○藥師神
委員 私はこの際
希望を申し述べておきたいと思います。時間の
関係もありますから、こまかい点には触れぬことにいたします。大体この
公團法ができて、石炭
配給公團あるいは石油
配給公團、この
二つのものが頭を出したのは二十二年の春だつたと思う。このときにはこの
公團法には、
議会の空氣もほとんど反対の
意見が横溢しておつたのでありますが、当時
公團法に反対する者は名を調べろというようなデマがずいぶん飛んだのであります。この当時の
議会の空氣から言えば、戰時中あのくらいに強力に各方面にわたる
統制をしておる時代でさえやらなかつたものを、終戰後においてこういうふうに
組織を、全然官僚
統制とも言うべきような実体にかえて行くということは、これは実際時代錯誤だとわれわれは思う。この点は党の方の
意見もありますから私ここでとやかく申したくないのでありますが、ただ三箇月これを
延長するということは、かりに
廃止するにしても、改組するにしても、その間の
準備期間だと思う。その点は私は重大に感じておらぬけれども、
農林大臣が言われたように、大体
三つのものに
整理統合して置くということについては、われわれはまだ大きな
意見があるわけである。それは保留したいと思いますが、ただここに
事務当局から出ている資料を見ましても、
食料品配給公團の面において、みそとかしようゆとかいうものの
統制をはずすことが不可能かということは、りつぱにうた
つてあるわけである。これなどもずいぶん議論のわかれるところであ
つて、今日みそ、しようゆというものは、
統制しているために非常に粗悪なものができておる。数字から見ると非常に足りない数字にな
つておりますけれども、事実においては、
配給における
統制のみそ、しようゆがあまりに粗悪で、それがために
消費者が
希望しない。それでこれが余
つてしようがないという実情にあるわけである。たとえば酒を六十五万石醸造するといつたところで、一方に密造がどのくらい行われているかという問題、これは現実にみな認めておりますけれども、数字には現われていない。みそでもしようゆでも、今日普通に醸造したしようゆも代用しよゆもほとんど價格は同じになる。そこに大きな欠陥があるわけであ
つて、私は抽象的な
意見を申すようでありますけれども、でき得べくんば
公團は
廃止するような方向に進んでもらいたいと思うわけであります。それは、今の失業者の問題も出て來ますが、この
職員の一覧表を見ましても、上の方の肩書のある人たちは困るかもしれないけれども、飼料
公團にしろ、
食糧公團にしろ、
肥料公團にしろ、府縣における
職員はみな
農業会
関係からわかれたり、あるいは
食糧営團
職員がそのままかわ
つておる。今日
統制をはずして自由價格にできないということが不可避的なものならば、ただ
統制方式が通うだけであ
つて、役人の
統制でなく、いわゆる民主的な民間に
統制を委讓する、元に還元するという
方式にかわるだけの問題である。私たちは不都合ないわけである、農協
関係で扱
つても、
肥料でも飼料でも十分やり得る。むしろその方が円滑に行く。
肥料のごときは末端においては商人と農協の二本建の登録にな
つておるが、おそらくわれわれの縣においても九割は農協で扱
つておる、
公團で役人にやらせなくても何も不都合がない。これも実際自由取引ができないとすれば、
統制を前提としては、非民主的な今日の時代思想にも背馳するような
公團の存続は、抽象的な議論をするようですが、われわれは一日も早くこういうものをはずしたいと思う。
農林大臣におかれてもこの点を十分お
考え願つて、
大臣一人の
考えでなく、政党内閣である以上、党の意向というものも十分尊重されて、こういう点については善処していただきたい、一言
希望を述べておきます。