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1949-09-27 第5回国会 参議院 議院運営委員会 閉会後第7号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十四年九月二十七日(火曜日)    午後一時二十八分開会   ―――――――――――――   委員の異動 本日委員板野勝次辞任につき、その 補欠として兼岩傳一君を議長において 選定した。   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○常任委員会專門員待遇に関する件 ○文部委員会專門員に関する件 ○総務部長任用に関する件 ○昭和二十五年度本院予算に関する件 ○継続審査議案取扱に関する件 ○議院警察権に関する件 ○彈劾裁判所職員辞任の件   ―――――――――――――
  2. 高田寛

    理事高田寛君) それではこれより議院運営委員会開会いたします。  最初事務総長から発言を求められておりますから……。
  3. 小林次郎

    事務総長小林次郎君) では議事に入るに先立ちまして申上げて置きます。それは臨時國会開催のことであります。十三日の夕刻遅く、議長のところへ政府から連絡して参つたのであります。そのことは翌日十四日に私初めて知りました。大事なことであるから、そのためにやはり運営委員会を開くのがよくはないかと思いましたが、臨時國会開催要求の主張をされております最も熱心なる門屋先生その他の方の一應御意見を伺いましたところが、門屋先生はその前にすでに衆議院事務総長から聽いておられるということでありますし、新聞にも出ておりますので、各派を議事部長にわたらせまして御了解を得まして、運営委員会でそのことを御報告することは省略させて頂きたいと思います。そのことを予じめ申上げておきます。
  4. 高田寛

    理事高田寛君) それでは今日の議題、お手許に印刷して配布してあります最初から議題に供したいと思います。最初專門員待遇に関する件、これは一つ事務総長から御説明を願います。
  5. 小林次郎

    事務総長小林次郎君) 專門員待遇に関しましては、かねて議院運営委員諸君から御同情をたまわつてつたのであります。ところが今度一月一日から一般職員に入れました結果、この待遇を改めて決めなければならん段階に至つたのであります。そこで專門員の、最も始終職務について指導を受けておられるところの、常任委員諸君とも力添えを願いまして、政府といろいろ折衝いたしまして、大体下相談ができましたので、改めて皆様方の御同意を得まして、政府へ正式な照会をしようというので議題にいたしたのであります。少し長くなりますけれども、專門員のことについて申上げたいと思うのであります。  大体の運営委員の各位は御承知でございますけれども、中には途中でお替りになりましたために、專門員という者はどういう者かまだよく御存じのない方もあるようでございますから申上げます。專門員國会法を拵えます際に、以前には貴族院には勅選というものがありまして、相当役立つものでありましたが、今度は衆議院参議院も共に直接選挙ということになりますと、場合によりますと非常な学識経驗のある人というものを議会に収めることができない場合も想像されますので、やはり非常な專門家を、議会に何らかの形で入れて置きたいという氣持で、昔の勅選に替わるようなものにしたいというような氣持からこういうものを考えたのであります。ところが丁度アメリカにおきましても、議会能率増進法というようなものが四十五年でございましたか通過いたしまして、それでやはり專門職員という者を置くことになつたのであります。そういうようなこととかれこれ一緒になりまして、專門員というものが置かれることになつたのであります。從つて最初專門員というものは相当位置の高い者という考えの下に相当な待遇をするとか、或いは行政各部に二年間就職ができない、これは後で一年に変りましたけれども、二年間就職ができないというようなことで、相当高い者にしておつたのであります。それでこの待遇につきましては、大体次官よりも少し上ということで皆様方の御同意を得て決めておつたのであります。その後段々賃金ベース改訂等に際しまして、段々下る傾向がありまして、殊に本年一月一日以來議会職員一般職員になりましてから、むしろ次官よりもずつと下に取扱われるような恰好に相成つたのであります。そこで今度それでは困るということを專門員諸君からもお話もありましたし、私共も同様に考えましてそのことを研究いたしたのであります。その結果十五級職の三号ならば大体宜しいという了解を得たわけでございます。衆議院もこれと同様な行動をとりまして、常任委員長などで政府と交渉下さる方もありまして、衆議院は十五級職に、三号というようなことを言わずに十五級職の一号から四号までどれでも宜しいということに一應了解を頂いてございます。それでこれからがいよいよ正式に交渉に入るわけでございますので、衆議院のような十五級職の一号から四号までというのと、参議院の方で採りました十五級職の三号というのと、今のところ両院考えは多少違つておるわけでございますけれども、原則として十五級職ということについては、両院意見常任委員長の間に一致しておるわけであります。これをどういうことにお決めになりますか、これは運営委員会の方でお決めを願いたいと思います。大体申上げることは以上でございます。
  6. 門屋盛一

    門屋盛一君 お諮りになつておるのは何を……。
  7. 高田寛

    理事高田寛君) 結局、この專門員待遇に問題が、初めに参議院の出発いたします最初に、参議院といたしましては、この議院運営委員会で、当時の速記を調べてみますと、格が各省次官より上ということに事務総長の御説明があつて、この委員会を了承されておるのでありますが、その後の取扱として給與実施本部の方の扱い方は、その個人々々について区々になつておる。つまりその人の経歴等によりまして、次官より下の待遇を受けているような人もある。それで元々この專門員というものが、今事務総長から御説明のあつたような趣旨でできたもので、相当格を高いものにして置いて、立派な人材を集めなければならん、そういう趣旨からいたしまして、これを最初のスタートのときの通りに、次官より上の待遇とするということを、尚再確認して、これを今後の扱いについて、この際はつきりさして行くということが適当であるかどうか。問題の要点はそういうことでございます。  それで今一つ補足して御説明申上げますが、丁度この前の常任委員長の、非公式な懇談会でありましたが、そのときに私も出席いたしましたので、今少し御説明を加えて置きますと、そのときの常任委員長懇談会におきまして、やはり最初通りに、これは次官より上の待遇にすべきものであるということに意見が一致いたしましたので、その常任委員長の中の有志がそのとき、給與実施本部長である官房長官淺井人事院総裁の方に出まして、その趣旨を懇談的に話したのでありますが、そのとき増田給與実施本部長といたしましては、御趣旨のあるところはよく了承いたしましたから御趣旨に副うように努力いたしますという意味の話があつたのであります。それから淺井人事院総裁からはこういう趣旨お話がございました。國会制度國会決定されるのが当然で、その制度にどんな給與格付けをされようと、更にこれにどんな人物を御採用になろうと、それは國会が独自の立場でみずからの責任で決定されることで、それに対して給與実施本部人事院が、とやかく言う筋合のものではありませんので、國会でこの件は決定になればいいことと思います。この問題は所管は現在新給與実施本部長にありますから、私からもその旨をよくお話して置きます。こういう趣旨お話があつたのであります。それで次官が御承知通り、今十五級職の中の二号ということに指定されておりますので、十五級職の三号ということに指定すれば、最初趣旨通り次官より上ということになるのであります。これについて衆議院の方では、常任委員長のやはりこれも懇談会におきまして、十五級職に指定する、但しその個々の人について幾分その開きを附ける必要があるかも知れんので、十五級職の一号乃至四号の間で適当に給與決める、これが適当であろうということに衆議院常任委員長の間の意見はまとまつておるそうであります。それで参議院といたしましては、これを正式に十五級職に指定するとして、それで衆議院と同じようにそこに幾分のゆとりを持たして、一号乃至四号ということに同調して置くか、或いは十五級職の三号ということ一本で行くか、ここのところが具体的に又第二段に問題になると思います。
  8. 小林英三

    小林英三君 先程この御意見がありましたように、今までまちまちになつておるというが、十五級職の次官以上に決めるということについて、私は賛成であります。ただ衆議院参議院の間において号数が違う。一号から四号ということになりますけれども、先程の本來の決められてあつた次官より上ということが食違つて來るということで、その点が違うと思います。参議院の方は大体二号以上ということに……。
  9. 高田寛

    理事高田寛君) 外に御意見ありませんか。
  10. 佐々木良作

    委員外議院佐々木良作君) この問題は本來原則的に今の議会外からつべこべ言われる筋合のものではないので、その方針に基ずいてこれまでずつと運営されておつたと思うのです。專門員立場及び給與、それを給與関係からそうじたばた言われる筋合のものではないと思います。特別に必要でない限り從來原則通りやればよいと思います。從來原則通りということになれば、西の格付けの問題も原則として、とにかく一本ということに從来からなつてつた筈であります。特別に工合の惡いところがあつたならば、特別なる問題について、例外として問題にする必要があるかないかということ、そのときに議論すべきであつて、基本的に從來一本ということで原則通りにやられて然るべきだと思います。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  11. 小林次郎

    事務総長小林次郎君) 前には國会職員というものは特別職でありましたので、給與実施本部から指図を受けなかつたけれども、一月一日から一般職に変更されましたので、その俸給を決めるに当つては、給與本部長同意を得よということになつております。そこでいろいろ経歴等調べたり何かして、絶えず留意して、低い人もあれば高い人もある。こういうことになつておるのであります。そこでこれでは困るというので、その問題が出て來たわけであります。その点をちよつと申上げて置きます。それから尚何号に決めるかということは、これは考えようでございまして、私共今まで通り佐々木さんも言われ、皆さんも御承知のような三号一本で決めるのがよかろうと思います。特別の場合は特に考えるということがよかろうと思います。いずれにいたしましても、こちらの常任委員諸君が一應下折衝せられたものでございまして、その方々のお考えも、やはりこちらの考え方をお傳えして、お聞きする方が、本当ではないかと思いますので、他の御意見がありますれば一應お傳えいたしますが、今三号一本ということにお決めつて置くか、或いは衆議院常任委員長の意向も考える必要があり、それまではつきりお決めにならずに運営委員長にでもお任せ願うということになりますか、それを一つ考え願いたいと思います。
  12. 門屋盛一

    門屋盛一君 私佐々木君の言われたのと事務総長意見との食違いが、飽くまで國会職員國会独自で決めるべきものであるということを言われておるのです。それが公務員法によつて部外から干渉を受けること自体が間違つておる、根本的に言えば議会職員特別職にするということが大きな行き方ではないかと思います。それで事務職長はやはり公務員法実施されておるから、人事院給與本部干渉を受けると言われたけれども、現在人事院総裁も言われておることを聞いてみると、國会制度國会で制定されるのが当然であるから、國会がみずから決めてこちらに知らせて貰えばいい。給與本部長の方でも御趣旨のあるところは了承したから、速かにその決定の線に副つて行くと言つておるのだから、やはりこちらが自主的に進むということが一番必要なことじやないか。十五級の三号と決めておるのですから、これ一本で行つた方がいいのではないかと私はそういうふうに思います。それからそのとき問題になる人物云々ということであるが、人物も銓衡に誤まりがあればとにかく、我々が專門員として適当なりと認めた以上、勝手に経歴何かで云々されて高過ぎるとか、良過ぎるということは甚だ失礼の極まりと思うのです。
  13. 佐々木良作

    委員外議員佐々木良作君) 今の御意見なんですが、大体常任委員会制度專門員制度は、衆議院よりこつちの方が本式になると思います。その意見でも余り向うのことを考える必要はない、從來から見てもピタツとせんことがあつた。だからこつちで基本的の線を打出して行くことがいいのじやないかと思います。
  14. 高田寛

    理事高田寛君) それではこれは十五級の三号に決定すべきものとこう決定して御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  15. 高田寛

    理事高田寛君) ではさように決定いたします。
  16. 門屋盛一

    門屋盛一君 三号一本と決めるにや何か……三号と言つたの事務次官より上になることで、事務次官より上なら何ぼでもいいのじやないか、三号以上、人によつてはそういう点が……。
  17. 高田寛

    理事高田寛君) それじやその点もう一遍申上げます。それでは十五級三号以上ということに決めることに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  18. 佐々木良作

    委員外議員佐々木良作君) 原則として一律一本にする……。
  19. 高田寛

    理事高田寛君) いいでしよう。
  20. 小林勝馬

    小林勝馬君 事務総長に念のために伺つておきます。十四級乃至十三級で採用しておる者はどういうことになりますか。今まで採用して十四級乃至は十三級の方が多数ありますね、その人人に対して、十五級の一本になれば從來のものもこれは換算してやるのかどうか。
  21. 小林次郎

    事務総長小林次郎君) これからどうするかということですか。
  22. 小林勝馬

    小林勝馬君 過去のことです。
  23. 近藤英明

    ○参事(近藤英明君) 現在の專門員格付けが決まつておりませんので、御承知通り十五級職と一應想定されるものにつきましては、新給與実施と共にこれらの者は十四級の最高級暫定拂ということに決つております。これによりまして各省次官十四級最高級暫定拂をこちらも採つておりました。この十四級六号というものがそれが格付けされればその給與になり支給されるのだが、本年査定された十四級六号なるものは暫定措置であります。これが十五級の三と決まりますれば、それによつて正式に格付けになれば、過去の人が全部これに格付けされる、そういうようなことになります。   ―――――――――――――
  24. 高田寛

    理事高田寛君) それでは次の問題に移ります。次の文部專門員に関する件、内容を事務総長から御説明願います。
  25. 小林次郎

    事務総長小林次郎君) 文部專門員は、この前國会法を改正しまして、委員会の数も変りましたときに、文化と文教が一緒になつて常任委員会ができた。そのとき丁度三人おられまして、それを一人罷めさせるということはどうしてもできなかつた臨時措置として文部委員会には三人の專門員をということを御決定願つたのであります。ところがその後この專門員の一人である岩村君という人が文化財法案取扱いについて、少し間違いがあつたというのでお罷め願つたわけであります。ところがその後話がつきまして、岩村君は復活してよろしいということになつたのであります。それで新らしく專門委員を置きますならば、三人にすることはこれは絶対に不可能だろうと思います。これは皆さんの方のお考えにまつのでございますが、併し以前にあつたものが復活するというのでございますから、一つこれをお考え願いたいということを文部委員長の方から頼んで來ておるわけです。皆樣方にもお願いに出ておることと思いますが、そのことを申上げたいと思いますけれどもどういうようにして、どういうふうになつたということは、ちよつと公開の席ではいろいろな差障りがあろうかと思いますから御遠慮をいたしたいと思います。
  26. 藤井丙午

    藤井丙午君 今の岩村專門員の問題は特殊な事情があるように伺つておりますので、この際文部委員長申請通り、從前通りに復活することに私は異議がありません。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  27. 高田寛

    理事高田寛君) 外に御異議ありませんか。
  28. 小林英三

    小林英三君 それは今の藤井委員の問題は賛成ですが、それはやはり飽くまでも暫定的ということですか。そういう意味ですね。定員は二名でしよう。それだから今の場合に限つて三名ということに復活するのだからやはり暫定的ですね。
  29. 小林次郎

    事務総長小林次郎君) そういう意味では暫定的でしようね。
  30. 高田寛

    理事高田寛君) それでは文部委員長申出の通り岩村專門員の復職を承認することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  31. 高田寛

    理事高田寛君) それでは承認することに決定いたします。   ―――――――――――――
  32. 高田寛

    理事高田寛君) その次は総務部長任用の件、事務総長から一つ説明願います。
  33. 小林次郎

    事務総長小林次郎君) 総務部長近藤次長が兼ねておりますが、議事部長総務部長両方でございますので、やはり総務部長を外から補充することが必要だと考えまして、いろいろ銓衡いたしました結果、皆樣方のお手許に差上げてあります芥川治君が適当と考えまして、皆樣方の御承認を得たいというのであります。尚その履歴等はここに書いてありますが、読ませましようか。    〔「いい」と呼ぶ者あり〕
  34. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 ちよつとお伺いします。この総務部長なんというのは、一つ庶務部長で、いろいろ院内事情によく精通していなければいかんと思うのでありますが、こういう院内状態をよく知らない人をどうして外部から移入して來るのですか。院内にも沢山適当な人が多士済々としておられるのでありますから、どうしてこういう事情を知らない人を、而も庶務船長として移入して來るのか、その事情を端的に御説明願います。
  35. 小林次郎

    事務総長小林次郎君) 大体芥川君は、鉄道文書課長秘書課長会計課長というふうなことを歴任しまして、それから四國の鉄道管理局長に出て、それから更に帰つて來て、鉄道官房長を務めた人でありまして、政府委員としても度々こちらに出入しておられます。そういう関係総務部長として適任だろうと、こう考えておるのであります。それで尚内部のこともいろいろございますが、これは十分考慮いたしました結果、そういうことに相成つたのでございますから、この点は御了承を願いたいと思います。
  36. 門屋盛一

    門屋盛一君 私は何時もやかましく言うようですが、自分で申合わせて決定したことは、やはりその通りに一應基本線を変えない限り、その通り運営して貰いたいと思います。この芥川氏がいいとか惡いとかいう問題は次の問題として、早急にこういう人事の場合には、予めこの運営委員会を開いて貰つて、我々に考査の余地を與えて貰いたいということが、曾ての議院申合せになつておると思います。今日これを突然貰つて、我々が各会派を代表して、これに承認を與えるとか、なんとかいうことになると、良心的に私としては考え方が不十分になると思います。それも今日私が突然に持ち出すのではなくて、こういうことがあつてはいけないから專門員採用にしてもなんにしても、予め経歴だけは知らして貰いたいということにして、十分我々に調査余地を與えて貰いたいということを前々から言つております。それにも拘わらず、今日新聞等を見ると、突然今日これを決定するとかいうことを事務総長の方から御報告になつておるのは一体どういうお考えでやられたのか、文句が言い度くなるのですが、私としてはこれは次の議院運営委員会まで保留して頂きたいと思います。
  37. 佐々木良作

    委員外議員佐々木良作君) 私も今の意見に同意見なんで、大体非常に既成の人をこつちへ移入する場合には、もつと慎重な態度でやつて欲しいと思う。特に最近において行政整理その他いろいろな問題がある際でありますから、專門員或いは調査員の場合等にも、採用の場合には、私が申上げましたけれども、何処からはみ出して來るか知らない者を押しこめられるような感じのする場合もあり得るわけですから、今度はそういう場合ではないと思いますけれども、それにしても、やはり愼重な態度が必要であると思います。從つて國会開会されて、全部の人が出て來て、十分納得できるかできないか、その状態が來るまで、一應留保されるように希望したいと思います。
  38. 高田寛

    理事高田寛君) それでは如何でしようか。今の門屋委員の御発言のように、履歴によつて今少し檢討を願うことにして、次回の議院運営委員会まで保留いたすことにしますか。
  39. 門屋盛一

    門屋盛一君 私は次回と言つたのですが、今の佐々木委員意見から言えば國会開会されてということになるのですが、我々会派の者といたしましても、國会開会の方がいいんですから……。
  40. 小林次郎

    事務総長小林次郎君) 御尤もな御意見と思います。ただ併し事務局行政は、議会が始まつてからいろいろ変りますと、多少不便な点が多いのでございますので、できるだけ早く、この次の運営委員会くらいに、御承認頂けるなら頂きまして、馴れさせておきたい。それから建前をはつきりさせておきたいということを考えますので、この点をお願いしておきたいと思います。
  41. 門屋盛一

    門屋盛一君 それは大いに異議ありですね。老練な事務総長が今日までお考えになつておるならば、第五國会でも第二國会でもやれたことなんで、近藤事務次長総務部長ということは随分長い話で、これが急に持ち出されるようになつたということは、我々常識上考えられない。それを諮ることは、こつちは閉会中で人間はおらないので、調査するといつても、私一人が調査するわけにもいかない。会派人間が揃つたときの方がいいので、それを急いでお決めになるようなことを放送したい御要求なさるところに間違いがあるのじやないかと私は言つておるわけです。殊に近藤事務次長が今まで兼任差支なかつたものが、何で差支えができるようになつたのですか。
  42. 小林次郎

    事務総長小林次郎君) 御尤もでございます。衆議院と同じように事務次長議事部長を兼ねさせるという建前にいたしまして、從つて、今までは議事部長があつたのでありますけれども、今度は次長議事部長と両方兼ねることにいたしましたので、それで片つ方の総務部長の方を空けるということなのです。尚今まで何故やらなかつたかと申されますが、部長級は五人であります。五人しかなくて、そうして一人は事務次長が兼ねることになつております。そういう建前で、一人に近藤次長が兼ねておつてよろしかつたのであります。今度二つになりましたので、ここに又片つ方を空けるということになつたのであります。
  43. 門屋盛一

    門屋盛一君 それは分つておることです。それならば議事部長を代えたときに一緒にやるべきであつて、院の構成から言つたら、それだけ困るものを、議事部長のときには急いで決めてしまつて、あとの総務部長は何処からか余り者が出て來るまで待つておるということの合点が行かないわけです。どつちにしても私は保留です。
  44. 佐々木良作

    委員外議員佐々木良作君) ともかく私は本來こういう既成の人を、非常に國会運営の中心になるようなところへ持つて來るのは反対です。その人がいい惡いに拘わらず、ここから育つた人を挙げればいいのです。併し事務局でいろいろ問題があるにしても、その問題がよく分つて納得するまで、余り無理して入れようと考えるのはいいことじやないと思う。そういう意味から、大体みんなが出て來るまで待たれて、それ程大きな問題じやないのじやないかと思いますから、そういうふうにされるように希望したいと思います。
  45. 高田寛

    理事高田寛君) この前、議事部長事務次長兼任されるということになりましたときに、次の國会が始まるまでにその部長二つ兼任は穩当でないから、少くとも一つは專任者を探すようにという御意見が出たように記憶しております。それでは今日はこれは一つ……。
  46. 小林英三

    小林英三君 今の門屋君のおつしやつたことは御尤もだと思います。ただ併しいつまでもいつまでも置くということもどうかと思いますから、我々は十分にこれを調査いたしまして、そうとてこの次できなければその次というように、十分調査の時間を與えて、そうしてこの次決定されるということにしたらどうかと思います。
  47. 高田寛

    理事高田寛君) それではこの総務部長の任用の件は後日の議院運営委員会に保留いたします。
  48. 佐々木良作

    委員外議員佐々木良作君) 今のは後日ですけれども、私の希望としては、ともかく成るべく人が沢山來るまで保留願いたいということを希望として申上げて置きたいと思います。
  49. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 僕はどうして外部の人を持つて來なければならんかということを、この次なら次までに、納得の行くような説明のできるように、総長一つ準備願います。   ―――――――――――――
  50. 高田寛

    理事高田寛君) それでは次の問題に移ります。昭和二十五年度本院予算に関する件、これは庶務小委員長がおいでにならんので、近藤次長から一つ……。
  51. 近藤英明

    ○参事(近藤英明君) 二十五年度の本院関係の予算につきまして、中村小委員長からの御要求によりまして、中村小委員長本日出席いたしかねられまするので、私に原稿によつてこちらに申上げるようにということでございますので、中村小委員長に代つて申上げます。  今回臨時國会の召集が決まりましたにつきまして、臨時國会に要する経費の要求をいたさなければなりませんが、これを要求いたしますにつきましては、來年度の予算の概要を速かに協議決定しなければならん事情に迫られましたので、中村小委員長といたされましては、事務局といたしまして速かに來年度予算の立案をするようにということで、來年度予算の立案をいたしました。そこでそれを用意いたしましたものにつきましては、中村小委員長は檢討を加えられて、庶務小委員会に速かにかけられたいという希望でおられましたところ、丁度中村小委員長の御上京の当時、庶務小委員の方が御在京中でない方もあられましたので、一應庶務小委員長といたしましては、この程度で進めて、そうしてこれを運営委員会に自分がおれば出掛けて御説明申上げるが、おらない場合はこの原稿によつて説明申上げるようにということを託されておりましたので、御説明申上げます。  二十五年度歳出予算の概要について申上げます。二十五年度の参議院における歳出予算の概算要求額は、参議院の分六億四千百五十二万三千円、彈劾裁判所の分三千五百五十万一千円、計六億七千七百二万四千円でございまして、これを前年度の予算額に比較いたしますと、参議院の分四億八千九百八十二万七千円、彈劾裁判所の分三百五十九万一千円、計四億九千三百四十一万八千円に比較いたしますと、参議院の分におきまして一億五千百六十九万六千円、彈劾裁判所の分におきまして三千百九十一万円、計一億八千三百六十万六千円の増加となつております。  以下お手許に差上げてあります印刷物の事項別に從いまして、その内容を概略申上げますと、  第一に國会運営のために必要な経費でありますが、これは次の行の1の議員に関する経費というところから、1の法制局に関する経費というところまで、七つの事項を合計した数字でございます。  1の議員に関する経費から申上げますと、來年度は議員の半数の改選期に当りますので、五月に改選されるとしますれば、五月分の歳費は新旧両議員の分が重複することとなりますので、議員百二十五名及び祕書百二十五名の各一ケ月分の歳費と手当を重複して計上してありますのと、かねて懸案となつております議員の滞在雜費の現行日額二百円を五百円に増額し、祕書手当の月額七千円を九千円に増額するのとが、前年度に対する増額の主なものであります。  2の常任委員会に関する経費の増加には、かねて國会法の改正が次の国会であるといたしますれば、電氣通信委員会の設置があることと一應想像いたされますので、これに伴ないまして、專門員調査員調査主事各二名の増員を要するのと、それに関係して雇員の増置、委員会旅費の増加、委託調査に要する経費及び廳用諸費の増加と、継続委員会における審査手当の現行日額三百円を滞在雜費との権衡上七百五十円とするための差増がその主なものであります。  3の檢察及び裁判の運営に関する調査に必要な経費は、法務委員会に属するものでありまして、前年度と同額を計上してございます。  4の社会保障制度に関する調査に必要な経費は、厚生委員会に属するものでございまして、前年度は僅かに六十万円でありまして、委員会活動の円滑を期することが相当困難でありますので、これに増額し、前の檢察及び裁判の運営に関する調査の経費と同額を計上いたしてあります。  5の特別委員会に関する経費は、從來賄費のごとき最小限度の経費は予備経費の中から支出して、その他は一般経費から支出いたしておりましたが、そういたしますことから生ずる非常な無理がありますから、來年度からは本予算の方に計上したいと考えて要求したものであります。而してこの内容は、特別委員会ではございませんが両院法規委員会と海外同胞引揚に関する特別委員会と選挙法改正の特別委員会と、以上三者を対象として計上したものでございます。  6の事務局に関する経費は、御承知通り公務員法施行に伴い人事担当官の充実というものが人事院関係から求められておりますので、これに要する人事の関係の担当者の充実と、それから警備事務の充実を図るため、参事二名、主事二十八名、主事補三十二名、計六十二名の増員に要する経費、衞視の訓練に要する経費、医療設備の充実並びに廳用諸費の増加等が計上してございます。  7の法制局に関する経費は、渉外課の設置及び人事事務処理のため、参事三名、主事三名、主事補四名、計十名の増員に要する経費、立案資料蒐集のために要する旅費、法令集その他の印刷費、廳用諸費の増加に要する経費等が計上してございます。  第二の職が手当等に必要な経費の増加は、前に申上げました増員に伴う諸手当、超過勤務手当等の増加と、新たに國会に派遣される警察職員のために要する地方警察費の分担金がその主なるものでございます。この地方警察費分担金は、現在までは國会のために、警察官を議長指揮下に入れるために派遣をしておりますが、これは警視廳の負担となつておりますので、それが妥当でないという趣旨から國の予算にその経費を計上すると、かような趣意でございます。  第三の参議院の営繕に関する経費は、來年度の予定といたしまして、議員宿舎設置の御要求が段々ございますので、この点を考慮いたしまして、議員宿舎の新営費といたしまして四千七百八十三万五千円、それから議員会館が完成いたしましたのでございますが、議員会館の從業員の寄宿舎が必要と相成りますので、この方に四百二十四万八千円、それから自動車車庫の新営費といたしまして一千五百八十六万円、法制局廳舎の新営に要します経費一千六百三万一千円、特殊職員、ここに泊らなければならん職員等の詰所の経費といたしまして二千三百六十七万円、それから衞視の訓練等に要しまする設備をいたしますのに要する経費七百六十二万五千円、それから職員の厚生施設としての運動場設置のため旧陸軍省の跡等を地均しいたしまする経費といたしまして百九十万円、及び各所の修繕に要しまする経費が三千三百九十六万五千円と、これらの営繕に伴います事務取扱費といたしまして三百九十二万九千円、計一億五千五百六万三千円を計上してございます。  第四の予備経費は、前年度と同額に計上してございます。  次に第五の彈劾裁判所の関係でございますが、彈劾裁判所の運営に関する経費が、前年度に比較いたしまして三倍余に増加をいたしますのは、現在彈劾裁判所の機構は裁判員十四名、予備員八名で構成されておりますが、仮に裁判官の全部が忌避された場合は、代つて審理することができないという状態でありますから、裁判員、予備員ともに現在の二倍とし、尚事務局えも直接法廷事務等に関與する職員を増置し、二部制としてその障害を除去し、且つ事務職員を充実するための必要な経費を計上したものでございます。  第六の裁判所営繕に関する必要な経費は、彈劾裁判所は現在法廷その他は赤坂離宮内に置いてありまして事務局参議院の一室に置き、会合の都度両者の間を往復して、且つ何れも一時的の間借りで間に合わせておりますので、非能率的で不便多く、長くこのままで行くことは到底堪えられないので、訴追委員会の廳舎と併せまして適当の場所に新築するためこの経費を要求したものでございます。以上簡單でございますが昭和二十五年度の衆議院及び彈劾裁判所の概算要求額の説明を申上げたわけでありますが、大藏省との折衝等につきましては、前年度の例によりまして事務当局をしてこの折衝に当らしめ、その結果によりましては、庶務小委員会並びに当委員会等と庶務小委員長が連絡の任に当りまして、皆さん方に御連絡をしてそれを進めたい。かように考えておる次第であります。  以上中村小委員長からの御報告でございます。尚これに伴ないまして、この基となつた今度の臨時國会に要します経費といたしましては、これは全く算術的なものでありますが、臨時國会を開きますと職員の超過勤務手当といたしまして七百七十余万円ばかりの要します。それから議員の應召旅費、滞在雜費等に要する経費六百二十万円見当必要であります。それから議案類の印刷に要します経費が千五百万円ばかりどうしても必要でございますが、その他併せてこれらの算術的合計は二千九百七十五万一千円ばかりになりますので、そういうことで要求いたして参りたいと思います。
  52. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 ちよつとお尋ねしますが、今度組まれた予算では、職員は非常に待遇惡いし、補給金とか超過勤務手当等も十分出しておられないようでありますが、ベースとそれからそういうような補給金、超過勤務手当は本当に勤務しただけのものは正しく拂えるようになるのですか。
  53. 近藤英明

    ○参事(近藤英明君) 給與ベースにつきましては御承知の現在の公務員の給與ベースで組んでおります。それから超過勤務手当等につきましては本年度も相当窮屈いたしておりましたが、來年度につきましては、今少し余裕のできるようにこちらの要求額といたしまして要求いたして置きたいと思います。
  54. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 どのくらいでございますか。
  55. 清水齊

    ○参事(清水齊君) 本年度は二百八時間分しか予算はございませんが、來年度の分は、開会中の五箇月間は一箇月平均六十時間、これは三百時間。閉会中の七箇月間は一箇月平均五時間、合計三百三十五時間で進みたいと思います。
  56. 門屋盛一

    門屋盛一君 これはどうなるのですか、予算要求ですから細かいことを今言わなくてもいいと思いますが、これで以て要求しておるというのだからそれはいいと思いますが、ただ第一の議員に関する経費のところが今事務次長説明のごとくであれば、立法府の予算としては甚だ権威がない、歳費が重複すると言つておるが歳費は重複しない。明らかに一つの規定でもつてこれは重複いたしません。五月の二日の任期が滿了すれば六月に選挙があるということははつきりしておる、どうしてもそこに重複するとは考えられない。立法府から出す予算としては金額は僅かだけれども、甚だ不見識なやり方なんであります。
  57. 清水齊

    ○参事(清水齊君) この間新聞に出ておりましたのは、最も早いのは十二月の初旬に召集してやれば、五月の二十八日か九日に選挙ができるということが書いてありましたが、若しそういうふうな事態になつた時には困るからということで、予算に計上したわけであります。
  58. 近藤英明

    ○参事(近藤英明君) 大体こういう積りでございます。五月二日なれば任期の五月分は全部支拂う。五月中に選挙があつて任期が始まる場合があるとすれば、五月分は後に支拂わなければならん。これは後の最大限度の場合を見てあるわけである。百二十五人全部貰つて、百二十五人全部又貰われるわけでありますから、そういうふうな百二十五人の欠員があることも考えられる。それで五月中に全部任期が終つて、五月中に任期が始まるということも一應計算しておるわけでありますが、そういう場合があり得るという計算でございまして、ある場合に金がないと拂えないから、なからしむることはあるかも知れませんが、あり得るだろうという計算なのでございます。
  59. 門屋盛一

    門屋盛一君 それから言いにくいのですが、第三の檢察及び裁判の運営等に関する調査というのが、本年度に三百万円、次の予算も三百万円出ておりますが、投書などがあつて、いろいろ法務委員会に対する深刻なる風評を聞くのです。そういう際ですから、この三百万円が多いとか、少いとかいうことでなしに、時間もないようでございますから、日を改めまして、若しこの予算を決定しなければならんとすれば、この委員会で調べるので適当か、他の委員会で調べるのが適当か、一應そういう投書が來ておりますから、これを無視してこの予算を組むということはちよつと考えなければならない。特別委員会に対する評判は大体どこもよくないので特にこういうことを申上げる。概算を取る上においては差支えないから、一つその意味で大雜把に賛成しておきます。
  60. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 これと関連して聽きますが、予算定員と現在員、この間首切りがあつて、どういうふうにやられたかということをちよつと簡單に御説明願いたいと思います。
  61. 近藤英明

    ○参事(近藤英明君) この問題につきまして当委員会事務総長より事前に大体実情を申上げております。現在員といたしましては、欠員になる職種と、オーバーしておる職種とがございますので、差引きいたしますと、現在やや黒字が出ておる、かような状況であります。
  62. 高田寛

    理事高田寛君) 二十五年度の概算要求書は庶務小委員長の報告通り承認するということに御異議ありませんか。
  63. 佐々木良作

    委員外議員佐々木良作君) 概算ですから宜いのですが、先門屋委員からお話があつたように、一の3、4、こういう恰好に出されて、これで宜いかと言われても困るのですがね。從來の経驗から見ても、ここでうんと言えば、運営委員会で3及び4な必要な経費として認定したのだ。こういうふうに考えるとなると、私は責任を以てよう言わないのですが、何かの方法でもつとぼうつとした恰好になりないものですか。
  64. 小林勝馬

    小林勝馬君 目費を余りはつきり書いてあるから工合が惡いのですね。
  65. 門屋盛一

    門屋盛一君 数字の1、2を脱げておけば宜いでしよう。
  66. 佐々木良作

    委員外議員佐々木良作君) 技術的に今の常任委員会に関する経費と五番目の特別委員会に関する経費の中にぶち込むというわけにいかないのですか。
  67. 近藤英明

    ○参事(近藤英明君) 正式の予算書になりますと、こういうふうに表には出てないのでございます。これは皆さんに一應できるだけ詳細にお目にかけるという目的で、予算要求の各目の盛り算をしたというので各目明細書より更に引拔きまして、こういうことの経費だということを皆さんに分り易くするために出しましたものでございまして、正式の國会にかけます予算書としてはこういう形式には出と來ません。
  68. 佐々木良作

    委員外議員佐々木良作君) それにしましても、それだつたら1の内容及び2の内容と同じになつて來る。さつき説明された1の内容及び2の内容よりも3及び4の内容の方がウエートが強くなるという読み方しかできない。1、2の内容に入つているものと大差ないどいうことですから、何とかして2乃至5の中にぶち込む恰好にして貰いたいのですがね。
  69. 小林英三

    小林英三君 この要求額は、こういうような式によつてつたものは改めて又使い方については議運にかかるのでしようか。
  70. 近藤英明

    ○参事(近藤英明君) かからないのです。
  71. 門屋盛一

    門屋盛一君 佐々木君の言うところが本当だ。ちよつと長くなつて相済まんけれども、今私のところへ來ておる投書とか、一般の声からしましても、彈劾裁判所が一つの予算を取つて勝手に金を使つておるという風評と、特別委員会が特別委員会だけの予算を取つておれば、その予算だけは自分のものだというので勝手に使える。それから法務委員会においては、たびたびしばしば我々が苦い経驗をすることは、議員派遣を抑えようとしても、己の方は特別に金があるのだからというので議員派遣を強行しておるというような事実に徴しまして、これは檢察及び裁判の運営に関する調査費とか、社会保障制度に関する調査費とかいうこういう項目を挙げずに、これはやはり委員会に経費として、特別委員会等の経費と合せて、2から5までのものを一括した項目で個々の基本を決めて置かないと、將來の議運がどうすることもできなくなる、こういう意味佐々木君が、言われておると思う。私も何とか技術的に考えて貰いたいと思う。
  72. 高田寛

    理事高田寛君) 速記を止めて下さい。    〔速記中止〕
  73. 高田寛

    理事高田寛君) 速記を始めて。それでは二十五年度の概算費要求書はこの國会運営のため必要な経費のうち檢察及び裁判の運営等に関する調査に必要な経費と社会保障制度に関する調査に必要な経費、これは常任委員会に関する経費等のうちに包含して一本にするということにいたしまして、この要求書はこれを概括的に本運営委員会でこれを承認することにして御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  74. 高田寛

    理事高田寛君) それでは承認することにいたします。  それからその次の継続審査議案……。
  75. 藤井丙午

    藤井丙午君 ちよつと委員長……今の概算要求としては了承しましたが、第五の彈劾裁判所の運営に関する必要な経費が本年度相当三千百万円も一氣に殖えている。理由は先に伺いましたけれども、このもう少し詳細な檢討を小委員長にして頂くようにできれば、又我々も内容を何らかの機会にもう少し詳細を承わりたいと思うということを希望しておきます。
  76. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 今彈劾裁判についてありましたことは、同樣に國会運営に対する経費にも一通りいいと思います。概算要求は承認いたしますけれども、同樣な要求をして置きます。
  77. 高田寛

    理事高田寛君) それではこの藤井君、兼岩君からの御発言の件は如何いたしましようか。今日小委員長も丁度おりませんが、次回の運営委員会で今一應概算はこれで承認しておいて、小委員長の……。
  78. 佐々木良作

    委員外議員佐々木良作君) そのやり方委員長に一任。
  79. 門屋盛一

    門屋盛一君 彈劾裁判の方は法律か何かで予備員の増員が決つているのか、現状のままでいいではないか。
  80. 佐々木良作

    委員外議員佐々木良作君) 概算はいいけれども、これだけいつも独立になつているから、こつちが何かさつぱり分らん。
  81. 門屋盛一

    門屋盛一君 法律の決らないものを、予算を先に通すなということを主張して來た関係上、國会みずから法律の決つていないものの予算を先にとることはいかん。この概算のうちで法律的根拠のない予算があつたらこれから全部削つておいたらどうですか。
  82. 近藤英明

    ○参事(近藤英明君) これだけはちよつと申上げておきますが、常任委員会の電氣通信、これは國会法が変つておらないものですから、國会法に根拠がないとは言えますが、ただ國会法の趣意といたしますのは、各省別の常任委員会制度をとるということは既定の事実として決つております。その各省の一つとして電氣通信省ができました以上は、あの御修正はあるものという予想の下に作ることは不当じやないと思います。彈劾裁判所は私から申上げるのは筋違いでございまして、裁判所長からお話があるべき筋かと思いますが、ただお取次ぎ的なことを申上げておきます。この点はどうか……。
  83. 高田寛

    理事高田寛君) そうすると今問題になりました点は庶務小委員長の方で、これは尚予算の折衝過程においても、こういう点はよく檢討して貰うということで宜しうございますか。
  84. 門屋盛一

    門屋盛一君 予算の過程で檢討というよりも、私の意見としては法律的に決つていないものは予算化するということは、我々常に國会の予算審議で喧しく言つて來ているのに、自分のことは法律は曲げてもいい、政府の出したものは喧しく言つていいということはないから、そういう建前でやつて貰いたいと思います。
  85. 高田寛

    理事高田寛君) それでは、この二十五年度の概算要求書はこれを概括的に承認することにいたします。そうして今佐々木委員その他から御発言がありました点については、今御発言趣旨をよく体して小委員長に折衝善処するように御一任するということにしたいと思います。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  86. 高田寛

    理事高田寛君) それではさように決定いたします。   ―――――――――――――
  87. 高田寛

    理事高田寛君) それでは次の問題の継続審査議案取扱に関する件、一つ事務総長から説明を願います。
  88. 小林次郎

    事務総長小林次郎君) これは大変抽象的に書いてありますが、先日衆議院事務総長が見えまして、こちらから送つております食確法の改正案の取扱をどういうようにするかということについて、衆議院としても考えているが、こちらとしてもお考えおきを願いたい、こういう要求があつたのであります。衆議院としては大体二つ意見がありまして確定しておらんようであります。尚運営委員会は來月の十二日かに開くように聞いております。從つて衆議院意見としてこれが決つたということもありませんが、ただ向うの考えとしては、会期不継続の原則を強く考えなければいかんのじやないか。從つて向うで或る議決をしましたならば、それを更に衆議院の提案として第六國会において参議院の方へ送るようになりはせんか、こういうお話でございます。そのことについて御檢討置きを願いたい、こういうことであります。食確法と申しますと、もう少し明瞭に申しますと、食糧確保臨時措置法の一部を改正する法律案、長い法律案であります。それともう一つは食糧増産確保基本法案、その両案だそうでございます。(「それは要するにこつちと関係ないのじやないか」「こちらは流したのだから」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)最後に大体あれはいつ頃でしたか、五月の二十八日の日にこちらは通しまして向うへ持つてつて……、こちらが先議です、先議して持つてつて、向うはこの閉会中継続審査というわけです。(「先議じやない」「衆議院から送つて來て修正して又持つてつた」と呼ぶ者あり)もう一つ申上げたいと思います。ここに書いてございませんけれども、議員会館をいわゆる議院の内部と認めるかどうかということ、これも衆議院考えておりますので、参議院としてもお考え置きを願いたいという申出があつたのでございます。と申しますのは、あれを議院内部ということになりますと議長の警察権が及び、從つて普通の警察権が入らない。從つて集会されるときにいろいろ問題が起る。それに認める方がいい場合と惡い場合といろいろおありじやないか。不便な場合がおありかと思いますので、そういう点をお考え願いたいということなんです。
  89. 高田寛

    理事高田寛君) ……と申しますと、今の食確法と議員会館の問題は今ここで即決しないでもいい問題ですからそれを御研究置きを願うということにいたしたいと思います。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  90. 高田寛

    理事高田寛君) それじやこれは御研究置きを願うことにいたします。   ―――――――――――――
  91. 小林次郎

    事務総長小林次郎君) それから彈劾裁判所長の鬼丸さんから彈劾裁判所の参事の辞職のことについてこちらに相談がありました。事務局長が見えておりますから事務局長から……。
  92. 隈井享

    ○彈劾裁判所参事(隈井享君) 裁判所長は差支がありますので私から代つて説明申上げます。本月の二十日の彈劾裁判所の参事でありまする木附今朝藏さんから退職願が出されました。その理由といたしましては本年の六月の末頃、熱病に罹りまして四十度の高熱が数日間続きまして、爾來頭痛がいたし又夜間における睡眠も十分にとれないというために苦みながら今日まで医療をして参りましたが、今後更にこの状態を継続いたしますことは、非常に耐え難いところでございますし、又公務員としての重責を果すことが困難でありますので、この際退職をお許し願いたいというような理由になつております。又この退職願に診断書が添附されております。この医師の診断書によりますと、神経衰弱症、向う三ケ月間休養を要すというようになつております。このことにつきまして裁判所長は本人に会いまして詳細に事情を聞きましたところ、事情止むを得ないものと認めまして、退職の発令をいたしたい、かような次第でございます。
  93. 高田寛

    理事高田寛君) 彈劾裁判所の参事の木附今朝藏さんから病氣のため退職願を出したのであります。これは本委員会承認を得る必要がありますが、承認することに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  94. 高田寛

    理事高田寛君) それでは承認することに決定いたします。   ―――――――――――――
  95. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 引揚者出迎えに國会代表を各派から選定することになつておるのでありますが、まだ人が決まらないので出迎えに出られない事情にあるのですが、これはお決めになりますかどうか。なりませんか。
  96. 近藤英明

    ○参事(近藤英明君) これは在外同胞引揚特別委員会に一任するということになつてつたのでありますが、特別委員会の方で決めかねるときは議院運営委員長と御相談になつて決めると、こういうことになつていたと思います。
  97. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 それからもう一つ、集團暴力取締法案が法務委員会で進んで、相当に問題になつておるようだが、ここらあたりで一度経過報告を聞かなくてもいいか、放つて置いてもいいか。もう一つ人事院規則で公務員の活動を制限したことが何か非常に大きな問題になつておるが、ああいうことは参議院として放つて置いていいか、参議院独自の立場から超党派的にでも、これは問題としなければいかんような大きな問題だと我々は考えるのだけれども、議院運営委員会はそういうふうに考えられないかどうか、これをただ放つて置いていいかこの二つですがね、これを一つ考え置きを願います。
  98. 高田寛

    理事高田寛君) 人分時間も経ちましたし、引揚げられた方もあるし、まあそういう問題は一つ会派でどうするかお考え置きを願うということにいたしたいと思います。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  99. 高田寛

    理事高田寛君) それでは今日はこれを以て閉会いたします。    午後二時五十四分散会  出席者は左の通り。    理事            川村 松助君            平岡 市三君            大隈 信幸君            高田  寛君    委員            下條 恭兵君            原  虎一君            小林 英三君            山田 佐一君            門屋 盛一君            小林 勝馬君            藤井 丙午君            兼岩 傳一君            千葉  信君   委員外議員    経済安定委員長 佐々木良作君            駒井 藤平君   ―――――――――――――    議     長 松平 恒雄君   ―――――――――――――   事務局側    事 務 総 長 小林 次郎君    参     事    (事務次長)  近藤 英明君    参     事    (委員部長)  河野 義克君    参     事    (警務部長)  丹羽 寒月君    参     事    (会計課長)  清水  齊君   法制局側    法 制 局 長 奧野 健一君    参     事    (第二部長)  寺光  忠君   彈劾裁判所事務局側    参     事    (事務局長)  隈井  享君