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説明員(岡田好一君) それでは簡單にお答え申上げます。
先ず第一番の御質問の点の
経過について大体のことを申上げて見たいと思います。第三次の
生業資金の國庫補助額は、例の二十二年度から二十三年度に亘
つて参りました繋ぎ
資金の一億五千万円と、それから二十三年度の当初
予算で取りました五億と合せまして六億五千万円を、いわゆる第三次の
生業資金の貸付
資金といたしまして、
予算執行の運営に当
つて参
つたわけであります。從いまして現在までに各府縣に、この
予算額の範囲内におきまして、私共の方で一應各府縣の貸付目標額として指示をいたしておりますのが六億一千八百万円で、これを本年度の貸付目標額としてあるわけです。從いまして
予算の六億五千万円と、この現在までに内示いたしておりまする目標額の六億一千八百万円の差額は、今後の貸付目標額の増減の運営
資金として留め置いておるようなわけです。從いまして今一應内示いたしておりまする六億一千八百万円の貸付目標額に対しまして、本年度どういうふうに流したかと申しますと、第一回に一億五千万円、第二回に九千六百万円、第三回に一億五千三百万円、第四回に一億五千万円、差引目標額に対しては六千八百万円が一應第五回目の交付額として残
つておるわけでありますが、留め置きがありますから、それを加えますと、簡單に申しますと一億まだ残
つておるというわけです。大体
資金の送付
状況はさような
状況にな
つておりまして、このあとの一億が
只今こつちの方で操作をいたしまして、今日全部の仕上りをいたしましたので、内部的な伺いをしておるようなわけであります。尚
資金がそれだけ参
つておるのに対しまして、一体どのくらい使われておるかという点を申上げますと、二十三年の十二月末日現在の調査でありますが、貸付
状況は第一次、第二次、第三次、全部の目標額を入れまして二十二億八千五百万円が
生業資金のための目標額としての最初からの分であります。この二十二億八千五百万円のうち、貸付
資金として放出をしたものが二十二億一千三百万円、そのうちで実際にこの十二月末日現在までに実際貸付けられたものを調べて見ますると、十九億九千万円であります。從いまして貸付未済額が十二月末日現在で二億二千一百万円の貸付未済額を生じておるのでありますが、この二億二千一百万円の中には、先程申しました第四次の……、一番最後の一億五千万円の操金がこの中に入
つておりますので、かような結果にな
つておるわけでありまして、十二月末現在では第四回目の一億五千万円はまだ消化をされていないわけでありますから、こういうふうな額にな
つております。で若しこれを仮に一億五千万円を差引きますと、二億二千一千万円から一億五千万円を差引きますと、後は僅かに七千万円
程度でございまして、殆んど第三回目までの
生業資金は消化ができておるという
結論に一應な
つておるわけであります。こういう状態でありまするけれども、私の方で調べております何によりますと、大体貸付申込額は二十八億
程度にな
つておるように記憶いたしておりますが、二十八億の貸付申込額の中で僅かに本年度の五億円
程度操作されているというようなことで、
生業資金の実際面におきまする運営につきましては尚
相当遺憾の点のあることも十分認めておりますし、又御希望に副うこともむずかしい点もありますので、少くとも二十四年度あたりにおきましては
予算の小額なために未だに希望の達しられない申込者の方々に対し、或いは又新規の申込者に対してできるだけの御要望に副うように、少くとも二十四年度では或る
程度の
措置をいたしたいと存じまして、
予算の
要求も過去のもの、尚今後のもの、こうい
つたものも合せましてその計算をいたしまして、総
金額の
要求をいたしておるようなわけであります。
大体以上が
経過の概要でありますが、御質問の中に新年度の
要求をどうしておるかというような御質問もありましたので、関連性もありますので、次に新年度の
只今私共の
要求いたしておりまする事務当局案を御
説明申上げたいと思います。
大体二十四年度はそういうようなことで一應総浚いをいたしまして、すでに
引揚げておられる方、それから今後
引揚げて來られる方全部を
対象といたしまして、その全体の
引揚者の方々が一体どのくらい
生業資金を必要とするかという從來の実績を勘案いたしまして、パーセンテージを掛けまして、そうして出したのでありますが、
引揚者の方だけに考えて見ますと、
引揚者の総数が大体二十三年度の七月末日現在で一應
資料を取
つておりますが、世帶といたしまして百二十六万二千世帶であります。それから今後
引揚げて参ります者が五万二千百八十六世帶で、合計いたしまして百三十一万四千、小さく申しますと百三十一万四千八百三十六世帶でありますが、これは全
引揚者総世帶数というわけであります。
これに対しまして從來の実績を掛けましたものが、大体この
予算数字といたしましては五十二万五千九百二十四世帶というものを一應推定いたしたのであります。
大体
生業資金は御承知の通り
引揚者の方が現在のところ八十二%を利用なす
つておられますので、今の五十二万五千九百三十四世帶と申しますのは、これは
引揚者の数でありまするが、これを從來の実績の八十二%の利用率から逆算いたしますと、
一般困窮者を含めますと、六十五万七千四百十五世帶というのが結局
生業資金の
対象になるということにいたしております。計算で行きますと、今の五十二万五千九百三十四世帶を〇・八で割
つて貰えば逆算で出て來るわけでありますが、六十五万七千四百十五世帶、それから本年度におきます
予算処置をいたしたものの数字を差引きまして、要するに今後貸付を要する世帶が幾らかということを出したわけでありますが、本年度は要するにこの
生業資金が始ま
つて以來
対象になりまする借受けた実帶が幾らということの何を出したわけでありますが、それが大体四十五万二百五十六世帶、これを差引きますと、二十万七千百五十九世帶というのが今日全体の四〇%の実績を見た場合に、これだけをどうしても
措置しなければならんという、いわゆる今後貸付を要する世帶というものが出て参
つたわけであります。これに対しまして、限度の引上げが、後程御
説明申上げたいと思うのでありますが、一万円に限度を引上げました場合に、現在の七千円の場合が、平均で参りますと、五千九百二十一円というのが大体の実績平均率にな
つております。限度は七千円でありますが、中には七千円より少いのもあるわけでありまして、平均いたしますと、五千九百二十一円、若し仮に一万円になりました場合には、その平均單價が幾らになるかということを逆算いたして見ますると、九千七百二十円という平均値が出て参るのであります。その九千七百二十円の平均値を今申上げました要貸付世帶の二十万七千に引つ掛けますと、大体貸付所要額は二十億千三百五十八万五千四百八十円という数になる。一應所要額はこうなるのでありまするけれども、昨年も本
委員会で
大分御意見もありまして、私共も苦しい答弁を申上げたのでありますが、それに対しまして緊急率というものを見まして、それに約六〇%ばかり見ておるのでありますが、それを見ました結果が、一應十二億八百十五万一千二百八十一円、これだけを一應必要額といたしまして、事務当局案として今出しておるわけであります。この六〇%を掛けましたことは、從來の
生業資金の全体的な
予算に占むる割合とか、或いは財政状態等を考慮いたしまして、結局事務当局といたしましては、そのうち少くともこの
程度のものは万どうしても避けることができないのだというような
一つの何と言いますか、査定の多少の手心を加えて、良心的な財務当局との折衝に多少の折衝技術を残したわけであります。大体申上げましたように、昨年十何億の
予算を
要求いたしました結果、五億ということに相成
つております。本年のこの十二億の事務当局案に対しまして、財務当局が如何ような査定案を示して参りますか、この二十四五日頃に内示のあるように聞き及んでおるのであります。できるだけ國家財政の不如意のときでありますけれども、
生業資金それ自体の必要性から考えて見ましても、又過日の対策審議会のときに決議になりました
生業資金の活用の面におきましても、それぞれ内閣総理大臣に対して、強力な要請の
報告もあ
つたのでありますので、十分、できるだけの範囲内で
一つ御希望に副うようにしたいと、こういうふうに当面痛感いたしており、決意いたしておるようなわけであります。大体新年度の
要求予算の
内容は、数字的に細かくなりましたけれども、以上のような次第であります。
それから第五次の分はどうな
つているかというお話でありますが、第五次は先程
ちよつと触れましたように、本日それぞれ内部の伺いを立てまして、執行することになりますので、ここ一週間もいたしますれば、もう
現地に届くようにいたしたいというふうにいたしておるのです。大体第五次は今申しましたように、留め置き額もありますので、この際第五次は一番最後でございますので、総浚いの
予算の執行をいたさなければならんというような
関係がありますので、從來の貸付未済額の
相当多額に上
つておりまするところは、この際目標額を減額するという
措置に出ております。それから尚從來の目標額がどうしても足りないというような申請があります向きに対しましては、留め置き額と尚且つ目標額を減額いたしました余剩金とを充てまして、目標額の細部的な修正増額もいたしたいというふうにいたしております。詳細に各方面から檢討し得る
資料を総合的に一應取纒めまして、多角的な線からこれを見直しまして、一應是正をいたすようにいたしましたので、恐らく第五次の分は、從來とかくの御意見もございましたようでありまするが一應これで從來の御意見等も参酌いたしまして、本年度の公平な是正をいたしたいというふうに
措置いたしております。
それから問題は、今の十二月末でさような一億五千というのが一應
只今ズレておりますし、今回一億出しますと、まあ二億五千がずつとズレて來るわけでありまするが、場合によりますと、私共が縣念いたしておりますのは、四、五、六の
予算立までの間の繋ぎというものがどうなるだろうかということを、まあ極力恐れておるのであります。この点はまあ一應
予算は、四月からの
予算を
要求いたしておりますので、或いは
予算の審議の結果が長引くというようなことになりますと、問題が又複雑にな
つて來るわけです。その点は又
委員会の方でも
一つ御協力して頂いて、その間の
予算執行の支障を來たさないように、勿論私共も努めますけれども、御協力をお願いしたいと
思つております。
それからその次の限度の引上でございますが、これは非常に遅れまして申訳ないと存じております。その後の
経過を申上げたいのでございますが、
ちよつと速記を……。