勢いそれにマッチした形において、消費者
価格
が引上げられるから問題が起
つて
来ると思うのであります。農民の
要求
といたしましては、生産者
価格
をもつと引上げて、いわゆる中間の経費というものを圧縮した形において農民にもう少し還元しよう。率直に農民の素朴な考え方から言うならば、自分らは昨年俵も入れて三千六百八十五円で出したものが、たとえば転落農家等で自分が還元配給を受けるときには、羽のはえた低度の
まつ
くろけな米の、石において二千二百円からの高いものの配給を受けなければならない。そういう不合理の前に、この問題は
米価
の問題等に関連いたしましても、非常に大きな問題にな
つて
おると思うのですけれ
ども
、
輸入食糧
のものが食管
特別会計
でやはりプールしておるのですか、どうですか。その点承りたい。
須賀賢二
56
○
須賀説明員
その点は
金城
課長の
説明
があるいは不十分であ
つた
と思いますが、
輸入食糧
の政府が買
つて
おります
価格
は、たとえば小麦でありますと、内地小麦と同じ
価格
で貿易
特別会計
から買
つて
おりまして、その小麦の
価格
そのもので食管
特別会計
へプールされておるということはございませんでした。従いましてその補給は、食管
特別会計
へ来るまでに補給金として補給をされるという形にな
つて
おりますので、その原麦の
価格
において、内地の小麦と
輸入
小麦とが、プールされているというようなことにはな
つて
おりません。
風早八十二
57
○
風早委員
超過供出
については今まで三倍もら
つて
いて、非常にそのときは農民は飛びついたのですが、今度は二倍に
なつ
た。今お聞きしたいのはその差額はどのくらいになるか。そうした場合の
会計
上の余裕はどのくらいになるか。これを御
説明
願いたい。
須賀賢二
58
○
須賀説明員
この單価はただいまもんでおります
米価
のきまり方いかんによ
つて
きまるわけであります。かりに四千四百五円にきまりますれば、倍分というものは三倍の場合と二倍の場合との差額でよいわけでありますが、
予算
上どういうふうにそれが響いて参るかということは、
超過供出
の見込み
数量
そのものが固まりませんと、具体的に幾らくらいが
予算
上出て参るということははつきり申し上げられないわけでありまして、実は本年度の
超過供出
の見込み
数量
につきましては、適正な
数量
を把握することは非常にむずかしいのであります。一応われわれが需給なり何なりの資料に使
つて
参りますものといたしましては、作物報告
事務所
でや
つて
おります本年産業の実收高が十二月の中ばにできることにな
つて
おりますので、国全体のナシヨナル・ベースとしての見込み
数量
というものは、その
数字
が一応出てみないと把握できないのではないかと考えております。
風早八十二
59
○
風早委員
実行
予算
の
意味
ではそういうことにはなりますが、やはり三倍を二倍にしたということになりますと、最初から大体計算はしてあると思います。大体においてどのくらいこれで浮かばせるつもりであるか。五%の
超過供出
ということがわか
つて
いる以上は……それが実際にどうなるかということはわからないですから、概算でよろしいからお聞かせ願います。 それからこれに結局関連すると思う問題の等級検査ですが、これが実際どいうふうになされているか。というのは、年々一等米の割合が非常に急速に減りまして、今年度のごときはほとんど一等米はありはしないのです。それが今度は五等米というものが出て来る
実情
でありまして、そこで手かげんせられるというと、実際農民が政府から受取る総額に響いてしまう。そういう点もありますので、この等級検査について一体どういうやり方をや
つて
おられるか。これは滋賀県の例でありますが、年々一等米がほとんどなくなり、今年度のごときは、まだ確定とは言えないかもしれませんが、ほとん
ども
うないとい
つて
いいくらいです。そして四等米が非常にふえております。こういうところは考えてあると思いますが、そういうところをもう少し納得の行くように御
説明
願いたいと思います。
須賀賢二
60
○
須賀説明員
計算は今や
つて
おります。検査の点につきましてのお尋ねでございますが、今年の米の検査につきましては、これは私
ども
の方から申し上げるのはいかがと思うのでありますが、
戰争中
から
戰後
にかけまして、検査の実際のやり方等につきまして、あるいは
職員
の
不足
でありますとか、不なれとかいう面で必ずしも適正に検査が行われてお
つた
かどうかという点につきまして、各方面からの御批判もいろいろあるようでありました。従いまして今年はできる限り検査の面も適正にや
つて
参りたいという見地から、いろいろや
つて
いるのでありますが、特に今年の米につきまして検査の規格等について、従来よりもはなはだしく農家にむりをお願いしているというような趣旨ではないのでございまして、事実問題といたしまして、規格
通り
の検査をいたしますることが、結果的に昨年等と比較をいたしますと、農家の受ける感じは、非常にむりなことをしているようにお感じにな
つて
いるようでありますが、これが本来あるべきことでありながら、今までそうな
つて
おらなか
つた
ということが実態でありまして、だんだん
供出
の方も終
戰後
五年にもなりますれば、元の秩序へだんだんもど
つて
行
つて
いただかなければならぬということは、これは私
ども
の方としての希望でありましてそういう
意味
からお願いしておるわけであります。ただたまたまことしの米の作柄が、質の面から見まして非常に悪いということが
一般
的な
状況
のようであります。その面から一等米に入るものが非常に少いということが現われておりまするが、これはたまたま検査の方の企画をはつきりして参
つた
ということと、ことしの米の質が悪いということとが偶然に一致しましてこういうような結果にな
つたの
であります。その点は農家に対しては非常にお気の毒だと思うのでありまするが、
供出
制度全体の秩序を建直して行くというような点から、ひとつこの点は協力をしていただかなければならぬと思
つて
おるのであります。
風早八十二
61
○
風早委員
そういう次第ではないと思うのです。事実は同じ田から同じ俵で積んで行
つて
、ただ輸送の
関係
でも
つて
、結局きのう出したものは二等米、同じ田で同じ俵できよう出したものは四等米、こうい
つた
ような実にでたらめなことが事実行われておる。今お話の趣旨とはま
つた
く違うのでありまして、そういう点について御存じないのかどうか。この点はひとつ
責任
をも
つて
答えていただきたい。
須賀賢二
62
○
須賀説明員
今そういう面を御
指摘
になりましたが、それはもちろん全国一万何千町村について行われておりますことでありますから、さようなことが絶対にないとはもちろん私
ども
の方として公言いたしかねるのでありますが、その反対の場合もあるわけでございます。ことしの早場地帶等におきまして、検査の励行を督励いたしました結果、農民の方でも、はたして検査員が同じ立場で同じような検査をいたしておるかどうかということについて、農民側がテストをするというようなケースも出ておるのであります。きのう持
つて
参りまして四等米にはねられたものを、翌日別のところへ持
つて
行
つて
、固じ検査米の中へ差込んでおく。それがうまく三等にパスをすれば、これはきのう四等に
なつ
た米ではないかというようなことでとつちめるというような作戰をと
つた
ところもあるのでありますが、そういうところもやはり四等米は四等米、三等米は三等米にちやんと検査されておるという報告も受けておるのでありまして、必ずしも全体が御
指摘
のようなケースばかりではないのであります。それから三倍、二倍の問題は
金城
主計課長より
説明
していただきます。
金城順隆
63
○
金城説明員
三倍に始め
予定
していたものを二倍にしたため、いくらか金か浮くだろうというお話でありますが、大体三倍で買いますと、普通
価格
で買
つた
よりも—これは概数でありますが、大体七千円よけいになろうと思います。それから今度かりに四千四百五円をかけまして、それを二倍にいたしますと俵代の
関係
もありまして、大体八千七百円になります。それが四千三百円ほどよけいな負担になりますので、その七千円と四千三百円とを比較した二千七百円というのが一石当りについて得するという形になります。これは当初見込みました大体五%、三千二百万石の五%といたしますと、百六十万石でありますので、これにかけますと、大体四十三億二千万円というものが浮いて来る。こういう勘定になります。
風早八十二
64
○
風早委員
一応今の
数字
は承
つて
おきます。ただ先ほどの等級検査の問題ですが、これは農民に不利な、そういうでたらめがあ
つた
場合においては、当然農民としても抗議を申込みますから、その際には、今
食糧
部長のいわれた原則は十分に
責任
を持
つて
いただきたいと思います。
金子與重郎
65
○金子
委員
今のに関連した問題でありますが
風早
さんの質問に対してそん
なつ
もりもないという話だ
つたの
ですが、それはやはりそつくりそうなんだというふうにお考えになるのがいいのではないかと思う。もしそうでないとするならば、今のは米の問題だ
つたの
ですが、たとえば今年の夏作り小麦ならば小麦におきましても、あなたの方の前年度の買上げの等級別、それに対して前年度の
価格
をかけてみる。それから二十三年度の買上げの等級別に対して新しい
価格
をかけてみたときに、その両方の
数字
がはたして前年度の
価格
に対して
価格
を上げただけ上
つて
おるかどうかという統計をと
つて
みると、はつきりわかることなんです。これは一つの村を見てもわかることです。それは検査等級を嚴格にした結果、名目的には
価格
は上
つて
おるけれ
ども
、等級が辛く
なつ
たために、総体に農家の手取りは低い、その率は上
つて
いないということは、必ずあなた方でも統計が出ると思います。私
ども
の方でも一地域的ですけれ
ども
、はつきりそう
数字
が調べてあ
つて
、等級が嚴格に
なつ
たために、必ずしも
値上げ
した率
通り
に農民の手取りは多くな
つて
いないということは、あつさり考うべきだと思います。それで私は農村の立場ではありますけれ
ども
、戰時中検査等級というものが、ある
程度
まででたらめにな
つて
来た傾向を持
つて
お
つた
。これは
供出
を一生懸命に督励せんがために、検査等級が甘く
なつ
たという結果から来ておることは認めますけれ
ども
、そういうふうな
供出
次第によ
つて
加工しましたところの加工過程の條件と、それから等級が辛くな
つて
、要するに品質がよくな
つて
から後の加工過程の條件とがやはりそこにはつきりかわ
つて
来て、そうして消費者も生産者も納得するような
価格
構成をとるべきだと私は思うのです。その点に対してどうお考えになりますか。
須賀賢二
66
○
須賀説明員
お話のように、昨年あたりの検査等級の比率と今年の
状況
と比較いたしてみますると、検査が励行されます度合いに応じまして、ある
程度
そこに割合がかわ
つて
来ておるということは、私
ども
も
承知
いたしております。その面において農家が実質的に不利を受けておるということは、これは去年あるいは一昨年と比較しての議論といたしましては、確かに農家はそういう
意味
においては不利を受けておるのであります。これは私
ども
としてあえてへりくつを言うようでありますが、だんだんもとの秩序のある形へもど
つて
来ておるのであるから、その間において去年あるいは一昨年との比較論だけで、利益、不利益を言われることは
ちよ
つと困るというようなことを、特に来られる人々には申し上げておるわけであります。その点もひとつ御了解を願
つて
おきたいと思うのであります。 それから、そういうふうに検査が励行されて参ります結果、生産者
価格
と消費者
価格
との
関係
についてどういうことにな
つて
行くかということでありますが、これはただいま
金城
課長から買入れ
価格
と消費者
価格
との間に等級間格差等も含まれておるというようなことを申し上げたのでありますが、一等のものが現実に
相当
少いということでありますれば、当然等級間格差等の平均をして参ります單価等も下
つて
参るわけでありまして、それだけは消費者
価格
の方も下げられるという余地も出て来るわけであります。それから統制歩どまり等につきましても、一等のものが多い場合と、下等級のものが多い場合とかわ
つて
参ります。その辺も実際に検査をいたしました等級別割合等が出て参りますれば、それらに基いていろいろわれわれが使つおりますデーターをかえまして計算をして参るということは当然であります。
田中織之進
67
○田中(織)
委員
須賀
食糧
部長は、実際に農民が
供出
しておる場面の
実情
をあまり知らないように私には思われるのであります。生産農民から買い上げる場合に、等級を非常にやかましく言われることは、ある
意味
から見れば、けつこうなことと私は思うのです。しかし問題は消費者に配給されるときに、等級の区別があるかどうかということです。(「ありはしない。」)ここに俵当りのいわゆる生産者
価格
と消費者
価格
の間の開きを、俵に直して十五円七十銭という等級間の
価格
差を見込んでおりますけれ
ども
、実際に消費者に—私
ども
も配給を受けて生活しておるのですけれ
ども
、一等米だとか、四等米だとかいう区別が配給されるときにどこにあるのですか。ことにこうしたことは今年の早場の地帶においてはつきり現われて来ておる。どうも片一方において過重な
供出
をしいながら、片一方ではたとえばいもの統制を撤廃する。また
輸入食糧
というものは、来年度においても二百三十万トン
予定
しなければとにかく需給計画が立たぬ、そういうような方面を言いながら、農民にはやはり検査を
嚴重
にして、従来の奬励金の形においても、農民の
收入
の面においても、大きな不利益を与えておる。率直に申しますならば、現在の日本の農業の基盤である農産物
価格
、ことに
食糧
の、米麦の
価格
の面において、何もかもあらゆる面のしわを農民に押しつけるというようなやり方に、われわれは結論を持
つて
行かざるを得ないのです。そういう検査の問題もありますし、等級を四等米だとか、五等米だとか、等外だとか、そういう形のものが—たとえば早場米の
供出
期間の奬励金の交付期間の短縮の
関係
で、米を少々上げてもら
つて
もどうにもならないと言
つて
おる。早場の奬励金は昨年度において新潟県だけでとにかく十七億五千万円もら
つて
おる。今年は十二億五千万円で、この間に新潟県全県下の農民の
收入
が、早場の奬励金の
関係
で五億円減
つて
来ておる。
従つて
その五億は多少生産者
価格
が引上げられたからと言
つて
、これを償うには足らないものだと私は思う。從
つて
検査を
嚴重
にして、消費者にいい米を与える。農民はそれ以外の要素、過重な
供出
だとか、非常に不当な、安い
米価
というようなものを押しつけなければ、農民自体、やはり粒のそろ
つた
、優秀な一等米を出したいのが、農民心理なのです。そういう面の施策を講ぜずにとにかく
戰争中
から平時に還元しておるのだからとい
つて
、ただ検査の面で強制して来るということは、私は不当だと思う。從
つて
そういうような
関係
のものを、まだ
米価
がきま
つて
おりませんから、ここで特に問題にしなければいかぬと思う。そういう点を私は当然考慮されなければならないと思う。從
つて
検査を
嚴重
にした形のものを消費者に配給するときには、どういうように差等をつけて配給するつもりであるか、その点
食糧
部長から伺いたいと思う。
須賀賢二
68
○
須賀説明員
ただいまお説のように、
供出
の面につきましては、一等から四等までの等級別に買
つて
おりまして、配給の面では、これを一本に配給をしておるということでございますが、これは現在のような
程度
の米の操作
状況
では、配給の面にまで各等級別に等級をつけて参るといいますことは、なかなか言うべくしてむずかしいことでございまして、まだ今の段階で米の配給
価格
そのものに等級をつけて参るということは、私は立法上むずかしいと考えております。それで配給面では一本でや
つて
おりますが、これは
価格
計算の過程におきまして、その点を十分に織り込んでや
つて
おるわけでございまして、実際に
米価
の発表の場合等におきまして、かりに四千四百五円なら四千四百五円というものが出ます場合は、それは御
承知
のように、三等の
価格
を一応基準として発表をいたしておるだけでございます。実際に農家に拂われます
価格
というものは、一、二等の場合は、その
価格
差だけ高いものを拂
つて
おりますし、四等のものにつきましては、従来より
価格
差だけを減らしたものを
支拂
つて
おるわけでございます。それを全部プールいたしまして、先ほどの中間経費等を織り込みまして、消費者
価格
の決定をいたしておるわけでございまして、各等級別に消費者
価格
をきめて行くというような、こまかい操作までできますれば、お説のように買入れの方と配給の方と、そこがりくつの上で非常にマッチして行くわけでございますが、現在ではそこまでどうしても行きかねますので、一応プール計算という形をと
つて
おります。しかしその
積算
の
基礎
は、ただいま申し上げましたように、各等級別の割合等を見てや
つて
おりますので、その
積算
の多い少いによ
つて
、消費者に不利を与えるというようなことはいたさないように、十分
注意
をしてや
つて
おるつもりでございます。
田中織之進
69
○田中(織)
委員
実際配給の操作の面から見て、消費者について等級をはつきりさせることが困難だという
事情
は、わからないことはありませんが、それでいて、なおかつ農民には、従来よりもそういう等級の問題をやかましく言
つて
来る。しかもそのことは同時に、農民の
收入
の減という面に大きく響いて来るということになりますれば、私はやはり片手落ちだと思う。ことに先ほど主計課長から御
説明
がありましたように、生産者
価格
と消費者
価格
との間の開きに、
食糧
行政
に携わる政府
職員
の人件費までが織り込まれているじやないですか。今日低い
米価
を農民に押しつけておきながら、政府機関の
行政
費の
費用
を
食糧
を生産する—率直に言うなら、消費者というよりも、むしろ生産農民にそういう
行政
費を押しつけておることじやないですか。農民は減税されておりますか。免税されておりますか。実質的な勤労所得的な性格を持
つた
農民の所得に対して、営業所得と同じ課税をや
つて
いるじやないですか。しかもなお、こうした形において生産者
価格
と消費者
価格
との中に
食糧
行政
に携わる政府
職員
の人件費までおつかぶせて来ておるじやないか。今後の問題としてこの点については、
行政
費は
行政
費として、農民も負担しておる税金の面から出して、生産者
価格
の面からぼくははずしてもらいたいと思うのですが、その点はどうですか。
須賀賢二
70
○
須賀説明員
食糧管理特別会計
の人件費を生産者
価格
の中に織り込んでおります点につきましての御
指摘
でございますが、これは
食管会計
が独立採算制をとりますようにな
つて
から、そういう建前がとられましたわけでありまして、建前といたしましては、税で負担をしていただくか、消費者
価格
の中へ織り込むという問題でありますが、確かに御
指摘
のように消費者
価格
の中へ織り込んで行くという事柄の合理性というか、それらの点については私
ども
としましても、これは十分検討をすべき問題であると思います。ただ現在の建前が独立採算で、独立採算制のものは、人件費も全部
特別会計
の中でまかなうというような形にな
つて
おります
関係
上、やむを得ずこうな
つて
おります。これは私
ども
としては十分研究しなければいけない問題であると考えております。
本間俊一
71
○
本間委員長
ちよ
つと私尋ねておきたいのですが、二十三年度の産米がかんしよの
関係
や、
超過供出
及び早場米の
関係
で、見込み
数量
よりもよけい出たような
実情
等もあ
つて
、実際上大分
赤字
が出ているのですが、その
赤字
は二十三年度の
決算
で処理せられておるのか、それともまた二十四年度で処理しておられるのか、どういうふうに処理しておられるか、その点を
ちよ
つとお尋ねしておきたいと思います。
金城順隆
72
○
金城説明員
二十三年度の
決算
書を提出いたします中に、二十三年度中に起きた
赤字
というものが約百二十四億あが
つて
おるわけでございますが、これは
赤字
として一応二十三年度からそのまま二十四年度へ繰越して来ておりますので、この
赤字
の処理につきましては二十四年度中に処理されるものと思います。もつとも今百二十四億と申し上げましたのは、二十三年度のうちだけの
決算
でありますので、二十二年度から繰越されております黒字が六十億ほどありますので、それを差引きますと、二十三年度末の
決算
としましては、約六十億あるわけでございまして、これがそのまま二十四年度に移されておるという形にな
つて
おります。
本間俊一
73
○
本間委員長
それから今度の
補正予算
の
関係
な
ども
あ
つて
、
米価
の値上りとか、
超過供出
の
数量
などによ
つて
、この
会計
の方に見込み
予算
よりも増減が出て来るわけですが、こういう事態はありませんか。特にかんしよなどで二十三年度も辞退をして配給を受けない者が
相当
あ
つたの
だが、二十四年度もやはりそういう事態が一応あるのではないかというふうに予想せられるのであります。そこでいもな
ども
切ぼしなどの
関係
もあ
つて
、営団で
相当
手持が多いので、これをどうしても処理しなければならぬという
事情
が起る。その
関係
で澱粉の方の
工場
でありますとか、あるいは焼酎をつく
つて
おるようなところへ、勢いできるだけ早く売りさばかなければならぬという必要が起るわけです。ところが加工をや
つて
おる方で、やはり引合う値段でないとその品物を引取らないという
関係
で、勢い値をたたかれて安くなる。しかし
数量
は
相当
滯貨していますから、片方においては処理しなければいかぬというので、安く売り渡す
関係
から
赤字
が出て来るようなことがないかどうか。この点は、どうですか。
須賀賢二
74
○
須賀説明員
今年のかんしよの
状況
についてのお尋ねでございますが、今年のかんしよは総体的に申し上げますと、昨年当時と比較いたしまして、これは旱魃その他が影響をしたものと考えるのでありますが、一部の地区を除きましては作柄があまりよろしくございません。大体昨年度の二割
程度
の減收ということに客観的には見ておるようでございますが、そういうような
関係
もありまして、特に加工方面におきまして原料があふれて困るというような事態は出ておりません。特に関東地区等の澱粉
工場
等では、むしろ原料待ちのようなかつこうにな
つて
おりまして、
工場
が品物を引取りますためにいろいろトラブルを起しましてその面から値段もたたかれるというようなことは現在ほとんど起きておりません。それから配給辞退でありますが、
一般
主食用の配給の面につきましても、去年のかんしよ等に比較いたしますと、消費者の引取りが非常によろしいのであります。去年のかんしよのような現象はほとんど起きておりません。こつちのかんしよについてはそういう面で不測の
赤字
を出すというようなことは、まずないのではないかというふうに考えております。
田中織之進
75
○田中(織)
委員
ちよ
つと関連して……これはむしろ農政局長から御答弁を願わなければならぬかと思うのですが、いもに関連した問題で私伺
つて
おきたいと思います。御
承知
のように本年政府では、いもの貯蔵のために例のキュアリング
倉庫
を全国で三百箇所設立を慫慂して、実は私の村にも一箇所設置せられて
倉庫
が完成したのでありますが、年三万貰の貯蔵をやるわけであります。これがいもに対する統制撤廃の問題と関連いたしまして、非常に大きな問題を実は投げかけておるわけでございます。ことにこれは当初食管の特別余計で立ててくれる、こういうことであ
つた
が、その後はとにかく融資に切りかえる、しかもその融資の問題、これは見返り
資金
の問題だろうと思いますが、それもその後
事情
がかわ
つて
来ておる。さらにすでにこうした形において設立したものの、あとのいもの統制がどうなるかということによ
つて
、せつかく農民が農業協同組合で設立したのでありますが、私
ども
はこの維持の問題についても非常に悩んでおるわけです。ことに電力は十五キロいるわけでありますが、いもの三万貫の貯蔵が行われるといたしまして、半年は大体この電力の使用が行われますけれ
ども
、あとの半
年間
というものは十五キロの電力の維持費だけでもこれは
相当
の負担だと思うのですが、この点については
食糧
庁当局としてこれの対策を何かお考えにな
つて
おるか。もちろん加工方面の問題も今
食糧
部長からも
工場
の方では原料待ちのような形にな
つて
おる。こういうことを申されましたが、これをたとえば澱粉
工場
その他
食糧
庁の
関係
において、このキュアリング
倉庫
を設置建設したものをいかに維持して行くかというような面を当然考えてやらなければならぬと思うのでありますが、その点について
食糧
庁としてお考えにな
つて
おる点がございましたらお答えを願いたいと思います。
須賀賢二
76
○
須賀説明員
キュアリングの問題につきましては、御
指摘
がありましたように、当初の方針からだんだんいろいろとかわ
つて
参りまして、最後にはいもの統制そのものについていろいろ異論が起きることにな
つて
参りましたので、私
ども
が当初に計画しておりました当時と非常に
状況
がかわ
つた
ことは申し上げるまでもないのであります。しかし政府が慫慂をいたして建設をいたしたものでございましてその善後
措置
については、政府としても十分
責任
を持
つて
努力して参らなければならぬと思
つて
おります。さしあたり今年建設をいたしまして、今年の秋にキュアリングの仕事をいたしますものにつきましては、これは来年の三月、四月に現物を出すわけでありますが、これは
一定
の加算額をきめまして初年度の採算としては十分採算がとれるように考えております。ただ来年の秋以降がどういうことにな
つて
行くかということが一番問題でありますが、これはかんしよの総合対策としていろいろな面から考えて行かなければならないのであります。当然生かんしよを貯蔵して持ち越して行くというような形も織り込んで行かなければならぬわけでありますから、今確実にどういう操作でどういう
価格
等の裏づけでや
つて
参るかということまでは申し上げられないのでありますが、とにかく政府として慫慂をしてつくりました仕事でありますので、今後の扱いにつきましては、私
ども
としても十分努力をして参りたいと考えております。
本間俊一
77
○
本間委員長
次会は十六日午前十時から商工省
関係
の
審議
を行います。 それでは本日はこれで散会いたします。 午後零時四十一分散会