○
委員外議員(
池田恒雄君) それでは
順序を追
つて申しますと、私は初めに
議院運営委員会の
部屋、つまり
議長サロンにお
つて、あすこから皆んなが出て來るとき出ました。これ
はつまり本
会議の
部屋の方に行くために出たわけであります。出ていつも入るあのドアから、私は本
会議の
議場の中に一
應入つたのです。入りましたら
余りまだそのときは
議場がごたごたしておりません。それで
板野君が私とは全く
反対の方から入
つて來てお
つたのじやないかと思うのですが、小
委員会か
運営委員会かを開かなければならないとかどうとかいうことを言いながら、つまり私がこちらから行き
板野君が向うから來るというような
工合にな
つてお
つた。それで私は直ぐにそこから引返したというのは他に
無所属懇談会の
連中が控室の方におりまして、まだ本
会議を開くことを知らない
連中がおりますから、それで私は
部屋に引返して
佐々木良作君とか誰かがお
つたのですが、直ぐ本
会議を開くようにな
つたからとそんなことを話しまして、そうして急いで本
会議の
議場に入りました。
私と
一緒にその他の人も若干入りました。それで來ましたときはいわゆる
委員部の人の坐る席ですか、あの辺は前よりは人の数が多くな
つてお
つたのです。そうして
事務総長であ
つたか、
議事部長であ
つたか、或は
議長であ
つたかも來たわけですが、それと
板野君とか、その他の
方々との何か話が始ま
つたというようなわけですが、それでぐずぐずしてお
つて、その間の
順序というものは非常な不明瞭な
状態で
衞視の数がぐつと増えた、そうして何か直ぐそのごたごたは急激に大きい音をする
オムレツのようなものにな
つた。そうして何かそのときも私はそこまで参りましたから、そうするとその
オムレツは非常に固いもので、もはや一歩遅れて
行つた私達はその
オムレツの中には入れないのです。
私はその
後方に
廻つて見たところが、
議事部というのか、
委員部というのか、
事務の
人々は非常に迷惑そうにしておるというような
状態だ
つたわけです。それで私はそこから本
会議の
議席のある方にそつと降りかたけのですが、そのとき
はつまりあの
階段のところにこれは
與党側の
方々ですね。この
方々が
相当数おられて、
議事妨害じやないかとか、
職務執行妨害であるとかと
言つて盛んにわめいておられた方がありました。そんな
工合にわいわい騒ぐ
與党の
人々がお
つたのですが、今度の逆の方の
階段の方に私は
演壇のところを
通つてこう
行つたのです。そこでは何かこうわいわい騒ぐというよりも、何か
演壇を防衞するかのごとくに
相当の
方々がおられたわけです。そうして
演壇の方にも亦
與党の諸君も二、三見えられてごたごた始めたのですが、その中には
岡田さんも見えたわけです。そうするとその隙には、私は
余り人の
記憶を明瞭に一
人々々覚えていないのですが、非常に著名な
人物だけ覚えていますが、まあ
野党側で著名な人としては
岡田さんです。
與党側としては
矢野さんだつたと私は
記憶しております。そして
演壇で、とにかく
演壇のところでですね、つまり
議場に向
つて最後に何か言
つたような形になるのですが、そんなような形が展開された。そうしているうちに
つまり議長席の、
議長から見て私達の
議席の
反対の方の段階、あの方から
大変人垣を作るみたいな、作らんみたいな形でお
つた與党の
人達がお
つたのですが、その
人達がずつと何か話をしておるうちに副
議長を連れて、そうして
登つて來て、副
議長を一
應議長席につけた、こういう恰好にな
つたわけです。そのとき大体副
議長について來られたのは
北村さんと、それから
淺岡さんである。これは
淺岡さんは
議長の方から來たのじやなくて、
議事妨害をやるとか何とか、
最初私達の
議席の前の方で騒いでお
つたときも
淺岡さんもおられたと思いますが、それから
淺岡さんはごたごたする
衞視の
オムレツの皮の後の方にお
つて、盛んに何か押したか何かして活動されてお
つたわけです。そうして
松嶋さんが登られたときはあの壇から降りて
議席に
帰つて、
松嶋さんをつれて來たものやら、
松嶋さんが著かれたのでそれで
淺岡さんがそこに駈けつけたのかということは、私は明瞭な
記憶はないし、そこまでは注意しては見ないわけです。とにかく
北村さんと
淺岡さんがあの
議長席のざつと両脇で、
最後には両脇にお
つたというふうに進行して來ているわけです。そうして何か
淺岡さんは副
議長の手か足を取
つて、
松嶋さんをぐつと据えつけた、坐らしてや
つたというようなことをされました。それから
北村さんは何かこう非常に
議長に掩いかぶさるようにして何かしてお
つた、こういう形でお
つたわけです。それがそういうような経過で副
議長の
松嶋さんがあの席にお著きにな
つたわけであります。
そこで今度は
金子さんや
中西君という人がまあ最も私の目に目立
つて來るわけですが、あの場合は
中西君は
最初から上にお
つたわけじやなか
つたのですね。私は
記憶ないのですが、あの男は……。それでとにかく併し
オムレツが回轉している頃はあの辺りにお
つたのじやないかと思うのですが、私たちがおる前を
通つて行つたか、或いは向うから
廻つたかということは非常に不明瞭ですが、とにかく
北村さんの
うしろにお
つたと思うのです。
淺岡さんの
うしろじやないと思うのです。
北村さんの
うしろです。これはそうだと思うのです。というのは、
淺岡さんと
中西さんは同時に私の目に、はい
つておらないのです。
北村さんと
中西さんとは私の目に同時に入
つていると思うのです。そういう情景で……。そうして
中西さんが何か例のごとく紙切れなんかを持
つて松嶋副
議長に対して手続がどうとか
何とか食つてかか
つているという形です。その同じようなことを
議長の下にお
つた岡田さんなんかも言われてお
つた。それから私の
つまり言葉は同じでありませんが、すでに本
会議を
委員会か何かで打合せて開くべきものだとか、何とかいうことを言うてお
つた。そういうようなことでした。
そうして恐らく
中西さんとどちらが早いかというと、やはり
金子さんが早いのじやないかとこう思うのですが、殆んどこれは、どちらが早いとかというふうに言えないのですが、これは
金子さんは極めて突如としてあそこに登場した
人物なんですが、何かわいわいしてお
つたと思
つたら
金子さんの顔がひよつと出て來たのですが、そうして多少何か
議長の後か
脇あたりで、非常に何ですか肩をこういうふうにして、
自分で肩をこんなふうにして、何か駈足でもして息でも切
つていたときみたいに力んでお
つたのですが、これは何かそうや
つてお
つて線香花火のようにふつとどこかへ消えて見えなくな
つたのですな、
金子さんの情景はそういう情景だ
つたのです。とにかくそういういろいろな諸関係とは全然関係なく突然現われて來たのでした、それが
金子さんだ
つたわけです。
大体そんなにしているうちに
議長が開会を宣したのですが、開会を宣したのと寺尾さんが発言なさ
つたのとは殆んど同時的、又寺尾さんの方が早いかという、非常にその時間は同時的だ
つたと思うのです。問題は
つまり議長席の前や
演壇のあたりにお
つた我々は、むしろ寺尾さんの発言の方に重大な氣がとられたのです。議事の進行の関係としてはそういう関係でした。
議長は何か言うて、そうして結局決定し、何とかを決定しましたと、こういうような恰好にな
つたのですが、寺尾さんが発言されて、誰かやはり型の通り賛成された人があ
つたのじやないかと思います。つまり動議を出しますね、そうすると「只今の動議に賛成であります」ということをいつも形式的に言うのでありますが、あれが非常に切迫した時間で簡單に行われた、それと、
議長のいつも型のごと
くしやべ
つて行くやつですね、あれが同じぐらいに行われた。そのときは
議場では席についてお
つた人もあるし、又別に興奮しなくても見物かたがた前の方に出て來てお
つた人もあるし、多くの人は立
つてお
つた人もあるでしようね、一應
議席のあたりに立
つてお
つた人たち、そういうような
状態でありました。ですから起立採決して明瞭に議事をと
つたのではなか
つたわけです。
そういうような
状態で、別に採決にな
つても立
つた人もないし坐
つた人もないというような
状態でいるうちに、
議長は今度いろいろ文句を言われながら降壇したわけですが、そうして今度は何か
議長とそれから
淺岡さんとそれから天田さん、この三名がマラソンをや
つているのですな。これは私はそのときは席の脇の方に
行つてお
つたわけです。
佐々木良作君が座
つている
ちよつと後ですから……。天田君、何だいと言
つたらおれは何とかと
言つて紙切れを持
つて追いかけた。そうしたら
淺岡さんが天田さんを押えて、何かごちやごちやしたものですから、
議長と
松嶋さんとその人たちの間隔が非常に遠のいて、
松嶋さんが、私たちが常に出入りするあのドアからすつと入
つた。そうしたら天田君が又追つかけた、私も追つかけて見たら、天田君は何か
議長不信任か何かの案を出したのが全然取扱われない、それでおれは何とかしたのだと
言つて部屋に入
つてい
つたわけです。
これが、私としては
最初から
最後までの見たままの模樣なんです。
あとは全然私は何も見ないのです。