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村上(勇)
委員 ただいま
淺利委員からの御
発言がありましたが、
淺利委員の大体のお
考えには、本案に対して、これを今ただちに
審議して決定してしまうということは、全国に多くの
観光都市があるから、これらがいろいろとやかましく言
つて来るだろう、その際には非常にめんどうなことが起きるので、基本法でも設けて、それに乗せて行くようにという御気持のように伺
つたのであります。もう私から、
別府の
観光都市として、また
国際都市としての
重要性を述べるまでもないのでありますが、私ちよつと時間を遅れて参りまして、すでに
趣旨説明の中にあ
つたかとも思いますけれども、
日本におけるというよりも、
世界における
人口十万以上の
温泉都市として、その大きな風光明媚なバツクを受けている。この点は、
日本国民一人として、
別府をおいて他にないということを知らない者はない、こう私どもは思うのであります。しかるがゆえに、今回ただちにこれが認証されて、立法化されたということも言い得るのでありまして、もちろん私どもも、他の全国の各
観光地を、決してこれを過小評価するものではないのでありますが、
外貨獲得の
意味におきましては、
別府をおいて他に、つえを引いて、たといそこに一週間でも滞在して、海に山に、あるいは
温泉に、
外客が非常にそこに魅力を持ち得るという所は、ないのではないか。
淺利建設
委員長は、
淺利氏の御郷里の付近に松島があり、あるいはその他の地点がありましようけれども、私どもは、これは單にそこを素
通りするだけであ
つて、そこへつえをとめて、たとい五日でも滞在してというようなものではない。これがもしも、先にな
つて各地区からこれと同様なものが出た場合には、そのときこそ初めて一般法をつく
つて、
別府をその中に入れてもさしつかえないのであります。しかしこの
法案は議員
提出の
法案でありまして、この
法案をここに
提出するまでの各議員の並々ならぬ苦労を
考えますれば、この
法案を愼重に
審議していただいて、あくまでも通過せしめるというようなお気持にな
つてほしい。ただいま合同
審議のお話もありましたが、もとより合同
審議も望むところであります。しかし合同
審議によ
つて、どこまでもこの
法案を握りつぶしてしまおうとでもいうような御魂胆がもしもありますならば、われわれは今後の
法案について、よほどわれわれの気持を改めて行かなければならねとも思います。私どもはこの
別府が
国際観光都市として、決してその他の地区と同様でないということだけは断言できると思います。これは
日本のただ
一つの特別な大
観光都市でありまして、その他の地区を比較することははばかりますけれども、
人口十万以上の、しかもすべてが備わ
つておるという点につきましては、
別府をおいて他にない。
日本に駐在する外人のそれぞれの人方が、
外国向けの放送の中にも、
日本は風光明媚な、実にいいところだ、その中でもぜひ、
日本に来たならば、まず
別府につえを引けというような放送が、たびたび
九州方面の放送局から放送されていることも、これは
西日本新聞その他を通じておわかりのことと思いますが、これを取上げて、私は何ら、この
委員会がただ單に一
別府というものを取上げたという、
委員会のこけんにかかわるものではないと思う。これを取上げて、まず
別府から
外貨獲得の門を開くことこそ、この
委員会の最も重要なる職務ではないか。他の地区でこれと同等のものがありますならば、その地区に対して、私どもは双手をあげて、いわゆる
日本の再建のためにも、
外貨獲得のためにも、これに賛成することにやぶさかではないのであります。何かそこへ、ある地区から
一つの
法案が出れば、それをただちに自分のところと結びつけて、そうしてそのものをひとつ排撃してやろうというふうなことは、
国会議員としては、その地区の代表ではないというような立場から、国政を
審議して行かなければならないと思います。従いまして、来
国会あるいはその次の
国会におきまして、一般法なり基本法ができます場合には、これは私としては、その際こそ、この
法案を廃止して、その一般法に乗せてさしつかえない。しかしここに啓蒙のためにも、いわゆる
日本の
観光都市の啓蒙のためにも、この
法案をすみやかに御
審議の上、通過させていただくように懇願するものであります。休憩中にいろいろな御
発言もあ
つたようでありますが、ただそれは、この
法案を通過さして、
日本再建に盡したいという悲痛な念願のために、いろいろ失言もあ
つたかと思いますけれども、この点はあつさり釈然として、ひとつこの
法案の通過に、ご協力をくれぐれもお願いする次第であります。