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吉川末次郎君 只今
伊東さん及び岡本さんからお説があ
つたのでありますが、先ず
伊東さんのお説でありますが、先般
伊東さんのお述べにな
つたお説は私の記憶によりますと、
伊東さんは十万円説を御主張にな
つたように記憶しておるのであります。それから金が一匁五円した当時においては二千円の
供託金を納めたということは、当時
伊東さんの隣にいた私が、失礼ですが私語として
伊東さんに教えたのです。(笑声)併しお考え願いたいことは、私もそれについては経驗を持
つておるが、当時の日本と今日の日本とは経済状態において雲泥の相違があるということを御考慮を願いたい。それからもう
一つは、
伊東さんのお友達で非常に金のないような人が三十万円でいいと言
つていたというお説でありますがこれは
伊東さんのようなお金持の方から御覧にな
つて金のないと思われる人はそう言われるでありましようが、私のような者、又國民の大多数の者からいたしますというと、三十万円というような金は、これはなかなか大きなものです。それでどうも私は國民のやはり立候補しようという意思を以てマジヨリテイの意思であるというようには我々は了解いたしかねるのでありますが、そういう
意味においてその額は不当であるというように私共は考えております。それから岡本さん及び北條さんから先般から御主張にな
つております葉書を
無料で受取るその額だけ
保証金を出そうということは、一般算術的には合理性があるようでありますが、併し考えて見ると必ずしも合理的ではないと思うのであります。
選挙公営において
國家が費やすところの金が先程菊井君からも
お話がありましたが、尚
無料葉書と同じような
意味においては乘車券等をも我々は
無料で受取るのでありますし、又先般來
お話になりました紙等も
無料で受取るのでありますから、ただひとりその中で葉書代だけ出そうということは非常に合理性が薄いと思うのであります。でありますから、その
意味においてそういうところに非常な算術的な基礎を置くということは必ずしも妥当でないと思うのであります。それで先般の会合におきましては、私達は現行制度が
規定しておるところの額以上に越えてはいけない。又この春と今日とにおいては貨幣價値の変動もそれ程ないし、むしろ貨幣價値は多少下落しておるかも知れないと思うのでありますが、併し先の二十九の項におきまして、現行制度においては二万円の
公営費用を各
候補者が
負担するということを
皆さんが私が申上げたことに御
賛成を下さいまして、これは各
候補者がブライヴエイトには
負担しないということに御決定を願えるものといたしますれば、結局この春の
選挙におきましては、ともかく五万円の金を政府に出したわけでありますから、当時は私は
供託金三万円ということを非常に強く主張いたしたのでありますが、三万円でも結構でありますが、若し外の方との、当時五万円で何とか社会党も妥協して呉れないかというような説がいろいろあ
つたのであります。先の二万円を国家が
負担するということが決まりますれば、余り積極的ではありませんが、成るべく協調を保つ
意味におきまして、
供託金は五万円ということでもよろしうございます。併しそれ以上に増すということは反対です。没收率は五分の一、現行率で結構です。
衆議院の……。