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説明員(稻益繁君)
昭和二十三年度貿易
資金計画表の第一欄当初計画でございます。これが前回の議会で御
審議になりました当時の、つまり百五十億の借入限度でございましたが、それを二百五十億に拡張いたします当時の貿易
資金計画でございます。輸出物資の買上げが当時の予想といたしまして五百九十億、國有繊維の加工賃支拂が三百十八億、C・P・〇その他貿易外を含みました支拂が三十九億、輸入諸掛八十六億、原材料貿易
公團保有
資金が九億七千万、円ドル交換用回転基金五十億、合計いたしまして千九十五億でございます。今般改訂計画として計上いたしました金額は、その後の情勢の変化によりまして輸出物資の買上げは輸出の進展と共に
相当増加いたしまして、改訂計画六百二十六億と相成
つております。これに反しまして國有繊維の加工賃の拂いが当初
予定いたしましたより棉花の輸入その他が遅れました
関係上、改訂計画におきます支拂
予定額が二百二十二億と減少いたしております。その次にはC・P・〇その他の貿易外におきまして三十九億が二十九億、輸入諸掛がほぼ同額でございますが八十六億が若干上廻りまして八十九億、原材料貿易
公團の保有
資金が九億七千万が十四億、円ドル交換用回転基金五十億は減少いたしまして四十五億、その外特別会計へ一時繰替金をいたしておりましたので、その支拂が七億というものがその後出て参
つたわけであります。從いまして支拂の総額におきましては、前述の輸出物資の買上げが
相当増加いたしましたにも拘わりませず、繊維の加工賃が
予定より減少するということになりまして、その他の項目におきましては若干の出入りがございまするが、総計といたしましては、ほぼ前回御
審議願いました
通りの計画と変りない。僅かに二千万余りの相違が出ておるに過ぎないのでありまして、これに反しまして、受入れの部でありまする輸入物資の賣却が前回の計画におきましては九百十三億を
予定いたしておりました。これに対しまして輸入がその後ずつと計画
通り参りませんで、從いましてその
代金回收であります輸入物資の賣却
代金これが九百十三億から七百八十六億と
相当大幅に減少いたしておるわけであります。これに対しまして、勿論
資金不足の対策といたしまして、輸出物資が御承知の
ように
相当滯貨がございまするので、これの國内放出を司令部にも懇請いたしまして、現在までその現金化するものがほぼ六十億という
予定に相成
つております。その次の繰入金返還は、年度中において、特別会計の方へ立替えました七億が年度末までに又返
つて参りますので、同額を計上いたしております。その外年度末におきまして、八億八千万円の現金が残るという勘定になりまして、現在のところ受入れの合計の九百十三億に対しまして、八百六十二億、ほぼ五十億の不足を來しておるわけであります。今回御
審議願いまする五十億は、この三月までの
昭和二十三年度の
資金計画といたしまして、ほぼ受入れの減少によ
つて生じて來た五十億であるということに結論としては相成るわけであります。