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中村正雄君 御報告いたします。
昭和二十四年度の
参議院経費の
予算要求額につきまして、一應お
手許に配
つてあります案を御説明したいと思います。
昭和二十四年度の
参議院経費の
予算要求を件につきましては、去る二月十四日の当
委員会のおきまして、庶務
関係小
委員会に御委任がありましたので、最初事務局の作成いたしました案に対しまして、各会派よりの
申入れを取入れて、概算
要求を出した次第であります。ところが御承知の
通りの財政
状態であり、且つ
政府においては相当大規模な行政整理を断行する等のため、
要求通りの
予算の確保はできなか
つたわけでありますが、一應二十四年度において特殊の事情が発生しない限りは、即ち常態におきまする
國会の運営には事欠かない程度の経費として、一應大藏省において
関係方面の了解を得ましたものがお
手許に配付した案であります。
昭和二十四年度
予算の総額は、四億九千二百十四万八千円でありまして、これを前年度
予算の四億二千七百七十八万円に比較いたしますと、六千四百三十六万八千円の増額と相成る次第であります。而して右二十四年度の
内容につきまして、お
手許に配
つております案につきまして、大体の御説明を申上げます。
第一に、
議員に関する経費といたしまして、一億二千二百六十七万三千円でありまするが、これは
議員の歳費、通信手当、應召並びに派遣旅費、
滯在雜費、祕書手当等で、いずれも現行法規の規定に基く定額によ
つて積算したものであります。
次に、常任
委員会の関する経費千九百七十八万三千円は、專門員以下
委員会所属職員の給料、諸手当、外部に調査を委託した場合の謝礼金、閉会中の継続審査に
出席した
議員に対する審査手当、國政調査旅費、
委員長交際賄費、公聽会の廣告料等であります。
次に法務
委員会における檢察及び裁判の運営に関する調査に必要な経費でありますが、これは二十三年度の
予算額月額二十万円でありましたのを二十五万円に増額し、この年額三百万円を計上したものであります。
次に事務局に関する経費二億二千三百四十三万九千円でありますが、これは
事務総長以下事務局職員全部の給料、諸手当及び廳中諸経費、
議員会館の完成に伴う内部設備に要する備品費、
議長官舍の推持料、
議員会館、
議員宿舍等の推持運営に必要な経費等の全部がこれに計上してあります。
次に法制局に関する経費千四十万二千円は、法制局長以下職員の給料、諸手当、消耗品費その他の通常事務費を計上したものであります。
次に
参議院営繕費一億四百二十八万円は、本年度分工事といたしまして、
議員会館、
委員会廳舍、
速記者養成所の完成に必要な経費、
議員宿舍工事費の不足額、特殊職員宿舍の新営費及び各所新営及び修繕に要する経費並びにこれら工事の施行上必要な事務費等を計上したものであります。
次の予備費は前年度と同様五百万円を計上いたしました。
最後に、彈劾裁判所の経費三百五十七万一千円は、事務局長以下職員の給料、諸手当、裁判員手当、裁判員及び証人の旅費その他一般事務上必要な経費を計上したのであります。
以上極めて簡單でありますが、
昭和二十四年度
参議院及び彈劾裁判所経費
予算要求額の概算であります。
尚この際
委員長から
ちよつと報告がありましたので、附加えて置きたいと思いますのは、前
國会以來懸案にな
つております
議員祕書の手当及び
滯在雜費の増額に関する件でありますが、
衆議院の
議院運営委員会の日取り等の
都合がありましたため、事務局を通じて、
参議院の案、即ち
議員祕書の手当月額七千円を九千円に引上げること、及び
議員滯在雜費の日額二百円を五百円に引上げることの二点につきまして、同調方を
申入れる一方、大藏省に対しては、再三交渉を重ねた結果、祕書手当については法律の改正を要し、
滯在雜費については支給規程の改正を要します
関係上、大藏省は
國会においてこれら法規の改正があれば、國庫予備金から支出するということを言明いたしておりますので、この
予算案にはこの二つの経費は計上いたしてないことを御
了承願いたいと思います。以上であります。