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1949-05-17 第5回国会 参議院 在外同胞引揚問題に関する特別委員会 第26号
公式Web版
会議録情報
0
昭和二十四年五月十七日(火曜日) 午前十一時二十分開会 ———
—————
—————
本日の
会議
に付した
事件
○
吉村隊事件
———
—————
—————
紅露みつ
1
○
委員長
(
紅露みつ
君)
只今
より開会いたします。本日は
吉村隊事件
に関する
調査報告書案
について協議いたします。
速記
を止めて。 午前十一時二十一分
速記中止
—————
・
—————
午後三時二十七分
速記開始
紅露みつ
2
○
委員長
(
紅露みつ
君)
速記
を始めて。
只今結論
を出すということになりまして、六
項目
にこれを纏めるか、三
項目
にするかという両論にな
つて
おるところでございますが、どうぞ
矢野委員
。
矢野酉雄
3
○
矢野酉雄
君 それで私は大体
三つ
の款にして見たい。その
一つ
は
事件
の
眞相
、第二の大きい見出しは
事件発生
の
特殊性
、それから第三の問題は
帰還促進
の
対策
、而して初めの
事件
の
眞相
の中にもそれぞれ先ず
草案者
がこれを三
項目
にするか、四
項目
にするか、五
項目
にするか、
今北條
君から問題が出た
收容所
の
問題等
もこれは時期において非常に相違がある。だから画することができるならば、画するというような、區画することができるならば、第一期、第二期、第三期というように分けて、第一期は
受入態勢
ができていない混乱のさ中だから、実にそれはひどか
つた
ことは事実である。そういうように組織内にこれを分けて記述し、それからその凡そのことが分れば第一項をそこで結んで、而して第二項に、今申上げた
事件発生
の
特殊性
、これにはいろいろな問題があります。
最前北條
君は
封建性
ということを非常に強調してお
つた
が、これは
一つ
の
譬え話
であろうと思うんです。
日本民族
の持
つて
お
つた封建性そのもの
があ
つた
ために、こういう
事件
が起
つた
というような見方もあろうし、或いはですね。そういう
封建性
もへちまもない。(「その
通り
」と呼ぶ者ある)國は全く無
條件
的な
一つ
の勢力に囲まれておるときに、
自分
のインデイヴイデユアリテイとか、
民族
の個性というようなものは物を言わない。これは
北條
君も私も
一緒
に動乱の巷で、
北條
君自身ぶち込まれてお
つた男
だから分
つて
おる筈であ
つて
、恐らく
北條
君の
封建性そのもの
が何も役立つちやいなか
つた
、それは
一つ
の
譬え話
であろうし、対蹠的に言えば
封建的性格
と
進歩的性格
とでそこに同じ
民族
でも確執が起り得る筈で、でありますから、これはそれらの我々が蒐集した材料から
表現
ができれば
表現
しても結構でしよう。そうして
最後
にはこの
事件
の
眞相
と
事件発生
の
特殊性
がここに大体分れば、これに対して如何に我らば
國内体制
を整えて、
帰還促進
の
対策
を立てるかという
方策
がこれによ
つて
できる。それから或いは対
日理事会
に対して要望すべきことがあれば、ここで
結論
を出していいでしようし、それに当局に対して要望する必要があれば、それも亦よろしいし、或いは
國民諸君
に対して
國権
の
最高機関
たる
一つ
の参議院の
特別委員会
として
國民
に要望し、或いは注意を促すというような必要があれば、ここで論じてよかろうし、大体今申上げたように、私も
北條
君の三
項目説
に
從つて
、その
一つ一つ
に必要に應じて部門を設けて記述して行く、こういうふうな私は
意見
を持
つて
いるのであります。
岡元義人
4
○
岡元義人
君 私の説明が非常に拙か
つた
から又こういう悶着を起したのですが、このいわゆる
眞相
とかいうことは、この
報告書
で至れり盡くせりなんです。それで一番
あと
の所に紙をくつ付けるわけですが、その紙に総体的に
委員会
としては、例えば
死亡者
の問題は相当こういう
工合
に言われてお
つた
けれども、併しながら実際の
状況
は、前に
報告
した
通り
これだけしかなか
つた
んだということをちやんと謳えば、その
目的
の誰の責任によ
つて
これは死んだのだということが明らかになります。 それから
留守家族
の不安を除去するためには、これだけの
吉村隊
を
取扱つて
、
留守家族
に対して相当の不安を除去し得たと思うということを書いて、それから次に不幸を防止する
方法
、こういう
対策
は
委員会
としては、
吉村隊事件
を
終つて
、その結果からこういう
工合
に対
日理事会
に要望する。その
條件
は今ここで皆決めてやればいい。そういう簡單な紙一枚の、
最後
の頁なんですがね、だからそういうことをそうむずかしいことを
議論
する
意味
ではない。
矢野酉雄
5
○
矢野酉雄
君 それもあなたの
一つ
の案だ。案だけれども、そこに集められたものは相当
廣範囲
なものだ。それで
最後
にこれを要約して、要約するうちに、
委員会
としての態度も闡明して当然よろしいわけですね、そういうこともやらんで、びちやつと一枚か二枚で何か結ぶということもよく諮
つて
下さい。
岡元案
も案であり、
北條案
も案であり、
矢野案
も案でありますから、よく御
相談願
つた
らいいでしよう。
北條秀一
6
○
北條秀一
君
矢野委員
からの
事件
の
眞相
ということについて言われたのですが、私の言いましたことは、
事件
の
眞相
でなしに、第一
項目
は
ウランバートル
の
收容所
から見たところのソ連の
收容所
の
状況
、即ち
残留者
の
状況
はどういう
状況
であるかということは、十分に我々は推測し得ますので、これを
我共
としての知り得る
範囲
内において、而も
證人喚問
の結果に基いて、これを第一に究明することがいいと思う。それによ
つて
一日千秋の思いで待
つて
いるところの
留守家族諸君
に、全部を正確に傳えることはできませんけれども、少くとも現に残つそおる
人達
は、当初言われるごとき
給與
において、或いはその他の点について悪い
條件
ではない、始めは悪い
條件
だ
つた
けれども
あと
は改善されて、現在のところでは先ず先ずというところだということを私は第一
項目
に書こうと
考え
たのであります。で殊に先程
死亡者
の問題が出ましたけれども、
死亡者
の問題は確かに重大な問題であります。
從つて
その問題につきましても、私としてはこれの
証人喚問
の
資料
並びにその他の
資料
からですね、第一
項目
の
結論
に盛れるならば盛る。そうすることによ
つて國民
に、この不安動搖しておるところの
國民
に何らかの手掛りを與えることでできるというふうに
考え
ます。そういう
意味
での第一
項目
を私は言
つた
わけなのです。
從つて
この
結論
をですね、極めて簡潔なものに纏めても、纏めることはそれは
一つ
の
方法
であり、
一つ
の
意見
でありますけれども、私はこの
結論
については簡潔な
文章
を用いましても、相当やはり念を入れてしなくちやならない。
吉村隊事件
の
証人喚問
の
報告書
は、この
報告書
の頁にして五千何頁にな
つて
おりますが、実は
ウランバートル
におけるところの
吉村隊
並びにそれに隣接するところの若干の
俘虜收容所
及び
俘虜病院
の
状況
を知るだけでありまして、他の大部分の
俘虜收容所
については
國民
には何等知らされていない。それで我々は先ずこういう
状態
ということを知らせ得るのじやないかということを私は言
つた
わけなのです。
從つて内容
が
違つて來
ると、その点が
岡元委員
との
見解
の差であると、私はそう思うのであります。
岡元義人
7
○
岡元義人
君 どうも分らくな
つたの
ですがね、私はここに
吉村隊事件
としての
事件
の
眞相
は、
報告書
として一應でき上りまして、
最後
にこの四日間にわた
つて
行われました
審議
の
経過
、結果の
結論
を出しておるわけであります。これは
吉村隊
のいわゆる
審議
の
結論
でありまして、これによ
つて最初冒頭
にこの
吉村隊審議
を取り上げるときに、いわゆるこの
委員会
はこれとこれとを持
つて
行くということでこれを取り上げたということにな
つて
おりますから、要するにこれだけの
事件
を調査した結果、
委員会
としては、いわゆるこの羅列されました
目的
に對してどういうふうにな
つた
ということを書きまして、それから
事務的処理
としてそういう僞証等の問題も、ここで一応こういうふうに
処置
をした。僞証罪として何するものはなか
つた
というふうに全部纏めて行きまして、問題が起きてなければ別に何事もなか
つた
が、渡邊問題も起きておりますから、一応この
報告書
の
終り
に付けて行
つた
らいいのじやないか、尚
人民裁判
がありますので、
人民裁判
の方で
一緒
の
結論
を、この問題は更に
人民裁判等
とよく
審議
した結果、この問題は次のときに
結論
を出す。こういうふうに持
つて
行つて
もいいのです。そういうふうにして、何等か形を纏めて頂かなければ、この
報告書
もものにならないのです。
矢野酉雄
8
○
矢野酉雄
君 それは結局、例えば僕の案にすれば、
帰還促進
の
対策
という所で、本
委員会
を開催した
目的
はそこに
十分幾つ
でも織込まれるでしよう。これはこのままではいかないからこうしなければならん。そうすると
目的
を立てたものに対する、結局こういうふうな
目的
を果たすために
委員会
をや
つた
というような答えができるから、必ずしも初めに六
項目
か七
項目
の
目的
を挙げた、その
眞正面
からの
表現
の形式に從わなくてもいいわけです。
事件
の
眞相
という
言葉
は、敢てこの
言葉
を僕は固執しようというのではなく、
北條
君の
内容
を
盛つた
ものが実はここに出て來なければならん。それが
幾つ
かの
項目
に分れても結構です。
北條秀一
9
○
北條秀一
君 何故私はこういうことを申したかというと、これは先程
岡元委員
から六
項目
についての
お話
がありました。これは
吉村隊事件
及びいわゆる
人民裁判事件
の両方を合わせての、要するに後の
委員会
としての
見解
なんだと私は思う。そういうふうに問題が提起されたと私は
考え
ましたからそれで私は申上げた。ですからいわゆるここに
結論
というのは、
吉村隊事件
の
結論
でなしにそれと離れて來るわけで、
吉村隊事件
の
結論
は、先程討議した第四
項目
に一応あるわけです。そういう私は
考え
なんだが、この点についてお伺いしたいと思う。
岡元
君どうなんでしよう。
淺岡信夫
10
○
淺岡信夫君
それじや
北條委員
に
ちよ
つと一点お尋ねいたしたいのですが、
北條委員
の先程の三
項目云々
ということは、私は大變結構だと思うのですが、その
最後
の
結論
のところは
吉村隊
の
結論
も、更にいわゆる
人民裁判
の
結論
もここに共に出すというのですか、どうもそういうふうに私聞きとれるのですが。
北條秀一
11
○
北條秀一
君 その
通り
です。
淺岡信夫
12
○
淺岡信夫君
私はその点に対しては
ちよ
つと異議があるのです、これはやはり
吉村隊
の
証人
を
喚問
したことは数日に及んだけれども、それに対してこの
結論
を出すというのでなく、その後も行われたいわゆる
人民裁判
の
結論
を表明するということは、どうしても納得できない。その点を
一つ委員長
からお諮り願いたいと思います。
紅露みつ
13
○
委員長
(
紅露みつ
君)
北條委員
に申上げますが、その前にそれは問題にな
つたの
でございまして、この中に含まれておりますいわゆる
人民裁判
の問題が含まれておりましても、後にいたしました
証人
の
喚問
につけて
整理
をしていいかということをお諮りしたのでございました。御出席がなか
つたの
じやないですか。これは当然別にお
考え
頂きたいと思ひます。
細川嘉六
14
○
細川嘉六
君
矢野委員
の案にしましても、
北條委員
の案にしましても、それから
岡元委員
の案にしましても、この
方策
を作り出すということになれば、なぜ
吉村隊
だけを
人民裁判
から切離してやるか、私は
方策
を立てるならば
二つ
の調べをおいて
方策
というものは行かなければならんのじやないかと思います。
北條
君の
さつき
言われたこともそれも
至當
だと思う。
岡元義人
15
○
岡元義人
君 今の
細川委員
のおつしやることはそうだと思うのです。ただなぜ
吉村隊
の
結論
も出そうとしておるのかというと、一応切離すかどうかということは、もう切離すことに
委員会
で決
つた
ことなんです。それからこれは蛇足になるかも知れませんが、
委員会
がこういう問題を取上げるのには私は
二つ
の仕事があると思う。
一つ
は取上げること自体によ
つて
何らかの收穫を得る。それから取上げて審査し放しで何にもしないというのであ
つて
は、
一つ
の
目的
しか達せられない。その結果において
委員会
がどういう
措置
をしなければならんかということは、
委員会
に與えられた使命である。これを総体的にまとめました結果において、その結果から
委員会
は、どういう
措置
をとればいいかということが問題じやないかと思います。
矢野酉雄
16
○
矢野酉雄
君 私は
動議
を提出いたします。これは案は
三つ
も四つもここで必ずしも決定せんでもいいから、須らく
委員長
みずからが案を
練つて
その
草案
を立てて頂きたい。それから御迷惑だが
北條
君も案を立てて頂きたい。それから
岡元
君も立てて頂きたい。冀は
細川
君も
一つ
立てて頂きたい。これはいいものを生み出そうとするのだから今日はこれをどういうように決定するかというところまで行かんで、もう一遍持
つて來
て
貰つて
、それによ
つて
或る程度長くなるものと、短くなるものと、
岡元
君の案は二枚か三枚でできる
可能性
がある。
委員長
がこれに対してどういう案があるか。又別途の
考え
もあると思う。そういうふうにしてや
つた
らどうですか。
淺岡信夫
17
○
淺岡信夫君
私は
矢野委員
のこの提案に賛成いたします。至極結構だと思います。
矢野酉雄
18
○
矢野酉雄
君 これは大
變御迷惑
ですが、後で労はねぎらいますから、明日の一時から
特別委員会
を開いて
貰つて
、そして案を出して頂く、若し非常に大部のものがあ
つた
ら、その方のは或いは残してもいいと思う。私はこの機会にいろいろ
議論
はあ
つた
が、
岡元
君があれだけまとめた労に対しては、
委員諸君
はよしんば
意見
が違
つて
おろうとも、これは
本当
の無
條件
のお互の
氣持
で、この
委員会
において当然これは御苦労であ
つた
という
氣持
は
表現
しなければいかん。その後に至るまでの
経緯
は
如何よう
であろうとも、少くともお互に日本人のよさを失いたくないと思います。
淺岡信夫
19
○
淺岡信夫君
只今
の
矢野委員
の
動議
に賛成します。同時に私はそれに対して
條件
……、
條件といつて
は甚だなんですが、この
委員会
の一番
最長年者
である
穗積委員
から
一つ感謝
の意を表明して頂きたい。
岡元義人
20
○
岡元義人
君 今の
動議
結構ですが、私の心配しておりますのは、明日恐らく三時を過ぎなければ
委員会
を開く見込はありません。それで私の立場を汲んで頂きたい。今まで企画を担当して來た関係上、
人民裁判
の問題も第五分間でもいいから、どうする、こうするということを決めて貰わなければ手を挙げるより外ない。
細川嘉六
21
○
細川嘉六
君
定員數
の足りないのに、こういう重要な決定をするということは……。私は
さつき
から默
つて
おりましたが、こういう重大なことを五、六人で決めるということは、後で物議を釀す。それから
さつき
から
岡元
君はこの
報告書
はすべてを盡しておるように言われておる。(「違うよ」と呼ぶ者あり)これは
議論
されて十分な
檢討
がされていない。これが確定せられたものであるように発言されておるのは困
つた
ものだ。
岡元
君の
文章
をゆつくり読まなければ十分なことは言えないが、あれだけでも
岡元
君の主張が多分に盛られておる。これではこれを
委員会
の
報告
の土台とするには非常な反対があります。この
速記録
が一番よく物語
つて
おる。それをいろいろに曲げて
本当
のものは出ていない。この
原案
も我々十不に愼重に討議して
結論
を出さなければならん。そうして又こういう重大な
結論
を出そうというときに、この六人で決めるというのは私は議事の
手続
に反すると思う。ですからこれはやめて頂きたい。
穗積眞六郎
22
○
穗積眞六郎
君
ちよ
つと
細川
さんに伺いたいと思いますが、どの点を決めることがいかないと、こうおつしやるのですか。その点を要点を挙げて頂きたいと思います。
細川嘉六
23
○
細川嘉六
君 先程からどういうようにして纏めるかということだけを論ずべき場合であ
つた
はずです。それを
肩違い
に今度は
内容
をも決めて行くような話の進行にな
つて來
ております。第一に作られた
岡元案
が、それが根底になるということについての話にな
つて
おる。この
報告書
は十分な
檢討
をされなければ、全体のものとなるか、或いは多数者のものとなるか、そのときに決まると思う。それをも含まれて決定されるように私は
考え
ておる。
穗積眞六郎
24
○
穗積眞六郎
君 それは
細川
さんの思い過しじやないかと思います。それから
岡元案
だと言われますけれども、日曜をあれだけ皆で
練つたの
でございます。これをてんから
岡元案
と言われるのは
ちよ
つとどうかと思います。それにこけで
決つたの
だということは今まで
一つ
も
言つて
おりません。ただあの案に基いて我々がこれだけ討議して來たという事実はあります。ですからそういうことも参考にして、そうして今度
結論
をあれにするに当
つて
、まず
皆さん
で
一つ結論
の案を出して頂こうじやないかと、そうしてその上で総体を纏めて決めよう。こういう案なんでございます。それをこれ以上に進んだように、非常に進んだようにお
考え
になるので、今のような御
意見
が出るのじやないかと思いますが如何ですか。
細川嘉六
25
○
細川嘉六
君
岡元案
と私は申しましたが、あれについて十人或いは六人の人が一昨日まで開いたのですが、あれはあれを調べる前に、どういう重大な点が落ちておるかということはお互いに言い
合つて
十か二十出たわけであります。その中に私も
二つ
か
三つ
入れておるのであります。その取扱いも決まらない。それでそれらの点と、今
岡元案
として出たものとが兩方とも討議されなければならん。それらが済んでそれから本常に
報告書
は何を語
つて
おるかということは決まるわけであります。そういう
手続
きなしに、すでにできたものを、
岡元案
というものでできたものを、もう取り上げて、そうしてそれについてもただ咄嗟の間に
字句
をつかまえて
議論
しただけで、その
穩当
なりや否やを決めただけである。深く
立入つて議論
はされておらないのであります。不
穩当
だと思われるところを片づけたに止ま
つて
おります。それでありますから、その
報告
というものは、まことに不完全な、
手続
の上からい
つて
もまことに不完全であります。
紅露みつ
26
○
委員長
(
紅露みつ
君)
細川委員
に申上げますけれども、お
言葉
ですけれども、その点は
さつき議
にかけまして、そうしてまず一応チエックしたところが
審議
されて、訂正されておる。それから挿入するという文は又別にと
つて
ございまして、これから入れるということに御承諾を
願つて
、どういう
方法
でどういうことでという
結論
の問題にな
つて
おりまして、どういうようになるか、
内容
になんかまだ觸れておるわけではございませんけれども、……勢いそういうお
言葉
も出ましたけれでも、一応済んでおりますので、またそうおつしやられると又もう一遍後に戻ることになりますが……。
北條秀一
27
○
北條秀一
君 十五日の
委員会
におきまして、
理事
の中の全部でありませんが、数人の方が
岡元原案
について案を練られて、その案を十五日の
委員会
において出されましたもとにつきまして、私共は
委員会
として
檢討
したのであります。
檢討
しまして、第一項、第二項、第三項の大体
終り
の方まで
檢討
しました。その際に
星野委員
及び
細川委員
からその
原案
に
修正
すべき点はそれぞれ
修正
の
意見
が提出されまして、そうして又実際にその御
意見
によ
つて報告書
を直したのでありますが、その際に御
両君
から
少数意見
として、
自分たち
は反対すべきものは保留して置くという御
意見
でありました。
從つて
依然として
細川
、
星野両君
は
少数意見
を保留しておることだと
考え
ております。ところが今の問題はこれを
少数意見
ということを
細川委員
は忘れ
ちやつて
、こう決めた以上は
自分
のところへ持
つて
行つて
賛成するのだというふうに早合点されたから、そういうことにな
つたの
だと
考え
ます。併し今日の
委員会
において、
委員長
が
最初
に、
岡元理事
が
報告書
をここに朗続された際に、その冐頭にそういうことを
委員長
が言われなか
つた
ものですから、そこに若干の喰い
違い
があ
つた
と思うのであります。今申しましたように、第三節の
最後
までは一応
委員会
において採用してよかろう。併し
少数意見
は保留する、こういう
意見
でありました。第三項の
最後
の頃から
委員
が定数を欠きして、
紅露委員長
、淺岡、
穗積
、
星野
、
細川
、
北條
六人の
委員
が懇談的に第三節の
最後
と、それから第四項の全部を
檢討
したわけであります。そうしてそこでまずよかろうということで訂正されましたのが、先程の
岡元委員
から
報告
がありました
文章
であります。ただその際に論議になりました点をここで明らかにして置きたいと思いますが、第三節の「
最後
ここに以下」数行が次のように直そう、それは「以上の点まで綜合して
考え
ると、
指揮者
たる
吉村隊長
が旧態依然たる封建的旧
軍隊秩序
を維持していたことと同事に、隊員も亦これと同樣のものを持ち、
隊長
に屈從していたことが因となり果とな
つて
、本件のごとき
事件
とな
つたの
であ
つて
、
我國民
として十分に反省すべき点ありと
考え
られるのである」。こういうのが
最後
にな
つて
おるわけであります。この点につきましては、
少数意見派
であるところの
細川星野両君
も賛成しておるのであります。以上私が申しましたことによ
つて
お
分り
になると
考え
るのでありますが、先程
矢野委員
から
お話
がありましたように、私共はその
動議
に対して処理した方がいいと
考え
るのであります。以上
経過
を若干敷衍いたしまして、
最後
に
矢野委員
の
動議
に賛成して
委員長
がさように取計われることを切に希望いたします。
紅露みつ
28
○
委員長
(
紅露みつ
君) 先程の
動議
についてお諮りいたします。
矢野委員
の
動議
は
皆さん
お
聽きの通り
でございますが、……
岡元義人
29
○
岡元義人
君 私の案は抹殺ですか……二十分間ぐらいでいいのですが……。
さつき
言いましたように、
矢野委員
が
動議
を出されましたときは、明日のことが、今後の
委員會
の
状態
が、
矢野委員
はまだお
分り
にな
つて
おらずに
動議
を出されたのであります。その後
委員会
の動き、
運營
ということについては、私がまだ不注意であ
つた
ということを前以て皆さまに申上げておけばよか
つた
。実際問題として
吉村隊
の
処置
をするというならば、どういう形で処分するかということについては、本
会議
にも持ち出さなければならん。或いは
委員会
として政府に申入れをするということになるのです。そうすれば
委員会
に
総理大臣
に來て貰わなければならんということも
考え
なければならんのでありまして、
考え
る途中でありまして、これも何とかしなければならんでありましようが、今の
北條
君の
最初
のことは、まことに初めて聞く
正論
なんです。それはたしかに
正論
です。
北條秀一
30
○
北條秀一
君 初めてとは何だ。馬鹿なことを
言つて
はいかんよ。
岡元義人
31
○
岡元義人
君 とにかくこの問題は
報告書
という問題に対してそう固執するわけではありませんので、私は
字句
の
修正等
も実際
少数意見者
として述べればいいのでありますから、今まで唱え
ら來
た
意見
の書き方にいたしましても、
少数意見
の人も全部入れて作り上げようとして、非常に無理を重ねて、晩までや
つたの
であります。それだから
北條
君の今のを始めて
正論
を聞いたと、こうい
つた
わけであります。要するにそういう
状況
を
一つ
お
含みとり
の上、
処置
をして頂くならもう一遍今の
動議
をお
考え
合せ願えたら願いたいと思います。
北條秀一
32
○
北條秀一
君
岡元委員
は私の
意見
を始めて
正論
を聞いたということでありますが、私も
國会議員
でありまして、これに関して二ケ年間正当ならざる
議論
をしたということになりますから、その点は
岡元
君はうやむやのうちに取消したということにな
つて
おりますから、
最後
に念を押しますが
経緯
を明らかにして頂きたい、別に取消すということはできませんです。そういうつまらないことを言わないように今後御注意願いたいと思います。
岡元義人
33
○
岡元義人
君 悪氣があ
つて
言つたの
じやない。ともかも今のは私が少し言い過ぎましたから取消して置きます。
細川嘉六
34
○
細川嘉六
君
岡元案
と言いますか、その
岡元
君の名において提出した
報告書
というあれは、我々があれの
字句
の
修正
に当
つたの
は、それだけでもやれば幾らかの
整理
ができるかと
思つたの
であります。あれ全体はひつくり返
つた
見解
ですよ、この
速記録
に現われた
証人
の
証言
が、
岡元委員
或いはそれと
考え
方を同じくする
人達
の観方であ
つて
、
証言
が素直に出ておるんですから、どうもしようがないと私ら
考え
て、私らというのは
星野
君もそう
考え
ておられるらしいから。せめて多少の
修正
をや
つて
、全体に諮ると思
つて
参加したのであります。あれは決して
原案
というものにはな
つて
いないと思
つて
いる。飛んでもないものができている。併しながら止むを得ないから多少の手を加えようということにな
つて
いる、これは一番
速記録
がはつきりしておるのであります。
速記録
を見れば皆安心する、あの
報告書
を見たらただチヤンポンに外蒙の
状態
はこうであ
つた
、
混成隊
であ
つた
からこうであ
つた
と、それを段々変えて大体の大事な点を問題の根本である
池田
という人の
指揮
、あれについての、又それがどうして來たかということについては何にも
言つて
いない、ただ
池田
が可哀そうだというような、多少
修正
をや
つて
おるに過ぎません。
穗積眞六郎
35
○
穗積眞六郎
君 その点につきまして、まだこれが
終つた
と誰も
言つて
いないのですから……。ただ今御相談しているのは先程から述べられておりますように、一応
結論
というところを出さないと又前後の関連もあるから、
結論
をどうしようというので、今日これが議題にな
つた
わけであります。それで
結論
をどう作ろうかというので、
只今
矢野君が
動議
を出されたので、別段に今のあなたのいわゆる
岡元案
で決
つた
ということも何にもない、まだですから
本当
に
結論
が出るまでにはいろいろあれがあるんでろうと思います。だからその問題を、
結論
をどういうふうに作ろうかというときに取上げて、長く御説明になる必要は僕は全然ないと思いますが、如何でしようか、これが
終つた
とか何とかいうならとにかく、もういい加減にその部分を終結したらどうかという氣がいたします。 〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
紅露みつ
36
○
委員長
(
紅露みつ
君) それじや先刻の
矢野委員
の
動議
をお諮りいたします。御異議がございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
細川嘉六
37
○
細川嘉六
君
委員長
今発言を求めているのに……。
紅露みつ
38
○
委員長
(
紅露みつ
君) それじや先程
矢野委員
の
動議
の
通り
決定いたします。そして今日はまだいろいろございますけれどもこれで散会いたしたいと思いますが……。
北條秀一
39
○
北條秀一
君 先程の
矢野委員
の
動議
は、これは
岡元委員
、
北條委員
、
細川委員
にそれぞれ
原案
を起草するようにということでありましたが、これを起草することに、
細川委員
が納得しなければ、
委員会
で押しつけるというわけにはいかん、脅迫するわけにいかん。その点
細川委員
の
意見
を聞いて置く必要があると思う。それでその部分だけ
修正
しなければならんと思いますから、その点について
細川委員
の発言を許されることを希望いたします。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
紅露みつ
40
○
委員長
(
紅露みつ
君) それではどうぞ。
細川嘉六
41
○
細川嘉六
君 余り無理を強いないように。第一に必要なことは
委員会
としてやらなければならんことは、
証人
の
証言
について、自由な討議がなければならんと思う。
矢野酉雄
42
○
矢野酉雄
君 別問題だ。
紅露みつ
43
○
委員長
(
紅露みつ
君) 問題に外れないように。
細川嘉六
44
○
細川嘉六
君 恐らく反対の
意見
を出すだろうと
言つて
、小数
意見
のものを予定して、これを片附けて行こうというやり方はいかんと思う。それだからいろいろな
意見
があるが、それが討議されていない、大事なことは行われていない、そうして纏めること、
結論
を出すこと、何かの
対策
を立てることに一生懸命にな
つて
、すべてのことを向けている。非常に危險なことではありませんか。自由なそして又この
事件
にふさわしい討議が行われてこそできるのであ
つて
、それを封じてしま
つて
はいけないと思う。私に
一つ
の案を立てろというのは、
一つ
の封じ方である。私はこの自由な討議がなされずして、そういうふうにするということは大間
違い
だと思う。
星野芳樹
45
○
星野
芳樹君 この問題について
岡元委員
とかく小数
意見
があるというのを割当て、討議を避けようというのは重要な問題である。我々は飽くまで……(「そうじやない」と呼ぶ者あり)みんながどうしても納得しない点については、
少数意見
を保留しますけれども、
委員長
の
報告
というものは、在外同胞の運命について重大なる関係があるのである。だから我々はできる得る限りあなた方の頑迷な頭でも…未(「頑迷とは何だ」と呼ぶ者あり)
紅露みつ
46
○
委員長
(
紅露みつ
君) 問題について述べて頂きます。
星野芳樹
47
○
星野
芳樹君 ……ですから十分に……、(「君の頭は何だ」「君の頭はおかしい」と呼ぶ者あり)
矢野酉雄
48
○
矢野酉雄
君 今の
言葉
は全
委員
を侮辱しておりますから取消して下さい。それでなければ懲罰の
動議
を提出いたします。
紅露みつ
49
○
委員長
(
紅露みつ
君)
只今
の言い方はいけません。お取消し下さい。
星野芳樹
50
○
星野
芳樹君 頑迷ということは政府に対して頑迷ということも言えますが、議員に対して頑迷ということもあり得るので、これは何ら……、頑迷ということまで言えないとなると政治的討論も何もできない。これは取消す必要はない。
岡元義人
51
○
岡元義人
君
只今
の
星野委員
得々としていられるか分らんが、
速記録
に君達頑迷なということが出る。そういう言い逃れをするなら
速記録
を
委員長
取
つて
……、今の言は僕は人を愚弄するにも甚だしいと思います。
委員長
が、我々はお互顔見知りなんだから取消せと言われたにも拘らず、尚そういうことを主張する。素直に誠意を以て……。
紅露みつ
52
○
委員長
(
紅露みつ
君)
星野委員
取消しにな
つた
方が穩やかですよ。
矢野酉雄
53
○
矢野酉雄
君 今の具体的な問題でやり給え、
星野芳樹
54
○
星野
芳樹君 こういう暴力行爲に対しては
委員長
何らの制裁もしないのですか。暴力問題が先決だ……。
淺岡信夫
55
○
淺岡信夫君
星野委員
にお伺いするれけども、淺岡君が云々と
言つたの
はどういうわけか、その点をはつきりと……。
星野芳樹
56
○
星野
芳樹君 淺岡君の方が、発言のところではないのですが、彌次として共産党横暴と言いました。横暴というのと頑迷というのと、どこが差があるのですか。一議員を指して横暴と言われた。僕はやはり二、三の議員を指して頑迷と言
つた
んで、これは両方取消すなら取消す。
淺岡信夫
57
○
淺岡信夫君
私が共産党横暴と彌次
つた
ことは、過日九日の日にこの
吉村隊事件
に対しての処理をどういうふうにするかということを
委員会
において諮られて、その順序等によ
つて
逐次
審議
して來られて、而も十四日には
委員長
以下
理事
会で諮られて、そういてそれを諮
つた
ものを、日曜である十五日にも朝十時から夜の十一時まで諮
つて
、そうして正式の
委員会
を通してや
つた
ことに対して、それまでも覆そうとするから、これは共産党横暴だと言わざるを得ない。いいですか。先程は
矢野委員
の
動議
においてすでに本淺岡
委員
も賛成し、而も
穗積委員
も賛成されて、そうしてそれによ
つて
処理をするという方向に向いつつあ
つたの
です。それにも拘わらず、共産党の
細川
君が、それは封ずるもんだとか、或いは
自分
の
意見
を書けということは、それは
一つ
の押し
つて
であるとかいうようなことを
言つて
、すでに九日に
委員会
で決
つて
おる問題までも引つくり返そうとするから、それは横暴と言わざるを得ない。少くとも当
委員会
は民主的にや
つて
おる。ですから、過去に返らずして一歩一歩前進して頂きたい。私は先刻の
矢野委員
の
動議
に対して賛成するし、
穗積委員
も賛成されておるんですから、先ずこれを取上げて頂きたい。そうしなければ一歩も前進しない。たまたま派生的に
星野委員
が脇から出て來て「頑迷な議員」なんと言うことは、これは後において如何樣な処理をするかということは、当
委員会
が決定すればいいのであ
つて
、この問題は私は保留して置きます。当
委員会
としては議事の進行を図
つて
頂きたい。
紅露みつ
58
○
委員長
(
紅露みつ
君) 先程これは
動議
を取り上げました決定したのでございますから、その後において、それは
細川委員
が若しそれを作らなか
つた
ら、押しつけというようなことですけれども、お作りにならないということでございましたならば、これは強制する何は勿論、私にも、
委員
にもおありにならないと思いますので……。
動議
は成立して、そうして採決いたしておりますから、これで散会にいたします。 午後四時十三分散会 出席者は左の
通り
。
委員長
紅露 みつ君
理事
岡元
義人君
星野
芳樹君
委員
淺岡 信夫君
池田
宇右衞門君 岩本 月洲君
北條
秀一君
穗積眞六郎
君 矢野 酉雄君
細川
嘉六君 千田 正君