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1949-03-30 第5回国会 参議院 地方行政委員会 第3号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十四年三月三十日(水曜日)
—————————————
本日の
会議
に付した事件 ○
地方財政委員会法
の一部を
改正
する
法律案
(
内閣提出
) ○
地方財政
に関する件 ○
参議院議員選挙法改正
に関する件 ○
派遣議員
の
報告
—————————————
午前十時三十六分開会
岡本愛祐
1
○
委員長
(
岡本愛祐
君) これより
委員会
を開会いたします。 今日最初に
議題
に供しまするのは、
地方財政委員会法
の一部を
改正
する
法律案
、これを
議題
といたします。
木村國務大臣
の
説明
を承わる筈でございますが、
病氣
で欠席でありますから、代理として
堀政務次官
から
提案理由
に関する
説明
を承わります。
堀末治
2
○
政府委員
(
堀末治
君) この
法案
の
説明
を申上げます前に、
一言皆さん
に御挨拶を申上げます。私このたびこういう大役を引受けましたのですが、甚だ未熟でありまして、なかなか
皆さん方
の御
希望
に副うようなわけに参らないと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。 つきましては
只今議題
となりました
地方財政委員会法
の一部を
改正
する
法律案
の
提案理由
の
説明
を
大臣
に代
つて
申したいと存じます。 本
法案
は、本年三月三十一日を以て満了いたしまする
地方財政委員会
の
存続期限
を本年五月三十一日まで、更に二ケ月間延長せんとするものであります。御承知のごとく、
地方財政委員会
は、当初一ケ年の
存続期限
を以て発足いたしたのでありますが、昨年十一月その
存続期限
が満了いたす前におきまして、諸般の
情勢
上更に本年、三月三十一日まで延期することとし、先に第三回
國会
におきまして、これに関する
改正法律
の
成立
を見たわけであります、即ち当時におきましては、更に
地方税財政制度
の
全般
に
亘つて
、改革を断行することが必要であること、
地方行財政
の
全般
に亘り、
自治
の擁護並びにその振興を図り、併せて
中央地方
の連絡を密にするため、
中央
に民主的で
地方行財政
を綜合的に所管する
機関
を
設置
することが緊要であること等の事由に基き、且つは又
地方自治團体側
からの、これが
設置
に関する熱烈な要望に應えるため、
地方財政委員会
と
総理廳官房自治課
とを統合して、
中央
にこの
種機関
を
設置
することとし、この
種機関
の
設置
せられるまで、取敢えず
地方財政委員会
の
存続期間
を本年五月三十一日まで延長することといたした次第であります。
政府
は
改正法律案
の
成立
と同時に、高の
種機関
の
設置
につきまして、その権限、
部局構成等
の
細部
に関し、鋭意
檢討
を加え、この
種機関
として現在の
地方財政委員会
及び
総理廳官房自治課
を廃し、
総理廳
の外局として
地方自治廳
(仮称)を
設置
することに決し、
目下関係法案
の
準備
を急いでおるのでありますが、その
細部
については、更に詳細な
檢討
を要するものでありますのと、この
種機関
の
設置
は
行政組織法
に基く
各省設置法
の
施行
と同時に行うことが適当であると考えられることとによりまして、それまでの間、取敢えず現行の
地方財政委員会
を存続せしめ、
地方税財政
の指導に遺憾なきを期そうとするものであります。何とぞ
愼重御審議
の上、速かに御賛同あらんことをお願いいたす次第であります。
岡本愛祐
3
○
委員長
(
岡本愛祐
君) この
地方財政委員会法
の一部を
改正
する
法律案
につきまして、
只今政務次官
から
説明
がございましたごとく、第三
國会
におきまして、この
地方財政委員会
を拡大強化し、
地方自治委員会
とも称すべきものを置く研究を当
委員会
といたしましてもいたした次第であります。ところが、その筋との交渉なんかもありまして、なかなかはかばかしく参りません。それで
地方財政委員会
の
委員
に、
参議院
の
代表
として
林屋
君を当
委員会
から出て頂きまして、尚これに関する
改正地方自治委員会
又は
地方自治廳
と称するものを置くことについての
改正
について御
審議
に当
つて
頂いていたわけであります。それが今御
説明
ございましたように、未だすつかり
準備
ができませんので、尚これだけの二ケ月の延期をいたしたい、こういう次第だと存じます。
林屋
君これについて何か今まで……。
林屋亀次郎
4
○
林屋亀次郎
君 この
法案
につきましては、いろいろ
審議
しておりますが、未だその時期に立ち至りませんので、この
政府
からの
提出案
は妥当だと私は存じております。
岡本愛祐
5
○
委員長
(
岡本愛祐
君) 御
質問
をお願いいたします。御
質疑
ございませんか……別に御
発言
もないようでありますから、
質疑
は終了したものと認め、直ちに
討論
に入ります。原案に対して、御
意見
のある方は賛否を明かにして、御
発言
をお願いいたします。御
発言
ございませんか……御
発言
がございませんでしたか、
討論
は終結したものと認めまして、直ちに採決いたします。
内閣提案
の
地方財政委員会法
の一部を
改正
する
法律案
、これを
議題
といたします。右原案
通り
可決することに御賛成の方の御
起立
を願います。 〔
総員起立
〕
岡本愛祐
6
○
委員長
(
岡本愛祐
君)
全会一致
と認めます。よ
つて本案
は原案
通り
決定いたしました。尚、本
会議
における
委員長
の
口頭報告
の
内容
につきましては、本
院規則
第百四條によりまして、予め多数
意見者
の
承認
を得なければならんことにな
つて
おりますが、これは
委員長
におきまして、本
法案
の
内容
、
委員会
における
質疑應答
の
要旨
、
討論
の
要旨
、及び表決の結果を御
報告
することとして、御
承認
願うことに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
岡本愛祐
7
○
委員長
(
岡本愛祐
君) 御
異議
ないものと認めます。尚、本
院規則
、第七十二條によりまして、
委員長
が議院に提出いたします
報告書
には、多数
意見者
の御
署名
を附することにな
つて
おりますから、
本案
を可とする方は順次御
署名
をお願いいたします。 多数
意見者署名
吉川末次郎
林屋亀次郎
黒川
武雄
小川
久義
鈴木
順一
柏木
庫治
西郷吉之助
—————————————
岡本愛祐
8
○
委員長
(
岡本愛祐
君) それでは次に移りたいと思います。
昭和
二十四年度の
政府予算
の編成に当りまして、
地方財政
の方とのいろいろの
関係
が
審議
をされまして、
配付税額
の問題、
配付税額
が聞くところによりますと、
地方配付税法
に規定され、保障されてある八百三十三億でありますか、それが大幅に削られて國の
予算
に掲げてあるというようなことも聞いております。それから
地方起債
の問題、これも
希望通り起債
は許されないいろいろの
関係
があるようであります。これについて
説明
を承わりたいと思います。
堀末治
9
○
政府委員
(
堀末治
君) この
地方配付税
の問題につきましては、すでに皆
樣御承知
の
通り
、三三・一四の
割合
で計算したのが、今
委員長
の
お話
の
通り
の八百五十五億になるのであります。当時
閣議
で
大藏省
の方から七百二十億というのが出た。
大臣
から承わ
つたの
でございますが、これは
数字
が違う、
財政委員会
としては是非ともいわゆる法定の率である三三・一四の
割合
で八百五十五億を欲しい、こういうのでありましたが、当時
予算
を
関係筋
の方へ早く
内示
をしなければならんというようなことでございましたので、
閣議
の席上では先ず先ずそれは後で
調整
を取るから、こういうことで
大臣
といたしましては、後で
調整
を取るということに留保をいたしまして、大体その
予算
を
関係筋
へ出すことを
承認
いたしたのであります。ところがその後、
GHQ
の方から
内示
を受けた
数字
が意外にも五百七十七億、こういうような大幅の削減が参
つて
おりますので、
地方財政
といたしましては誠にこれは困つたことだということで、この点についていろいろ折衝もいたしておるのであります。併し遺憾ながら先般來、丁度
大臣
が風邪で休んでおりまして、まだ実は御
出席
がございません。さようなことで、
内閣
の方とも未だそれらの
調整
につき、これを如何にすべきかということも未だ
政府
としては
意見
が纏ま
つて
おらないというような、かような
状況
でございますので、今暫く
政府部
内の、これらの
意見
の
調整
をお待ちを願いたい、こういうような
状況
でございます。
岡本愛祐
10
○
委員長
(
岡本愛祐
君)
地方起債
の方の問題は……。
堀末治
11
○
政府委員
(
堀末治
君)
地方起債
の方は、二百三十三億が、
地財
として要望した
数字
でありますが、これも初めは一切の
起債
を認めないという趣旨から、全面的にこれも削られるというような
情勢
でございましたが、これはいろいろその後向うに交渉いたしました結果、これはそれだけは認められるようなことになりました。そういうことで、その他のいろいろな問題がございますが、余り削られたのはございません。大体
地財
の方といたしましては、三千八百三十一億という
数字
を歳入として、これは必要だ、こういう見透しを付けて、それに
見合つて
いろいろ
財源等
を考えたのでございますが、
GHQ
から示された
内示額
が、三千五百十億という
数字
で圧縮されて参りました。それが大
部分
いわゆる
配付税
で引かれた、こういうことにな
つて
おりまするので、これでは果して
地方財政
がやれるかどうかということに対して、今
財政委員会
の方ではいろいろ心配いたしておりますが、ここ両三日のうちには何とかその点については早く
政府部
内の
調整
を取りたいと、かように考えておる次第でございます。
岡本愛祐
12
○
委員長
(
岡本愛祐
君) 別に御
質問
ございませんようでしたら、
地方財政
問題についてはこれだけにいたして置きます。
—————————————
岡本愛祐
13
○
委員長
(
岡本愛祐
君)
地方財政法
の一部を
改正
する
法律案
、これはどういうことにな
つて
おりますか、
衆議院
の方が
先議
でございますか。
荻田保
14
○
政府委員
(
荻田保
君)
地方財政法
につきましては、どうしても本月中に
成立
をお願いしなければならん
部分
がございますのですが、まだ
司令部
の方の
承認
がございませんので、
提案
にな
つて
おりません。從いましてまだ
衆議院
、
参議院
どちらを
先議
にしてよいかも決ま
つて
おりません。
岡本愛祐
15
○
委員長
(
岡本愛祐
君) 若し
地方財政法
の一部、即ち三十七條でしたか、
期限
が三月三十一日で切
つて
あるところがありますね、それで若し三月三十一日までにその
法律
が
成立
しませんと、四月に入れば直ぐ
地方財政法
の十條によ
つて
はつきり國の
負担
と
地方自治團体
の
負担
と区別しなければならんことになりますが、それにギヤップができますが、若し三月三十一日までにその
改正
ができなかつたときの
政府
の処置は、どういうふうに考えておりますか。
荻田保
16
○
政府委員
(
荻田保
君)
法律
的には四月一日から新らしい整備された
地方財政法
によりまして運用されなければならないのでありまするが、ただ経費のことでございまするので、年間を通じて考えれば、つまり二十四年度の
予算
におきまして、國の方も
地方
の方も、それで
法律通り
の
施行
ができれば差支えないのじやないか、ただ
法律
の体系といたしまして、四月から新
地方財政法
のできます間の矛盾というものはどうしても残りますけれども、運用の問題としましてはそのように考えております。
岡本愛祐
17
○
委員長
(
岡本愛祐
君) 成るべく三月三十一日までに間に合うように出すように努力して頂きたいと思います。
—————————————
岡本愛祐
18
○
委員長
(
岡本愛祐
君) それでは次に、
参議院議員選挙法改正
に関する件につきまして御
相談
をいたします。お手許に配りました
刷り物
を
参議院
の
法制局
を通じて
作つて貰
つたんでありますが、この前申上げましたように、
衆議院議員選挙法
と
参議院議員選挙法
の
対照表
というものができました。これは
臨時特例
は出ておりませんが、
参議院議員
の
選挙法
を
改正
するかどうかにつきまして、
資料
としまして
対照表
を
作つた方
が便利だと
思つて作つたの
であります。これを
一つ
御
覽置
きを願いたいと思います。それからもう
一つ参議院議員選挙法改正試案
一覽表、これも
法制局
の方で刷
つて
貰いました。これは過般御
出張願つていろいろ調査願
つたものを元にしまして、
地方行政委員会
の專門員の方と
法制局
の方で
試案
として
作つて貰
つたものであります。これもよく御
覽置
きを願いまして、なるべく早い
機会
に
皆さん
の御
意見
をお聽かせを願いたいと思います。 これで御
相談
をいたしたいと思いますが、小
委員会
を作りまして推進した方がいいか、或いはこの
委員会
全体としてや
つて
行つた方
がいいか、どういたしたものでございますか、御
意見
を聽かして頂きたいと思います。……それではこれも御研究願うことにして、この次にお願いすることにいたします。それでは今日はこれをお渡しいたしまして、一應御覽を
願つて
、なるべく早い
機会
にお集まりを願いたいと思
つて
おります。
—————————————
岡本愛祐
19
○
委員長
(
岡本愛祐
君) 次に、
派遣議員
の
報告
を願いたいと思います。過般
衆議院議員
総
選挙
の
選挙法
の
施行状況
を視察においで頂いた班のうち、信州、
北陸班
の方の
報告
がまだでございました。今日はそれをお願いいたします。
小川委員
。
小川久義
20
○
小川久義
君
只今委員長
から
お話
がありまして、
簡單
に申上げたいと思います。二月二十五日から三月の四日まで八日間に亘りまして、
鈴木順一
さん、法貴
調査員
、
湯木主事
の四人が
石川縣
、
富山縣
、
長野縣
、三縣下を廻りまして、金澤市、富山市、
長野
市、この三ケ所におきまして
公安委員会
、
選挙管理委員会
、その他各
團体
の
代表者
と親しく懇談いたし、
質疑應答
も交わしまして、いろいろ参考になる
資料
も頂いたのでありますが、その詳細は
報告書
を提出いたしまして、その
報告書
な
速記録
に御掲載願いまして、御承知願いたいと思います。甚だ
簡單
でありますが、御
報告
申上げます。
岡本愛祐
21
○
委員長
(
岡本愛祐
君) それでは今お申出のありましたように取計うことにいたします。尚、
警察関係
の
調査
が残
つて
おりますが、明日に延期いたしまして、今日はこれで散会いたしたいと思います。御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
岡本愛祐
22
○
委員長
(
岡本愛祐
君) それでは今日はこれで散会いたします。 午前十時五十八分散会
出席者
は左の
通り
。
委員長
岡本
愛祐
君 理事
吉川末次郎
君
岡田喜久治
君
鈴木
順一
君
委員
黒川
武雄
君
林屋亀次郎
君
柏木
庫治
君
西郷吉之助
君
小川
久義
君
政府委員
地方財政政務次
官 堀
末治
君
総理廳事務官
(
地方財政委員
会事務局長
)
荻田
保君