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1949-06-01 第5回国会 参議院 懲罰委員会 閉会後第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十四年六月一日(水曜日)    午前十一時四十三分開会   —————————————   委員の異動 五月三十日(月曜日)委員齋武雄君の 辞任につき、その補欠として岡田宗司 君を議長において選定した。   —————————————   本日の会議に付した事件 ○議員金子洋文君、中西功君、板野勝  次君、カニエ邦彦懲罰事犯の件   —————————————
  2. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) それではこれから開会いたします。團議員が見えておりますので、一應当日の御覧になりました様子をお話願えましようか。四人に関した行動について、御覧になつたところを。
  3. 團伊能

    委員外議員團伊能君) 私は十一時頃、運営委員会が非常に紛糾していて、相当激化しておるという通知を受けまして、運営委員会議長應接室に参りました。併し非常に大勢でありまして、行き場所も分らないのでありまして、その場合におきましては、この四人の懲罰に付さるべき方の行動について特別に申上げることはありません。私の滞在していた時間も大変短こうございました。  本会議に入りまして、私は直ちに着席いたしまして、その時はまだ殆んど外の方々は着席しておられない時でありました。私の席はやや東に寄りまして、議長席からやや左に寄りました後方の席であります。しばらくして待つておりますうちに、議長守衞先頭にして入つて來られました。その時すでに大臣席には相当大臣の出席がありました。私が記憶しておりますのでは、総理は出ておられませんでした。林副総理もまだであつたかと思いますが、池田大藏大臣が立つておられたのが非常にはつきりつております。その辺に四、五人出席しておられました。東側には、法務総裁が一番議席に近く坐つておられました。あと大臣はよく記憶しておりません。議長が入つて來られると、二、三人、多分板野君が先頭つたかと思いますが、壇上走り上つて板野君は、その癖かも知れませんが、手を高く挙げて、手を振りながら上つて來られたと思います。そのとき議事部長と話をされたかどうか、よく分りませんが、四、五人の方が議長の通路の前に立ち並んでおられたことが見えました。何か非常に大きな声で言つておられましたが、はつきり言葉も聞えませんでした。併し私はその時の印象として、議長に何か危險とまで申さなくとも、議長の身辺に何か間違いがあつてはいかんということを直感的に考えまして、或いは自分も判断なく壇上まで行こうかと思いました、その時に淺岡君と、多分岡元君でしたが、上つて行かれた姿が見えまして、何かそれを制止するような形が目に映りましたので、そのまま議席で眺めておりました。そのうちに守衞議席通つて、四、五人駆け寄つて議長の周りに、守衞は背中を議長に向けて円陣を作つたような形になつた記憶します。そうして議長は別に危險はおありにならないということを知りました。次第にその守衞の数が非常に急に殖えまして、そこに又議員方々の姿は大体守衞の中に沒してしまつてよく見えませんでした。そのうちに副議長が、これは私のところから三列程前の席に坐つておられたのですが、副議長は何をしているというような声が聞えて、副議長は立つて議長席の方に行かれて、壇上へ上る前でちよつと立ち止られたと思つております。それから議長席の方に向つて又上の壇でちよつと立ち止り、議長席椅子のところでも立ち止つてつたと思います。そうして私の方から見ますと、写眞は二階からとられておりますが、私の方から見ますと、議長の前の机が丁度少し仰いで見る形になりますから、机の上は見えませんし、ふだん議長椅子に掛けられたときも乳の辺、もう少し下ぐらいから上しか見えませんでした。松嶋君がそのうち議長席に腰掛けられました。北村君がそのわきにいたことは覚えています。紙はいつ傳達されたか覚えておりません。そのうちに中西君が多分先だと思いますが、演壇のところを通つて東側廻つて行かれ、副議長に対して非常に強硬に何か口論しておられました。そのうちに金子君が下の段を廻つて駆けて行つた、下を廻つて駆けて行かれるのを見ました。そして東側階段から多分上つて中西君の後から副議長のところへ迫つて行かれるところを見ました。が前に机がありますので、その手がどこにあつたかということまではよく私は見届けておりません。併し議長椅子が非常に傾いたことは見ておりました。そうしてそれに又二、三の人が副議長椅子の倒れるのを助けに行つたところが見えました。そのうちに中西君も金子君も共に二、三段下つたところへ降されたという形でありました。その中で特に私が注意いたして見ておりましたのは金子君がありました。金子君はいつものように、いつもこういう場合にしばしば立上つ非常に大きな声で興奮的に発声される癖があるのですが、そのときと同じ声で、金子君は何か大きな声で言つていたのです。その言葉はよく覚えておりません。ただ私の印象としてはやや外の方と違つて、外の人、中西君にしろ、或いは壇に上られた板野君にせよ或いは中村君にせよ、非常に政治的な意識が強く、闘爭するという感じが見えましたが、金子君はそれ程いわゆる闘爭的な恰好に見えないで、いわば野次氣分というような氣持が聊か見えました。それで暫くして引降されて、議長席から離れられたことを記憶しております。ただその場合、副議長議長席に著いていられた周囲の紛糾の中で見ておりましたことは、誰か、金子君じやありませんし、中西君であつたか、そうでなかつたか、よく記憶しませんが、多分西の方から廻つた方議長席の机の前に立つて議案を掴んで、その紙が上の方二枚ばかり、こう表紙がくしくしやになる程握つて議案を掴んだ方があつたことを記憶しております。それは明らかに金子君ではありませんでした。そうしてそれを見て、私が破れたと思いましたが、そのまま又議長の机の上の置かれたという記憶いたしております。  ここに尚申しますが、私は特に金子君をよく注意しておりましたのは、金子君と三回に亘つて調査旅行に共に行き、一昨年の秋、私が團長奈良附近を旅行いたしましたとき以來、金子君と相当一緒に起居いたしておりました。酒も余り強くないのですが、夜一緒に会食いたしますような時も、金子君は非常に人より際立つて早く興奮されて、興奮すると、その興奮が直ぐ筋肉的に現われる。そうして立上つて、誰より先に立上つて踊るという癖があるのです。そういつたような衝動的なところを非常によく見ておりますが、この場においても非常に衝動的であつたという印象を受けました。帰りがけに金子君は笑つていたのですが、その笑つていた顔は、別の非常な怒氣というもの、深刻な怒りというか、鬪爭という感じはございませんでした。  中西君は確かに金子君と一緒に副議長の席に迫つていたことは、よく見えました、中西君の方がむしろ副議長に対しては強硬な、攻撃的な態度であつたことを覚えております。これが私の見ましたことであります。見ましたままを申上げます。
  4. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) それで中西君或いは金子君が副議長の体へ直接さわつたというようなところは、別に御覽にならないのですか。
  5. 團伊能

    委員外議員團伊能君) 私の段からは殆んど副議長の乳までしか見えないのです。それで足の方は見えませんでした。副議長の手は固く机にありましたが、曲つた肘をさわられたとすればさわられたかも知れません。その点どうもさわられたようにも思いますが……
  6. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 議案を掴んだというのは、これは誰か分らないのですね。
  7. 團伊能

    委員外議員團伊能君) 前から來てこの議案を掴んでこう見たのです。
  8. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 中西君とは別の人ですね。
  9. 團伊能

    委員外議員團伊能君) それは金子君じやありませんでしたが、中西君のような氣もいたします。
  10. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) それからこれちよつと前のことですが、議長議場に入られたときに、今あなたが板野君らしい人が先頭に立つていたとおつしやつたけれども、そのときに、草葉君の弁明にあつたですが、スクラムを組んで集團的に、計画的に議長の登壇を阻止したというようなことが形容詞的に述べられておりましたが、そういうお感じをお受けになりましたか。
  11. 團伊能

    委員外議員團伊能君) スクラムと申しますのは、これはフートボール用語だと思いますが、若しもスクラムフートボールスクラムとして、肩から肩に手を掛けて連つて一つ円陣を作るという工合のようにこれを解釈するならば、そういう形のスクラムはしなかつたと思います。併しこれは常識用語で使う意味大勢で並んで立つているという意味のことをスクラムというならば、或いは一つの目的のために並ぶという意味ならば、廣義に解するならば或いは形容詞としてのスクラムということは言えるかも知れないと思います。その程度です。
  12. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 有難うございました。他の委員の方から御質問ございましたら……
  13. 竹下豐次

    竹下豐次君 マイクがいたんでおつたそうですが、マイクには何もお氣付きございませんでしたか。
  14. 團伊能

    委員外議員團伊能君) マイク議案を掴んだ方が、又同時にこちらの手でマイクにさわられたということのように私は記憶しています。副議長の左、つまり議長席の右手にマイク一つありました、それは丁度水があつたところに近い位置であります。掴んだということは記憶しますが、それを再び置かれたように思うのです。一度マイクをとにかく副議長に使わせまいという意思で以て自分の手に取つたという行爲があつたように私は記憶いたしております。
  15. 岡田宗司

    岡田宗司君 第一の点でございますが、最初板野君が馳け上つたと言われたのでありますが、板野君は御承知のように運営委員で、又同時に運営委員会に出ておつて板野君は参事席へ行かれたような記憶はございませんか。議事部長のところへ行かれた……
  16. 團伊能

    委員外議員團伊能君) それは私もはつきり板野君とは言えませんが、あの辺に坐つておられる方は二三人でありましたが、走つて、一番先の人は必ずしも走つていなかつたかと思いますが、二三人走つて上られたという、その速度から考えて議事部長のところへ進んで何か話をするというような態度ではなかつたように思います。走り上つたという……。そうしていずれも顏は議長の方へ向いておつた、或いはその中で議事部長と無論話をされたかも知れませんが、そこまでは見ておりませんでした。
  17. 岡田宗司

    岡田宗司君 それからカニエ君が議長の前に倒れた。そうして議長の足許にうずくまつて議長の歩行を阻害した、こういうことになつておるのですが、カニエ君が倒れるところはお分りになりませんでしたか。
  18. 團伊能

    委員外議員團伊能君) カニエ君については……、黒い洋服であつた。そこでカニエ君が多分議壇上つて行かれたのを見たと思うのです。上つてからは黒い守衞が大部殖えてからでありまして、守衞の服と一緒になつて誰と見分けることができませんでした。その一塊りの中に、記憶いたしておりますのは、脇の議事部長のところに立つていた淺岡君が背が一人非常に高かつたの分りましたが、大体背の低い方が多かつた守衞の方が背の高いのが多かつたから混ぜこぜになつて私からはカニエ君の飛び込んだという行爲はつきり見えませんでしたし、又私の席から、少し東側でありますから見難いところがありました。
  19. 岡田宗司

    岡田宗司君 それから淺岡君岡元君が上られまして、議長が來るまでに先に上られた議員ですね。例えば板野君とか中村君とか原君とかという人達と、守衞が來るまでに揉み合うとか或いは押合うとかいうようなことは御覽になりませんでしたか。
  20. 團伊能

    委員外議員團伊能君) 見ませんでした。
  21. 岡田宗司

    岡田宗司君 それから副議長の方のことになりますが、写眞を見ますと、中西君は議長席に向つて右側、つまり東側階段上つて東側の方から議長席行つて、そうして壇の上から副議長に何か言つておる写眞はつきり出ておるのです。で今團さんのお話ですと、紙を持つて持上げた者は前からであつた。それからマイクを押のけた者の、紙を持つた者の手がかかつたように思う。こうおつしやつた。そうしますと、中西君の位置と非常に違うのです。中西君は議長席東側のやや後方ですから、前からでは全然ない。そうして後から手を伸ばして紙を取つたり或いはマイクを掴んだのではないような姿勢に写つておる。そうしますと大体前からということがはつきりすると中西君ではないように、誰か外の人のように私には思われるのです。その誰であつたかということは、はつきり分りにならなかつたでしようか。
  22. 團伊能

    委員外議員團伊能君) それは中西君と金子君が副議長席のところで階段のところでいろいろ行動をしていたときから紙を掴んだというときまでの間に少し時差があつたと思います。そうして階段のところの騒ぎが一つ済んでからであつたと思います。紙を取つたときは時がいささかあとつたと思います。後向きで紙を掴んだので、私は誰ということは言えませんが、どうも鼠色背廣であつたと思います。それも私のはつきりした記憶ではありませんが……
  23. 岡田宗司

    岡田宗司君 実はその中西君がしたとすれば、議長席東側の方から降りて更に演壇の前に廻つてやや事務総長席に近いところまで行つてつた、こういうことになります。ところがあの場合には、演壇議長席の前も一ぱいであつて、恐らく通れなかつたであろうと思います。実は私もあそこに上つてつたのです。写眞に出ておるのですけれども、大体そういう形勢であつたので、若しそれが中西君だとすれば私はちよつとそこまで行き得なかつたろうと思われるし、何か中西君であるという印象は、鼠色の服ということから來る團さんの或いはお間違いではなかつたかというふうに思われるのですが、それは中西君であるということは、はつきりしないのですね。
  24. 團伊能

    委員外議員團伊能君) はつきりしません。
  25. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 他にございませんか。    〔委員外議員中野重治君発言の許可を求む〕
  26. 太田敏兄

  27. 中野重治

    委員外議員中野重治君) 私遅れて参りましたから、すでに團さんはお述べになつたかも知れませんので、その場合は極く簡單で結構であります。先程團さんの方では、何者かが紙を掴んで副議長の前の……、そうしてこれは破けたろうと思つたが、そのまま置かれたというふうに、今お話があつたと思いますが、それは草葉さんのあのお言葉では、これを奪つて破ろうとしたというふうに書かれてあるのですが、つまり團さん御自身はあれは破けるなというふうに見えましたか、そのまま置かれたというお話だと思いますが、破こうとして取上げたというふうに見えましたでしようか、そういう意図の下に……
  28. 團伊能

    委員外議員團伊能君) 綴じてありまして、あれは和紙であつたかと思います。綴じてありましたのが、上の頁と多分次の頁と思いますが、鷲掴みにしたような形で取られまして、そのひらひらするところを私は見ました。これを手に取つて両手で裂くというようなことはありませんでしたと思います。多分それは鷲掴みに掴んで、どういうものか、暫くして置かれたと思います。
  29. 中野重治

    委員外議員中野重治君) もう一つ中西議員金子議員、これと明瞭でなくてもとにかく團さんが御覧のときは、副議長席左側に二人乃至一人、曖昧なという意味を含めて、おつたということになりますね。中西君一人ですか……、中西君が副議長左側に認められたときに、議長右側、即ち事務総長席との間に誰か人が認められませんでしたか。
  30. 團伊能

    委員外議員團伊能君) 私は写眞にありますように北村君が脇に立つておる、北村君がおりますが、あの姿は余りはつきり覚えておりません。椅子を誰かが押えておることは見ました。誰ということは分りません。
  31. 中野重治

    委員外議員中野重治君) それは議長席椅子ですね。
  32. 團伊能

    委員外議員團伊能君) そうです。
  33. 中野重治

    委員外議員中野重治君) 議長席椅子を押えておつたの淺岡君であつたということは分りませんか。
  34. 團伊能

    委員外議員團伊能君) それは私の方からちよつと見えませんでした。二、三回椅子を支えていたということは見えましたが……
  35. 中野重治

    委員外議員中野重治君) もう一つは、スクラムという言葉を極く通常に、形容詞的に使用させる場合は、こうこうというお話がありましたが、仮にそういう通常の極く氣軽意味で用いるとしました場合、そういう氣軽意味でのスクラムと……、嚴格な意味でのスクラムの形で、ことが初めから行われたというふうに御覧になりましたか、それとも結果においてまあ氣軽意味言つてスクラムを組んでというような形になつたと認められたのでしようか、どつちでしようか。
  36. 團伊能

    委員外議員團伊能君) 勿論下から階段を、手を繋いで上つて行つたというような意味では決してありません。めいめい勝手に走り上られて、そうして前に立たれた形が、狹いところですから、おのおの議長の方を向いて、遠くからでよく分りませんが、いわば半円と申しますか、やや四分の一円の形で向つておられたように思います。
  37. 中野重治

    委員外議員中野重治君) それから副議長議長席に著かれたとき、議長はどの辺にあなたの方から認められたでしようか。
  38. 團伊能

    委員外議員團伊能君) 議長は非常な大勢守衞の黒い服の中に取巻かれておりまして、私の方から議長の顔ははつきり見えませんでした。
  39. 中野重治

    委員外議員中野重治君) 取巻かれて、定かに見えぬ議長存在点はどの辺に考えられたのですか。
  40. 團伊能

    委員外議員團伊能君) 存在点は、議事部長の席から、通常いつも総理と副総理の坐られる椅子の間くらいではないかと思います。
  41. 中野重治

    委員外議員中野重治君) そうしますと、大体において総理大臣、副総理あの辺と議事部長席とを結ぶ線、あの辺ですね。
  42. 團伊能

    委員外議員團伊能君) あの辺だと思います。
  43. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 有難うございました。それでは次に池田議員の証言をお願いしたいと思いますが、池田さんが本会議の混乱のときに、あなたが見られました状況を一應お話願いたい。
  44. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) それでは順序を追つて申しますと、私は初めに議院運営委員会部屋、つまり議長サロンにおつて、あすこから皆んなが出て來るとき出ました。これはつまり本会議部屋の方に行くために出たわけであります。出ていつも入るあのドアから、私は本会議議場の中に一應入つたのです。入りましたら余りまだそのときは議場がごたごたしておりません。それで板野君が私とは全く反対の方から入つて來ておつたのじやないかと思うのですが、小委員会運営委員会かを開かなければならないとかどうとかいうことを言いながら、つまり私がこちらから行き板野君が向うから來るというような工合になつてつた。それで私は直ぐにそこから引返したというのは他に無所属懇談会連中が控室の方におりまして、まだ本会議を開くことを知らない連中がおりますから、それで私は部屋に引返して佐々木良作君とか誰かがおつたのですが、直ぐ本会議を開くようになつたからとそんなことを話しまして、そうして急いで本会議議場に入りました。  私と一緒にその他の人も若干入りました。それで來ましたときはいわゆる委員部の人の坐る席ですか、あの辺は前よりは人の数が多くなつてつたのです。そうして事務総長であつたか、議事部長であつたか、或は議長であつたかも來たわけですが、それと板野君とか、その他の方々との何か話が始まつたというようなわけですが、それでぐずぐずしておつて、その間の順序というものは非常な不明瞭な状態衞視の数がぐつと増えた、そうして何か直ぐそのごたごたは急激に大きい音をするオムレツのようなものになつた。そうして何かそのときも私はそこまで参りましたから、そうするとそのオムレツは非常に固いもので、もはや一歩遅れて行つた私達はそのオムレツの中には入れないのです。  私はその後方廻つて見たところが、議事部というのか、委員部というのか、事務人々は非常に迷惑そうにしておるというような状態つたわけです。それで私はそこから本会議議席のある方にそつと降りかたけのですが、そのときはつまりあの階段のところにこれは與党側方々ですね。この方々相当数おられて、議事妨害じやないかとか、職務執行妨害であるとかと言つて盛んにわめいておられた方がありました。そんな工合にわいわい騒ぐ與党人々がおつたのですが、今度の逆の方の階段の方に私は演壇のところを通つてこう行つたのです。そこでは何かこうわいわい騒ぐというよりも、何か演壇を防衞するかのごとくに相当方々がおられたわけです。そうして演壇の方にも亦與党の諸君も二、三見えられてごたごた始めたのですが、その中には岡田さんも見えたわけです。そうするとその隙には、私は余り人記憶を明瞭に一人々々覚えていないのですが、非常に著名な人物だけ覚えていますが、まあ野党側で著名な人としては岡田さんです。與党側としては矢野さんだつたと私は記憶しております。そして演壇で、とにかく演壇のところでですね、つまり議場に向つて最後に何か言つたような形になるのですが、そんなような形が展開された。そうしているうちにつまり議長席の、議長から見て私達の議席反対の方の段階、あの方から大変人垣を作るみたいな、作らんみたいな形でおつた與党人達がおつたのですが、その人達がずつと何か話をしておるうちに副議長を連れて、そうして登つて來て、副議長を一應議長席につけた、こういう恰好になつたわけです。そのとき大体副議長について來られたのは北村さんと、それから淺岡さんである。これは淺岡さんは議長の方から來たのじやなくて、議事妨害をやるとか何とか、最初私達の議席の前の方で騒いでおつたときも淺岡さんもおられたと思いますが、それから淺岡さんはごたごたする衞視オムレツの皮の後の方におつて、盛んに何か押したか何かして活動されておつたわけです。そうして松嶋さんが登られたときはあの壇から降りて議席帰つて松嶋さんをつれて來たものやら、松嶋さんが著かれたのでそれで淺岡さんがそこに駈けつけたのかということは、私は明瞭な記憶はないし、そこまでは注意しては見ないわけです。とにかく北村さんと淺岡さんがあの議長席のざつと両脇で、最後には両脇におつたというふうに進行して來ているわけです。そうして何か淺岡さんは副議長の手か足を取つて松嶋さんをぐつと据えつけた、坐らしてやつたというようなことをされました。それから北村さんは何かこう非常に議長に掩いかぶさるようにして何かしておつた、こういう形でおつたわけです。それがそういうような経過で副議長松嶋さんがあの席にお著きになつたわけであります。  そこで今度は金子さんや中西君という人がまあ最も私の目に目立つて來るわけですが、あの場合は中西君は最初から上におつたわけじやなかつたのですね。私は記憶ないのですが、あの男は……。それでとにかく併しオムレツが回轉している頃はあの辺りにおつたのじやないかと思うのですが、私たちがおる前を通つて行つたか、或いは向うから廻つたかということは非常に不明瞭ですが、とにかく北村さんのうしろにおつたと思うのです。淺岡さんのうしろじやないと思うのです。北村さんのうしろです。これはそうだと思うのです。というのは、淺岡さんと中西さんは同時に私の目に、はいつておらないのです。北村さんと中西さんとは私の目に同時に入つていると思うのです。そういう情景で……。そうして中西さんが何か例のごとく紙切れなんかを持つて松嶋議長に対して手続がどうとか何とか食つてかかつているという形です。その同じようなことを議長の下におつた岡田さんなんかも言われておつた。それから私のつまり言葉は同じでありませんが、すでに本会議委員会か何かで打合せて開くべきものだとか、何とかいうことを言うておつた。そういうようなことでした。  そうして恐らく中西さんとどちらが早いかというと、やはり金子さんが早いのじやないかとこう思うのですが、殆んどこれは、どちらが早いとかというふうに言えないのですが、これは金子さんは極めて突如としてあそこに登場した人物なんですが、何かわいわいしておつたと思つた金子さんの顔がひよつと出て來たのですが、そうして多少何か議長の後か脇あたりで、非常に何ですか肩をこういうふうにして、自分で肩をこんなふうにして、何か駈足でもして息でも切つていたときみたいに力んでおつたのですが、これは何かそうやつてつて線香花火のようにふつとどこかへ消えて見えなくなつたのですな、金子さんの情景はそういう情景だつたのです。とにかくそういういろいろな諸関係とは全然関係なく突然現われて來たのでした、それが金子さんだつたわけです。  大体そんなにしているうちに議長が開会を宣したのですが、開会を宣したのと寺尾さんが発言なさつたのとは殆んど同時的、又寺尾さんの方が早いかという、非常にその時間は同時的だつたと思うのです。問題はつまり議長席の前や演壇のあたりにおつた我々は、むしろ寺尾さんの発言の方に重大な氣がとられたのです。議事の進行の関係としてはそういう関係でした。議長は何か言うて、そうして結局決定し、何とかを決定しましたと、こういうような恰好になつたのですが、寺尾さんが発言されて、誰かやはり型の通り賛成された人があつたのじやないかと思います。つまり動議を出しますね、そうすると「只今の動議に賛成であります」ということをいつも形式的に言うのでありますが、あれが非常に切迫した時間で簡單に行われた、それと、議長のいつも型のごとくしやべつて行くやつですね、あれが同じぐらいに行われた。そのときは議場では席についておつた人もあるし、又別に興奮しなくても見物かたがた前の方に出て來ておつた人もあるし、多くの人は立つてつた人もあるでしようね、一應議席のあたりに立つてつた人たち、そういうような状態でありました。ですから起立採決して明瞭に議事をとつたのではなかつたわけです。  そういうような状態で、別に採決になつても立つた人もないし坐つた人もないというような状態でいるうちに、議長は今度いろいろ文句を言われながら降壇したわけですが、そうして今度は何か議長とそれから淺岡さんとそれから天田さん、この三名がマラソンをやつているのですな。これは私はそのときは席の脇の方に行つてつたわけです。佐々木良作君が座つているちよつと後ですから……。天田君、何だいと言つたらおれは何とかと言つて紙切れを持つて追いかけた。そうしたら淺岡さんが天田さんを押えて、何かごちやごちやしたものですから、議長松嶋さんとその人たちの間隔が非常に遠のいて、松嶋さんが、私たちが常に出入りするあのドアからすつと入つた。そうしたら天田君が又追つかけた、私も追つかけて見たら、天田君は何か議長不信任か何かの案を出したのが全然取扱われない、それでおれは何とかしたのだと言つて部屋に入つてつたわけです。  これが、私としては最初から最後までの見たままの模樣なんです。あとは全然私は何も見ないのです。
  45. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) そうすると中西君なり金子君が副議長の身体にさわつたとか手を引張つたとかというようなことは全然あなた知らないですか。
  46. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) 金子さんは松嶋さんの身体にさわつておりますね、金子さんも北村さんも確かそうじやないかと思います。ごしやごしやとしておりますけれども、中西君は北村さんや金子さんのような関係は、身体の関係は松嶋さんとの間にはないのです、それは何か位置が違うのですから……。何かうしろの方から紙切れをこんなふうに持つていたのが中西君だつたと思うのです。  つまり直接ここに、こつち側だつたと思うが、こつちが淺岡さん、こつちが北村さん、大体ここに議長、ここに北村さん、ここに淺岡さんとこういつた恰好で、金子さんは議長に接近してこんな調子だつたし、金子さんのうしろ中西君だと思うわけです。從つてこういう直接の関係は、中西君と議長との間は余りなかつたような氣がするのですが……。むしろ首を乘せるか何かしておつたでしよう、中西君の場は……
  47. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 副議長の手を引つ張つたというような恰好じやないかね。
  48. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) そんなにしておつたわけではないですな。もつと接近しておつたですな。背中を丸くしておつたですな。引つ張るというよりも何か喰い付くようにして丸くして頑張つてつたですね。
  49. 中山壽彦

    ○中山壽彦君 議長の席にあります議事日程がどういうふうになつてつたかということはお氣付きになりませんでしたか。
  50. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) それはその場にあつたと思うのですが、議長の……。議事日程というものを私は見ておりませんから……、別にテーブルを見たわけではないから……、何かあつたのですね。大体あれは專ら北村さんと議長が占領しておつたのじやないか、こんなになつて二人で、議長はこんなになつてつたし、こんなにしておつたですから、余りそういうものは動かないですな。
  51. 中山壽彦

    ○中山壽彦君 金子君が突然議長の間に現れて、事務総長の間に入つたのじやありませんか。
  52. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) 金子さんは議長のところに接近して何かかんかんかんかんかんとやつてつたですね。あの人の言うことは何を言つておるか分らない、かんかんかんかん言うだけですね。
  53. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 池田さんにお尋ねしますが、板野さんが先頭を切つて議長が進行せんとする前に、スクラムを組んで阻止したかのような板野君その他の五、六名というのが本事件の非常に大きな一つの部面ですが、こういうような工合に御観察なさいましたか如何ですか。
  54. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) 全然そういうふうに観察しなかつたようです。
  55. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 議長の進行を阻止したように、スクラムを組んだかどうかは分りませんが、そういうふうには見られませんでしたか。
  56. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) ええ。
  57. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 それからカニエ君が、衞視の話によれば、議長が進行せんとするのだけれども、人混みでできないので、無理に人混みを手であけた、そのあけたところへカニエ君が飛び込んだような潜り込んだというような意見と、よろよろつと倒れかけて、満員電車が急停車して倒れかけてうずくまつたのだというような陳述と、二つに分れておりますが、それに対してあなたはどういうふうに見ておりますか。
  58. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) 私はカニエさんがあすこにおられたということを見ていないのです。大体私はあの中の記憶のあるのは、議事部長事務総長、それから板野さんですね。それから私の部屋からは私と栗山君だつたかが参りましたが、これはもういずれもオムレツの中には入らなかつた
  59. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 議長が衛視諸君に取囲まれた前後ですね、議員議長に何らか手を掛けた、例えば進行を阻止したごとく手を掛けたというような行爲は見られなかつたですか。
  60. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) それはなかつたと思いますね。
  61. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 ああそうですか。
  62. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) もつとも、私はそういうことが、非常にはつきりと見られるというよりも、私は衛視が入つて來て、むしろ衛視の行動の方が早かつたと思うのです。
  63. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 ああそうですか。
  64. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) つまり議員と、板野さんなら板野さんが議長と向つた事務総長と向つた分りませんけれども、つまり何か言うたか、何かしておつた、それからつまり衛視が來たという、こういう順序になるのですが、この順序の間は時間というものは、非常に切迫しておつて、何かぐずぐずするうちに衛視がばつとふえてきちやつて垣をつくつてしまつたというような状態でしたね。
  65. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 それから議長が参事の手を通じて北村君に議事日程などの書類を渡し、北村君が、それを副議長に渡したと思うのですが、そういう現場はごらんにならなかつたのですか。
  66. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) とにかく先程この書類をどうしたとこういうふうなお尋ねになりましたのですね。そのとき北村さんと議長が何というか、こういうふうに守られておつたと思うと私は申しましたが、北村さんなんか紙片を持つておられて、あのときの動作もこうだつたか、とにかく北村さんは紙片を持つておられて、それから議長にそれを渡したのじやなかつたかと思うのです。持つておられたことは明らかです。
  67. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 いやどうも有難うございました。
  68. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) どこから持つてきたかということは私知りませんが、私達の眼の前におりましたとき、そのとき紙片は一つつてつたということだけは分つています。
  69. 松井道夫

    ○松井道夫君 あなたどこで見ておられたのですか。
  70. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) 私は議長席の前、演壇、つまり演説するときの演壇ですな、あすこのところから、或いはあの下のところ、つまり階段を下りまして見ておつたり、或いは階段を登つて演壇のところに行つて見たり……
  71. 松井道夫

    ○松井道夫君 写真に出ておりますか。
  72. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) 私ですか。私は恐らく出ておるのじやないか、岡田さん出ておりますね。
  73. 岡田宗司

    岡田宗司君 出ております。
  74. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) 岡田さんが出ておると私も出ておるわけです。
  75. 松井道夫

    ○松井道夫君 あなたごらんになつたとき中西君が議長北村さんの間のうしろにおつて、むしろそこから中西君が演壇の、中西君は自分で紙かなんか取上げて見ておつたのですか。
  76. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) 中西君は自分で紙を持つてつたのです。
  77. 岡田宗司

    岡田宗司君 そうです。
  78. 池田恒雄

  79. 岡田宗司

    岡田宗司君 巻いた紙を持つてつた
  80. 松井道夫

    ○松井道夫君 中西君が演壇の紙を取上げて見たというのじやなくて自分で紙を持つてつたのですか。
  81. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) そうです。
  82. 松井道夫

    ○松井道夫君 中西君は本会議演壇の紙を取上げて見たと言つておるが、それはそのときじやないのですね、違うのですね。
  83. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) 勿論それまで注意してみたわけではありませんから何か中西君は……。
  84. 岡田宗司

    岡田宗司君 巻いた紙……
  85. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) 完全に巻かなくてもこういうふうにしたか、こういう大体動作中自分の書類らしいものは持つてつたと私は思うのです。その外に更に中西君が議長の書類を見たかどうかということまで私の注意は勿論していなかつたわけですね。これは自分のものを持つてつたのです。
  86. 松井道夫

    ○松井道夫君 そうするとその点を何ですね、何か北村さんと議長の間から手を出して何かやつてつたわけですね。
  87. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) そうです。とにかく手をこういうふうに……どうなつていたかな、あすこは非常に複雜していたから、中西君は首を長くして……
  88. 松井道夫

    ○松井道夫君 中西君は副議長北村さんとの間におつたときやはり紙を持つていたのが見えたわけですね。
  89. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) ええ、それはそのとき見えておるのですね。
  90. 松井道夫

    ○松井道夫君 それから板野君のことについては、あなたは現認なすつたのはどの点ですか。
  91. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) 板野君のですね、一番最初板野君は議事部の方方が入られるドア、つまり議長サロンから……
  92. 松井道夫

    ○松井道夫君 初めからじやなくて、議長が入つて來てからで結構です。議長が入つて來ると板野君と、そう沢山おらなかつたですね、あの時は、人は……
  93. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) そうして何か話が始まつたわけです。殆んど議長が入つて來ますと、衛視が殆んど一緒ですから、同時に入つて來ておりますからごちやごちやになつてしまつたわけです。
  94. 松井道夫

    ○松井道夫君 あなたはそう感じておられるのですね。
  95. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) ええ。
  96. 松井道夫

    ○松井道夫君 その後板野君については……
  97. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) ごちやごちやになりまして、その中の人が何をやつたかということは全然分らない、ごちやごちやごちやごちやして……
  98. 松井道夫

    ○松井道夫君 それからマイクのことについて御記憶はありませんか。マイクは誰が持つたとか、それを叩いたかといつたようなことは御存じはございませんか。
  99. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) マイクがですか。
  100. 松井道夫

    ○松井道夫君 それは誰がどうしたのです。
  101. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) それは誰であつたか私は人は殆んど分りません。ただどういうわけか、マイクは外れるでしようか、誰か一度あのマイク議長が、大分あとのことですが、あとつてそう時間の差はありませんがね。何せ三分間くらいの間に行われたのですから、順序としては一番あとです。議長が採決をとる直前か……
  102. 松井道夫

    ○松井道夫君 それくらいの時ですね。副議長が坐つておる間か、坐しておる間ですか、あとから立ちましたね。
  103. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) ええ。
  104. 松井道夫

    ○松井道夫君 立つ前ですか。
  105. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) 立つちよつと前じやなかつたかと思います。
  106. 松井道夫

    ○松井道夫君 それがどうしたのです。
  107. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) マイクを一時外して又かけたじやないですか。
  108. 松井道夫

    ○松井道夫君 それだけを見ておられた、氣がつかれたのですか。
  109. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) ええ。
  110. 岡田宗司

    岡田宗司君 中西君のことについてですが。中西君は議長席に向つて右側東側におつたのですね。議長の方に向つて右側、そうして守衛に引降ろされたから、中西君が演壇の方の前に廻つて來たことを記憶しておりますか。
  111. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) 中西君は廻つて來たのかな。
  112. 岡田宗司

  113. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) 議長のとこるでいざこざがあつて、それから演壇の方に來たというのは私は不明瞭ですね。
  114. 岡田宗司

    岡田宗司君 それから議長の机の上にあつた紙を議長席の前から、誰かですな、とつたとか、持ち上げたとかいうようなことを見ませんでしたか。
  115. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) それは僕は矢野さんか、誰かがですね、議長席議長席の下ですね、おつた位置ですね。それから前の方ですね。非常にテーブルに接近して手を上げたかなんかして、言うたかしておると思うですがね。與党側の入り乱れておつたですよ。與党方々と野党の方々らしく、なんか議長のテーブルに接近して、いろいろ言うたりなんかしておられたわけですから。
  116. 岡田宗司

    岡田宗司君 それからマイクは誰が動かしたか。それからそのマイクを更に事務次長か誰かが引寄せたというようなことは見なかつたんですか。
  117. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) マイクは、あれは誰かマイクをですね、責任ある人がやつてつたんじやないでしようか。どうも無責任にやつてつたとは見えなかつたですね。何か……、とにかく外れて直ぐ附いているんですよ。
  118. 岡田宗司

    岡田宗司君 それではそれだけです。
  119. 鈴木直人

    ○鈴木直人君 外の人のお話によると、副議長が坐つておるときには議長椅子がずつとこんなふうに傾いた。それを引張つた、これは議長を下ろそうという意味か、何かそんなふうな姿の、そういうものが見えたという話でしたが、そういうことはありましたですか。
  120. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) 別にそんなことはなかつたようですね。
  121. 鈴木直人

    ○鈴木直人君 それはむしろ遠くにいた人がそんなふうに見たということですが……
  122. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) そんなことはなかつたですね。
  123. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 中野君より発言を求められておりますが、許すことに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  124. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 簡單に願います。
  125. 中野重治

    委員外議員中野重治君) 簡單に質問いたします。議長席に着いた副議長の前に置かれた紙が、演壇側から、つまり議長の前の方から出た誰かの手で動かされるか掴まれるかした、ということが認められておりますが、それが矢野議員であつたと確認されるわけではないんですね。
  126. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) 私は掴んだかどうかということまでははつきり言えません、言われないのですがね。とにかくどなたかの手は、誰かが手を長く伸べてテーブルを叩いたのか、或いは何か話をするためか何か、誰かの手が伸びたということはありますね。それは野党の人じやなくて、與党も人も來てそうやられておつたのがあつた池田政務次官も來たような氣もするんですがね、私は……
  127. 中野重治

    委員外議員中野重治君) 堀議員であつたというふうなことは認められないんですか。
  128. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) 堀さんというのは、堀眞琴さんですか。
  129. 中野重治

    委員外議員中野重治君) いや末治さんです。
  130. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) 私は知りません。その人の名前は知つてつても、人と名前を一緒に知つておりません。
  131. 中野重治

    委員外議員中野重治君) それでは議長議長席に着かれたとき、それは淺岡議員がこれを据え着けたという感じであつたにしろ、なかつたにしろ、とにかく松嶋議員議長席に坐つたときは議長はどこにいたんですか、松平議長は……
  132. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) 松平議長オムレツの中におられたと思うんですがね。
  133. 中野重治

    委員外議員中野重治君) そうしますと、そのオムレツの中に位置しておる議長衞視に守られておる、或いは取巻かれておるという形じやないんですか。
  134. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) そうです。
  135. 中野重治

    委員外議員中野重治君) そうすると、その衞視淺岡君が指揮しておるというふうなことは見られなかつたんですか。
  136. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) 指揮しておるというふうにも見えませんが、とにかく淺岡さんはですね、その衛視を何か押すとかどうか、大分体力を加えておつたんですね、衞視に対して……
  137. 中野重治

    委員外議員中野重治君) そうすると、そつちから、今度は淺岡君は後の方から議長席の方へ廻られたわけですか。
  138. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) そうでなかつたと思うんですが、私は議場から來たか、どつちから來たかということは分らないんですがね。
  139. 中野重治

    委員外議員中野重治君) それから、私は自分議席から見ておりました。私の見たのも確実とは言えませんが、副議長松嶋喜作君を議長席に担いで來て押付けたのは北村議員であつたように見えたのですが、併し淺岡議員でなかつたというわけではありませんよ。北村議員の方が私の方から方向の関係上よく見えますから、池田さんは淺岡議員が据え着けたというふうにおつしやつたんですけれども、そこへ据え着けたというのは……、もう少し具体的に説明して欲しいんですがね。
  140. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) それはちよつとおかしいんですがね。議場の方から副議長をまあ案内すると申しますか、そうして來られましたのは北村さんなんです。これは淺岡さんは恐らく議場の方には降りられなかつたと思うのです。そうしておるうちに、うちにと申してもその間に時間的間隔は余りないわけです。北村さんがこちらとすれば、淺岡さんはこちらに廻られて、つまり両方から副議長をやられたと、こういう恰好なわけです。
  141. 中野重治

    委員外議員中野重治君) そうしますと、大体大掴みにするとこんなふうになりますか。北村議員松嶋議長の右手から、つまり議長席事務総長席との間の辺から、それから淺岡議員議長席の後ろから、まああなたのさつきの言葉で言えば据え着けたという感じであつた、こうなりますね。
  142. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) ええ、まあ坐らせたわけですね。
  143. 中野重治

    委員外議員中野重治君) それは身体にさわらせたわけですか。
  144. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) いや……
  145. 中野重治

    委員外議員中野重治君) 全然身体にさわることなしに坐らせたんですか。
  146. 池田恒雄

    委員外議員池田恒雄君) 勿論副議長はみずからこのうちに入つて行つたんですが、そういう場合ですね、北村さんはこちらから身体に触つていますし、そうして淺岡さんはこちらから副議長の身体に触つておるわけだから、如何にも足で歩いて行つたんですけれども、足を見ないで上ばかり見ておるというと、二人で坐らせたような恰好になるわけですね。
  147. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 外に御質問はありませんか……、どうも御苦労さまでした。
  148. 松井道夫

    ○松井道夫君 議事進行についてでありますが、今日求められておる四人の人に関する行動だけに限つて頂きたいと思います。全般のことは大体以前の証人でも要領を得ておると思いますし、又各自も見ておるわけですから、それで委員外の議員の質問も、四人の今の懲罰を求められておる事実のみに限つて頂きたい。外の人には……、余り外の人のことは聞いて頂きたくない。時間の関係上ですね。
  149. 岡田宗司

    岡田宗司君 今の松井君の御発言ですが、只今の北村君とか或いは淺岡君が、やはりその渦中の人であり、その人の位置や何かが相当重大な関係があるのです。從いましてそういう全然関係のない人なら別ですけれども、関係のある場合には、関連したものとして私は当然質問されてもいいと思うし、私もそれはしなければならんと思つております。
  150. 松井道夫

    ○松井道夫君 関連する場合乃至はその人の位置その他で、四人の行動を明らかにすることができるというような場合は、勿論私の定義には入つておりません。
  151. 中野重治

    委員外議員中野重治君) 委員外の発言を許して下さい……。今松井さんのお言葉についてですが、松井さんが今の発言をなされたその理由は、どういうことにあるのですか。時間の問題ですか、審議の……、議事の進行の関係ですか。
  152. 松井道夫

    ○松井道夫君 時間の関係から言つても、それから審議の必要から言つても、四人が懲罰に追求されておるんですから、その四人の行動について我々は調べればよろしいわけですから……
  153. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) ちよつと速記を止めて。    〔速記中止〕
  154. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 速記を始めて、それでは暫く休憩いたします。    午後一時零分休憩    —————・—————    午後一時九分開会
  155. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) では再開いたします。高良議員がお見えになりましたので、高良議員から問題の四人の議員に関して特に御承知の点を簡單にお話願いたいと思います。
  156. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 私はカニエ邦彦君がどういう行動をとれたか見ておりません。ですからこのことに関しては私は議席の関係上私の方からは全然見えないので、私の見たところを証言いたします。四人に関してだけでよろしいでしようか。
  157. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) よろしうございます。
  158. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 松平議長が入つて來られて取り囲まれたために動けなくなつて、頭だけ私の方から見えるのでありますが、方向を後向きになつて頭が向うへ向いてしまつた頃に、松嶋議長が議事日程を受取るのを待つていて、椅子に腰掛けられたのでありますが、その数分後に、つかつかと急いだ様子もなく階段上つて來る人がありまして、それが金子氏であつて金子氏は松嶋議長椅子に近寄つて、右手を松嶋議長の左肩に当てて、自分の左の手で松嶋議長の腕を引つ張つて頻りに引つ張り下そうとすると同時に、いろいろ話をしておられた。もう一人駆け上つた來たのが中西功氏でありまして、金子洋文氏が、松嶋氏を頻りに動かしておるときに、中西氏はその膝の下あたりから頻りに何かを引つ張つて動かしておつたので、その結果議長椅子が非常に傾いたのであります。遂に松嶋氏は椅子に両手でしつかりつかまつて、机にもつかまつて、漸く平衡が取れた形がよく見えました。北村氏が議事日程を机の上に何度も拡げて伸ばそうとすると、頻りに金子氏がこれを取ろうとし、中西氏の手がそれに届かないのでたびたび取ろうとして、金子氏の手が一度それを鷲掴みにしたのでありますが、遂に北村氏にその紙を引伸ばされて、そうして副議長は漸く安定を得て発言を始めたのを見ました。その頃議長席の前には数人の人が集まつておられましたが、板野勝次氏はその前から議長席の眞前に立つて、頻りに大きな声で叫んで指さしておられましたが、遂に手が届かないのと、まだるつこしく思われたか、その前に二つばかり並んだ拡声器を捉まえて、がたがたがたとやつていたのを見ました。その結果拡声器が壊れたかどうかは私は知りませんが、副議長が発言したときに、それは喧騒と又故障で聞えなかつたのであります。私は座席に静かに坐つてそれだけのことを見ることができました。これが四人のうち三人についての私の見たことでありまして、他の議員に関しては申上げません。
  159. 岡田宗司

    岡田宗司君 高良さんにお伺いします。  先ず第一に板野君の点であります。板野君が最初演壇に駈け上つて、手を振つて大声疾呼したというところは見なかつたのですか。
  160. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) それは副議長上つて來られたときのことですか。
  161. 岡田宗司

    岡田宗司君 そうです。
  162. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) そこは私の席からは見えないので、よく分らないのです。
  163. 岡田宗司

    岡田宗司君 それから板野君が演壇の前に廻つて、拡声器をがたがたさせたことは、はつきりそれが板野君であることが分りましたか。
  164. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) はあ見えました。
  165. 岡田宗司

    岡田宗司君 見えましたか。それからそのマイクが落ちましたか。
  166. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 落ちたとは見えませんが、倒れたことは見えました。
  167. 岡田宗司

    岡田宗司君 それでそのマイクは誰か他の人が元の位置へ据附けたのを御覧になりましたか。
  168. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) そこは見ませんでした。
  169. 岡田宗司

    岡田宗司君 見ません……
  170. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 同時にコツプか水差しか何か、その辺に混乱があつたように見えましたけれども、あとは誰が片附けたか見ませんでした。
  171. 岡田宗司

    岡田宗司君 それから金子君が上つて行くときは極めて急いでいましたか、歩いていましたか。
  172. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) ゆつくりしていました。併し散歩のような歩き方ではありません、つかつかつかという程度です。
  173. 岡田宗司

    岡田宗司君 そうして上られて肩へつかまられてですね、そうして話しかけておりましたか。
  174. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 話しながら手を引つ張つていたことは事実です。
  175. 岡田宗司

    岡田宗司君 非常に強く引つ張つていましたか。
  176. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 下ろそうとしていたことは事実です。
  177. 岡田宗司

    岡田宗司君 それが非常にはつきりあなたに見えましたか。
  178. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 見えました。何故に下ろさねばならんかということが私共座席の者には不思議に思えました。
  179. 岡田宗司

    岡田宗司君 そのときに金子君の発言はどういうことだつた分りませんでしたか。
  180. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 聞えませんでした。
  181. 岡田宗司

    岡田宗司君 中西君が行つて金子君の下の方におつたのですか。
  182. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) はあ、足と胴のあたりから、金子さんの手の間から手を出して……
  183. 岡田宗司

    岡田宗司君 中西君はあのときに巻いた紙を持つていたのですが、それは御記憶ありませんか。
  184. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 見えません。
  185. 岡田宗司

    岡田宗司君 中西君は演説するための草稿か何かのようなものを握つてつたのです。それを御覧になりませんでしたか。
  186. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 見えなかつたです。
  187. 岡田宗司

    岡田宗司君 で中西君は両方の手で引つ張つていたような御記憶ですか。
  188. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 私には左の手で足を引つ張つていて、右手は何かを掴もうとしていたように見えました。
  189. 岡田宗司

    岡田宗司君 右手にものを持つていて何か掴めますか。
  190. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 私採つていることを見ません。
  191. 岡田宗司

    岡田宗司君 それから中西君はどうしましたか。
  192. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) それから椅子に眞つ直ぐになつて議長が話し始めたものですから、今度は直ぐ議長席の後ろを廻つて松嶋氏の右側行つて、何か大きな声で言つておられるのを見ました。
  193. 岡田宗司

    岡田宗司君 後ろを廻つて右側行つて……そうですか。
  194. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) たしかそうです。
  195. 岡田宗司

    岡田宗司君 それから先程團君の話では、團君が議席から見たところでは、議長席の前にあつて紙を持ち上げた者は鼠色の服を著た者であつた。そうして前から手を伸ばして紙を持上げておつた、こう言うのです。あなたの証言と非常に違うのです。而も鼠色の服を著ていた、こう言うのです。あなたの証言ですと、金子君が後ろから手を伸ばしてやつたことになる。ところが團君の話ですと、前から紙を持上げていた、こう言うのです。非常な喰違いがあるのです。その御記憶はつきりして頂きたい。
  196. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 初めの瞬間は金子さんが松嶋さんの肩に手をかけて、左の手で松嶋さんを頻りに引下ろそうとしていて、中西さんと両方の力でもつて椅子が非常に傾きました。あの大きな椅子がこう傾いた、危いと思つたのです。今度は副議長右側から誰か脚を引張つたか、或いは誰か押えたか、とにかく椅子が元へ戻つた。そのとき金子氏は今度は引つ張ることを止めて、松嶋氏の左の方に行つて、あの大きな椅子の蔭から今度はその紙を掴もうとして、手を出したことを見ました。
  197. 岡田宗司

    岡田宗司君 それはおかしいですね。金子君はあの写真の位置から行きますと、私も見ていたのだけれども、金子君は守衛に離されて、玉座の直ぐ横の方へ行つてつておりました。
  198. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) その前の瞬間です。
  199. 岡田宗司

    岡田宗司君 その前の瞬間に後ろを廻つて……
  200. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 後ろに廻らない。自分廻つていたのを、直ぐそこから立つて今度はもう引き下ろすことがかなわないと……
  201. 岡田宗司

    岡田宗司君 今度は左肩と言われるが、事務総長の間へ出たのですか。
  202. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 事務総長の間でありません。松嶋氏に手を出して、今度はその紙をつかんでおられるのを見ました。
  203. 岡田宗司

    岡田宗司君 本当に紙をつかんだですか。
  204. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 到達したかどうか知りませんが、私は、鷲づかみにして、しわくちやになつて、これは大変だと思いました。
  205. 岡田宗司

    岡田宗司君 それが團さんの話だと、前からつかんだ者があつたと言うですが、あなたは後からつかんだと、非常な食い違いです。
  206. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 併し前の人は手が届かない。
  207. 岡田宗司

    岡田宗司君 十分届きます。
  208. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 北村さんがしきりに引伸して抑えておつた
  209. 岡田宗司

    岡田宗司君 それが前からつかんだか、後からつかんだか、はつきりしておりますか。
  210. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 私は後からつかんだと思います。
  211. 竹下豐次

    竹下豐次君 岡田さんの今の御質問ですね。前からつかんだというのと、後からと、話が違うという意味に聞えますが、私はもう少し疑問を持ちますが、前から手をつかんだ人も、後から手をつかんだ人も両方あるかも知れない。そこに時期が違つて考えて、そういうこともあり得ると思いますが、その点はどうですか。前からつかんだ方の記憶はちつともありませんでしようか。つかんだというところまで行きませんでも、何かそういうような行動をしようとしたというふうには、お氣付きの点はありませんか。
  212. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 私は、金子氏と中西氏がしつかり議長の左脇からつかんで、案を読ませないようにして、紙もしわくちやになつたところは見ました。そうして北村氏はこれを防いだことは見ましたが、議長席の前の人がこれをつかもうとしたことは記憶がありません。
  213. 竹下豐次

    竹下豐次君 それからもう一つお尋ねしますが、金子さんと中西さんが副議長を引降ろそうとしたと、併し副議長は引降ろされないで、そのままお坐りになつてつたわけですか、どうですか。この二人の方は、自発的に引降ろそうとする行爲をお止めになつたように御覧になつたか、或いは後の方から引つ張られでもして、その行動をお止めになつたかどうか。
  214. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 私の見た時は、まだ守衛が來ませんでしたから、又その他の人も影響を與えたようには思えませんでした。とにかく力が及ばないというので、今度は紙にかかられたように、自発的であつたと思います。
  215. 松井道夫

    ○松井道夫君 中西君が、これは本会議でお聽きでしようけれども、弁明でお聽きでしようけれども、今の議事日程を書いた紙をつかんで、そうして見たところが、議事日程だもんだから、これは議長としてどうでも議事をやるんだなと思つて又元へ返したと言つております。こう言つておりますが、金子氏がつかんだのか、中西氏がつかんだのか、その点は如何ですか。
  216. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 金子はつかもうと努力したことは確かです。
  217. 松井道夫

    ○松井道夫君 併しつかんだことはどうですか。
  218. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 私の議席からは、下から出た手がつかんだか、上から出た金子氏の手がつかんだか、そこまでは確認できません。とにかくテーブルよりもしわくちやになつて上へ上つて、それを北村氏が抑えて引伸していたことは見ました。
  219. 松井道夫

    ○松井道夫君 それで中西氏は上にいたんですかね。
  220. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) それはもうその次の瞬間のことです。初めは金子さんの手の下あたりから手を出して、しきりにつかんで……
  221. 松井道夫

    ○松井道夫君 上ということは、要するに議長席のですね。この高い方ですね。下は演壇ですがね。下の方でなくて、上の方に中西氏がおつたですか。
  222. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) それは次の瞬間、もう議長が動かないと見て取つたので、金子氏も上へ上りですね、それから中西氏も今度は、今申した通り、議長席の後を通つたと思いますが、議長席事務総長席の間へ立つて、その後の行動は、私の方からは北村氏が間にあつて見えない。
  223. 松井道夫

    ○松井道夫君 そうすると、今の低い所というのは、なんですね。今の議長席東側、即ち法務総裁のいた方の……
  224. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) そうです。
  225. 松井道夫

    ○松井道夫君 低い所という意味がですね、演壇の方という意味じやないですね。
  226. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 演壇の方じやありません。
  227. 松井道夫

    ○松井道夫君 分りました。
  228. 中山壽彦

    ○中山壽彦君 中西君と金子君は、松嶋議長左側におられた。事務総長と副議長の間に金子君が入り込まれたということは御覧にならなかつたですか。
  229. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) そこには中西さん板野さんはあとで見ましたが、それはあとの瞬間です。
  230. 中山壽彦

    ○中山壽彦君 最初は同じように、松嶋君の同じ方におられたということ……
  231. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 私は見ました。
  232. 中山壽彦

    ○中山壽彦君 それから議事日程を議長から副議長が受取れたところの状況は御覧になりましたか。
  233. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 見ました。
  234. 中山壽彦

    ○中山壽彦君 それはどういうふうに……
  235. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 私は、副議長演壇の下におられたのを見ました。誰か交渉していたうちに上つて行つて議長の席の、つまり事務総長との間に立つて、そうしてしきりに議長状態を見ておられました。そのうちに何か紙が渡つたようでしたが、それが誰か渡すと、瞬間に腰掛けた。腰掛けると、金子さんがつかつかと上つて、左の腕を引つ張り、肩に手をかけて降そうとした。もう一人の中西氏が金子氏の手の間から右手を出して、左で足を引つ張ろうとしたけれども、椅子が傾いて、どういう力か、元へ戻つて、それからあと、引つ張ろうとした人は外の方へ廻つて、そうして北村氏の引伸ばす紙をもぎ取ろうとした。
  236. 鈴木直人

    ○鈴木直人君 先程マイクをつかんでがたがたさしたという事実でありますが、これについては、それをやつたの板野君であるというふうに言われている。岡田さんがもう一度そうかというようなことをお話になつたら、それは間違いないということでありましたが、それは間違いないことでありますね、板野君に……
  237. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 議長が開会を宣する少し前の時間ですが、しきりにその前に集まつた人達が副議長を指したり、議長のテーブルの上に手が沢山出ておりましたが、そのうちに、もう癇癪を起したように、マイクを持つて、しやあしやあしやあというふうに叩かれたのを見ました。
  238. 鈴木直人

    ○鈴木直人君 それは板野君ですね。
  239. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) それは板野氏が一番前にいた。その次には中村氏がいたし、外の人のいたのも見ました。
  240. 岡田宗司

    岡田宗司君 そのマイク板野君がつかんだということについて、もう一つはつきりさして置きたい。それは私もあの時演壇におつた。而も議長席のまん前にいた。板野君は、はつきり私は覚えている。事務総長の前にいた。事務総長の席の前におつて、近藤さんと何かわいわいやつてつた。何を言つてつたか聞えない。板野君の手がマイクに伸びる筈はない。そうして騒いだ板野君が議長席の所に動いて來る。何かしらあすこはぎつしりしていた。私はあすこで見ておつた。何か高良さんの記憶違いでないかと思います。
  241. 竹下豐次

    竹下豐次君 どうでしよう。今の岡田さんの御発言、事実かどうか判断がつきませんが、まさかことさらは嘘をおつしやる筈はないと思いますが、そういうふうな御発言は当分御遠慮なさいまして、証人の陳述だけを承るということにいたした方が……
  242. 岡田宗司

    岡田宗司君 承知いたしました。
  243. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 私はこの板野氏が、議長席のまん前にいる写眞もありますし、その議長前の、つまり演壇はそんなに混んでいなかつた
  244. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 ちよつと先生にお尋ねいたしたいことは、金子さん、中西さんが、実際松嶋議長の腕なり足なりを持つて、力を入れて引ずり降ろそうという行爲は確認されますか。
  245. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 確認いたします。
  246. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 この二人は……
  247. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 二人は恰も演出者が、間違つた役者が出たかのように落着いた態度で、君はここにいるのではないというような態度で、肩に手を掛けて手を引張つて、そうして降ろそうとした、もう一人足下から中西氏が手傳つて、それが中西氏が同じ意思でやつたかどうか知りませんが、椅子が傾いて危いと思つたことは事実で、私の議席の方から、これはよく見えるわけです。
  248. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 そうですね。高良先生のお席からは、一番よく見えたと私も思うのですが、それは何ですか、どちらが重く力をつけて松嶋議長に力をかけておつたと思いますか。
  249. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) それは金子さんが、何か言いながら説得しつつ引降ろそうとしておつたことは事実です。
  250. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 私は、終りました。
  251. 中山壽彦

    ○中山壽彦君 結局椅子は左の方に傾いたのですね。
  252. 高良とみ

    委員外議員(高良とみ君) 傾きました。
  253. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) どなたも御質問ありませんか。それではありがとうございました。   —————————————
  254. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 只今阿竹議員がお見えになりましたので、阿竹議員金子君、カニエ君、中西君、板野君の四名に対する証言があるそうですから、一つお願いいします。
  255. 阿竹齋次郎

    委員外議員(阿竹齋次郎君) 金子洋文君は、あの場合議長席におりました。松嶋議長に手をかけ引降そうとしているのを見ました。それからカニエ議員は腕力で人々をつついておるのを見ました。それから中西君は議長席の後に突立つておるのを見ました。それから板野勝次君は議長席の上のマイクに手をかけた叩いておるのを見ました。要点は右のようなわけです。
  256. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 御質問ありますれば……
  257. 大野幸一

    ○大野幸一君 その金子議員の弁明のときに言われましたのをお聞きになりましたでしようか。その動議を提出された場合の金子君の弁明ですね。そのときに金子君はその開会が宣せられる前に降壇したと、こう言つておりますが、御記憶は如何ですか。
  258. 阿竹齋次郎

    委員外議員(阿竹齋次郎君) 私は、深くは記憶ありません。それは細かくは記憶ありません。私は全般を見て置こうと思つて、全般に注意いたしました。であるから外の方々の、まあ何ですね、暴力的な行動もよく承知しております。只今の四名以外に一般を見て置こうと思つて注意しておつたから、その一人に対して十分注意を拂わなかつた
  259. 大野幸一

    ○大野幸一君 それではその手を引張つていたのは、副議長が開会を宣する以前であつたか、以後であつた分りませんか。
  260. 阿竹齋次郎

    委員外議員(阿竹齋次郎君) それは記憶ありません。
  261. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 阿竹さんにちよつとお尋ねしますが、今四人以外の方の人もよく見ておつたと言われますが、この四人以外で顯著な活躍をした……與党、野党を問わず顯著な活躍をして、如何にもあれは行過ぎだ、やり間違いをしておるというような感じを受けた人はどういう方々で、その顯著な特例をちよつと言つて下さい。
  262. 阿竹齋次郎

    委員外議員(阿竹齋次郎君) それは天田勝正さんという議員でありますか、この方は副議長が片隅を通つて出て行こうとせられるのを自席から飛んで行くように飛び掛けて行つた
  263. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 あとで……
  264. 阿竹齋次郎

    委員外議員(阿竹齋次郎君) そうして副議長の背後数歩まで肉薄したときに副議長はドアの外に出られました。そのときに淺岡議員で天田議員を捉えた。ひどいことをやると思いました。そのときに、飛んで行くときは血相変えて全くえらい元氣であつたのです。で私は副議長松嶋さんは捉えられるかしらんと思い、心配いたしました。
  265. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 それだけですか。
  266. 阿竹齋次郎

    委員外議員(阿竹齋次郎君) それから大勢の人を……
  267. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 特に顯著なものを……
  268. 阿竹齋次郎

    委員外議員(阿竹齋次郎君) 特に顯著なものは今の天田議員だと思います。外の方々は登ることのできない壇上や、特に登壇のできない演壇を占領しておつた。暴力を振つて騒いでおつた。ひどいことやなと思いました。
  269. 竹下豐次

    竹下豐次君 ちよつとお尋ねいたしますが、阿竹さんの議席議長席に非常に近いところが余程はつきり御覽になつたことと思いまするが、その際ですね、衞視とかその他の人で、あの人はこの現場を余程はつきり見ておる筈だというようなふうにお考えの人はそのときございませんでしたか。
  270. 阿竹齋次郎

    委員外議員(阿竹齋次郎君) 衞視の方が沢山壇上におられましたから、私の目撃したことは、衞視の方も誰かは皆目撃しておると思つております。私は衞視の名を知りませんけれども、顏を見れば覚えがあります。この方は壇上におつた。誰々の暴行するときにその側近におつたぐらいのことは顏見れば分ります。けれども知りませんね。  それから余計なことを言うようですが、暴行事件が始まつたので、私の議席は最前列でありましたけれども、私は議席を離れることは議会の秩序を紊すのでいけないと思つたけれども、こういうことは後日のために必要だと思つたので、甚だ済まないと思つたけれども、議席から数歩離れて前へ出ました。特に近付いて目撃した。それは余計なことですけれども、私は地方の議会で二三回この経驗がありますので、これを十分認識する必要のあることを後日痛感いたした経驗で見て置きました。
  271. 鈴木直人

    ○鈴木直人君 中西議員のことについてもう少し詳しく見ておられることがございませんですか。
  272. 阿竹齋次郎

    委員外議員(阿竹齋次郎君) 中西功君ですか……、中西功君は副議長の後につつ立つておるのを見ただけです。私は同じことを言うようですが、各方面を見て置こうと思つたので、あらまし見ました。
  273. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) それは最初の瞬間ですね。
  274. 阿竹齋次郎

    委員外議員(阿竹齋次郎君) そうです。それは金子議員の手を取つたときだと思います。
  275. 鈴木直人

    ○鈴木直人君 カニエ議員が何か人々をつついて歩くと言われましたが、これはもう少し具体的にどういうことですか。
  276. 阿竹齋次郎

    委員外議員(阿竹齋次郎君) カニエ議員大勢の中で暴力を振つてつたようですから、ことさらに見えることはできなかつた。但し頭や顔は見えておりました。
  277. 松井道夫

    ○松井道夫君 先程高良さんの証言に、金子洋文氏が引張つてつたそのときかに、副議長の掛けていた椅子が、副議長から言つて左側の方へ、金子洋文氏の方に傾いたということを述べておられますが、その椅子の傾いた事実はお氣附きになつておりましたか。
  278. 阿竹齋次郎

    委員外議員(阿竹齋次郎君) 私はあれは椅子が傾いたと思います。後ろの方へ……。もう副議長は後ろへひつくり返るかと思いました。
  279. 松井道夫

    ○松井道夫君 後の方に傾くように見えたのですが横の左の方に傾く……
  280. 阿竹齋次郎

    委員外議員(阿竹齋次郎君) 左の横の方です。金子議員松嶋議長の左の手を持ちましたから、とにかく副議長は轉げるかと思いました。
  281. 松井道夫

    ○松井道夫君 金子氏はそうすると副議長の左の方におりましたのですね。
  282. 阿竹齋次郎

    委員外議員(阿竹齋次郎君) 左の方の手を握つたのであります。
  283. 松井道夫

    ○松井道夫君 そうすると高良議員の証言によりますと、金子氏が引張つているそのとき同時に、金子氏の手の下から中西議員が手を出して引つ張るのに助勢したという意味合の証言をしておられるのですが、その点は如何ですか。
  284. 阿竹齋次郎

    委員外議員(阿竹齋次郎君) そういう細かいことは知らなかつたです。
  285. 松井道夫

    ○松井道夫君 あなたの御証言によると、後ろに中西氏が突つ立つてつたということですが、その時期はどうなんですか。
  286. 阿竹齋次郎

    委員外議員(阿竹齋次郎君) 一緒であります。
  287. 松井道夫

    ○松井道夫君 そうすると、高良議員の証言と違うようですね。
  288. 阿竹齋次郎

    委員外議員(阿竹齋次郎君) 中西功議員が手を出していたか出していなかつたか、私には分らなかつた
  289. 松井道夫

    ○松井道夫君 突つ立つているというと、何もしないで突つ立つているように聞えるのですが……
  290. 阿竹齋次郎

    委員外議員(阿竹齋次郎君) それ何かやつたでしよう。けれども、そういう細かいことは見えなかつたのであります。どうせ立つ以上は何とかするのだろうと思つておりました。
  291. 松井道夫

    ○松井道夫君 あなたの御認識から言うと、そうすると、高良議員のおつしやることが間違つているという結論に達するわけですね。
  292. 阿竹齋次郎

    委員外議員(阿竹齋次郎君) 思いません、高良議員のおつしやることも……。そう細かく注意が届いておりません。ただ一瞬間の場面を見ただけですから……
  293. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 外に御質問ございませんか……。それじやどうも有難うございました。
  294. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 速記を止めて。    〔速記中止〕
  295. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 速記を始めて……。それでは二時半まで休憩いたしたいと思います。    午後一時四十四分休憩    —————・—————    午後三時二分開会
  296. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) では開会いたします。只今副議長がお見えになりましたので、先ず副議長に二十三日夜最後会議のベルが鳴りました前後からの副議長行動のあらましをお話願いたいと思います。
  297. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) あの晩に議院運営委員会が開かれて、非常に混沌たる状態になつて参りまして、それで、これはどうも收拾つかんのじやないかと思つていたのです。私も人に突かれ、それからどなたか名前は知らんのですが何かくそみそに言われたものだから、もうこんなところにおるのじやないと思つて議長部屋に引上げたのが十二時四十分前でした。そのときに議長はどういう態度であつたかと申しますと、盛んに與党その他の方から職権を以てやれ、職権を以て本会議を開けということを頻りに迫つていたようでしたし、なかなか議長はああいう方ですから愼重に構えて、容易に開こうとはなさらなかつたし、そこで私は、これは議長は非常に愼重だ、私も議長の意思に反して行動してはいかん、これはもう議長のあの愼重温厚な態度の範囲内において行動せにやいかんと思つて隅の椅子に腰掛けておつたところへ寺光君が……私は本会議で某と申しましたが寺光君が、副議長、これは余程議長も愼重だからあなたも愼重にして飛び出すようなことなさらんようにという御注意で、その通りですけれども、私は肚の中で、何だ当り前のことを副議長に忠告がましく言うのは生意氣じやないかと思つたのですが、いやその通りだ、自分も十分冷靜にやるつもりだと思つて、もうこれはこの本会議が流れるのじやないかと思つて、非常に私は流れたときの結果を想像して、どうも心配だと思つてつていたのです。その間いろいろと喧々囂々で、隣の部屋で何か、名前は分つているのですけれども、大声を上げてどなつている人がありました。その間に何か殴られたとかいう事件が起つたらしいのです。私はそれを目撃しませんでした。ところが十五分前になると俄然ベルが鳴りだした。そうして門屋君が頻りに再開だ、再開だと言つて叫び、又開くべきだというようなことを大声で怒鳴つて歩いておりました。で、私はいよいよ議長が職権を以ておやりになるのだなとこう思つて、まあ議場に入つたわけです。その前に議長が議事日程の覚書を持つておられたのを私が拜見しましたのです。それで、まあ大体本会議が始まれば、その原稿によつておやりになるのだということは大体私は承知して、それでベルが鳴つたから靜かに著席したのです。そうして暫く見ておりますと、議場が盛んに揉み合つて容易に登壇できそうもない、これはいけないと思つたのですが……その辺どうですか、話してしまいますか。
  298. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) どうぞ。
  299. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) それからこれはいけない、若し議長が著席できんで、この議事が流れてしまうということになれば、私は副議長としての職責が果せない。これは議長に故障があれば自分がどうしても著席して代らなければならん。それでそろそろ登壇し掛かつたのですが、あの議長右側の壇のところでしばしもう一、二分したら或いは議長が登壇できるかも知れないと思つて、ポケツトに手を入れて眺めておつたのですが、喧々囂々で何か後ろから私を引つ張つて押しやろうとする形跡なんですが、私も相当力強いつもりで足で踏ん張つてつたのですが、段段時間も経つて來ますし、議長の意思を一遍確かめる要がある、そう思つたので、北村君が頻りに登壇しろと怒鳴つてつたのですが、自分は議事日程の覚書がないから、あれを一つ議長に貰つて來て呉れ、そういうことを話したら、よしと言つて間髪を入れず飛び出して、そうして連絡がとれる、こういうことを言いましたで、私が登壇した途端にその覚書が私の手に入つたのです。  ところが瞬く間にふんだくられて、これは困つたと思つておると、又その議事日程の紙が私の手に返つて來たのです。でそれを右の手で抑えておつたのですが、左の手をぎゆうぎゆう張つ引り、又左の足を強く引つ張る人があるのですが、それには弱つたのです。それで右の手で原稿を抑える。踏ん張つておるうちに私は水を引つ掛けられたと思つたのですが、それは突き倒して掛かつたのか、その辺がはつきりしないが、恐らく水を掛けたのでなしに、フラスコをひつくり返したその水が私にひつかかつたんだとそれはあとから知つたことなんです。私は水をかけられたとそういうようにまあ感じたのです。その私の前には社会党、共産党の諸君があの要覽でテーブルを叩いて、やれるならやつてみろというような、非常な強い言葉で私を制止しようとされたのですが、私はむしろその諸君の興奮状態を見て、何だかおかしいような氣がして確か笑つたと思うくらいです。そうして横向いてまだ議長を制止しておるかどうかを見たら盛んに揉み合つてつた。もう一息努力すれば上がれるのじやないかと見ておつたのですが、もう六分ぐらい前に迫りましたので、いよいよ休憩前に引続き会議を開きますと、原稿によつて宣言したのです。ところが、マイクは切られてしまつてなかなか通じそうもない。まあそれからああいう騒ぎをやつた
  300. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 有難うございました。それで大体分りましたのですが、副議長議長席に登られましたのは、全然副議長自身の判断で登られたのですか、それとも外から……
  301. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 全く私の判断です。それはもう間違じやありません。
  302. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) それからそのときに著かれたのは、今のお話の模様によると議長に故障ありと見て著かれたわけなんで、別に議長から積極的に副議長議長席に著けというような意思の傳達はなかつたのですね。
  303. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) あのちよつと時間前にはなかつたわけです。まあ言えば非常な議長の意思が分つたと、私の著席はもう殆んど短期間の空間があるというくらいの程度です。つまり私が、著席するや否や原稿が手に入つて議長が頼むといつておる、議長がやつてくれと言つておるという、こういうことが分つた、それから又取られてしまつた
  304. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) その書類の受け渡しは、北村君がやられたのですね。
  305. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) ええ、北村君です。
  306. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) それから議長席にお著きになつてからのちに、誰か副議長の身体にさわつたというような事実はございましたか。
  307. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 手を持つて引つ張つたり、足を持つて引張つたり、左のこの辺を小突き廻わされたのですがね。
  308. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) あとから……
  309. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) あとからです。
  310. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) こういうふうな議長の身体に手を引つ張たり、足引つ張つたり小突き廻したという議員の名前はお分りでしようか。
  311. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 金子洋文君だけは分つておるのです。だけれども左の足を引つ張られたというのは、余程下の方ですから顔を見ることができないし、又顔を見るなどという考えも起りませんでした。右の方が大事だから、原稿の方が。左の足を引つ張つた人は分りませんが、あとで聞いた話で分つたのです。
  312. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 手を引つ張つたことは金子君だということだけは分つたのですね。
  313. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) それは分つた。帰りに金子君に、君は力が強いねと廊下で冷かしたら先生笑つてました。
  314. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 金子君一人ですね。
  315. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 一人だと思います。
  316. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) それからそれは副議長が開会を宣告された前でしよかあとでしようか。
  317. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 前ですね。
  318. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 書類を誰かが取上げてなくなつて、又返つて來たとおつしやいましたが、その書類を取上げたというのは、これは誰かお分りでしようか。
  319. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) いや分らないですね。間髪を入れない間にやられたので。
  320. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) それは前からとつたか、後ろからとつたか、お分りでしようか。
  321. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) こちら、左の方へ取られたことは確かなんです。
  322. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 掴んでとつたですね。
  323. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) ええ掴んで……
  324. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) それからその前後にマイクを外したというようなことを言つておる人がありましたが、そういうことはありますか。
  325. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) それはなかつたです。立つていたんですが、全然スイツチが切られたのか声が出なかつた。私は口のところが悪いんだと思つて、こう握つてつたんですが、全然通じないからこれはいかんと思つた
  326. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) マイクを外さなくても、がたがたと振廻したということはないですか。
  327. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 随分方々から手が出て何かやつていたが、あとの方の人は助けて呉れる意味の動かし方であつたと思つたが、私の前でひつぱつたのは、それは誰か分りません。
  328. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) それはマイクを切つたというのは、そういう混乱した中で自然に切れたか、故障が起きたですか特に……
  329. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 初めから駄目でした。初めからといつても、私が発言した時にはあれでした。その前の相当まあ喧々囂々やられたですね。その間に何か外すか切るかしたじやないかと思います。
  330. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) それは議長席に著かれる前に故障が起きておつたでしような。
  331. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) その辺は分りません。私はものは言いませんでした。みんなから喧々囂々やられましたけれども、沈黙してむしろ終りにはおかしくなつて笑いたくなつたくらいの何でしたから、恐らく笑つたと思うのです。それまで発言しませんでした。
  332. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) それから手をひつぱつたり足をひつぱつたり、或いは書類がなくなつたり、現われたり(笑声)或いはマイクが故障が起きておつたりしたようなことが、それらを含めた事件が、これは議長の職務執行を妨害しようとした意識的な行爲であつたかどうかですな。副議長の個人の感じでございますな。
  333. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) それはもう明瞭に妨害であつて、もうそれ以外の何ものでもないと思うのです。
  334. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) ただ議長、或いは副議長会議を開く前に小委員会を開けとか、そういうようなことで議長にいろいろそういうことを談じ込むための行き過ぎた行爲であつて議長の職務を妨害しようという意図があつたかどうか多少疑問の点がありはしないかと思うのです。
  335. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 私は昨日、一昨日ですか、本会議の一身上の弁明において述べましたように、議院運営委員会のあの混乱は、総理大臣やそれから何と言いますかいろいろ総理大臣が出席しないとか何とかいう理由はいろいろありましたけれども、そんなことではない。これは野党の少数の人が特定の法律を阻止せんがための遷延策である、こう私は断じたのです。いくら梅原委員長がうまくやつても、腕のある人でも、それは駄目だ、そういうことで議事がうまくいつて、あの日の会期がすらすら行くものではない。こういうのは議事遷延策と、こう見たわけなのであります。  で私はこれはもう議長の職権によつてやるより途はない。併しまあ非常に愼重の方であり、温厚な議長であるから、これはまあうまく行くかどうか、そういうような感じでおりましたから、小委員会をあの突嗟の前に開いて、そうしてその小委員会を開いたらうまく行つたであろうとか、鎭つつたであろうなぞということは私はもう御都合のいい理窟であるとしか思いません。
  336. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) それからこれは直接個人の事犯には関係しませんが、草葉議員の趣旨弁明のときに議長議場に入られると、大勢のものがスクラムを組んで集團的に、計画的に議長の登壇を阻止したというような言葉があつたのですが、それは副議長はその当時は議席におられたのですか。
  337. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) いいえ、初めは何か周囲に取り巻いてやつていたのを目撃しておつたのですが、もう六、七分前にそろそろ上つて右の方におつたのですが、その最後的のところはよく見えませんでした。
  338. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) そういう感じはその当時お持ちになりませんか。
  339. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) スクラムを組むとかいう言葉はよく分らないのですが、そんなにはつきりどうしておるかは勿論とし余りその情景はよく分りません。
  340. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 外に委員の方から御質問ありましたら……
  341. 岡田宗司

    岡田宗司君 金子君と中西君のことについてお尋ねしますが、金子君はあなたの肩若しくは腕に手を掛けたときに金子君があなたに向つて何か大きな声で言つておられませんでしたか。
  342. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 言つておりましたね。盛んに……
  343. 岡田宗司

    岡田宗司君 それはなんですか、つまり議長がおるのにあなたが副議長として著いてはいけない、そういうふうなことを言つておられたのですか。
  344. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 覚えておりません。
  345. 岡田宗司

    岡田宗司君 中西君は何か言つておりましたか、大声を上げてやつて、その後どうされたかは記憶はないのですか。
  346. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 中西君は前をうろうろとして大声を上げてやつてつたのですが、その後どうされたか記憶はないですね。
  347. 岡田宗司

    岡田宗司君 それから書類が左の方に動いて行つたということでございますが、あれは大体前の方で動いたわけでございますね。
  348. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) そうでございます。机の方から取つて一度取られてしまつたのです。それから後、返つて來て、水をひつかけられたか、ひつくり返したか、非常にこう原稿が濡れておりました。
  349. 岡田宗司

    岡田宗司君 そうすると後ろから金子君が書類をひつたつたという動き方じやなかつたのですか。
  350. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) その書類を取つた方は私は分りませんです。
  351. 岡田宗司

    岡田宗司君 そうですか。ただ動き方は今いつたように前の方で動いておつたのですね。宙に上つて後ろへ行つたという感じはないですか。
  352. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 宙へ上つて後ろに行つた、というのですか、何か風に吹かれて……
  353. 岡田宗司

    岡田宗司君 後ろからこういうふうに前にあるものをこちらから引張つて行つたのか、あなたの肩越しにこういうふうに持ち上げたか、そこなんです。
  354. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 手に入つたのは瞬間に取られたのです。ちよつと取つて……確かにこちらに行つたことは確ですね。併しこう行つたか、こう行つたか、それはちよつと記憶はありませんね。
  355. 岡田宗司

    岡田宗司君 團君の証言ですと前から取つたものがあつた議席から見て……。そしてそれを又北村君か誰かが取り戻して置いた、こういうわけなんです。大体そういう感じつたですか。
  356. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 瞬間に前に取られたのですかどうですね。とにかくこちらも見なければならない。水もかけられたし、こちらとこちらと両方ですから、どうも瞬間にはつきり記憶がありません。
  357. 岡田宗司

    岡田宗司君 マイクお話になつたときにすでにマイクが切れておつた……
  358. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 切れておりました。
  359. 岡田宗司

    岡田宗司君 お話になるときにはすでにマイクはあなたは握つておられましたか。
  360. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 握つておりました。
  361. 岡田宗司

    岡田宗司君 その前にマイクが動いたときに、あなたの脇におられた近藤君か誰かがマイクをあなたの前に持つて來た……
  362. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 近藤君ですか。とにかく誰かが持つて私の方に近付けたことは確かです。これはいい考えだと思つてつて、盛んにそのそばでやつたところ通じなかつたのです。
  363. 岡田宗司

    岡田宗司君 そうすると、マイクが通じないということは大体どつかで線が故障しておつて通じなかつたのだ、マイクが倒れて下へ落ちていたとか、或いはそのマイクの先きの方の故障であつたか、そこのところはお分りにならなかつた……
  364. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 私は切られたのだと思いましたね。それは前から衆議院なんかで乱鬪のあるとき、そういうときは一番初めにマイクを切るということを、話をしよつちう聞いているわけです。そうして瞬間に、そんな衆議院のことなんか……瞬間に切られたと思つたのです。まあ仕方がないから徹底的に……何といいますか。衝動的に手を二本出して大きな声でやつたのです。
  365. 岡田宗司

    岡田宗司君 二本上げられたときにはマイクが全然通じなかつ……
  366. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 通じません。それは非常に自覚しました。
  367. 岡田宗司

    岡田宗司君 いや、どうも……
  368. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 ちよつとお尋ねしますが、私達懲罰委員が是非副議長にお尋ねいたしたい点は、一つは誰が腕を持ち足を持つて議長席に著かんとする副議長を引き摺り下ろさんとしたか、行爲者は誰であるかというのが一点と、それから日程表を破らんとしたのか、もみくちやにしようとしたのか、そうしたような行爲をした者が、今までの証人の陳述によりますれば二人あるのですが、その二人は御記憶がありまするかどうか。  それからマイクを持つてがんがんテーブルを叩いたといい、又マイクの紐を誰が切つたのかという点がやや明瞭を欠いているのですが、この点につきましてお尋ねいたしたいのですが、金子先生が腕を持つて引つ張られたということは承わりましたが、その外に誰か明瞭な御記憶はございませんか。
  369. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 分りませんね。今申しましたような金子君だけですね。はつきりと私の身体にさわつた人の名前を記憶しているのは金子君だけです。ただ喧々囂々と……、前でやられた方の名前は覚えておりますけれども、それはもうすでに懲罰事犯から逃れたから言う必要もないと思います。
  370. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 それから日程表を掴んだとか破らんとした行爲についての何か、全く今までの証人で分らんですが、副議長が一番その点はお詳しく分つておらなければならないと思うのですが、その点はもう少し何とか御記憶はありませんか。
  371. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) それはあまり瞬間の出來事で、どう考えても、大体足を引つ張つたのも、これはまあ私の聞いた話ですから、証言でも何でもないのですが、中西君じやないかというのですが、一向そんなことは分りませんです。ただ足を引つ張られてもこちらで止める必要があり、金子君がこうやつてえらい勢いでこれをやつているのですから、ここの下の方から來たのは分らんですね。全然分りません。ですから金子君だけで分りません。
  372. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 あなたが議長席に著いたのを写眞を見ますと、丁度その前に五、六名の人がいろいろ手を出して、いろいろと見えます。その時に顯著に副議長に向つて交渉された人はどなたですか。
  373. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 中村君が強かつたのです。それから板野君もやつていました。それは相当私の感では凄かつたですな。
  374. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 横の人より前の人が強かつた……
  375. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) それはそうです。横の方は引つ張るのが專心で、口の方は何か言つておりましたけれどもそれは大した氣にもならなかつたのです。
  376. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 その前におられた方のうち、板野さんがマイクを取つてがたがたやつてつた記憶はありませんか。
  377. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) そう言われればそうかと思うが、はつきりした記憶はございません。
  378. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 それから北村さんがあなたの脇に立つておられた写眞があるし、我々も見たのですが、北村さんは非常に長い間立つておられたようですが、どういうことをされたのですか。
  379. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 北村君は突如現われたので私は非常に助かつたと思つたのですね。それで議長席に着きたいのだが、原稿なしでもやれるけれども、議長と連絡するために日程を貰つてくれ、そういつたのでその瞬間に北村君に氣がついたので、後は北村君の行動がどうであつたかよく分りません。
  380. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 どうもありがとうございました。
  381. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 他に副議長にお聞きになる方はありませんか。ちよつと速記を止めて……    〔速記中止〕    〔写眞提示〕
  382. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 速記を始めて……
  383. 大野幸一

    ○大野幸一君 本会議場の四つの写眞のうち七号の写眞が一番最後写眞と思われますか。
  384. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) そうです。
  385. 大野幸一

    ○大野幸一君 金子議員があなたに対して暴行していたときは、あなたはまだ開会を宣しておらなかつたですか。
  386. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 宣しておりません。
  387. 岡田宗司

    岡田宗司君 この写眞を見ますと、あなたがお着きになるときに北村君が事務次長との間におられます。それから淺岡君がやや後方におられますが、大体二人の方に守られて、二人の方の手助けでお着きになつた。そういうような状態でしたか。
  388. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) そんな氣持はしませんでした。私はもう一人で上つて、助けて貰つたのは書類を取つて來て貰つたのと、奪い返されたのを取戻して貰つたのとを記憶しておるだけです。
  389. 岡田宗司

    岡田宗司君 その書類を取戻したのは北村君がやられたように感ぜられましたか。
  390. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 北村君だつたと思いますがね。
  391. 岡田宗司

    岡田宗司君 近藤事務次長でなく北村君でしたか。
  392. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) いや北村君だつたと思います。
  393. 松井道夫

    ○松井道夫君 あなたの掛けておられた議長椅子がかしがんだということを記憶されておりますか。
  394. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) それは自覚しました。
  395. 松井道夫

    ○松井道夫君 もう一つは、先程岡田委員が聞かれたことで、分らんと仰せられるのですが、とにかく取つた人の位置を今になつて回想して見て、議長のテーブルの、あなたの腰掛けておるところから前、要するに演壇の方か、或いは東側か、後側か、西側かその点、左り前とか左り後とかが想像できますか。
  396. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 記憶が曖昧ですから、その方向をここで申上げることはできません。
  397. 松井道夫

    ○松井道夫君 左の方に取られたという感じはしましたか。
  398. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) そういう感じは受けました。
  399. 松井道夫

    ○松井道夫君 前の方から取られたならば、その取られた後まで見えていそうなものに思うのですが……
  400. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) いろいろ思われるだろうけれども、こつちはどうなるか分らんという氣持から、そんな細かいことはとても……
  401. 松井道夫

    ○松井道夫君 結構です。
  402. 太田敏兄

    委員長太田敏兄君) 他にございませんか。それじやどうも有難うございました。それではこれから実地檢証に参りますから、これで会議は散会します。    午後三時四十三分散会  出席者は左の通り。    委員長     太田 敏兄君    理事            遠山 丙市君            松井 道夫君    委員            大野 幸一君            岡田 宗司君            中山 壽彦君            岩木 哲夫君            竹下 豐次君            鈴木 直人君   委員外議員            中野 重治君            團  伊能君            池田 恒雄君            高良 とみ君            阿竹齋次郎君            カニエ邦彦君    副議長     松嶋 喜作君