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1949-12-02 第6回国会 衆議院 議院運営委員会 第24号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十四年十二月二日(金曜日)     午後零時八分開議  出席委員    委員長 大村 清一君    理事 石田 博英君 理事 今村 忠助君    理事 佐々木秀世君 理事 福永 健司君    理事 椎熊 三郎君 理事 坪川 信三君       江崎 真澄君    大橋 武夫君       岡延右エ門君    岡西 明貞君       倉石 忠雄君    田中  元君       田渕 光一君    塚原 俊郎君       福永 一臣君    田中織之進君       松井 政吉君    園田  直君       長谷川四郎君    伊藤 憲一君       寺本  齋君    竹山祐太郎君       中村 寅太君    岡田 春夫君  委員外出席者         議     長 幣原喜重郎君         副  議  長 岩本 信行君         海外同胞引揚に         関する特別委員         長       中山 マサ君         考査特別委員長 鍛冶 良作君         議     員 砂間 一良君         議     員 林  百郎君         議     員 中垣 國男君         議     員 石野 久男君         議     員 浦口 鉄男君         議     員 世耕 弘一君         事 務 総 長 大池  眞君 十二月二日  委員土橋一吉君辞任につき、その補欠として伊  藤憲一君が議長の指名で委員に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  緊急質問取扱いに関する件  湯川博士に対する感謝決議に関する件  本日の本会議議事に関する件     —————————————
  2. 大村清一

    大村委員長 これより開会いたします。  本日の議事について事務総長より御説明を願います。
  3. 大池眞

    大池事務総長 本日の議事のことを御相談願いたいと思います。  ただいまのところでは、きのうの在外同胞引揚促進に関する決議案と、日結第二の図書館運営委員長審査の結果報告と、二つ残つております。日結第一については共産党から中山委員長審査状況についてちよつと尋ねたいということであります。そのあとに上げていただきたいと思いますのは人事官弾劾法律案が参議院を通りましたので、先日ここでおきめ願いました人事官訴追手続規定案を上げていただきたいと思います。これはごく簡単で満場一致のものです。それ以外に今農林委員会にかかつております油糧配給公団法の一部改正と、肥料配給公団令の一部改正、この二つの案が上りましたので、これを緊急上程方をお願いしたいと思います。この両案については社会党民九、共産党、新政治協議会、この四派は御反対のようであります。従つて上げる場合に討論がございますれば、それをお聞かせ願いたいと思います。議事日程法律案等に関する大体の順序はこれだけでありますが、これ以外にまだ緊急質問が三件出ておりますので、その取扱い方をおきめ願いたいと思います。  それからちよう考査委員長がおられますが、考査委員長から委員会の結果報告を明日いたしたい。それにつけ加えて湯川博士感謝決議を、衆議院としてしてもらいたいという御希望があるようであります。これはきようきめていただくというわけではありませんが、明日の問題ですから、この際ちよつとお伺いいたしたいと思います。
  4. 鍛冶良作

    鍛冶考査委員長 御報告いたします。委員会湯川博士表彰方を調査いたしまして、一昨日参考人意見を聴取いたしました結果、委員一同異議なくこの表彰方を決定することに内定いたしました。従いまして今月十日にほんとうの表彰授輿があるそうでありますので、でき得るものならその前に衆議院として表彰するのがよかろう。こういうことで、ぜひとも明日やつていただきたいと思います。それについてはまず明日調査の結果を私から報告いたしまして、その報告の中に、日本国栄誉を輝かしてもらつたものであるから、日本国民として感謝してしかるべきものだと思う。ついては衆議院国民代表として感謝決議をお願いしたい。こういうことをお願いするつもりであります。それにちなんで、そのあと感謝決議をお願いした方がよかろう。これは前から話しておりまして、委員会としては各党とも全部異論がないので、衆議院各派代表者提案として決議案を出していただくようにお願いしたいと思つております。
  5. 大池眞

    大池事務総長 それに関連して湯川博士表彰問題は、これは衆議院表彰権があるわけではありませんので、委員会として表彰を決定いたしますれば、表彰方の問題については内閣その他に申入れがあると思います。衆議院としては表彰を別として、国民代表として湯川博士感謝決議をしてもらいたい。こういうお話でありますので、この決議をすることがよいということになりますれば、一応感謝決議内容等をも、今日中、もしくは明日に間に合うようにその手続を進めなければなりません。従つて大体感謝決議をすることがいいか悪いか、ここでおきめ願つて、もしいいということになれば、決議案も簡単なものが用意されておるようでありますから……     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 大池眞

    大池事務総長 それでは大体考査委員会の方で、考えておられる案でありますが、字句等については多少修正がありますればあらためてお願いを申し上げます。  理学博士湯川秀樹君に対する感謝決議案  衆議院は、世界最高国際文化賞である一九四九年度のノーベル賞受賞者として、日本最初栄誉を獲得した理論物理学者湯川秀樹理学博士の功績に対し院議をもつて感謝の意を表する。   右決議する。  こういう大体の案文の内容であります、いずれこの取扱いについては、だれが趣旨弁明をして、どうするということは、明日おきめを願いたいと思います。大体の案の内容はこの程度でよろしうございましようか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 大池眞

    大池事務総長 それではあと二、三の字句修正等については委員長事務局の方で御相談いたします。  それから運営委員会で、本日の議事取扱い上、おきめ願いたいと思いますことは、緊急質問が三件出ております。従つてこの緊急質問三件のうちで、取扱うものがあれば取扱い方をきめていただきたいと思います。それは時局に関する緊急質問——内容等はいずれ提案者の方から御説明があると思いますが、これは山崎猛さんがやられます。それから講和会議に対する内閣態度ついての緊急質問、これは野坂參三さん。第三番目が外国航路進出及び二A刑改装促進に関する緊急質問、これは岡田勢一さんであります。この三件の緊急質問提出がありますので、この三件について取扱い方をおきめ願いたいと思います。
  8. 松井政吉

    松井(政)委員 緊急質問は御承知通り、この前から原則をやかましく言われまして、これまでの緊急質問は、大半本国会ではお取上げにならないものが多かつた。そこで本日出て来た問題でありますが、時局に関する緊急質問、これは内容はわかりませんが、こういうものが緊急質問の三原則にあてはまる内容であるかどうか、一ぺん提案者弁明を聞かないとわれわれその取扱い方を協議するわけに行かないと思います。
  9. 倉石忠雄

    倉石委員 これは時局に関する緊急質問というので、まことに内容が漠然としているようですけれども、今まで講和会議及びそれに向つて行くべき国内態勢について、国会内において非常に重要な質疑が行われたことは御承知通りであります。しかしそれについての質疑が、党派によつていろいろねらいどころもかわつておりましようし、従つて答弁も断片的に行われておつて、これを聞く方の者にとつては非常に誤解を生じやすい点も多々あつたわけであります。そこで私どもとしては、責任ある政府統一した答弁を得たいということが議に上りまして、この緊急質問を出したわけであります。
  10. 松井政吉

    松井(政)委員 そうすると時局に関する緊急質問は、主たる問題は講和会議の問題と了解してよろしゆうございますか。
  11. 倉石忠雄

    倉石委員 それと国内態勢の整備に対する政府考え方です。
  12. 松井政吉

    松井(政)委員 これは石田君でないけれども、まことに異なことを聞くものだ。前に総理大臣から講和会議に対する食い違つた答弁を得た。講和会議に対しては各党はいろいろな考え方を持つておる。それで四党から講和会議に対する緊急質問が出たら與党の君たちは、緊急質問原則からはずれるということで、たしか速記録を見ればわかると思いますが、最後には採決行つてまでこれをけつたではないか、そうして今度はいろいろ意見の不統一があるから、最後質問をしてその点を明らかにしなければならぬという内容ならば、われわれは断じて了承することはできない。国民誤解と疑惑を持たせることがいけないというなら、総理大臣みずから発言を求めてやるべきである。国会答弁において意見の不統一があつたから、それをまとめるために時局に関して緊急質問を急しなければならぬというようなことは、われわれは了解に苦しむ。これは昔からずつとしきたりのある議会運営に悪例を残すものだと思う。もつと明確に内容説明していただきたい。
  13. 倉石忠雄

    倉石委員 私の言棄が足りなくて徹底しなかつたようですけれども、私どは政府の意向がいろいろ伝えられておることを、ここで統一するために、與党の名において質問をして、総理大臣答弁させようというようなことを考えておるのでなく、外部にも重要な影響を與える総理答弁が、われわれが読んでみてもさらに理解しかねる点もあるので、この議会中にそういう点を明らかにする意味において、この緊急質問を出したいのであります。
  14. 松井政吉

    松井(政)委員 そこであなたの方が、講和問題を中心として、時局に関するという名前で質問することになるなら、前に各党講和会議は重大であるからということで、いろいろな立場から緊急質問の通告があつたわけであります。これをやはり生かしてもらつて講和会議に関する緊急質問をやるなら、やはり各会派から全部質問をして、それに対して政府の所信を説明するという方法が、一番合理的扱い方である。前の各党緊急質問は全部だめにしておいて、與党だけやるということは、国会運営上、どうしてもおかしい。
  15. 石田博英

    石田(博)委員 松井君御指摘のように、前にも講和会議のことに関していろいろの緊急質問が出ております。それについては外務委員会を拡充することでもあり、それらの委員会において詳細に議論された方がよかろうという見解もあつて採決で中止になつたことは事実であります。その後国会審議状況を見ると、そういう方針によつて外務委員会においても審議され、あるいは予算委員会においても議論されておりましたが、その間における政府答弁が断片的であつて、こういう重大問題についてのはつきりした日本政府態度結論をつけておく必要が出て参りました。言いかえますならば、問題の重要性にかんがみて、この議会中にいろいろの形でされた答弁をここで確認をしておく必要がある。こういう目的一つ。さらに会期がきよう、あすで切れる。それで早く確認をしておかなければならぬ。そういう見地から提出したのであります。あなたの方は、與党からということですが、今野坂參三さんからも講和会議に関する緊急質問が出ております。それを取扱つて、この際これらの問題についての一箇月半にわたる国会の論議に対して、政府答弁統一して確認する必要があろうと思うのであります。
  16. 松井政吉

    松井(政)委員 今の石田君のお話では確認する必要があるということでありますが、この国会においてなされた講和会議に対する総理大臣答弁、あるいはそれに対する食い違い取消し等、いろいろ起つたことは御承知通りであります。そこで議会最終段階でそういう国会を通じてのいろいろな事柄について、確認をして行きたいという点は、民主自由党だけでなく、各派一緒だと思う。もし政府が本国会における講和会議、外交問題に対する答弁統一したいというのなら、政府みずから発言を求めて、国会を通していろいろの食い違いを明らかにしたらいいと思う。この問題について各党とも緊急質問をやるということを、この運営委員会できめるなら、私の方も了解するにやぶさかでない。
  17. 園田直

    園田委員 まことに大胆なる與党のへりくつを聞いて唖然とした。この前こういう緊急質問が出た場合、運営委員会において與党側委員が、まことに神変ふかしぎな発言をしたことは、皆さん御承知通りであります。それはありとあらゆる場合において、明細的確に緊急質問原則を定義してあるのを、さらに確認する必要がないという民主自由党意見であつた。しかるに数日を経ない今日、こういう緊急質問を出されるということは、ただただ唖然たらざるを得ない。いま與党からこういう問題を出されることはわれわれ断じて承服できません。與党として確認をしておく必要があるから、與党側質問に対して、たどたどしい外務大臣答弁を援護しながらやるというのなら別です。以上私の見解を申し述べておきます。
  18. 林百郎

    ○林百郎君 先ほどから伺いますと、講和会議の問題は非常に重大である。それに対する答弁が断片的であるから統一する。この二つ目的のためのようであります。講和会議の問題が重大であるというなら、民自党からの緊急質問が重要で、前から出ている各党からの緊急質問が重要でないということは、矛盾もはなはだしいと思う。もう一つ答弁が断片的であるということは、各党各党立場質問されるから答弁統一されるはずがない。各党立場において単独講和か、前面講和か、あるいは軍事協定か、それとも永世中立か、集団保障か、各党それぞれの見方がある。こういう多面的重要な問題を、単に民自党立場から山崎さんが質問して、これに対する一方的答弁では、この重要問題の取扱いについてわれわれ納得できない。ことにやおちよ質問で、この重要問題に最終的結論をつけるということは、われわれ承知できない。そういう意味で、われわれはもう一度講和会議に対する緊急質問を白紙に返して、各党の従来の質疑を生かすかどうか。もう一度考え直してくれるなら別ですが、山崎氏だけに講和会議質問を許すということは断じて承服できない。
  19. 倉石忠雄

    倉石委員 それでは暫時休憩を願います。
  20. 大村清一

    大村委員長 それでは暫時休憩いたします。     午後一時休憩      ————◇—————    午後一時三十七七分開議
  21. 大村清一

    大村委員長 休憩前に引続き会議を開きます。
  22. 石田博英

    石田(博)委員 いろいろ緊急質問の件について御議論があつたのでありますが、私どもの方では考慮の結果撤回をいたしました。
  23. 松井政吉

    松井(政)委員 私の方も田中君が先ほど申し上げましたが、やはり通常国会質問で十分やる方がよかろうということで、撤回することに決定いたしました。
  24. 林百郎

    ○林(百)委員 私の方も各党各派でやるならやる、やめるならやめるというように、行動を一致したいと思いますから……
  25. 石田博英

    石田(博)委員 緊急質問は、一切を含めて撤回されたものと見てよろしゆうございますか。
  26. 石野久男

    石野久男君 岡田さんの分は保留いたします。
  27. 大村清一

    大村委員長 岡田さんの分は保留でさしつかえありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  28. 大池眞

    大池事務総長 それでは緊急質問はこれで済ませまして、大体各派の方でも御了承かと思いますが、現在副食券がいるわけです。ところが実際あれが行われていないので、副食券撤廃法律案民自党並びに民十から共同提案として出ております。これは本日了解を得てきわめて簡単なものですから、委員会審査を省略して本日上程してもらいたいということですが、いかがですか。
  29. 田中織之進

    田中(織)委員 議場内交渉でやりましよう。     —————————————
  30. 大村清一

    大村委員長 決議案はあしたに延期いたします。  それではこの際来国会のことについてアウト・ラインでもお話をしていただきたいと思います。
  31. 石田博英

    石田(博)委員 これは私から申し上げる筋ではないと思いますが、政府と連絡いたしました見通しについて御報告を申し上げます。  通常国会提出さるベき昭和二十五年度予算案は、十四日ごろまでに提出の見込みであるそうであります。従つてその直後には施政方針演説並びに財政演説を行いたい希望であります。そこで来国会運営についての私の意見をこの際お許しを得て申し上げてみたいと存じます。  四日は御承知のごとく召集日で、即日成立をしなければなりませんが、今第六国会もこう長く続いて疲れたことでもありますので、予算案提出の時期等を勘案して、五日から十二日ごろまで自然休会の形をとつて参りまして、十三日に開会式をやつていただいて、その日か次の日——大体その日の予定でありますが、予算案提出し、十四日に施政方針演説並びに財政演説をやつて、十五日はそれに対する質疑の準備と、同時に、もしも一日の食い違いでも生じて来た場合に困るので、一日休んで、十六、七日と質疑をやり、十八日は日曜日でありますので、十九、二十日と質疑を継続して、そうして一応目途がついたところで、二十一日か二十二日ごろから年末年始の休暇に入つて、そうして一月二十二日は日曜日でありますので、二十三日ごろ再開というように運んだらいかがかという私案を持つておりますが、御意見を伺いたいと思います。
  32. 田中織之進

    田中(織)委員 四日には人事院の給與に関する勧告国会に対してなされることと聞いておりますので、その場合には四日の運営委員会において、この勧告に対する国会側態度を協議していただきたいと思います。
  33. 石田博英

    石田(博)委員 そういう事態が生じた場合には、協議できるようにしたいと思いますが、もちろん勧告を見まして政府態度を決定しても、すぐ間に合いませんので、それから一日おいた方がいいと思います。いずれそのとき運営委員会で協議することに異議ありません。
  34. 大村清一

    大村委員長 ただいま石田委員意見は本日はお開き願いまして、また次の運営委員会に御相談願います。
  35. 竹山祐太郎

    竹山委員 私の方は海運関係代表みたいな質問ですから、ごく簡単にひとつやらしていただきたいと思います。
  36. 石田博英

    石田(博)委員 わが党の海運関係の議員からもそういう御希望があることは承知しておりますが、今度は会期も切迫しておるときでありますから、法律案を一応上げてからにされてはどうですか。きよう委員会審議を終了して、緊急上程を願わなければならないものがあるので、そういうものが終了したあと場内交渉でもつてやることにしていただきたいと思います。
  37. 大村清一

    大村委員長 それではただいまの問題は場内交渉でやることに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  38. 大村清一

    大村委員長 それではそのように決します。
  39. 石田博英

    石田(博)委員 ばか念を押しておしかりを受けるかもしれませんが、本日日程に上つていなくとも、委員会審議を終了して本会に間に合うものは、場内交渉で逐次緊急上程をすることにお願いいたします。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  40. 林百郎

    ○林(百)委員 もし討論があつたら場内交渉でお願いいたします。
  41. 大村清一

    大村委員長 石田君の提議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  42. 大村清一

    大村委員長 それではそのように決します。      —————・—————
  43. 今村忠助

    今村(忠)委員 本国会は明日で終るわけでありますが、議院会館の部屋を割当てられた方から、議院会館の給仕その他の人たちに心付をまとめて上げたいと思いますので、一室について二百ずついただくことに、本日世話人会で決定いたしましたから、各党でひとつまとめ願いたいと思います。一国会二百円ずつということに決定しました。
  44. 大村清一

    大村委員長 これにて散会いたします。     午後一時四十九分散会