○中井光次君 私は二つお尋ねいたしたいと思いますが、折角頂いた資料でありますが、これについて非常に疑問を持つので、一遍お尋ねをいたしたいと思うのであります。配付を頂きました欠員の調べ、それから旧新、それから
退職者という、第一表との比較、大雜把でありますが、
ちよつて頂いて直ぐ見たのでありますから間違
つておるかも知れませんが、大雜把に集計したところによりますと、これは調査の
通りでありますが、それによりますと
大臣の
説明なり、或いは記録などによりますと、新
定員というものは八十七万人ということになればよいことにな
つておるのであります。これがつまり大雜把の数を抑えた
定員だと思うのであります。而も
定員が十七万になるということをおつしや
つておりますが、それは
予算定員から見ての話であ
つて、
只今頂いた表によりますと、現在、三月一日における現在官吏の数は八十九万人である。然らば僅かに二万人を超過しておるに過ぎないということになると思うのであります。尤も專賣公社、
日本國有鉄道等を嵜せますと、数字が違いますが、これはいずれも除いております。
大臣の
説明の場合には一部には專賣公社、國有鉄道を含み、初みの場合には含まないということにな
つておりますので、数字上非常に曖昧に思われる。私が午前中伺
つたように、場合によると
予算定員というもので行くというとはつきりしたことは分らない、故に
定員という定めがあるならば
定員を示して貰いたい、
定員がなければ実人員との
関係を示して貰いたい、こういうことを申上げたのでありまするが、この結果によりまするというと、十万の
整理に非ずして二万を
整理すればいいということになるように思いまするが、表の見方が間違
つておりましたならば、その
説明をして頂きたいと思うのが
一つ。
それからもう
一つは、
人事院総裁がまだおいでになりまするから、これはお尋ねと申すよりもむしろお願いをしたらどうかと思うくらいに思うのでありますが、先程から委員の方々から段段とこの
行政整理定員法の問題についてお尋ねもあり、
人事院の態度についての御質問もあ
つたのでありまするが、総裁はこの立案にはタツチしない、基礎の方針についても自分の方ではまだ言えない、言えば消極的の二方針だけである、かように抑せられて、よその火事とまでは言わないけれども、極めて冷淡なような工合に思われるのでありますが、我々が実際
國会議員としてこういう重大なる課題を與えられました際に、
政府は
一つであると思
つてまあ見ておるわけでありますが、従
つて行政整理の所管の
國務大臣の方でも基本方針は
人事院の示すところによ
つてやるのだと言うし、又
人事院総裁の方ではその決めたのは
國務大臣本多の方でやるのだということになりますると、この重大なことが右左にリレーされて、はつきりとしたことが決まらないということになるのであります。これは私は国家的
見地から申しまするならば、
本多國務大臣はおいでになりませんが、
内閣としてはこういうものをやるのだという基本の方針を明確に示して、そうしてそれを
國会に問うべきである、そのくらいの意氣を以て然るべきであると思いまするし、又
人事院はその方針を消極的に示すというようなことではなく、今日大体
行政整理をしなければならないという全体の空氣があるとするならば、これを如何に適正に公正に行わしむるかということを堂々とやるという態度にして頂きたい。然るに
只今我々が
審議せんとする根本の問題につきまして常にその間にお互いになすり合うと言うと語弊がありますが、そういう感じを與えさせられておるのであります。この点についてはむしろ
人事院総裁の権限の問題が如何ようであるか知りませんが、
國家の
理事者、当事者の一部面といたしまして、或いは
國家公務員の指導なり、その保護、その福利の方面を担当しておられる方といたしまして、氣持のいい
行政整理のできるように、積極的にかくかくのものはかくかくの基準により
整理をするのである、こういうように私は
政府と協力せられんことを、そうしてそういうことを明確に御相談の上にお示しにな
つて、そうしてやれば、
本多國務大臣が心配されるような十数万の訴願はなかろう、そのうちで誤
つたものがあ
つたならばやはり救
つてやるという態度に出る方が正正堂々公明正大であると私は思うのであります。この点をお伺いのような、お願いのような
意味において申上げます。