○森國務
大臣 米價の問題でありまするが、
関係方面の
考え方といたしまして、近く為替レートを設定するのである。それまでに一應日本の物價の上げなければならぬものは上げる。下げなければならぬものは下げる。そこで足並をそろえて、それから
米價の設定というような気持があるようにうかがわれるのであります。
米價は御
承知の
通り七月と十一月に改訂するお約束にな
つておるのでありまするが、
関係方面から、四月から
消費者の
米價を上げろというような指示がありますので、本日からという準備をいたしましても、あるいはここ旬日くらい、あるいは二週間も延びるかもしれぬと思いますが、まだどれだけに上げるかということは発表する時期にな
つておらないのであります。いずれにしましても今日のパリテイー指数が、昨年は一三二であ
つたのでありますが、今年は一四二に上
つております。このパリテイーによ
つて上げたらどうだという
考えも持つのでありますが、この
消費者の
米價を上げるということによ
つて、生計費にたいへん影響してはいけない。かりに一四二のパリテイー指数によ
つて上げるといたしますと、東京での
調査によりますと二・二五パーセントぐらいな影響があるように
考えられるのであります。しかしこれもまだ
はつきりと決定いたしませんが、このくらいな影響ならばそう大した問題ではなかろうかということを
物價廳等では
考えておるようであります。しからば
生産者の
米價はどうするのか。これは七月と十一月にきめることにな
つておるのでありますが、それを今年四月一日にきめる。そうすればことしの七月にはどうするか、こういう問題が起
つて來るのでありますが、今の
考え方によりますと、この四月から來年の六月まで十五箇月の間物價の変動がない、パリテイー指数の移動がないという気持で一應
米價を落ちつけたらどうか、こういうような構想が練られておるのであります。現在の
生産者の
價格としては決して満足すべき
價格でないのでありますが、一面において鉄が
増産されましたので、鉄の
價格が下落することと思います。從
つて農機具の値を下げる。基礎物資については上げない方針でありますけれ
ども、やはり米の
状況といたしましては、この際一四二というパリテイーのもとに
考えてや
つたらどうかということにな
つておりますので、幾らかここで生計費に影響が、今申しました
程度に現われて來るのではないかと想像されるのであります。しかし本年の麦でありまするが、現在の麦の
價格は昨年の確か一一〇のパリテイーで計算されてあ
つたと思いますが、これは当然一二三のパリティーによりまして、これは
生産者に対する補償を行わなければならぬと思うのであります。こういうような構想が練られておるのでありまするが、まだ
はつきりと申し上げるところまで結論が達しておらないので、その辺あしからず御了承をお願いいたしたいと思うのでございます。