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渡邊政府委員 価格調整公団は過去におきまして功罪いろいろあろうと
思つておりますが、とにかく
価格調整の上におきまして、相当の
役割はして来たと
思つております。しかしその後ドツジ・ラインによる予算施行により、
価格調整公団のやるべき
役割もかなり変化してきておることはわれわれも
考えております。従いまして明年度以降にぜひ残らなければならないと思われる
役割は、まだ銑鉄、鋼材について
価格調整補助金を必要とするのじやないかということをわれわれは
考えておるし、また予算にも一応要求してありますが、この線はまだ当分残らなければならないであろうと
考えます。あるいは石油の
運賃プールの問題、これはいろいろな要請がありますので、これも残らなければならぬであろうといつたように、幾つかの問題は残りますが、できるだけはずして行く
方向に進んで行きたい。たとえばセメントのような問題にしましても、まだ多少新しい事実でちよつとどうかと思われるような点もありますが、原則としてはセメントなんかもはずしてしま
つてよいのじやないか、時期としましては明年三月ごろまでを期しておりますが、そういうふうにいたしましてできるだけはずして、
数量を整理して行くことを第一段に
考えております。
それから第一段としましては、残ります
品物につきましても、従来のような買取り売りもどしの
制度はできるだけやめまして、
差金決済によ
つてこれを処理して行く。従いまして今まで御批判を受けました
価格調整だ
公団の
金融的な
役割は、できるだけ整備過程に織り込んで行くということを
考えております。なお
価格統制全体について
考えて参りますと、御
承知のようにローガン構造の話もでておりますし、現在としましては受給
関係が一応均衡化しまして、
統制価格の
制度をはずしましても、そうむちやな値上りをする心配のないものにつきましては、これを順次はずして行く
方向に
考えておりますが、ロ—ガン構造が実現して参りますと、現在でこそまだ非常に供給が少い、輸入が少い、そのためにやみ価が相当高いといわれておりますが、たとえばゴムのようなものにいたしましても、明年以降になりますと相当多量の輸入が期待できる。そうなれば、現在まだやみ価がかなり高いゴムたびのようなものにしても、
統制をはずしてもさして
弊害はないのではないか、こういうようなことも
考えられます。ローガン構造は従来
考えておりました
統制廃止の
方向に、さらに一段の拍車がかけられるものと
思つております。ただその場合におきましても、これは
物価庁でやる必要があるかどうか。これは別の問題にしても、たとえば鉄道
運賃の問題、電力料金の問題といつたいわゆる独占
価格的なものは
政府の認証が必要であろう。これはいいとして、あとどの程度のものが
価格統制の対象として残
つて来るか、われわれとしては不必要なものは順次これをはずして行く。そうしますと国際
価格とのさや寄せの問題も、そこに需給
関係からしましておのずから出て来るのではないか。過程的はにまだ内需
価格と国際
価格と
プールするような問題も多少残
つておりますが、いずれかにさや寄せして行く問題も起きて来ようと
思つております。