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説明員(
山本豐君) 第一点のこの
統制品目を、
統制魚類をもつと減らせないだろうかという御
質問でありますが、実は
只今矢野
委員からも御称讃を頂いて甚だ恐縮であるのでありますが、この
品目を減すにつきましても、
関係方面にいろいろその後の
事態の市場價格等のいろいろデーターを以て行
つて一々
説明を要するわけであります。一例を申しますると、「たら」などにつきましても、これは各
消費都市の年間の價格の上り下りを取つた統計があるのであります。これなどについてみますると、この
大阪におきましては大体今頃これを非常に仕入れまして、そうして十二月が、これは何か正月の
関係だと思うのでありますが、これが何か冷凍でもされまして急に市場に出るというふうな事情もありまして、急に十二月頃に非常に値が上る。そういうふうな事情があると、全体的に見て非常に難色があつたわけであります。併し私はまあ八大
消費都市のうちで
大阪だけがそういうカーヴを持
つておるなら、全体的に見てまあ大は小を呑むものでありまするから、よかろうじやないかというふうな
意味で、これも
統制に加えたのでありますが、そういうようないろいろな苦心がございまして、今日まで可なりの時日を要したのでありまするが、そういう
意味合におきまして、それともう
一つはこれ以上滅しますと、先程
江熊委員からも御
質問ありましたように、五〇%より下廻る。
数量全体が五〇%より下廻るということになりますると、これも亦理屈に合わないことにも相成りまするので、そういう両面の
意味からいたしまして、現在
考えられる最大限度であるというふうに
考えておるのであります。
それからもう
統制の先が見えておるわけでありますから、もうこの際じつと
現状のままで行つたらどうかという御意見、これも一應御尤ものようにも思うのであります。殊に先般補給金の問題も一應十二月までといろいろ
委員各位始め御協力願いまして、とにもかくにも直ちに打切りはされないことになりまして、感謝しておるのでありまするが、とにかくそういうふうに事情で、補給金との関連におきましては、
統制の持続ということは非常に困難性があるとは思うのであります。併しこれも理屈に走
つて申訳ないのでありまするが、理論的に言いますると、補給金が
撤廃になりましても、その補給金による原綿絲等の購入から、それが生産になりまして網その他漁具に相成りまするまでにはやはり二、三ケ月の期間がかかるわけであります。勿論周囲の
情勢によりまして、そういうことは問題ないことにも相成るかと思いますが、それのみをと
つて言いすまると、十二月に補給金が打切りになりますから、直ちにその結果が魚價に反映するというわけには行かないのじやないかというふうにも思われるのであります。そういう点も
考えまして、実は我我はこの補給金は今日といたしましては、
漁業者の生産助成金である。これが
撤廃になりました曉には何らかこれに代る生産助成と言いまするか、というふうなことを
考えなければ、
統制を
撤廃いたしましても結局
生産者が非常に辛い目に遭うのじやないかというふうに
考えておるのでありまして、そういう
意味で補給金の
要望をいたす場合にも
統制の
撤廃とは別にいろいろと強く希望いたしたのであります。そういうふうな事情もございまして、先は大体そう長くはないと思うのでありまするが、一應この案で
実施に移した見たいと
考えておるのであります。勿論そういう観点からいたしまして、先頃お話がありましたように、魚の種類の点であるとか、或いは又市場の問題でありますとかいうことも
相当に苦心いたしまして、民意に副うように努力いたしました。更に又その
集出荷機関の
登録替の問題なども、これも非常に実際問題として
登録を控える側に立
つて見ますると、無用な仕事にも相成りまするので、これもできるだけ
現状で行く。残りましたのは要するに小賣
業者の
登録替であります。併しこの点は或いはこの機会に、我と思う商人が
相当に出て参りまして、
統制撤廃後の自由競爭の時代になりましても、結局サービスのよい勉強の小賣
業者が残る。こういうような
意味からいたしまして、必ずしも無駄な
手続ではなかろうじやないかというふうに
考えまして、この点だけを、実は面倒でありますけれども、在置になるようにしたのであります。
それから、あとの三点ばかりの御
質問でありますが、この久留米市と大牟田市の問題はこの前に伺
つておるのでありますが、この点につきまして、今日まではつきり申上げませんでしたことは誠に申訳ないと思うのであります。ただこれも先も見えておりますし、それから
陸揚地でありませんで、消費指定地の指定だと思うのでありますが、そういう
意味で、実はもう見送
つておるわけであります。
それから第二の五島の問題でありますが、これも
関係資材課長に私あの書類を渡しまして、
一つ長崎縣の水産課に渡してや
つて呉れ、何か事情があれば特別に盡力してやらなければならんということを申渡したのでありますが、十分なことがまだ今日できておりませんので、この点は至急に又よく聽取いたしまして善処いたしたいと思
つております。
それから第三の引揚者の問題でありますが、これは前
委員会のときに淺岡
委員その他からいろいろお話を承
つておるのであります。昨日も参議院の岡元
委員から、向うにお会いになりました結果を電話で拜聽したのでありますが、一昨日であつたと思います。昨日私も丁度外の用事がございましたので、その方面に参りまして、いろいろと又話を承
つたのでありますが、多少その間に話の食い違いといつたら、大袈裟になると思うのでありますが、必ずしも話のしつくりしてない点があると思うのであります。この点は又あとで矢野
委員と御相談したいと思
つておるのでありますが、我々もむげに引揚者の問題を粗略に扱うという氣持はないのでありまして、誠に同情に絶えない氣持ではおるのでありますが、御承知のように、資材の全体が非常にまあ需要量の六、七割というような点がありまする点、それから又災害その他の
関係で、本年度は非常にそういう方面のことも新らしく問題を投げかけておるのであります。この災害その他につきましては、新らしく進駐車方面とも更に枠を追加できまするように、今鋭意折衝中でありまするが、そういうような事情もございまして、一應又一般の漁民に及ぼす影響といいまするか、そういうこともよく
考えてかかりませんと、ただ機械的に枠だけ取
つても、縣の方で果して十分に捌くかどうか、問題もあろうと思うのであります。分量的に少しでも全体が殖えますれば、そういうこともこれは必ずやできると思うのでありますが、
只今のところ非常な窮屈な状態にありますので、御期待に副いかねている
関係であります。この点は
関係方面でも的確にそのものが行けば檢討したらどうかということも
言つておるのであります。これらのことについてはよく
一つ御相談いたしまして、我々の方でも研究いたして見たいと思うのであります。現在のところでは甚だ申訳ないと思いますが、かような状態にあるわけであります。