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1949-04-15 第5回国会 参議院 厚生委員会 第8号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十四年四月十五日(金曜日)
—————————————
本日の
会議
に付した事件 ○
人口対策
並びに
産兒調節
に関する調 査の件
—————————————
午前一時四十五分開会
塚本重藏
1
○
委員長
(
塚本重藏
君) これより
委員会
を開会いたします。本日は
人口対策
並びに
産兒調節
に関する
調査案件
を議題に供します。この問題につきましては参議院の
厚生委員会
は、我々が
國会
に席を有するに至りましてから終始一貫重要な問題といたしまして
取扱つて來
た問題であります。從いまして第二
國会
におきましては
谷口委員
その他数氏の発議によりまして、
優生保護法
の
改正法案
を提出し、これの
可決実施
を見るに至
つた
ことも皆
樣御承知
のところであります。更に第五
國会
におきましては、
國会召集以來数次
に亘ります
委員会並び
に打
合会
を以ちましてこの問題を愼重に
取扱つて参つたの
であります。その結果といたしまして、
委員会
は特別なこれに関しまする
調査承認要求
を本月の六日にいたしまして、翌七日には議長の
承認
を経まして、爾來又数回
委員会
を以てこれが
調査
に当
つて参つたの
であります。この
調査
を進めれば進める程、この
人口
問題は非常に重要であることをいよいよ深く痛感するに至りまして、
委員
一同非常な熱意を以てこれに当
つて
頂き、できるだけ早い
機会
に何らかの
具体的方策
を決定したい、かように
考え
まして鋭意
努力
をいたしておる次第であります。聞くところによりますと、
政府
におきましても最近これが問題を採上げられ、何らかの
方策
が行なわれるようになりつつあるのではないかと
考え
る節々があるわけであります。從いまして、
山下委員
、
谷口委員等
の
要求
によりまして、本日は
総理
の出席を求めた次第でありますが、
総理
今日
只今関係方面
に用談のため不在でありますので、この
機会
に
総理
に代
つて
副
総理
から
内閣
におきまするこの問題の
施策諸般
につきましての今日までの
事情
、今後に取られようとする
方針対策等
につきまして御所見を伺いたいと思います。
林讓治
2
○
國務大臣
(
林讓治
君)
終戰以來日本
の
人口
の問題は非常に重大な問題と
考え
まして、
政府
といたしましても、この
人口
問題につきましては、非常に、如何にしてよいかということに対しまして
研究
をいたしておるわけでありますが、昨年八月の
調査
によりますと、
日本
の
人口
は遂に八千万人を超えたのであります。併し
出生
の
増加
は大体昨年五月頃でその
絶頂
に達しまして、それ
以來
は
減退
の傾向を見せて参
つたの
であります。
昭和
二十二年の
出生率
は
人口
千につきまして約三十五でありましたが、
昭和
二十二年には約三十四に
低下
いたしておるのであります。それから
出生率
が下
つて
参りましたのは、復員、引揚等のごとき
出生増加
の一時的原因の
影響
がなくな
つて來
たことと、
産兒制限
の
普及
によるものではなかろうかと思われるのであります。幸いにいたしまして
公衆衞生
の
拡充徹底
によりまして、
死亡率
は
戰後急速度
に改善せられまして、
昭和
二十三年には
人口
千につき十二という、從來にない低い率にな
つて参つたの
であります。
戰後
、
出生率
の
増加
と
死亡率
の
低下
とによりまして
自然増加率
は非常に高まりましたが、
只今
申上げましたような次第で、昨年を
絶頂
として本年からは
減退
に轉ずるものと見ておる次第であります。近い
將來
におきまする
人口増加
の見透しにつきましては、今のところ過日
統計委員会
で発表いたしました
昭和
三十年までの
推計人口
を採用いたしておるのであります。先程申述べました
通り
、
出生率
は漸次
減退
いたしまして
昭和
三十年には
人口
千につき二十七、或いはそれ以下に下るのではないかと見ている次第であります。
出生率
の
減退
によりまして、
自然増加率
も本年からは
減退
に轉ずるものと
考え
られますが、
只今
申上げました
推計人口
によりますと、
昭和
三十年の
日本
の
人口
は大約九千万に達するものと見られるのであります。かように現在
日本
の
人口
は、この
人口
を養う
経済力
に対して多過ぎると申すの他はないと
考え
ております。この
人口
と
経済力
との
比例関係
が破れていること、いわば
人口
と
経済力
との失調というところに、今日の
人口
問題の
根本
があると思うのであります。
從つて日本
の
経済
の速かなる
復興
を図りまして、
人口
の
收容力
を能う限り拡大いたしますることが
根本
と
考え
ます。
昭和
五年の
農業人口
は約一千四百万でありましたが、
昭和
二十二年の
調査
の結果によりますと、一千七百万を、越しておるもののようであります。
ところ員昭和
二十年の
耕作面積
は
昭和
五年当時よりも
却つて幾分減
つて
いるという
状態
でありますから、
農業人口
はむしろそれを減らすことが望ましいのでありまして、これ以上の
人口
の
收容力
を
農業
に求めることは殆んど不可能であると思われるのであります。
從つて経済復興
の
根本
は、工業とこれに伴う商業、その他
サービス産業
の
人口收容力
を極力高めることを根幹とするの他はないと
考え
るわけであります。 次に
人口身体
の
増加
が調整されることが望ましいのでありますが、現在
死亡率
は最早限界に近いところまで下
つて
おるのでありまして、今後
人口増加
を決定するものは、
出生率
の動向如何にかか
つて
おるものと
考え
るわけであります。
出生率
は最早
減退
に轉じましたが、
將來
相当急
速度
に下ることが予想せられるのであります。最近の
人口動態統計
や
人口問題研究所
の
調査
の結果などから
推計
りましても、
産兒制限
は相当著しい
速度
で
普及
していると見られるのでありまするし、或いはこれに
伴つて種々
の
弊害
が生ずる虞れもあると思われますので、適切な
指導
を行い、極力
弊害
の防止に努める
方針
であります。 尚
産兒制限普及
の問題はただ
人口政策
の上からばかりでなく、各
方面
に重要な
影響
をもつものでありますが、
婦人文化
の高揚を図り、眞のいわゆる
計画的母性
の制度とでも申しましようか、高き
文化水準
に立脚して
受胎調節
の
健実
なる
普及
を
指導
する
方針
であります。尚又現在から近い
將來
における
日本人口増加
の
特徴
は、総
人口
の
増加
もさることながら、職業について家族を扶養すべき十五歳から五十九歳のいわゆる
生産年齢人口
の
増加
が、総
人口増加
中非常に大きな
割合
を占めておるという点にあるのであります。即ち今後十五年乃至二十年の
將來
におきましては、
生産年齢人口
の
増加
は
年平均
七十万乃至八十万に上ると推定されるのでありまして、それらの
人口
は勿論すでに生れてしま
つて
おるのでありますから、
産兒制限
の
普及
によ
つて
如何ともない難い
人口
であります。
從つて
産兒制限普及
の十分な
効果
は今後十五年乃至二十年の
將來
に期待さるべきものでありまして、現在の
人口
問題の
解決
に向いまして、
産兒制限
の
普及
は決して
万能藥
ではありませんし、その
即時的効果
を過大視するわけには参らないと
考え
るのであります。これらの点に鑑みますれば、さきに申述べました
通り
、
産業
の
人口收容力
を拡大いたしまして、何とかしてこの
人口
の特に
生産年齢人口
の培養に特に努めなければならないと存ずる次第であります。
人口調整
の第二の問題は、
海外移住
の問題でありますが、純然たる理論から見ますれば、先程申上げました
日本人口増加
の
特徴
から申しまして、現在から近い
將來
にかけて
海外移住
が
人口問題解決
上有効であることは申すまでもないと存じます。
將來
必ずや
海外移住
をし得るときが來るであろうと思いますが、
占領下
にある現在の我が國といたしましては、
民主化
の
徹底
を期しまして、ますます
國際信用
を高めるように
努力
することが肝要であろうかと思うのであります。
日本民族
が眞に平和的な
民族
といたしまして世界の
経済発展
、開発々展に貢献し得る
民族
であることが認められまして、
列國
の理解ある協力を求めるの外はないのであります。
從つて
極めて近い
將來
に
海外移住
の実現を期することは非常に困難であると申さなければならないのであります。何分
人口
問題は
日本復興
の
根本
問題でありまするし、その
対策
は
複雜多岐
にわたるものでありまして、
政府
は大体
只今
申述べました
基本方針
に立脚いたしましてあらゆる
努力
をいたし、万遺憾なきを期しておる次第であります。問題の緊急重大な性質と
対策
の
廣汎
にわたりまして
複雜極
まる点に鑑みまして、
人口
問題、
人口対策
に関する限り一大
審議機関
を
設置
することが適当であると
考え
まして、実は先般來からも考慮いたしました結果、本日の
閣議
によりまして
人口問題審議会
というものを
内閣
に
設置
をいたしまして、これらの
機関
によりまして十分御
研究
を願いまして、そうしてこの
人口
の問題を如何に
解決
すべきかということの問題の
成案
を見るようにいたしたいと
考え
ておるわけであります。
只今
申上げましたように、先般來何とかしなければならん。今日
総理あたり
からも伺いましたらば、昨今
外國
の
新聞記者諸君あたり
から、実は
日本
の
人口
問題についても頻りに試問をせられるような実情にあるというような
お話
も伺
つた
わけでございます。今後の
対策
をこの
審議会
によりまして、一
應御研究
を願うような
計画
を立てたわけであります。
中平常太郎
3
○
中平常太郎
君 林副
総理
に
お尋ね
したいんですが、
只今
の御発表の中に、生れて來た者はもう仕方がないから、とにかく
出産
の
増加
の問題は二十年先のようなふうに
お話
がありましたのですが、その点が
ちよ
つとよく了解しにくか
つたの
でありますが、
産兒
の
調節
、いわゆる
妊娠調節
というような問題は、今日
只今
から
効果
の発揮されるものであ
つて
、何も二十年先のことによらないと思うのでありますが、
お話
には
ちよ
つと二十年先に初めて
本当
の
効果
があるというような
お話
があ
つた
んですが、それは現在生れた子供からの
生産
を言
つて
おられますけれどもが、
生産調節
というような問題は、現在の
産兒制限
を
生産年齢
である者に対する
産兒制限
であるなれば、今日から直ちに
効果
がある筈であるということ、それから殊に今日極めて重要なことは、七百万に近い引揚者が
帰つて來
て、それが大
部分男子
であるということ、その
男子
が又殊に
出産年齢
が多いということ、そういうところからいたしまして、特に一昨年から昨年この方、
人口
の
増加
が非常に急激な
状態
を示して來たのでありますが、こういうような場合には、特別な今の七百万も入
つて來
たという、特別な
事情
もあるわけでありますから、
人口増加
の問題は急激に
一つ
適当な処置を取る必要があると私共
考え
て、早くより我々は問題にして、実は
厚生委員会
の方でも
一つ
の單行法を、
法律
を以て
産兒制限
なり、或いは又
人口対策
に対して、
調節法
というようなものを考慮中なわけでありまして、まだ原案はできておりませんけれども、そういうことを今
厚生委員会
としても早くから
考え
てお
つたの
であります。
政府
といたしましても今日
審議会
をお作りになるということは誠に結構なことであると思うのでありますが、御
承知
の
通り
大体東洋は
多産国
であります。南洋その他一切、
ロシアあたり
も入れてもよろしいが、大
部分
が千対四十以上にな
つて
おります。
アメリカ
、
イギリス
、フランスのごときは千対二十くらいになりますけれども、
日本
は大体その中間を行きよ
つたの
です。そういうふうでありましたが、どうしても千対二十
程度
のところまで
低下
して行かすべきであると思うのでありますから、この問題は強力な手を打
つて
貰いたいと思うのであります。道徳的に或る
意味
からいいますというと、かの
カソリツク教
などのごときものは、
産兒制限
は
罪惡
だ、こう言
つて
おりますが、そういうことは私はもう言うべきじやない。今日はもう当然
國策
として
日本國
全体の人を救うためにどうしても
調節
の必要がある。して見ればその
調節
は少なくとも現在の
人口
を増さないというところに行きたい。そこでそういうところまで
行つて一つ
強い手を打
つて
貰いたいと思うのでありますが、まあ
審議会
の
内容
を見ませんから分りませんが、生煮えのことにならないように、
本当
に
効果
のある、実際覿面に
人口
の
増加
を規正するという力のあるようなものに
一つ
十分お
考え
を願いたいと思うのであります。
塚本重藏
4
○
委員長
(
塚本重藏
君)
中平委員
にお答えになるときに、併せて
人口問題審議会
の
設置法
といいますか、そういうものを本国会に御提出になる御
意思
がありますか、その準備が進められつつありますか、一緒に併せて御
答弁
願いたいと思います。
林讓治
5
○
國務大臣
(
林讓治
君)
只今
の
産兒制限
などの問題は、いろいろ道徳的の点も
考え
なければなりますまいし、これを成文化するということについては非常に困難な点がありはしまいか、又いろいろ御説によりまして種々な見解もあろうかとは
考え
ておりますが、これが成文化するということ、この
審議会
によりまして如何なる
成案
が出るかは存じませんが、今後におきまして篤と御
審議
を
願つた
上、
一つ
の
成案
を見るということでないと、
ちよ
つと
カソリツク
のような意見を述べられる人もありましようし、なかなか困難な問題ではなかろうが、つきましては御納得の行き得られるように、その
審議会
によ
つて成案
を見るようにして行きたいと
考え
ておるわけであります。尚これはこの間からも考慮いたしてお
つたの
であります。他面これも目下
委員
にどういう方を選んだらよかろうかということを選考中であります。それでその
成案
を見まして、これは
内閣総理大臣
の
諮問機関
としてできるわけでありますから、別に
法律
として出すより前に
十分審議
をして行くことになると思います。
中平常太郎
6
○
中平常太郎
君 今林副
総理
の御
答弁
で大体分
つて
おりますようですが、
審議会
ができて後の、発足後の
いろいろ決議
その他
指示事項
につきましては、これは今日論ずることのできないことは分
つて
おりますが、その
審議会
の作られるということについて私は申上げた。その
審議会
を強力なものにして貰いたい。これは初めから問題を大きい問題として取上げて
貰つて
、ただ一個の今までありふれた沢山の
審議会
のごとく、お座なりなものをお拵えにならんように、これは
本当
に命がけのつもりで、この
審議会
をしてもつと強力なものを拵えるという
意思
の下に十分な
人選
をして頂きたい。ただ義理や何かでいろいろのイデオロギーだけの問題とか、或いは机上の空論ばかり言う者を入れ込んだところで、とても
本当
の
成案
は得られまいと思
つて
おりますから、強力な
審議会
を作るという初めから前提の下に十分な
人選等
についてお
考え
を願いたい、こういう
意味
であります。
林讓治
7
○
國務大臣
(
林讓治
君)
中平議員
の御
趣旨
に從いましてやりたいと思
つて
おります。丁度
内閣
に置くようにいたしまして
事柄
も、
厚生省
というようなことでなしに、むしろ
内閣全般
の
一つ
の問題として取上げた方がよかろう、こういうところから置きましたようなわけで、御
趣旨
の点は十分体しまして成果を得たいと
考え
ております。
山下義信
8
○
山下義信
君
只今大臣
の御
説明
がありましたが、
内閣
に置かれる
人口問題審議会
というものは、もつと具体的に
内容
とか構想、運用、大体どういうふうな
考え
を持
つて
おいで
になりますか、今少し審らかに
内容
について承わりたいと思います。
林讓治
9
○
國務大臣
(
林讓治
君) まだ具体的に……、今日実は
閣議
で決めたわけでございまして、まだ
具体案
といたしまして申上げるような材料は、こういうふうにや
つて
見ようかということにまで進んでおりません。成べく早くやりたいと
考え
ましたので、今日ようやつと今朝の
閣議
で通過いたしたわけであります。
山下義信
10
○
山下義信
君 実は今日午前の
予算委員会
で私質疑いたしたのでありますが、このことは質疑いたしませんでしたが、
日本人
の
海外渡航
、これは
移民
とは少し違うと思いますけれども、こういう問題について
総理
の御
答弁
の中に、本年末に
なつ
たならば、非常に明るいことになる見透しを持
つて
おるという御
答弁
があ
つたの
でありますが、何かこの年末頃には
日本人
の
海外
に出て行きますについて、余程よい
條件
などがるのではないかと
思つたの
であります。重ねて
お尋ね
する時間の持合せがなか
つたの
でありますが、副
総理
は何かその点につきまして御
承知
でありますか。
林讓治
11
○
國務大臣
(
林讓治
君) まだその問題で伺
つて
おりません、
総理
みずからで御自分独得なことをいろいろ折衝せられての
関係
にあります問題を、
一般
の閣僚に話すことは重大であるだけに、我々にまだ
お話
にな
つて
おりません。その明るい見透しというものを十分私はまだ存じません。
山下義信
12
○
山下義信
君
総理
が御出席下さればいろいろ伺いたいと思
つた
ことがあ
つた
んですが、例えばこの
移民
などの可能の見透しでありますが、具体的に申しますれば、ニユーギニアなどへの
移民可能性
などについての見透しでありますとか、或いは
日本
の
人口
問題がです、やがて
將來講和会議
の
時代等
になり、
可能性
がありますとか、まだそれに持ち出すだけの用意は今
日本政府
としてはしなければならないと思うのですが、その点について
政府
では相当な
考え
を持
つて
おいで
になるかどうかという点を伺いたいと思
つて
いるのであります。副
総理
で御
答弁
できますれば伺いたいと思います。
林讓治
13
○
國務大臣
(
林讓治
君)
ちよ
つと
速記
を止めて下さい。
塚本重藏
14
○
委員長
(
塚本重藏
君) ちつよと
速記
を止めて下さい。 〔
速記中止
〕
塚本重藏
15
○
委員長
(
塚本重藏
君)
速記
始めて下さい。
山下義信
16
○
山下義信
君 では
人口問題研究所
の方が見えて
おいで
になりますが、その方でもよろしいのですが、当面の問題は
産兒調節
の問題が、これは非常に大きな問題です。この
根本
的な
人口
問題は、三年
研究
、五年
研究
しても果てはない深刻な問題ですが、当面は
産兒調節
によりまして、
人口
の
関係
を
調節
して行こうということになるわけでありますが。どの
程度
の
産兒調節
をやれば、どの
程度
の
効果
が現われて、或いは三ケ年間にそれが
人口
の
増加
にこれだけの
影響
がある、又それだけの
産兒調節
をやるためには、
避妊藥
とか
避妊器具
というものがこれこれの数量が必要である、或いは
生産
しなければならん、或いはどうにかしなくちやならんというような
事柄
が、大掴みに
考え
られるであろうと思うのでありますけれども、そういう点につきまして、当面の
産兒調節
をどの
程度我が国
の現状に対して行い得るか、つまり
普及
し得るか、先程の
厚生大臣
の御
説明
の
人口
の
出生率
が最近減少したのは、
産兒調節
が相当
普及
しておるのだろうとこう申しております。誰が
普及
したのか。誰が奬励したのか。何者によ
つて
普及
されておるのか。本員は
寡聞
にして未だ存じませんが、それは見まするにいろいろ
避妊法
の
秘傳公開
とか、雜誌などの記事とかいろいろございますが、我我が信頼するような、
産兒調節
の
普及機関
として、そういうようなものが公式に行われておる、
普及
されておるということを未だ
寡聞
にして耳にいたしません。でありますから今日までの
状態
は
産兒調節
が
普及
されてあるとかいうところの段階ではないと思う。そういうことが話されており、必要に迫られていわゆる間引きしておる者が、段段
増加
しておるのだろうということは想像されますけれども、正しい
産兒調節
が
普及
されておるとは
考え
られていない。でありますから
只今
申述べたような、正しい健全なる
産兒調節
が、それが十分
普及
されるという
状態
であるか、又それがためには今言
つた
ようなその
対策
がどの
程度
行われたらば、どういう
影響
があるだろう。例えば明年中、一ケ年中に、どういう
影響
があるだろうかというような大体の見透しというものは、
関係者
の方でどういうふうに
考え
られておりますか。その点承わりたいと思います。
塚本重藏
17
○
委員長
(
塚本重藏
君)
厚生大臣
の外に
法務廳檢務長官
の
木内曾益氏
、
厚生次官淺岡信夫
氏、外に
説明員
として
厚生省人口問題研究所総務部長
の
館稔
氏、
法務廳檢務局
の
高橋勝好
氏が見えております。必要に應じ
説明員
に発言を許可することに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
塚本重藏
18
○
委員長
(
塚本重藏
君) 御
異議
ないと認めます。
舘稔
19
○
説明員
(
舘稔
君)
只今
の
お尋ね
に対しまして私共の
研究
しておる面から分
つて
おりますことを
簡單
にお答さして頂きたいと存じます。
只今
の
お尋ね
中の
産兒制限
の
普及
の
程度
でございます。実は
人口問題研究所
の方でも現在の
普及状態等
につきまして、
調査
をいたしておるのでございます。これらの
調査
の結果、それから
只今
の
人口総体調査
の結果等を分析いたしますと、現在の
普及
の
程度
はむしろ、可なり私共が予想いたしましたよりも、
普及
の
程度
は拡ま
つて
おるように見受けられるのでございます。大体の
普及
しております
割合
と申しましようか、
普及
の
割合
を申述べますと、
只今
大
都会
を
中心
といたしまして、大体
一般
の結婚しております夫婦の二六%くらいが
産兒制限
を家庭の内部において実行しておる。かような
状態
でございます。この二六%という
実行者
の
割合
につきましては、いろいろこれは
研究
上重要な問題がございますので、
外國
の
普及度
などと比較いたしますが、
外國
の
普及
の
割合等
を比較
研究
いたしたのでございます。
只今
御
承知
の
通り西ヨーロッパ
の
文明國
並びに
アメリカ等
におきましては、六五%乃至八〇%の
実行者
の
割合
が報告せられておるのでございます。ところがこの
アメリカ合衆國
並びに
西ヨーロッパ文明國
の六五%乃至八〇%と申しますのは、
産兒制限
の
相談機関
を來訪いたしましたものについての
割合
でございますが、私の
只今
申述べました二六%と申します
割合
は、これは
相談所
を訪れたものでなしに、
一般
の住民についての
割合
でございますから、直接のその点に比較はできないわけでございまするが、たまたま一九二〇年台に、
イギリス
におきまして、同じような
割合
が出ておるのを見出したのでございます。その当時の一九二三年と記憶いたしますが、一九二三年当時の
イギリス
の
普及
の
程度
が二五%でございました。大体におきまして、
只今日本
の大
都会
を
中心
といたしまして、一九二三年当時の
イギリス
の
普及率
とほぼ似たような
数字
が出ておる
状況
でございます。これは
日本
の
産兒制限
の
普及率
につきましては、
大正
九年
以來
、すでに
数字
を分析いたしまするというと、
大正
九年から戰前までは、大体
イギリス
の一八七六年頃から一九〇〇年の初頃と、殆んど同じような
普及
の
状態
を示しておるのでございます。大体まあ
産兒制限普及
の典型的な国と言われておりまする
イギリス程度
の
普及
をしておるのでありまするが、
時代
が、大体
イギリス
と比べまして、四十年くらい
日本
が遅れておる、ずれておるというような
状況
でございます。ところが極く最近の
状態
を見ますると、非常に
産兒制限普及
の
程度
が昂ま
つて來
ておるように思われるのでございまして、特に地方の
中小都市
にまで相当及び、特に又大
都会
の
効外地帶
に、非常に急
速度
に
普及
しておるという
状態
が、私共の
調査
の結果現われておるような
状態
でございます。
只今お尋ね
のもう
一つ
の点は、
産兒制限
の
普及度
がどのくらいの
程度
に進行するかという点でございますが、実はこれは非常に困難な点でございまするけれども、大体
只今
見透されておりまする
程度
は、
一般
に、
只今
産兒制限
に対しまして、
指導
を特に、強度でなしに普通の
程度
に、
産兒制限
の
指導
を行なおうといたしまして、大体第一次
大戰後
に現われましたドイツのあの急激な
産兒制限
の
普及
による
出生率低下
の、約半分ぐらいの
速度
ということを仮定することができるのではないかと思われるのでございます。大変抽象的な言い
廻し
でありますが、具体的な
数字
で以て
簡單
に見透しを申述べまするというと、現在、先程
厚生大臣
からも
お話
がございました
通り
に、昨年の
出生率
は約三十四という
数字
でありますが、大体今後五六年ぐらいの間に通常の
程度
、大変どうも言い
廻し
が漠としておりまして申訳ございませんが、この
程度
にしか出て來ないのでございまして申訳ございませんが、普通の
普及
の
程度
を予定いたしまして、大体今後五、六年くらいの問に、二十七、八というところまで大体下るものと私共の方では見透しておる
状態
でございます。
塚本重藏
20
○
委員長
(
塚本重藏
君)
ちよ
つと他の
委員会
の都合で
速記
を少しますから御了承願いたいと思います。
速記
を止めて。 午後二時二十四分
速記中止
—————
・
—————
午後二時五十九分
速記開始
塚本重藏
21
○
委員長
(
塚本重藏
君)
速記
を始めて……。
山下義信
22
○
山下義信
君
人口問題審議会
を御
設置
下さ
つた
ようでありまして、これは
厚生省
はどういうふうに御盡力下さるのですか、
内閣
にお置きしまして、
厚生省
は……、実際問題としまして
厚生省
では、この
人口問題審議会
のいろいろな事務これを推移して行くことを大体どこでお扱いになります御予定でございますか、
人口問題審議会
ということになりますと、関連するところが
諸般
に亘りますことは申すまでもございません、具体的に申しますと、
産兒調節
というようなことでも、これは非常に社会政策的な見地から申しますと、ただ單にこれは事務的な
関係
とか役人的な
関係
だけではないと思うのであります。本來我々門外漢で
考え
ますというと、これは非常に大きな社会問題でありますから、むしろ社会局あたりのこれは仕事のようにも
考え
られるのです。
人口問題研究所
が今何局の所管か、或いは局外の部局か実は存じませんですが、
將來
この
人口問題審議会
のこれを主管して参ります……。主管というと言葉が惡うございますが、
厚生省
の中で主として世話をします部局は、大体何局で世話をして参りますようなことになりましようか、まあ今お聞きするのは少し無理かと思いますが、大臣のお
考え
を
一つ
承
つて
置きたいと思います。
谷口弥三郎
23
○谷口弥三郎君
ちよ
つとこれに関連してお伺いいたします。私がお伺いしたいと思いますのは、
人口
審議会
というようなものができます場合に、とにかく
人口
問題というのは、單純な或いは政治的とかと言わないで、
経済
的なものもあれば、いろいろなことが入
つて
参りますし、殊に学問的に、或いは
將來
のことを
考え
なければならんのでありますから、或いは部局といわずにまあ私共の何では、
人口問題研究所
みたいなところが主としてや
つて
頂いたら、実際の学問的並びに政治的、いろいろなものを付け加えて一緒にして、是非
一つ
附属させるような場合には、そういうような
方面
に持
つて
行
つて
頂きたいと思いますけれども、今の山下議員の御質問に私も
一つ
同調しましてお伺いしたいと思います。
林讓治
24
○国務大臣(
林讓治
君) その問題につきましてはまだ確定して決ま
つて
はおりませんが、いろいろな
方面
に
関係
がございますので、一應総務課あたりでこれを取扱うことにいたしまして、そうして
只今
谷口委員
のおつしやいましたように、今日
研究
所などは勿論深く連絡を取
つて
やるつもりでおります。尚
内閣
におきましても
厚生省
は主としてやらなければいかんことを
考え
ますが、大体今のところでは総務課あたりへ、
一つ
の根拠を拵えておいて、そうして各般に亘
つた
方面
から
委員
をお選びいたさなければならんと、こう
考え
ております。
山下義信
25
○
山下義信
君 実は御決定下す
つた
ということは有難いと思すのです。大臣は我々
委員会
の希望の
状況
は御
承知
の
通り
でありまして、これが
政府
に取上げられて、まあ先手を打たれたことにはなりましたけれども、そういうことは先陣爭は別として、私共全く同慶に堪えないのであります。それで強力な構成だろうと思うのでありますが、これは
審議会
の構成によりましては、折角の
審議会
の
設置
も徒労にな
つて
はいけません。これは私は世界的に注目すると思う。
日本人
が自分の國の
人口
問題をいよいよ
政府
も乘り出して大きく取上げて、これの
解決
に向
つて
努力
するというこの
日本人
の態度、又それにつきましてはすでに世界的の問題でありますだけに、世界的の注目を浴びると思う。ただこれは
関係
の官吏だけが概ねその
委員
に列するというような行き方でなしに、有力な民間の権威者でありますとか、或は場合によ
つて
は
國会
なども入るとよろしいと思う。どうかいろいろな從來の慣例などに捉われずに、画期的な、しつかりした
國策
的な
審議会
として、十分
委員
の
人選
などについても御考慮下さる御
意思
がありますかどうか、この点希望なり、且つ又大臣の
一つ
御信念を承
つて
置きたいと思います。
林讓治
26
○
國務大臣
(
林讓治
君) お答えいたします、十分その点については考慮いたしまして、大きいものとして取扱をいたしたいと
考え
ております。
塚本重藏
27
○
委員長
(
塚本重藏
君) 外に御質問ありませんか、それでは本日はこれを以て散会いたします。明日午前十時より兒童及未亡人福祉に関する
調査
のため証人喚問をいたしたいと思います。 午後三時六分散会 出席者は左の
通り
。
委員長
塚本 重藏君 理事 今泉 政喜君 谷口弥三郎君 姫井 伊介君
委員
中平常太郎
君 山下 義信君 中山 壽彦君 井上
なつ
ゑ君 岡元 義人君 小杉 イ子君
國務大臣
厚 生 大 臣 林 讓治君
政府
委員
檢 務 長 官 木内 曾益君 厚生政務次官 淺岡 信夫君
説明員
厚 生 技 官 (
厚生省
人口
問 題
研究
所総務部 長) 舘 稔君