○東畑
政府委員 お答えいたします。油糧
配給公團に増資をいたすことにつきましては、農林省の方から御説明があ
つたと思うのでありますが、貿易資金の会計が、三月末現在以後は、なるべく現金取引ということにきまりました。本年の三月末現在におきまして、油糧
配給公團が、貿易資金会計に対して
相当の未拂い金を持
つておるという現実があ
つたのであります。ほかの公團につきましては、その以前において、肥料公團あるいは主食の公團におきましても、
相当未拂い金があ
つたのでありますが、公團御
当局の御
努力によりまして、その未拂金が解消してお
つたという現実から、実は油糧
配給公團に基本金がふえたといういきさつにな
つております。さてこれを現実に見ますと、油糧
配給公團が十五億円の増資ができ、ほかの公團におきましては、
食糧配給公團以外は増資してないというのが現実の姿でありまして、その点におきましては、実は河野委員から
お話になりました
通りの問題があると思うのであります。ここで肥料
配給公團につきましては、昨年來
相当御
努力を願い、ほかに
政府といたしましては、
農村の
協同組合に前渡しをする、その場合に権利だけはこれを公團が持
つて、これを赤字として今回の予算においてもその一部が一般会計から繰入れられて、権利はこれを國が持
つておるという建前で、
協同組合に前渡しという形で資金繰りをつけた次第であります。このことにつきましては、河野委員十分御
承知と思いますが、そこで
政府といたしましては、今後の肥料
配給公團等が、たとえば今後の春肥、秋肥等におきまして
相当のストツクができる、あるいは農家が前渡しを受けない場合におけるストツクができるという事態に対しましては、
相当憂慮いたしておるのでありますが、公團の運轉資金につきましては、御
承知の
通り從來の復金融資のわく内において、これをさらに償還の範囲内で貸すという方針はきま
つております。それを各公團の実績によらず、おのおのの公團の今後の運営に應じて、いるようなものはわく内で貸すという融資の道がきま
つておるのであります。その他さらにそれだけで、融資が今後不可能であるということを憂慮いたしまして、
考え方としまして、市中金融機関から公團が融資できないかどうか。もう
一つは
政府が財政の收支の余裕金の出た場合において、一時の短期間の金融を出せないかどうかという、こういう
二つの問題が今後の公團の融資問題にからんで起
つて來るわけであります。前者の方につきましては、実は
関係方面の了解が得られない。後者、要するに財政の收支の一時の余裕金を公團に財政資金として一時融資するという問題につきまして、目下
関係方面でせつかく
努力をいたしておりまして、そういう方面でやれば、これは
政府資金でありまして、しかも財政の一時の余裕金の一時貸付ということになりますが、そういう形でおいて今後の公團運轉資金の問題を解決したいと目下
努力中であります。現実において油糧
配給公團のみが基本金がふえる、これは実は貿易資金にそのまま返す金であります。他の公團と非常にアンバランスであるという御質問につきましては、事実その
通りであります。それから起る融資問題につきましては、
政府としても今後十分研究をいたしたいと存じております。