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1949-11-17 第6回国会 衆議院 議院運営委員会 第12号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十四年十一月十七日(木曜日) 午前十一時四十分
開議
出席委員
委員長
大村
清一君
理事
石田
博英君
理事
今村 忠助君
理事
佐々木秀世
君
理事
福永
健司君
理事
山本 猛夫君
理事
土井 直作君
理事
椎熊
三郎君
理事
神山
茂夫君
理事
坪川 信三君
江崎
真澄君 大石 武一君 大橋 武夫君
岡延右エ門
君 岡西 明貞君
倉石
忠雄君 田中 元君 田渕 光一君 塚原 俊郎君
福永
一臣君
淺沼稻次郎
君 松井 政吉君 土橋 一吉君 寺本 齋君
竹山祐太郎
君 玉井 祐吉君 中野
四郎
君
委員外
の
出席者
議 長
幣原喜重郎
君 副 議 長 岩本 信行君 議 員
田嶋
好文
君 議 員 林 百郎君 議 員 中村
寅太
君 議 員 石野 久男君 議 員 佐竹
晴記
君 議 員 浦口 鉄男君 事 務 総 長
大池
眞君
衆議院参事
西澤哲四郎
君
—————————————
本日の
会議
に付した
事件
委員派遣承認申請
に関する件
公聽会開会承認要求
に関する件 本日の本
会議
に関する件
—————————————
大村清一
1
○
大村委員長
これより
会議
を開きます。
法務委員会
の
委員派遣承認申請
の件について
議長
から
諮問
があります。まず
事務総長
から御
説明
を願います。それから
法務委員会
の方から
会期切迫
の折でもありますので、特に
委員
を
派遣
しなければならない
理由
について御
説明
を承りたいと思います。まず
事務総長
からお願いいたします。
大池眞
2
○
大池事務総長
十一月七日付にな
つて
おりますが、
法務委員長
の方から
武生
の
裁判所
及び検察庁の
怪火事件調査
のために
田嶋好文
君、田万
廣文
君、
大西正男
君の三名を、七日間にわた
つて
調査
のために
派遣
をいたしたいという
申出
がありますので、いかが
取扱い
ますか。日はここで御
許可
になり次第、日程をつくりたいと
言つて
おります。
大村清一
3
○
大村委員長
それでは
法務委員長代理田嶋理事
の御
説明
を願います。
田嶋好文
4
○
田嶋好文
君 私から
説明
いたします。この
武生
市の
怪火
というのは、
昭和
二十四年の九月二十日に、
裁判所
が何者かの手によ
つて
焼かれてしま
つた
。こういう
事件
なのであります。この
事件
につきましては
新聞
で
報道
されております
よう
に、現在
検察機関
の発動となりまして、検挙されております。いずれ
裁判
にかかることでございますから、私
たち
はこの
事件
の
内容
とか、その
裁判
の運行に対する問題とは離しました
意味
においての
調査
を
目的
としておるのであります。そもそもこの
武生
に起りました
怪火事件
というのは、
新聞紙上
の
報道
その他の情報を総合いたして見ますと、よ
つて
来るところの原因が深いのでありまして、おそらくこの
怪火
の後には、
警察
の
綱紀弛緩
、
検察当局
の
綱紀弛緩
という大きな問題がはらまれていたと
考え
られているのであります。なおこの
怪火
前に
裁判所
において八冊の記録が紛失をいたしております。それらを総合いたして見ますと、
警察
、
検祭
ばかりではなくして、
裁判所
においても相当にその
事件処理
におきまして、
綱紀
の
弛緩
が見られるでありまして、これらの点を追究することが私
たち
の
調査
の
目的
であります。なおこの期間の点でありますが、これは
向う
へ参りまして、そうした
意味
の
調査
の
関係
上、五十名になんなんとするたくさんの証人を調べなければならぬことにな
つて
おります。従いまして三日、四日という
よう
な短期間では参りま
せん
ので、特に
会期
中一週間をお願いしなければならないことにな
つたの
であります。なお
法務委員会
では、現在
法案
が四件提出されておりまして、いずれも
審議
は修了いたしました。
あと
の
法案
の提出を待
つて
おる
よう
な状態でございますので、
委員
の
派遣
によ
つて委員会
の活動が渋滞を来すという
よう
なことはないわけであります。よろしくお願いいたします。
石田博英
5
○
石田
(博)
委員
この
事件
については、ただいま
田嶋
君から御
説明
がありましたが、
新聞社関係
も非常に関心を持
つて
、この
調査団
の一行には
各社
み
なつ
いて行くという
よう
な話でほかはどうか知りま
せん
が、私
ども
のところには、そういう
事情
を見た
記者
も
言つて
来ておる
事情
があります。ただこの
委員会
のこの種の
申請
の
取扱い
をする基準としては、
会期
中はなるべく行かないという
建前
であ
つた
と思う。時期その他についてはこの
運営委員会
の今までと
つて
来た原則を動かさない
範囲
において、
議長
の
手元
で調整をしていただくということで、
承認
するのが適当であろうと思われるのであります。時期を狭めると同時に、
審議
に直接影響を及ぼさない
よう
に、
議長
のお
手元
でおとりはからいを願うということを前提として、
承認
をするということに御
決定
を願いたいと思います。
大村清一
6
○
大村委員長
ただいまの
法務委員会
の
委員派遣
の件につきましては、
石田
君から
発言
のありました
通り
、
議長
において適当に御処置を願うという
條件付
でこれを
承認
すべきものと答申するに御
異議
ありま
せん
か。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
大村清一
7
○
大村委員長
御
異議
がなければさ
よう
に決しました。
—————————————
神山茂夫
8
○
神山委員
先ほど
事務総長
を通じて
総理
の
出席
を求めておいだのですが、昨日の本
会議
の
紛糾
の
責任
の一端は、やはり
総理
の動きにあると思います。き
よう
の時事新報の
報道
によりますと、これはI・N・Sの電報に載
つて
おるのでありますが、
総理
は昨日二時から三時にわた
つて
、アメリカの一
土木建築業者
と
外相官邸
において会
つて
おる。昨日ここで私
たち
が
事情
が
了解
できればということで、
官房長官
その他に釈明を求めました場合に、
渉外関係
の非常に機微に関する問題の
よう
に言われましたが、一
土木業者
と会うのに、
国会
の重要な職務をおろそかにしてしまうということが、昨日の問題を起す根拠だ
つた
と思います。しかも昨日の
参議院
の本
会議
において、
——
——
—————————————
軽々しく論じないでもらいたいというふうなことを
言つて
おります。これは單に
参議院
に
関係
するだけでなくして、昨日も問題になりました
国会無視
の思想の、最近の傾向の現われだと思うのです。これらを
考え
合せます場合に、私
たち
は当然昨日の
紛糾
の
責任
を持
つて
、
総理
みずからがここに
出席
して
はつ
きりと
了解
を求め、あるいは釈明される必要があるのではないか。そのことによ
つて
全体の
運営
をはかる、そこを私
たち
はあくまでも追求したいのであります。
大村清一
9
○
大村委員長
神山
君からお尋ねがございましたが、
総理
の
出席
の御
要求
は
事務局
の方から通知をいたしたのでありますが、ただいま
予算委員会
に
出席
中でありますから、この
要求
には応ぜられないということであります。
神山茂夫
10
○
神山委員
ただいま
予算委員会
は
野党派
全体が総退場をしたために、
総理
のからだはあいておると思います。ですからその
理由
は成立たない。
江崎真澄
11
○
江崎
(真)
委員
ただいま
神山
君から根拠薄弱な
新聞記事
を取上げて、一
土木業者
と
会つた
という
よう
な
お話
だが、私
ども
の記憶に間違いなければ、その
土建業者
と
見返り援助金
の問題で
会つた
。
日本再建
の問題について協議したという
よう
なことを伺
つて
おる。そういう片言をとらえまして、ただちに
総理
ここに出て来て釈明しろという
よう
な、こだわ
つた
ものの言い方をせられたのでは、ほんとうの
議論
にならないと思う。やはり一
土建業者
であろうと、
日本
の
再建
に関連する重大な問題であ
つた
かもしれないのです。
大村清一
12
○
大村委員長
この際
ちよ
つと申し上げますが、ただいまの問題は
議事進行
上の問題であると思いますが、これはいわばきのうの継続という
よう
な感がございますので、
次会
に処理したいと思います。
神山茂夫
13
○
神山委員
江崎
君は奇怪なことを言う。ぼくは
外国
の一
土建業者
と
言つた
。しかし
見返り資金
の使い方に関連しておるということを言えば、
内容
はどうかということの問題になる。出ないならば出ないと
はつ
きり
言つた方
がよい。
淺沼稻次郎
14
○
淺沼委員
これはやはりきのうの
総理
の言動が問題になるのである。私もけさの
新聞
を見て非常にふに落ちないのは、
参議院
で首相は
国会
、ことに—
——
——
——
——
—————————————
軽軽しくされることは遺憾であると
言つた
。—
——
——
ということは
参議院自体
の問題と思いますが、ことに
——
という言葉を使
つて
おる。これは
講和会議
に関することでありますから、いろいろ
議論
もあろうと思いますが。こういう
よう
なことで
議会
で
議論
することを、
行政府
の方が押える
よう
な形はおもしろくない。そういうことはどういうことになるのか聞きたいと
思つて
お
つた
。さらに加えて私はこの前
出席要求
をしておいてそれ以来
出席
されないのでありまするから、何かき
よう
返事があるかと
思つて
待
つて
お
つたの
であります。従いましてき
よう
出て来なければ、これもやむを得ないと思いますが、しかしやはり
議会
の
運営
ということになると、今問題の
中心
は、
政府側
が何だか
議会
を軽視するのじやないかという
よう
な印象を與えられておるときですから、
政府
の方も、何もぼくらがいじめるという
よう
なことでなくして、腹を割
つて
出て来る
よう
に、ごあつ
せん
を願いたいと思います。これは
委員長
ばかりではなく、
議長
においてもそういうふうにとりはから
つて
いたたきたいと思います。
神山茂夫
15
○
神山委員
私
たち
は
国会
の権威のために申し上げておるわけでありますから、どうぞごあつ
せん
を願
つて
出て来る
よう
にしてほしい。
倉石忠雄
16
○
倉石委員
運営委員会
に必要がある場合に
総理
に出てもらうということは、私
ども
はそのこと
自体
についてとやかく申すわけじやないが、今
新聞記事
などでそういうことをただそうということならば、
運営委員会
は適当な
委員会
ではない。ことに今言われた
よう
な
——
——
——
——
—————————————
ということは、
とりよう
によ
つて
は私
たち
も同じ
よう
に
考え
ておる。つまり
お互い
にそういう講和問題などについて、とやかくつまらない
議論
をされることがもしあるならば、それはまことに残念だ。大事な場合だから
お互い
に
注意
し
よう
という
意味
のことを言われたのであると思う。
淺沼稻次郎
17
○
淺沼委員
考え方
としてはこう考うべきである。それはやはり
行政府
が、幾らあなたのよな
考え
を持
つて
お
つて
も、
議会
の
行動
、
議院
の
行動
に対して説教がましいことをやるのはいかぬと思う。そのこと
自体
がいけないということになれば、
議員同士
あるいは
参議院
の
内部
において問題が起るべきであ
つて
、
行政府
なるものが、
議員
の
行動
に対してああしろ、こうしろと
注意
がましいことを言うべきじやないと思う。
倉石忠雄
18
○
倉石委員
吉田
という
衆議院議員
の
考え方
を
言つて
おるのであ
つて
、われわれも実はこの間最初の
外務委員会
であの問題が取上げられたときに、党内で自粛自戒すべきじやないという
意見
を出した人もある。とにかくわれわれの腹の底まで
外国
から見すかされる
よう
な、へたな
議論
はせぬ
よう
にし
よう
じやないか、これは当然われわれの考うべきことだと思う。
淺沼稻次郎
19
○
淺沼委員
それは
吉田代議士
が
参議院
においてやられるということは
おのす
から別だけれ
ども
、
衆議院議員
の
資格
において、
参議院
で
発言
するということはあり得ない。
倉石忠雄
20
○
倉石委員
それはそうであるが、その事柄でも
つて
対外的に悪影響をもたらすことは慎もうじやないか、これは皆さんも同感だろう。
淺沼稻次郎
21
○
淺沼委員
私の言うのは、こういうことを取上げてあげ足をとろうとかなんとかいうことをするために、来てもらいたいというのじやない。
議会運営
のためにわれわれは
総理大臣
に
出席
してもら
つて
、
お互い
に
政府
と立法府の
関係
において話合いをしたことは全然ないとは言えない。増田さんが出て来たこともけつこうです。ときには
吉田
さんが出て来て、こういう
考え
だということがあ
つて
もしかるべきじやないか。そういう
意味
で
言つて
おるのであ
つて
、こういうことのない
よう
に円滑にやるためには、
総理
に出て来てもら
つた
方がよい。案外あれはこうだということになれば、われわれは
了解
ということになろうと思う。
倉石忠雄
22
○
倉石委員
あげ足をとろうということもあるのだから……。
神山茂夫
23
○
神山委員
そう
言つて
はおかしいけれ
ども
、この前
幣原
君の問題のときに率直に話をされた。ぼく
たち
は話さえわかればよい。
吉田
君だ
つて
、今度の場合、きのうは済まなか
つた
と一言言えばよい。それを何とか君
たち
がはばむために、
牽強附会
の言を述べておるからおかしい。きのうの
参議院
の
発言
は
考え
よう
によ
つて
は
佐藤賢了
が黙れと
言つた
と同じ感じを與えるのだ。だからここへ出て来てあつさり話をした方がよい。
椎熊三郎
24
○
椎熊委員
旧
憲法時代
でもそういうことは言わない。
神山茂夫
25
○
神山委員
あつ
せん
してもら
つて
も、どうにもできないと言うならば、子供じやないからわかる。きのうの
よう
なことがあ
つて
はならぬから、ぼくは
言つて
るわけだ。君
たち
もやかましいことを
言つて
防ぐばかりが能じやないのだ。
—————————————
大村清一
26
○
大村委員長
それでは次に移ります。次に
大蔵委員会
の
公聽会開会承認要求
の件について
議長
の
諮問
があります。
事務総長
から御
説明
を願います。
大池眞
27
○
大池事務総長
大蔵委員会川野委員長
からの
公聽会
を開きたいという御
要求
であります。その
公聽会
を開きたいという議案は、
所得税法
の
臨時特例
に関する
法律案
、それと
物品税法
の一部改正、
織物消費税
の廃止、この三つの
法案
について
公聽会
を開きたいという御
要求
でございます。
大村清一
28
○
大村委員長
ただいまの
大蔵委員会
の
公聽会開会
の件は、
議長
においてこれを
承認
すべきものと答申するに御
異議
ありま
せん
か。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
大村清一
29
○
大村委員長
御
異議
がなければさ
よう
に決しました。
—————————————
大村清一
30
○
大村委員長
なお
事務総長
から
新聞記者
の取扱上の件で御協議を願うことがあるそうですから、御
説明
を願います。
大池眞
31
○
大池事務総長
院内
の
取材
の
新聞
として
許可
をしてもらいたいという御
要求
がいろいろ参
つて
おります。次の
通常国会
も控えております
関係
から、先日
岡田春夫
さんと、
米原
さんが御紹介になりまして、私の方へ正式に御
要求
にな
つて
来たのがございます。それは
民主団体新聞
の
共同編集会議
の
決定
といいますか、そういうものの
決定
をいたしました
申入書
を持
つて
要求
に
参つたの
であります。御
要求
の点は、この
民主団体新聞
に加盟しておるのは、現在二百六十五
新聞
あるそうであります。その御
要求
は、
民主団体機関
の
機関紙
の
記者
の使用する
記者室
と、
報道
諸
設備
をただちにつくれということと、
前記記者
の
出入り
を自由に認めてもらいたい、もし数を
制限
する場合等については、一応われわれと協議してや
つて
もらいたいという
意味
の御
要求
でありますこの御
要求
につきましては特に
向う
で申し加えてあります点は、最近
全国記者クラブ
のあり方というものについて、
関係方面
から
注意
のわくがあ
つて
、
取材
上の問題には、一切
記者クラブ
というものは関與しないところの社交的な集団として、再組織されておるはずである。
従つて
その後その趣旨を逸脱する
よう
なところもあ
つた
ために、再び
警告
があ
つた
そうであります。これは
インボデン少佐
からの御
警告
だそうでございます。そこで
新聞協会
の
編集委員会
というものが、これに対する対策を研究いたしまして、
具体案
をつく
つて関係方面
にすでに
了解
を得ておるそうであります。その
具体案
というものは、まず第一に
記者
の
会見
に関するもの、二には
記者室
に関するもの、三は
記者クラブ
の問題、四はこれらの点について問題が起りましたときの
苦情処理機関
、この四
項目
をこしらえまして、それに対する
一定
の方針を立てて、その
徹底方
をはか
つて
おる。現在そういうことだそうでございます。それに対しまして、
取材
の場合に
記者クラブ
という一つの絶対的なものだけに許す
ベきもの
ではなくて、当然われわれ
民主団体等
に対しても、
衆議院
としては
出入り
を自由にできる
よう
にすべきであるという御主張に基いての御
要求
でございます。そこでこの
新聞協会
の方の
了解
を得たと称しますから、ただいまの四
項目目
の
具体案
で御
了解
を得たいというのであります。中味を調べてみますと、特に扱いとして私
ども
の方に
出入り
をさせるために、
通院記章
を
議長
の
手元
で出しております
関係
から見まして、特に
国会
の
関係
でどういうところに一番
関係
があるかと調べて見たのでございます。それは要するに
国会
その他の公開の
会議
で
取材
する場合には、どんな
記者
でも
編集者
でも、これに
出席
できることを
建前
とするとうことにな
つて
おります。
記者クラブ所属者
でなければ、
出席
の
資格
がないとい
つた
制限
を加えることは不当であるとの
建前
にな
つて
おる
よう
であります。この点は当然のことだと思うのでありまして、
衆議院
としましては、今日まで大体この
通り
の
建前
で進んでお
つたの
であります。それかとい
つて
だれでも入れてよいかということになりますれば、数千人の
記者
を自由自在に
出入り
させるということは、
議長
が
通行証
を出す場合に、
新聞記者
ならばだれでも出す、あるいは
雑誌記者
であろうが何であろうが、
編集者
に出すということになれば、これは場所的な面もありますし、
院内秩序
の面から見て、無数に出すということはできないのでありますから、そこで
一定
の
必要性
を認めまして、その
範囲
のものに出しておくということにな
つて
、今日まで取扱
つて
おるわけであります。
従つて
それ以外の要望のあります
会議場
の出入または
会見
をする場合は、
議長
みずからが認定をいたしまして、適当の数に出しておるわけであります。決して
新聞記者クラブ——
私
ども
の方で言えば、
国会記者会
でありますが、
国会記者会
がか
つて
に
記章
を出しておるわけでにございま
せん
。
国会記者会
の方に所属されておる方からも、いろいろの御
要求
がたくさんありますのを、この
程度
に自立的に認めて、
各社
の
要求
数等をこちらえ伺いまして、適当なりと見てそれを今日まで出しておるわけであります。その数が大体六百数十個という
範囲
まで常に出ております。従いましてその
範囲
につきましては
議長
が單独で出すわけでなくして、一応
議院運営委員会
にお諮りをして、
通行証
の発行をいたしてお
つたの
であります。その後従来の
記者会
以上に出してある分といたしましては、たとえば従来からずつと入
つて
おりました二十五ぐらいの
通信社——国会記者会
ではありま
せん
が、出してあるわけであります。また朝鮮の
新聞
にも出してある。中国の
新聞
にも出してある。それから
映画社等
もすでに
出入り
をしておる。その後この前か、その前の
議会
で問題になりました
政党機関紙
だけはひとつ入れてくれという
よう
な
お話
で、
政党機関紙
に出してあるわけであります。要するに無数のものをいかに
制限
するかということは、
制限
の
標準
を、従来から
日刊紙
に
限つて
、旬刊あるいは週刊、あるいは
月刊等
の
雑誌
その他にやることはとうていできま
せん
し、
国会
の
議事そのもの
を国民に
報道
してもらうのには、できるだけ
日刊
を通じてやることが穏当であろうという
標準
で、従来から来てお
つた
わけであります。そこで先年
神山
さんの方からも
お話
がありまして、今申し上げました
共同民主団体新聞
というものの前に、
機関紙記者会
という
よう
なものの
お話
がありまして、
機関紙記者会
という
よう
な面で出してくれということもあ
つたの
でありますが、
機関紙
の問題は、
機関紙記者会
が自由に入れるということになれば、これまた
雑誌
その他
新聞
いろいろたくさん出て来ることと思いまして、現実には
運営委員会
にお諮りいたしまして、これを入れるということに困難であろうということで、懸案にな
つて
お
つたの
であります。それが今回
関係
各
方面
の
取材
の自由という面から、何らかの
方法
がありはせぬかということで、御
要求
にな
つた
ことと
考え
るのでありますが、それ以外に私
ども
の方へしきりに申し込んできておる点は、第一
新聞協会
というものが六十九社でできておりますが、この第一
新聞協会
、中身は要するに
新聞
の
用紙制限等
で、各
日刊紙
か十分に
取扱い
かねておる專門的な
記事
の面を扱
つて
おるのだそうであります。これを全部とは言わぬが、適当に何とかしてもらいたいという御
要求
が
理事長
の方から来ておるわけであります。それ以外に
在留邦人向け
、特に米国だそうでございますが、
向う
におる
在留邦人向け
の
外国
の
新聞記者
、
日本
人ももちろん
中心
におる
よう
でございますが、その
外国新聞
の
通信社
が、約二十くらい
日本
におるそうであります。それで何らかの
方法
で、
在留邦人
に対して
日本
の
議会
の
実情
を知らせたいから入れてもらいたい、これは二十社くらいありますが、
実情
においては、七、八個の
記章
があれば間に合うのじやなかろうかという
申入れ等
もございます。こういう第一
新聞協会
もしくは
在留邦人向け
の
新聞社
というものの
取扱い等
をも、どういたしたらよいか、これはひとつ
運営委員会
の方でも、十分御
考慮
を願いたいと
思つて
おるわけであります。またただいまの
機関紙記者会
、これは二百六十数社ありまして、
労働組合関係
が一番多いのでございます。それ以外に
文化団体
という
よう
なものもあります。また
政党関係
の部では「アカハタ」な
ども
もちろん入
つて
おりますが、これは
政党機関紙
としてすでに入
つて
おりますから、この面は抜けると思います。これは私
ども
の
考え
では、非常に特殊な
組合
の
機関紙
でありますから、
議会
のニユースというものをとることももろん必要ではございまし
よう
が、これだけということになると、まだそれ以外に、相当
雑誌
とかいろいろのものか出て来るので、御
要求通り
全部ということはとうてい参りま
せん
し、
内部
の
設備等
から
考え
ましても、すでに六百数十個出ておりますから、
あと
せいぜい二、三十個か四、五十個
範囲
にとどめておかなければ、
院内
の
秩序
から
言つて
もいかがかと思いますから、その
関係
で
場所的制限
を受けなければならぬ。
議長
として、いかなるものにどれだけのものを交付してよろしいかということは、非常に御困難だと思いますので一応今の御
要求
のあ
つた
ことをお耳に入れておきます。
あと参議院
との
関係
もありまして、今日ここでただちに御
決定
ということは非常に困難だと思います。ひとつ十分御
考慮
の上、
運営委員会等
で、場合によれば小
委員
でもあげて、十分御研究にな
つて
、どの
程度
、どういうものにやるかということを御
決定
願いたいと思うわけであります。
神山茂夫
32
○
神山委員
今の点てすが、
共編会議
二百六十三、第一
新聞協会
六十九、
在米邦人向け新聞
二十社ばかりあるわけですが、これをここですぐどうこうということは実際上むりだと思います。
従つて事務総長
の
意見
にもありました
よう
に、あるいは小
委員会
でもつくりまして、
議長
、
委員長
、
事務総長
、あるいはそれに
福利委員長
を加えて、それに他の
党紙
からも
代表者
でも出して、こういう便法を講じて十分話し
合つて
、
議会
の実際の
収容力
、先ほど
事務総長
が
言つた院内秩序
の
問題等
と関連させながら、できるだけこういう
希望
には応じて行く、そのことは全部受入れるということではございま
せん
が、実際上処理して、
院内
の
実情
とにらみ合して解決して行くという
程度
で、処理いたしたらどうかと思います。
倉石忠雄
33
○
倉石委員
ただいまの
事務総長
の御
説明
を私
ども
は初めて承るのでありまして、
事情
がよく明確でありま
せん
から、十分研究した上でまた後日の
委員会
で御相談を願うことにしたいと思います。
神山茂夫
34
○
神山委員
倉石
君の方でも
初耳
でし
よう
が、私
たち
の方でも
初耳
の面もあるわけです。しかし
新聞記者諸君
や今名前をあげられましたものの
希望
を、できるだけ生かすということを
建前
として行くということならば、私
たち
も
了解
できます。
大村清一
35
○
大村委員長
それでは
倉石
君の
発言
もありますから、き
よう
は聞きおく
程度
にいたしまして、
次会あたり
なるべく早く処理することにしたいと思いますが、いかがでし
よう
。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
大村清一
36
○
大村委員長
それではその
よう
に決しました。 ほかにこちらの方からの議題はない
よう
です。
神山茂夫
37
○
神山委員
ちよ
つと伺いますが、私の方の
決議案
の
取扱い
はどうな
つて
おりますか。
大池眞
38
○
大池事務総長
まだ
緊急質問
もたくさん出ております。すでにOKのある
決議案
だけ、
ちよ
つと申し上げておきます。六三制の完全実施に関する決議の実行に関する
決議案
、それから苫米地さん外二名から出ました科学技術研究振興に関する
決議案
、これがOKが参
つて
おります。それから野坂さんから出ております古美術保存に関する
決議案
、それから失業対策促進に関する
決議案
、給與ベース改訂に関する
決議案
、この三案、並びに前の一案はOKが来ております。それからただいま共産党から
お話
のありました講和問題に関する特別
委員会
設置に関する
決議案
、これはただいまのところOKは参
つて
おりま
せん
。
神山茂夫
39
○
神山委員
初め共産党が提案した講和問題特別
委員会
は、後に労農、社革その他の同調を得まして共同提案にな
つて
おりますから、その点一応御
了解
を願
つて
おきます。なお申し加えておきますが、この前に
お話
しました
よう
に、たとえば六・三制の問題、後ほどの問題にしても、各党の
意見
が一致するのじやないかと思います。私
たち
は事務の手続上、敏速を要するので、一応共産党の三十五名で出しましたけれ
ども
、もし各党で御協力を願えれば、私
たち
は共同提案にすることは決してやぶさかではありま
せん
から、この点も御
了解
願いたいと思います。
大村清一
40
○
大村委員長
ただいまの問題の処理のために、明日午後一時からでも
運営委員会
を開きまして御相談願いたいと思います。暫時休憩いたします。 午後零時二十分休憩。
——
——
◇—
——
——
午後三時四十三分
開議
大村清一
41
○
大村委員長
これより開会いたします。 場内交渉の結果この
会議
を開くことにな
つたの
でございますから御了承願います。
石田博英
42
○
石田
(博)
委員
本日の本
会議
について、昨日からの御
議論
がございます。ごもつともでございまして、もとより
政府
閣僚の
出席
については、與党といたしましても御趣旨を体して、十分努力をいたして参
つた
次第でございます。ところがはからずもけさの十時ころになりまして、ただいま来朝中のスナイダー・アメリカ財務長官から、
総理
に対して、本日午後にアリカ大使館に来てもらいたいという
お話
があり、同時に大蔵大臣並びに通産大臣、安本長官に対して、五時半にアメリカ大使館に来てもらいたいという
申出
があ
つたの
であります。その連絡を私
ども
は受けたのでありますが、本日は
国会
開会中、最も重要な財政演説に対する質疑を行うのであ
つて
、しかも三時開会ということでありまして、本日中に終了するという
建前
から行くと、どうしても五時に終了することは不可能である。
従つて
面接時間の変更方をしてもらうなり、明日にしてもらうなり、いずれにしろ時間の変更をしてらいたいということを、
向う
に交渉してもらう
よう
に、当局に対して強く要望をいたしたのであります。ところが一時ごろになりましても、やはり依然として
向う
はぜひ来てもらいたいという意向でありますし、こちらとしては何とか都合してもらいたいという交渉を継続しておりまして、本日午前中に開かれました本
委員会
においても、その経緯を御報告して御
了解
を得たいと
思つて
おりましたけれ
ども
、結論を得るまでに至
つて
おらなか
つたの
でのあります。ところが先ほど三時二十分に
官房長官
から連絡がございまして、
向う
にはなかなか難点があるけれ
ども
、
総理
だけ五時に参りまして、他の閣僚は明日にしてもらう。あるいは本日終了後にしてもらうことに、こちらは何としてでもするからと、こういう
お話
で、各派の御
了解
を得てもらいたいという
お話
でありまして、経理は五時に行かなければなりま
せん
から、四時五十分ごろここを退出して、約一時間で会談は終了する見込みでありますから、六時前後に再びここに来る、こういう
お話
であります。それは幾度も念を押しておきましたので間違いないと思います。
従つて
総理
に対する質疑は、いろいろな
関係
で、風早君までは終るのではないかと思いますが、あるいは延びるかもしれない、五時に終れば都合がよいと思いますけれ
ども
、五時までにできない場合においては、質問順位を変更していただくということにするか、あるいは六時過ぎ再び来たときに答弁をせしめる
よう
に、ひとつ御
了解
をいだきたいのであります。以上簡單な経緯を御報告申し上げまして
事情
御了承の上、よろしくお願いしたい。
神山茂夫
43
○
神山委員
今
石田
君の言われた
よう
な
事情
は私
たち
よくわかりました。私
たち
としても、きのうあれほ
ども
めた
あと
、またもめるのもおもしろくないと思いますが、私
ども
民自党にどういうふうにするかと気持を聞いたのであります。三時
ちよ
つと過ぎ、渡辺君がわざわざ御返事に見えて、ぜひ円満にという
お話
もございました。しかし私
たち
としては、昨日のここでの申合せというものが行われます場合に、
石田
君が一々くぎを打たれましたから、私
ども
があくまで
総理
の答弁を
要求
しておることは御承知のことでありまし
よう
し、
総理
が
国会
を無視しておる云云という問題はむし返しま
せん
が、実際問題として、風早君の質問の場合に、私はどうしても
総理
の
出席
を
要求
しなければならないばかりでなく、共産党の
あと
の他の党派の質問の場合においても、当然
総理
の
出席
は
要求
される立場をとると思う。
従つて
私
たち
は何も事を荒立てるのではありま
せん
が、
総理
がかりに一時おられないとすれば、一時休憩をしてもよろしい、とにかく
総理
のいないところで演説をして、
あと
で話を聞いた上に答弁されるという
よう
なことでは困るわけです。私
たち
としては、あくまで
総理
のおられるところで質問し、
総理
から御答弁願いたい。この
建前
でおりますから、この点あしからず
了解
してもらいたい。
石田博英
44
○
石田
(博)
委員
私
ども
昨日こういう事態が起ると
思つて
念を帰したわけではないのでありますが、休憩にしなくても、他の閣僚がおるのですから、時間をむやみに遅くしない
よう
にしたい。この点御了承願いたい
淺沼稻次郎
45
○
淺沼委員
石田
君の
お話
を伺えばごもつともの
よう
に
考え
るが、一番問題なのは
総理大臣
の
出席
を
要求
しておるということで、共産党ではどうしても
総理大臣
に聞いてもら
つて
答弁願いたい、労農党の方も、
総理
に
出席
して聞いてもら
つて
答弁を求めるということになれば、やほりそのことも尊重しなければならぬと思う。それともう一つはどうせ夕食をとらなければなりま
せん
ので、全然飯を食べないで、佐竹さんの方までや
つて
しまうということも困難な
事情
ではないか、そうなるとずいぶん時間がかかる
よう
な結果になるのでないかと思う。飯を食べるということもあるから、むりをしないでやられたらどうです。
石田博英
46
○
石田
(博)
委員
昨日は本日のうちに終了していただくというお約束でありましたので、本日のうちにさえ終了していただけばよろしいのですが、食事後にやるということになると、議場の空気がだれることも
考え
なければならぬ。もう一つ休憩の点で御了承を得ておきたいことは、七時三十分から、カナデアンとインデアンのミツシヨンと
会見
することにな
つて
おるのです。ですから七時二十分くらいまでには
総理
は出て行かなければならねということもあります。
土井直作
47
○土井
委員
石田
君の條理の備わ
つた
お話
があ
つて
、結局
総理
の行かれる仕事の
内容
というものがきわめて明確である。そういう
建前
から
考え
ても、風早君の質問の途中に
総理
が退席される場合があるかもしれないが、その点は共産党の方も雅量を示してもら
つて
、
総理
の答弁を必要とする事項があれば、休憩後に答弁してもらうという
よう
な
方法
にして、その間は
ちよ
うど幸い食事時間であるから、一応休憩してやるという
方法
をと
つた
ら一番無難じやないかと思う。
石田博英
48
○
石田
(博)
委員
今の土井君の御提案の
通り
に御了承願えばけつこうです。
神山茂夫
49
○
神山委員
君の方はけつこうかしらんが、ぼくの方はけつこうじやない。
大村清一
50
○
大村委員長
速記を中止して懇談に入りまし
よう
。 〔速記中止〕
大村清一
51
○
大村委員長
速記を始めてください。先ほど
政府側
から突然
総理大臣
が
関係
筋に出頭しなければならぬ
事情
が出来したという
お話
がありましたから、それを元にして御協議を願います。
石田博英
52
○
石田
(博)
委員
そうな
つて
来ますと質問の続行は不可能でありますので、本日は荒木君の質問をも
つて
議事を終了し、明日午後二時から
総理
の
出席
も可能の
よう
でありますので、明日質疑を続行する。と同時に明日で質疑を終了していただくということにいたしたいと思います。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
大村清一
53
○
大村委員長
それではその
よう
に決しました。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時三十六分散会