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1949-04-07 第5回国会 衆議院 文部委員会 第5号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十四年四月七日(木曜日) 午前十一時三分
開議
出席委員
委員長
原 彪君
理事
伊藤
郷一
君
理事
佐藤 重遠君
理事
圓谷
光衞
君
理事
水谷
昇君
理事
松本
七郎君
理事
今野
武雄君
理事
長野
長廣
君 大瀬 久市君
岡延右エ門
君
甲木
保君 川端 佳夫君 高木 章君 中山 マサ君 平澤 長吉君 受田 新吉君
渡部
義通
君 船田 享二君
出席國務大臣
文 部 大 臣
高瀬荘太郎
君
出席政府委員
文部政務次官
柏原
義則君
文部事務官
(
会計課長
)
小川
潤一君
文部事務官
(
学校教育局長
)
日高
第四郎君
委員外
の
出席者
文 部 次 官
伊藤日出登
君
文部事務官
森田 孝君
文部事務官
北岡
健二君 專 門 員 武藤 智雄君 專 門 員
横田重左衞門
君 ――
―――――――――――
四月七日
稻葉修
君が
理事
に追加当選した。 ――
―――――――――――
四月六日
私学助成
に関する
陳情書
(第七六号) 六・三
制校舎建築予算
に関する
陳情書
(第一一 二号)
中学校教員
の定数に関する
陳情書
(第一一八号) 六・三制に伴う
地方財源確保
の
陳情書
(第一三七号) を本
委員会
に送付された。 ――
―――――――――――
本日の
会議
に付した事件
理事
の互選
文部予算
に関する
説明聽取
――
―――――――――――
原彪
1
○
原委員長
会議
を開きます。 去る四日の
議院運営委員会
において、各
常任委員会
とも
理事
一名を追加選任することにきまりました。この際
理事
の選任をいたしたいと思いまするが、先例によりまして、
委員長
において指名することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
原彪
2
○
原委員長
御
異議
なしと認めます。それでは
稻葉修
君を
理事
に指名いたします。 —
——
——
——
——
——
——
原彪
3
○
原委員長
次に一昨日の
理事会
の
申合せ事項
について一言申し上げます。
委員派遣
の件でございまするが、これは明日
文部大臣
より
法隆寺
の災害問題について、いま少し
説明
を
願つた
上で決定いたしたいということにきまりました。 それから六・三制の
予算
に関連しまして、
地方行政委員会
と連合して
委員会
を開いたらという御
意見
が出ましたが、このことにつきましては、
委員長同志
で
目下打合せ
でございます。 次に小
委員会
の件でございまするが、
理事会
においては、具体的な案件が出た場合に設置いたすことに話がまとまりましたので、この点を御報告申し上げたいと存じます。 —
——
——
——
——
——
——
原彪
4
○
原委員長
この際
ちよ
つと御
了解
を得たいのでありまするが、今日の議題の
文部予算
についての
文部大臣
の
説明
は、
ちようど
ただいま
大臣
は
関係方面
へ行
つて
おられますので、十一時ごろお見えになりまするが、その上御質疑願いたいと思います。 それでは議事に入ります。
柏原政務次官
。
柏原義則
5
○
柏原政府委員
本日は
予算全般
についての御相談を願うわけでありますが、
公共事費費
の六・三制を抜きにいたしまして、
文部関係一般予算
は、
皆様
もすでに御
承知
の通り、三百八十一億という大体の目標を定めまして
——愼重
に研究いたしまして、昨
年度
の二百数十億に比べまして今年に三百八十一億ということで
折衝
を進めたのであります。一時はこの中から七十億ぐらい天引したらどうかという話も出ておりまして、
文部省
の
予算関係方面
の方方も非常に悩んだのでありますが、ようやく三百四十四億
程度
に食いとめることができたのであります。それでは
努力
が足らぬというお説もあると思いますが、どうやら
一般予算
に関しましては、その
程度
に食いとめられると思うのであります。 内訳の小さいことは、以前にも謄写にしてお渡ししてありますので、
皆様
御
承知
と思うのでありますが、その則られたのは
育英資金
のところが減りました。それから
定員定額
のところで、
最初
は一・五で組んであつたところが一・二五まで切り下げたらどうかという
話合い
もありましたが、いろいろ苦心いたしまして一・三五
——
こうなりますと、
地方
の
学校
の
先生
が不足して、非常に困る問題もできるのでありますが、どうやらある
程度
のところにおちついて来たわけであります。
中等学校
におきましても一・八が一・七に落ちて
教員不足
で困る点もあるのでありますが、この点につきましては、新しい
先生
の
採用
はできぬけれ
ども
、現在勤めている人を
行政整理
で一割やめてもらわなければならぬという結果にはならぬと思うのであります。
從つて
今まで勤めている
先生
には、
一般
の労働する人が多くの労働を要請されるような現
段階
におきましては、
教育者
も
從來
より時間をよけい持
つて
もらわなければならぬということになるだろうと思うのであります。そういうようなところで
育英資金
も一應削られますし、いろいろいたしまして、結局三百四十一億円見当に
手算
がおちつきかけたのであります。 一番困
つて
おります問題は、六・三制の問題であります。
文部省
といたしましては、ほつたらかしてあるわけではないので、一番これは重要な問題でありますので、
大臣
が非常に苦心いたしまして、私
たち
も及はずながら
努力
中なのであります。
努力
中というのはおかしいじやないかということになりますが、望みなきにあらずで、何とか
目鼻
をつけようと苦心しておる最中であります。今の私の
考え
では、きまらなければわかりませんが、何とかなるだろうというような希望をも
つて
努力
中でありまして、ここ一両中のうちに
目鼻
がつくだろうと思うのであります。 ただ頭からなくなりましたのは、
私立学校
に対しての
補助
であります。
日本
は
授業料
が安いのだ、ことに
公立
は安い。
公立
の
授業料
を三倍上げれば、それを
私立学校
の方へまわしたらどうかというあらゆる角度から話もありまして、御
説明
をいたしたのでありますが、プライべート・スクールに対しまして、ガバメントで
補助
するということは、基本としてはまずいということで、ずいぶんや
つて
おりましたが、これは何とか他の
方面
で捻出して参りたいというので、今党の方にも相談いたしまして、
考え
中なのであります。 はなはだ漠然たる
説明
でありますが、
政府
はすでに
予算
を出しております。
公共事業
で五百億、こう出ておるのであります。河川に何ぼ、堤防に何ぼとずいぶん出ております。しかも各
乗員会
でこれを握
つて
おるのでありますから、それを削
つて
とるということになりましたら、
文部省
の力ではできぬのでありまして、私はすでに
國会
の修正の
段階
に入
つて
おると思うのでありますから、私
ども
のわか
つて
おる
程度
の
お話
を、
秘密会
にでもしていただいて、皆さんの御
了解
を得たい、こういうふうに私は
考え
るのであります。
原彪
6
○
原委員長
お諮りいたします。ただいまの
秘密会
の問題についてでございますが、
秘密会
にするに御
異議
ありませんか。
渡部義通
7
○
渡部委員
今突然何かはつきりしなか
つたの
ですが、どういう
理由
で
秘密会
にするのか、
文部次官
の
説明
がまだはつきりしなかつたわけです。
柏原義則
8
○
柏原政府委員
ある
程度
秘密
にして、
お互い議員
だけで
話合い
をする方が、
結論
においていいと
考え
るのであります。
代議士会
におきましても、また
委員会
においても、
秘密会
をやる例はたくさんあるのでありまして、すべてあけつぱなしにして公開せよという
理由
もありましようけれ
ども
、私
ども
としては
秘密
でやるのが適当だと思うのであります。
秘密会
ではいかぬ、あけつぱなしでやれというのでしたら、この
衆議院
というものはガラス張りの生活に違いありませんけれ
ども
、現在の
段階
においてはそこまで行かぬ点もあるのであります。これは
衆議院
に限らず、政党の中にも
秘密会
がありますし、はなはだ失礼でありますが、あなた方の共産党の
秘密会
も特に嚴重になさると思いますので、それは隠すのではなくて、
りつぱな効果
をあげるためにはある
程度
の
秘密会
も必要なのであります。そういう
意味
で詳しい
説明
は私は
秘密会
にしていただいて……。
原彪
9
○
原委員長
渡部
君。
秘密会
にして
ざつくばらんに当局
より承ることとしたいと思いますが、いかがですか。
渡部義通
10
○
渡部委員
私の
意見
としましては、そういうことがむしろ
一般
の傍聽されている方々にも明らかにされて、
文部予算
がどういうふうに
なつ
ているかということについて
國民
全体がこれに重大な関心を持つ見地からと、もう
一つ
はわれわれが必ずしもそういうことを
秘密
にして秘置する必要はないのではないか、こういうふうに私
たち
としては
考え
るわけです。
松本七郎
11
○
松本
(七)
委員
私も
渡部
君と同
意見
で、必ずしも
秘密会
にする必要はないと思いますけれ
ども
、
秘密会
にしなかつた場合には、それでは
政務次官
の方の
お話
で、これは
秘密会
でなければ話せないということにな
つたの
では、結局聞かれないということになるので、
政務次官
の話の
内容
が今までと同じならば
秘密会
にする必要はないと思いますし、
秘密会
でなければ話せない
内容
ならば、
秘密会
にしなければならないと思います。
圓谷光衞
12
○
圓谷委員
今日の公報では
法隆寺
の國宝問題についての審議をすることに
なつ
ておるから、その方から先にやられたら……(「それは明日やることに
なつ
ている」と呼ぶ者あり)
文部大臣
が來られてから
秘密会
にせられたらどうかと思いますが、これは人の
関係
であるから……。
今野武雄
13
○
今野委員
今日は
予算書
を見ても、どうも
予算
全体が十分によくわからぬから、
細目
にわた
つて
説明
を聞きたいということがあつたわけです。もちろん六・三制のこともあります。しかし
細目
の
説明
は
秘密会
にしなくてもできるのではないかと思いますから、それを先にして、
大臣
がいらつしや
つて
から詳しいことをお開きしてもさしつかえないと思います。その
意味
でこの
細目
について少し
説明
を開きたいと思います。
原彪
14
○
原委員長
政務次官
に申し上げますが、
秘密会
の
事項
は後まわしにして、
細目
についての御
説明
を願うことにしたいと思いますが……。
柏原義則
15
○
柏原政府委員
けつこうです。
原彪
16
○
原委員長
それではさよう決定いたしまして御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
原彪
17
○
原委員長
それではさようとりはからいます。
柏原義則
18
○
柏原政府委員
項目別
の詳しいものを、今各
委員
の方に配付いたしますから、それについて他の
政府委員
から各
項目別
に御
説明
申し上げます。
小川潤一
19
○
小川
(潤)
政府委員
こまかい
各項別
に関しましては、今お手もとに配ろうと思
つて
おります。それには今年の
査定額
と去年の
査定額
との
比較増減
もついております。その中から主なる
項目
を拾いましたのがお
手元
に差上げてある一枚紙でございます。これに関しまして、かいつまんで御
説明
申し上げます。 Aというのは
一般
でございますが、これは
文部省所管
の
一般会計
でございまして、Bが
公共事業費
であり、安本で主として
査定
に当
つて
、一應十一億九千六百万円という
数字
を割当てております。それはいわゆる六・三制の
校舎復活
も認められておらない
状況
でございます。 例の
一般
の方から御
説明
申し上げますと、何と言いましても一番大きい額は、
最初
の百三十五億と八十三億の
二つ
で、これは
義務教育費國庫負担金
でございまして、
所要経費
の二分の一を
國庫
が負担するという
負担法
に基く
法律的義務費
でございます。
小学校
に関しましては百三十五億五千二百万円、
中学校
に関しまして八十三億七百万円と
結論
が出ておりますが、これの精算の
基礎
となりましたところは、先刻も申し上げましたように、結局いろいろの
経過
をたどりまして
一般教員
の
給與水準
という、つまり
平均給與
ということと、もう
一つ先生
と
生徒
の
割合
、つまり
教員
の数という
二つ
の制約のもとにこういう
結論
が出ております。たとえば
先生
はどれくらいに
数字
として
なつ
ておるかということをこの際御
説明
した方がいいと思います。
小学校
に関しましては
先生
と
生徒
の
比率
は御
承知
のように
最初
の五十人に対して一・五から一・三五という
比率
に落ちたのでございます。
中学校
に関しましては
最初
の一・八二から一・七という
数字
に落ちたのでございます。こうした結果、
先生
の
基礎
に
なつ
ている
数字
は何んであるかということを申しますれば、
小学校
におきまして二十九万二千六百三十九人という
数字
でございます。これは
昭和
二十四
年度
公立学校
の
兒童推定
千八十三万八千四百七十七人ということに対しまして、今申し上げました兒童五十人
当り先生
一・三五人の
定員
によ
つたの
でございます。試みに御参考までに申し上げますが、
文部省
で調査いたしまして、かつ
大藏省
として
予算査定
に
採用
しております
昭和
二十三年九月末現在の
教員数
というものは二十九万二千二百二十二名と
なつ
ております。なお、
先生
の
先生
対
生徒
の
比率
と、もう
一つ
は
平均俸給
というものからこの
数字
の
基礎
ができ上
つて
おるとさつきも申し上げましたが、
俸給
は一体どう
なつ
ているのかと申しますと、この
予算
の
基礎
に
なつ
ておりますのは、
教員
一人
当り月額
六千七百六十五円という
数字
に
なつ
ております。但しこれは
本俸
と
扶養手当
、
勤務地手当
のみを含むのでございまして、
特殊勤務地手当
、旅費、
死亡資金
というものは含まれておりません。 次に二番目の
中学校
の八十三億七百万円はいかなる
数字
から
なつ
ておるかを御
説明
申し上げますと、
中学校
の
義務制
は、本
年度
は第三
学年——
いわゆる
義務制
が進行いたしまして、本
年度
をも
つて
六・三
制義務教育
が完成するわけでございます。これに対しまして
中学校
にも
小学校
と同様、
義務教育費國費負担法
に基いた
教員費
の半額を
國庫
が負担するのでございます。この
教員数
はどう
なつ
ておるかと言いますと、一年から三年まで、つまり全部が
義務制
になりますから、今年は全部含んでおります。それは十六万八千五百四人という
数字
でございます。これは
昭和
二十四
年度
公立中学校生徒推定
四百九十五万五千九百九十五名という
生徒数
に対しまして、
生徒
五十人
当り先生
一・七の
定員
によ
つたの
でございます。これは統計が少し古いのでございますが、
大藏省
が
採用
しておりますこの四百九十五万五千何がしという
数字
は、
昭和
二十三年五月末現在の十五万九千百十三名という
教員数
に対應しております。つまり繰返して申しますと、十五万九千百十三名というのが去年の五月末現在の
教員数
でございますが、この
予算
の八十三億の
教員数
のもとに
なつ
ております
数字
は、十六万八千五百四名でございます。
俸給
の方は先ほど申し上げました
本俸
並びに
扶養手当
、
勤務地手当
を含めまして、
月額
七千四百八十一円という
計算
の
基礎
に
なつ
ております。 この第二に関しましては、大体そうした
計算
の
基礎
でできておりますが、次の
特殊教育費國庫負担金
、これは例の
盲聾唖
に対するものでございます。御
承知
のように第二年までが
義務制
で開始いたしたもので、本
年度
は第三年目でございます。これに対しましても半額
國庫負担
ということをやりまして、これは数はわずかで八千万円でございます。 大体今
資料
をお配りいたしておりますが、今の分は
学校教育局
の中にございます。その
資料
に関しまして、
ちよ
つと註釈を申し上げたいのですが、一番上の欄に「
要求額
」とございます。これは
テクニック
の問題で、たまたま
要求額
という字が書いてありますが、
ほんとう
は
要求額
ではなくして
査定額
でございます。
要求額
は、実は今年は
予算
の
編成方針
その他も示されませんでしたため自由に
要求
いたしましたので、非常に厖大な数に
なつ
ておりまして、そこへ書きましても無
意味
と思いまして、結局
折衝
した結果の大蔵省の
査定額
を一番上にあげてあります。これは
テクニック
の問題で、やはりこつちから
要求
して、それだけを
査定
したという形になりまして、
要求額
ということを
從來
から用いているそうでございますので「
要求額
」と書いあります。 四番目の
定時制高等学校教育補助
、これは御
承知
のように
勤労青年
の
教育
のため
昭和
二十三
年度
より実施されたものでございまして、
公立高等学校定時制課程職員費國庫補助法
という
法律
に基きまして、
定時制高等学校
の
職員費
の四割を國が負担する、そういうふうに
なつ
ております。この五億六千八百万円の
基礎
に
なつ
ております
教員数
は、一万二千人でございます。
教員
一人
当り
の
月額
はこれは前と同じベースで八千二百十三円という
数字
に
なつ
ております。これも
最初
はもう少し多く
要求
したのでございますが、三分の二に減らされまして、一万二千という
数字
に
なつ
たわけでございます。 次の
公立学校共済組合事業費補助
の四億一千四百万円、これは
公立学校共済組合法
に基く
國庫補助
でございまして、
既定経費
でございます。 その次の
新制大学実施
に伴う
経費
九億四千五百万円、これは実は
最初
から相当もみにもんだ
結論
でございますが、
最初
私
ども
といたしましては、最低二十億
程度
ということで
要求
してお
つたの
でございますが、なにせ
生徒
全体の数というものが膨脹しない、つまり
新制大学
にはなるけれ
ども
、やはり
從來
の
專門学校
とか、あるいは
從來
の
大学
というものが、それだけ浮いて來るのだから、
経費
はゼロで始めてくれという
大藏当局
の
要求
がございました。しかしこちらとしましては、
生徒
の数はかわらなくても、とにかく
大学
としての
内容
と実質を盛
つて
行かなければならないのであるから
先生
もふやしてもらいたいし、
設備
も充実してもらいたいということで、再三交渉して参りましたが、だんだん
折衝
の結果、
両方
で歩み寄りまして、こういう九億四千五百万円というような
数字
に
なつ
たわけでございます。しかしこの
内容
につきましては、このうち六億円弱というものが、大体
從來
の
專門学校
その他からの
振り
かえでございまして、
ほんとう
の
意味
において、
新制大学
のために充実する分としましては、二億九千何百万円でございましたか、その分が新たに認められたという
実情
でございまして、しかもそれは
先生
の
増加
ではなく、
大学
としての
設備
の充実に使
つて
くれ、こういう話で
増加
されたわけでございます。從いまして
從來
の
振り
かえ分六億と新しい分三億とを合計しまして、ここに九億四千五百万円という
数字
が出ております。
先生
の
増加
に対しては、こちらではどういう
経過
に
なつ
たかと申し上げますと、実は
新制大学
を始めるとしても、今言いましたように、
学生
の数はたとい
新制大学
を始めてもかわらないから、やはり
從來
のわく内でやれ、しかも新しい
増加
というものはいかぬし、かつ
行政整理
というものも、その点まで織り込んでくれというような問題がありまして、非常にこの点は削減を受けそうにな
つたの
でございますが、ようやく
教育
の
特殊性
と
大学
の
特殊性
、
先生
の立場などをもちまして、とにかくそこの
大学
の
高等專門学校
以上の
直轄学校
の
行政整理
は一應留保して、それを
新制大学
の方にまわすということでおちつきまして、とにかく曲りなりにも発足できるという態勢の
予算
を組まれたわけでございます。 次に
私立学校関係
の
経費
が
二つ
ございます。これはわざと私ここに一枚紙の方に
ペン
で一應消しておきました。これは
経過
を明らかにするために、こうや
つて
おきましたが、
両方
ともゼロでございます。再度の
折衝
を続けまして、
経営費
の
補助
に一億円、戰災復旧
費貸付金
に三億円近い割当てをもら
つたの
でございますが、遺憾ながら
両方
ゼロに
なつ
ております。 次に
育英資金貸付金
、これもわざわざ
ペン
で
経過
を明らかにするために、十三億から八億九千九百万円という
数字
に書き直してございますが、これも
貸付金
というものは、とにかく九億円の
範囲
で縮めてくれという問題を強硬に言われまして、遺憾ながらそういう減額にな
つたの
であります。しかしこの八億九千万円でどのくらいの
育英事業
ができるかという御
質問
があるかと思いますが、これは大体現在や
つて
おります
育英会事業
の
現状維持
ということにはさしつかえない
程度
でございます。つまり
育英会
でめんどうを見ております
学生
が卒業いたします。その
卒業分
に対應するものだけは新しく
採用
できる、こういう
状態
でございます。
從來育英会
は年々
卒業生
に対際する
生徒
をとるばかりでなく、毎年々々
日本
の
経済状態
に相應して、新しく新規の
採用
を
増加
して、
育英会
の
事業
というものを育成して参
つたの
でございますが、本
年度
はその
増加分
が認められませんで、
卒業生
の
範囲
内においてということでこういう
関係
に
なつ
たわけでございます。 次に
直轄学校
の
経費
七十九億六千七百万円、これは御
承知
のように、
高等学校
、
專門学校
、
大学
、いわゆる
國立
の
学校
のすべての
経費
を一まとめにしてここに載せたわけでございます。 次の
國宝関係
一億というものは、これは例の
法隆寺
も含めまして一億円に
なつ
ております。これらの件に関しまして去年との差額は、お
手元
にあります
資料
によ
つて
御了承を願いたいと思います。 次の
科学研究費補助
並びに
交付金
四億五千万円、これは
文部省
といたしましては、とにかく去年より一億よけいと
つてお力
まして、何がしかでも
科学
の向上になれるのではないかと存じております。その他最後の
博物館等経費
といいますのは、つまり
文部省
の
直轄
に
博物館
あるいは
自然科学博物館
あるいは
國語研究所
、そういつた
直轄
の施設がございます。そういうもののすべての
経費
を含めたものでございます。
あと雜件
が十二億九千七百万円、合計いたしまして三百四十七億千二百万円という
数字
に
なつ
ております。これは
予算書
として本議会に計上されておる
数字
でございます。 なおこまかいことはお
手元
にあります
資料
によりまして、また御
質問
にお答えいたします。
水谷昇
20
○
水谷
(昇)
委員
ただいま御
説明
を伺いましたが、第一の
小学校教育費國庫
負掛金、それと
中学教育費國庫負担金
、この
予算
は、
平均俸給
と
生徒
と
先生
の数の
割合
、この
二つ
から
考え
てこういう結果に
なつ
たという
お話
でありますが、
生徒
の数は、
自然増
の
生徒数
がここに加わ
つて
おりますか、それを
一つ
お伺いしたい。 それから一
学級
の数五十人としてあるのでありますが、
実情
を申しますと、
山村僻地
の
学校
におきましては、一
学級
が五十人に満たないで、少いところは三十人とか三十五人、そういうようなところがあるのであります。それを平均して五十といたしますと、これでは
先生
の数が一
学級
に一人に足らない、一人あてに行かないという結果になるように思われるのでありますが、その辺の御考慮がここにしてあるのかどうか。そういう点を
小学校
におきましても、
中学校
におきましても、御答弁願いたい。
小川潤一
21
○
小川
(潤)
政府委員
ただいまの御
質問
はごもつともでございまして、実は
小学校
並びに
中学校
の
生徒
の数におきましても、
自然増
という問題がございます。かつまた
生徒
と
先生
の
比率
でも、所によ
つて
は、たといこれは
算術平均
の積算の
基礎
であるとは言いますが、とにかく不十分ということで、
大藏省
は事務的、良心的な
査定
としては、最切申しましたように、五十人に対して一・五人という
割合
でございますが、この
基礎
と
なつ
ております
生徒
の
推定数
に対しても、十分なる
生徒
の
自然増
というものは盛り得ていないように思われます。若干の増というものはさばいて行けるだろうという見通しでございますが、十分なる結果は得られないという
現状
でございます。
水谷昇
22
○
水谷
(昇)
委員
ただいまの御答弁によりますと、いなかの
学校
、僻村の
学校
に参りますと、一
学級
に一人の
先生
が得られないという結果になると思いますが、そういう場合はどういうようにしたらいいのですか、
定員
を減さなければならぬと思いますがね。
日高第四郎
23
○
日高政府委員
小学校
のは
全科教育
に
なつ
ておりますので、ぜひとも一
学級
に一人は必要であると思います。この一・三五で、
從來
の例から言いまして、一
学級
一人は確保し得ると思います。あまり余裕はございませんけれ
ども
、一・三五でも一
学級
に一人分は確保し得ると見込んでおります。
水谷昇
24
○
水谷
(昇)
委員
中学校
のはどうですか。
北岡健二
25
○
北岡説明員
中学校
の場合は、
学科担任制
と
学級担任制
とが現在併用されるというふうなかつこうに
なつ
ております。從いまして非常に小さな
学校
になりますと一
学級
一・七で配当しました結果、教科の数だけの
先生
が得られないということになりますが、今の
教育
の
状況
では、一人の
先生
が数教科持つというふうな方法で、ある
程度
その担任の
関係
をカヴァーして、つまり数教科持つ
先生
は
ちようど
小学校
の
学級
担任のような形になり、それに特殊な教科を持つ教科担任の
先生
を併用するというふうなかつこうに
なつ
ております。 もう
一つ
は、現在
中学校
の
関係
では、非常に小さな
学校
をつくればつくるほど、そういう教科担任の制度を実施できない
状況
になりますために、非常に小さいところは分校というふうな形にいたしまして、本校の方からこれを補いに行くというふうな方法をと
つて
おるわけでございます。現在の見通しとしては大体その
状況
でカヴアーできるといいますか、そういうふうな方法がとれる見込みであります。
水谷昇
26
○
水谷
(昇)
委員
こういうような
状態
では、私は新規に卒業いたしまする師範
学校
の
卒業生
、これらを
採用
することができないと思いますが、新規の
卒業生
に対しましてはどういうお
考え
でありますか。自然に減じたところへ補充するというふうな
程度
でありますか、これはただちに
採用
ができるのでありますか、その点をお伺いいたします。
日高第四郎
27
○
日高政府委員
師範
学校
の
卒業生
の就職については、現在も資格のない
教員
もおりますし、自然減もございますので、大体
採用
できる見込みでございます。つけ加えて申し上げますが、自然減は年に大体四万人くらいございまして、師範
学校
の
卒業生
は二万人ぐらいと推定されております。師範
学校
の
卒業生
の就職に困るようなことはございません。
水谷昇
28
○
水谷
(昇)
委員
現在の
教員
は、無資格者は整理をするが、その他の者は整理はしなくても済むのでありますか、その点をお伺いいたします。
日高第四郎
29
○
日高政府委員
積極的な整理は、おそらくしないで済むと思います。むしろ現在十分な資格を持たない者にも、研修等によ
つて
なるべく資格を與えて行くようにしております。自然減に対しても師範
学校
の
卒業生
が補給に足りない
程度
でありますから、積極的な整理はしないで済むと思
つて
おります。
今野武雄
30
○
今野委員
教員
の自然減とか、いろいろ
お話
がありましたが、こういうことは大体年たきま
つて
おるものじやないかと思うのです。先年においては一
学級
当り
一・五人、今度は一・三五というふうに減らして、毎年そういうふうに都合によ
つて
かえて行くと、ずいぶんおかしなことができ上るのじやないかと思われるのですが、その点をお聞きしたいと思います。 なお
定員
のことについてですが、先ほどの
予算
定員
と実際の
定員
とは大分違うのじやないかと私
ども
考え
るのです。これは実は
文部省
自身もお調べに
なつ
ておるはずでありますが、現在の
教員数
が大体二十九万八千以上あるというようなことであります。そうすると
予算
定員
とはすでに六千人そこに開きができる勘定になります。なお今師範
学校
の開脚について出ましたが、師範
学校
の問題についても、すでにある所ではもう
採用
できないからというので、事実上
採用
していない所もあるようであります。そういう点についてもう少しはつきりしたお答えを願いたいと思います。
日高第四郎
31
○
日高政府委員
小学校
の
教員
の一・三五というのは、もちろん
文部省
の望むところではないのでありまして、
文部省
としては、せめて一・五
——
昨年は一・四で
予算
を獲得いたしておりますので、少しでも改憲の実を上げるつもりで一・五で
要求
したのでありますけれ
ども
、これがいろいろの過程を過まして、一・三五にな
つたの
ははなはだ残念でございますが、今のところはそういう方針で
予算
の
要求
をいたして來たわけであります。 それから全國の
先生
の
予算
の
定員
と実人員との間には、始終浮動がありまして、それをはつきり押えることは、技術的に相当むずかしい点もございますので、大体年々の統計によりまして、若干の推定を加えて、
予算
を
要求
いたしておる次第であります。今後は統計について、各方両の良心的な報告を得まして、なるべく正確な実証的な
基礎
によ
つて
予算
の
要求
もいたしたいと思
つて
おるのでございます。まだ全般的な統計が確実にでき上
つて
おりませんので、若干点の点は推定をいたさざるを得ない
状態
にありますが、これは逐次確実な
基礎
によ
つて
訂正いたして行きたいと
考え
ております。
原彪
32
○
原委員長
この際に皆さんに御
了解
願いたいことは、
大臣
は
衆議院
本
会議
に出る時間がございますので、
大臣
に対する御質議を先へお願いしたいと思います。
松本七郎
33
○
松本
(七)
委員
その後の六・三制
予算
の
経過
を、
大臣
にこの際詳しく伺
つて
おきたいと思うのですが、その前にそれを有利に展開するために、わざわざ本
委員会
で先般決議をいたしております。これをいかようにして
大臣
は具体化されんとするか、その所見を伺
つて
おきたいと思います。
高瀬荘太郎
34
○高瀬國務
大臣
お答えをいたします。まず本
委員会
で六・三制
予算
についての非常に御熱心な御援助の決議をいただきまして、内閣としては非常に感謝をいたしたわけであります。内閣としては、むろんそういう御決議のある前から、六・三制
予算
の獲得については、ぜひともこれをできるだけ実現したいという
考え
を持
つて
おつたわけでありまするから、御決議の趣旨に沿いまして十分これを考慮し、内閣としてあくまでこれを実現するためのいろいろな実行をしたいということで、閣議でもきめまして、それに基いて検討をいたしておるわけであります。決議についての内閣としての取扱いはそういう
状況
であります。檢討の
状況
等につきましては、実は
秘密会
にしていただけるとたいへん都合がいいのですが……。
松本七郎
35
○
松本
(七)
委員
公開で
お話
できない点は後に譲
つて
いただくとしまして、大体六・三制実施は非常に困難だということは、われわれは以前から十分認めるところでありますが、一体現在最小限どのくらいのものがどうしても必要かというところを、十分檢討されておるだろうと思いますが、その最小限度をひとつ御
説明
願いたい。
高瀬荘太郎
36
○高瀬國務
大臣
内閣としていろいろ
考え
ておるところもありますが、しかし檢討の
関係
もありまして、ただいまはつきり
数字
を申し上げるわけにも参りませんので、御了承願いたいと思います。
松本七郎
37
○
松本
(七)
委員
私のお伺いしたいのは
政府
の責任において、この六・三制を実施するには最小限どれだけが必要であるかという、その
程度
をお伺いいたしたい。
高瀬荘太郎
38
○高瀬國務
大臣
六・三制
予算
については、御
承知
のように
文部省
としては実態調査に基いて五箇年計画を立てて、大体五箇年のうちに施設の完成をしたい、こういう計画に基いて本
年度
、二十四
年度
の
予算
を請求したわけであります。しかしそれはとうていむずかしいということに
なつ
ておる。それならば、どの
程度
あれば本年二十四
年度
はやれるかという最小限度のところをお聞きに
なつ
ておられるかと思います。実は計画通りに行くといたしますれば非常にはつきりいたしますが計画の中でいろいろの場合がありまして、たとえば二部授業、三部授業をや
つて
いるところがある。これを解消する。馬小屋とか小便部屋のような所、あるいはお寺のような所を使
つて
いる。これを解消する。あるいは廊下を使
つて
いる、雨天体操場を使
つて
いる。これを解消する、こういうことに
なつ
ております。それではつきりとした五箇年計画でやるということでなく、これが七年になるとか、八年になるとかいうことになりますと、どうしてもその最惡のコンディシヨンにあるものから漸次これを解消する、まずこういうことにするよりほかなかろうと思
つて
おります。最悪のコンディションというところでは、三部授業をや
つて
おるとか、あるいは馬小屋を使
つて
いる、こういう問題であります。これをまず解消して行こう。こういうことで
考え
ておりますので、どれだけなければどうしても行かぬというところまで、はつきりはまだ
考え
ておらないわけであります。
松本七郎
39
○
松本
(七)
委員
こういう困難なときに、最惡の
状態
を予想して、五箇年計画でできなければ、何年計画でやるという計画をつくる必要があると思いますが、その計画はまだ全然できておらないと
了解
してよろしゆうございますか。
高瀬荘太郎
40
○高瀬國務
大臣
つまりその最惡のコンディシヨンを漸次解消しよう、こういう計画であります。
松本七郎
41
○
松本
(七)
委員
そうすると、それは大体何年計画に
なつ
ているのですか。
高瀬荘太郎
42
○高瀬國務
大臣
最初
申し上げましたように、五箇年計画としてあ
つたの
でありますけれ
ども
、それがとても今日の
状況
では行きそうもありません。そうしますと來年二十五
年度
、二十六
年度
、二十七
年度
がどうなるかということになりまして、また計画の建直しをしなくてはならぬということになると思います。
文部省
としては五箇年ができないならば六年、それでできないならば七年、できるだけ早くこれを解消したいということは
考え
ておりますけれ
ども
、今
年度
は一体どのくらいとれるかということによりまして、また計画の建直しをしなければならぬというふうに
考え
ております。
松本七郎
43
○
松本
(七)
委員
最近巷間では、六・三制をやめて、六・二制にするとか、あるいは五・三制にするとかいうようなうわさが飛んでおりますが、この点に対して
大臣
の見解を伺いたいと思います。
高瀬荘太郎
44
○高瀬國務
大臣
そういうような
意見
の方々もあるということを聞いておりますけれ
ども
、しかし一旦國家の方針としてきめました
教育
体系は、そう軽軽に動かすべきものでないと私は
考え
ております。從いまして現在のところにおきましては、そういうことを
考え
ておりません。
松本七郎
45
○
松本
(七)
委員
これは
政府
が
考え
ていなくとも、客觀的な情勢、
予算
面から來る困難さから、こういううわさも出ておりますし、現在
國民
も非常に心配しているのであります。従いまして今までこの三年間、六・三制を実施するについて、歴代の
大臣
が常に許された條件でできるだけの
努力
をするということで今日まで来たわけですが、今回は従来にないほどの危機に遭遇した、こういう際にただできるだけの
努力
をするというその決意の表明が、言葉の上だけではなかなか国昂は納得できません。これはただ
教育
の問題だけではない、この六・三制の完全な実施ができず、あるいはかり教室、二部教授等の行われることによ
つて
教育
の質的低下ということが憂えられると同時に、もつと大きな点は、
國民
の
政府
に対する信頼が地に落ちるという重大な問題が含ま
つて
いると思うのであります。この機会に、どうしてもあくまでこれで遂行せずんばやまないという具体的な行動が
大臣
によ
つて
なされることが
一つ
の大きな政治上の重大要素に
なつ
ているのではないかと思うのでありますが、そういう点に対する
大臣
の決意を承
つて
おきたいと思います。
高瀬荘太郎
46
○高瀬國務
大臣
ただいま
お話
になりましたように、この問題が
教育
上非常な支障を生ずるおそれがある。
教育
をはなはだ不完全にするというばかりでなく、政治的にも思想的にも非常に重大な問題であるということは私もよくわか
つて
おります。それで私としてはあらゆる手段を通じ、あらゆる機会をとらえまして、この六・三制の危機というものをどうかして乗り切
つて
行きたい、こういう決意であくまで
努力
して参る
考え
でおります。
渡部義通
47
○
渡部委員
私は、今社会党の
松本
君が
質問
された問題は、非常に重大だと思います。ご存じのように、六・三制実施については、
委員会
全員一致をも
つて
、完全な実施のための完全な
國庫負担
をいたすべきであるという決議をしているわけです。これに対して全國の懸会、市町村会、
教育
委員会
あるいは
教員
組合というようなところから、各政党に対し、
政府
に対し、非常に多くの要望の意思の陳情が來ているはずだと思います。これだけの重大な
意味
を持つ重大な
教育
が、根底的にゆがめられ、破壊されようとしているかどうかというほどのこの重大な問題について、文部当局が全力をあげて檢討していると言われる点は、われわれは了とするものではあるが、しかしながら実際問題として、先ほど伺えば、
文部省
の方としてはまだどうすべきかという具体的な案ができていないで檢討されているかに見受けられるのですが、これは非常に間違つたことではないか。具体的な案、たとい最小限であれ、最惡な條件のものとであれ、これがなされなければならぬということがきま
つて
いるならば、具体的な案が立てられて初めて檢討さるべきであ
つて
、その案ができないで、どうしようか、こうしようかというような形で檢討されるとすれば、これは
委員会
で決定した方向に対しても、
國民
的な要望に対しても、少しもこたえ得るような結果をもたらし得ないことは明瞭だと思います。それができていない形で檢討されるというところに、文部当局の腹をすえた檢討がなされていないということをわれわれは感ぜざるを得ないわけです。
從つて
われわれとしては文部当局が具体的な案を早急に
委員会
に提出され得るような
状態
をつくり出されることを希望しなければならぬと思います。この点が
一つ
。第二点は、われわれがここで
文部予算
を審議する場合に、先ほど
政務次官
から、わくがもうきま
つて
おるのだから、そのわくの
範囲
外にわたることはどうにもならない
状態
に達しておるじやないかというような
お話
があつたと思いますが、そうだとするならば、この文部
委員会
としては、この前に重大な決意をも
つて
の申合せによ
つて
すでにきま
つて
おるような、わくを越えた
段階
での檢討を各
方面
にわた
つて
する必要も起るのじやないか。この
二つ
の点について、
大臣
の御
意見
を伺いたいと思います。
高瀬荘太郎
48
○高瀬國務
大臣
具体的な計画の問題でありますが、御
承知
のように二十四
年度
以後の六・三制
予算
の
國庫補助
の問題といたしまして、二部授業、それからお寺とかその他の仮教室、これらの解消の問題でありますが、この点は昨
年度
までの建築費
國庫補助
とは大分性質が違
つて
おるのです。ですから、具体的な計画と申しましてもそこにはいろいろな
程度
があり得るとい
つて
よいのでありますから、その点昨
年度
までの計画とはよほど性質が違
つて
おります。こう御理解を願いたいのであります。 それからわくの問題についてでありますが、
柏原政務次官
からお答えいたしましたように、一應わくはきま
つて
國会
へ
予算
が提出されておるのでありますから、わくを越えての交渉も絶対できないというわけでは
——
無論修正する場合もないではないと思いますが、その点は
國会
としてお
考え
くださればよいじやないかと思うのです。
渡部義通
49
○
渡部委員
第一の点で具体的なものは、非常に不完全かつみじめな
状態
にある
現状
の一部分を解消するという点であつたわけですが、それにしても、それがなされるためには、どれだけの
予算
が必要であるかというふうな問題が、当然具体的な問題として
委員会
に提出せらるべきはずだし、そういう見込みがなくて
委員会
にこの
予算
をかけられるということが、われわれとしては非常にのみ込めないと思うわけです。 第二の点につきましては、もちろん
委員会
で重大な決意をも
つて
あの申合せをしたはずですから、
委員会
としてもいろいろな行動を
國会
の中で起す方向に向いて行くのが、私
たち
は当然なことだとは思うわけですが、これだけ重大な事柄について、ただ精一ぱい
努力
しておるというだけの弁明では、
國民
のあれだけの声を聞いておるところのわれわれとしては満足できないと思います。具体的に
政府
の内部においてどういうふうに主張されておるのか、そういう具体的な点をお開きしたいわけです。
原彪
50
○
原委員長
ただいまより
秘密会
といたします。
委員外
の方は暫時室外にお出を願いたいと思います。
——
速記を止めて。
——
——
◇—
——
——
〔午後零時十七分
秘密会
に入る〕 〔速記中止〕 〔午後零時四十五分
秘密会
を終る〕
——
——
◇—
——
——
原彪
51
○
原委員長
秘密会
を閉じまして、
会議
を続行いたします。
予算
細目
について御
質問
はございませんか。
今野武雄
52
○
今野委員
ただいまの問題については、
文部大臣
お答えがないようですから、それについてはあとでお伺いするとしまして、先ほどのことについて
質問
を続行いたしたいと思います。 給與のもとになります人員の問題でありますが、先ほどのお答えによると、何か非常に現在の人数というものがあやふやであるというように聞えるのであります。そうしてそれを不十分である、あやふやであるからと言いながら、その際少く見積
つて
いるという点について釈明していただきたいと思います。
原彪
53
○
原委員長
文部大臣
は本
会議
の都合がありますので、要点を早く御
質問
願いたいと思います。
今野武雄
54
○
今野委員
こまかい
質問
で、時間がないようですから、それではあとでけつこうです。
渡部義通
55
○
渡部委員
先ほどからこの
委員会
の空氣は非常に一致していると思うのです。私の
考え
ではこの前われわれが全会一致であくまで貫徹するという決議的な申合せをいたしたわけです。今度はこの仕事をさらに大きくするために、
文部次官
の話もあつたわけですが、参議院の文部
委員会
と一緒に会合を持つ機会をつく
つて
、そこでも同様の、これは決議になりますか、申合せになりますか、とにかくこの前のようなものをつくりまして、どうしてもこのままにしておくことなく、
國会
の問題として遂行して行く方向に
努力
することを、
委員会
の皆さんと協議したいと思います。
原彪
56
○
原委員長
予算
について参議院と合同審査会ということは、
ちよ
つと法規上どうかと思いますが、本問題について合同審査会は法規上できると思いますから、皆さんの総意がそうであれば、さようとりはからうようにいたします。
水谷昇
57
○
水谷
(昇)
委員
参議院との
関係
は、懇談会の形式で六・三制の問題などはやるといいと思います。御参考までに申し上げておきます。
原彪
58
○
原委員長
渡部
君、懇談会の形式でいかがでしようか。
渡部義通
59
○
渡部委員
それは法的な根拠があ
つて
、議会の中で、重要な動きの上において決定的な力を持ち得るような性質のものになり得る方法を発見できないものかどうか。われわれとしてはあの申合せをしばしば強調するように、これは
ほんとう
に重大な問題であるのだし、また
國会
として、
日本
の
教育
が、このように危機に瀕していることに対して、單に一定のわく内という、わくがきま
つて
いるのだからとい
つて
、それで満足してしまつたり、へこたれてしまうようなことがあれば、今後の
日本
の國政運用についての自主性を失
つて
來ると思うのです、私
たち
はやはり
國会
議員であり、
日本
の
政府
なら
政府
が國政を担当する限りは、そういう自主性をはつきり持つた、確信を持つた仕事をや
つて
行かなかつたならば
意味
がないと思うのです。やはりこれはわれわれ共産党でも、民自党の方々でも皆同じことだと思う。少くともそういう
ほんとう
の自主性を持つた仕事を
國会
の中でや
つて
行くような癖をつけて行かなければならぬと思う、そういう
意味
で
國会
の中に力になり得るような、つまり六・三制が実施できるような合法的なやり方があれば、あらゆる方法を利用して、それをや
つて
行かなければならぬと思うのです。
原彪
60
○
原委員長
ただいまのお申出につきましては、いろいろ法規上の問題もありますので、
理事
とよく相談の上決定したいと思います。さよう御了承を願いたいと思います。ほかに御質疑はございませんか。
松本七郎
61
○
松本
(七)
委員
さつき
日高
局長の
お話
で、
教員
がそれほど下足しない、ぎりぎり一ぱいのところだろうという御答弁がありましたが、この
教員数
の中には、校長、養護
教員
、事務職員等が当然決ま
つて
おることだろうと思います。それに
水谷
委員
から
お話
がありましたように、山間僻地では五十人にならない、二十人あるいは三十人という所が相当数あるだろうと思います。それを五十人でぎりぎり一ぱいというと、さつきの校長その他を含めた
計算
によると、結局一
学級
一人に足りないようなことになるのではないかと思いますが、その点御確信はございますか。
柏原義則
62
○
柏原政府委員
山間僻地で二十人とか三十人とかの子供に対して、一人の
先生
がそれを受持たなければならないという
実情
があることは、私もよく
承知
いたしております。そのかわり都会地等においては、六十人、七十人というような
生徒
を一人で受持
つて
おるという事実もありますので、これは決していいことではないことは百も
承知
の上でありまして、それを解消するために率を上げまして一・五というふうなことで
要求
をしたわけであります。それは今後も極力
努力
して行くつもりでありますけれ
ども
、非常に残念でありますが、一・三五というところに切捨てられたのでありまして、私
ども
としてははなはだ不本意ではありますけれ
ども
、今の情勢においてはいたし方がないというふうに
考え
ております。しかしこれは決してそれでいいという
意味
ではございませんし、他方にずいぶん迷惑をかけておることも私
ども
は
承知
いたしておる次第であります。
原彪
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○
原委員長
次会は明八日午前十時より聞くことにいたしまして、本日はこの
程度
で散会いたします。 午後零時五十五分散会