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木村(榮)
委員 労働
大臣はお見えにならないから保留いたしますが、
本多さんにはこれから本格的にやるわけです。ついでに最初に述べますのは、
定員法を見ますと、首切り首切りと
簡單に言われるが、切られる身にな
つてもらわなければ困る、切られる身になると、二十万、三十万という家族もあれば、自分の家内子供もある、両親もある、こうい
つたことを考えますと、何百万の人間がおやじが首を切られるのでないか、どうなるだろう、こう思
つて日夜不安にかられております。このことはいかなる者といえども率直に認めなければならぬことである。そのときにまあ首は切るが、
退職金をよけいやるか、やらぬかわからぬ、まあやる考えである。このようなことではまことにも
つてお話にならぬ。その問題は
あとで徹底的にやろうと思
つておりますが、
お話を聞きますと、國の財政上の問題で、日本の現状からしてはこのくらいのことをやらなければやむを得ぬとい
つたような御
質問もある。これは小さい例ですが、私
たちが宿泊しております赤坂議員宿舍なんか見ますと、とんでもない大きな樹木を何本も集めて來て植えておる。それは必要でしようが、それからコンクリートがこのごろ値上りしておるのに、爆彈が落ちても破れぬような鋪裝工事をどんどんや
つて、莫大な費用のかかる工事ができ上りました。またそこは相当よいところなので、にわかに壁なんか塗らなくてもよいところに、監獄か何かのように六尺ばかりの壁を塗
つておる。このようなことを見ますと、はたして日本の現状が、いろゆる日本の財政の現状が、首を切らなければや
つて行けぬから首を切るのだということの御
説明があ
つても、私ども納得が行かぬ。見てごらんなさい。泉水までこしらえておる。泉水もけつこうです。松の木のりつぱなのをトラツクで運んで來て植えるのもけつこうです。けれどもあすこはもと黒田候爵邸であ
つて、爆撃を受けたとい
つても相当私
たちから見るとりつぱな庭がある。その上築山もこしらえるのだというので、泥をどんどん運んで、岡のように運んで庭をこしらえておる。こういうものを見ますと、はたして
本多國務大臣がおつしやるように、國の財政上首を切らなくてはならぬということが、現実の問題として納得行かない。どうしてもこうい
つたことを考えますと、
定員法にからんで、さつき私要求しましたような資料とともに、こういう状況だから
國民の
諸君やむを得ぬから納得してくれ。そうして氣の毒だがとにかく納得してくれ。
政府も乏しい中からこれだけの
退職金を出して、
諸君の將來を考えておるということを示されてこそ、初めて
國民大衆が納得して、
政府に協力する。しかしさようなことがなされなくて、今のような御
説明では、
國民大衆が納得しないのは当然であ
つて、
從つて私
たち國会議員といたしましては、
與党の方々にはお氣の毒ではございますが、いろいろな角度からやむを得ずいろいろな点を
質問しなければならないということを、この際深く御
了承願いたいと思います。その問題はその問題としまして、とにかく
各省にわた
つて御
説明を願いたいと思うが、安本長官がおいででありますから、きのう
質問いたしましたが、納得が行かないし、きよう
定員法が出ましてよほど明確に
なつた点がありますが、二、三
質問いたしたい。そうい
つた私が今申し上げましたような現状で、この
定員法は、
経済調査廳なんというものは、單独法によ
つて三千五百名の調査官が認められ、これをしかも別個に今度は
経済調査廳といういわゆる安本の
外局としての
経済調査廳が
定員を三千七百十九名も
ちやんと書いておる。これだけ合せますと、驚くなかれ七千二百十九名、調査官が三千五百名、しかもこの調査官は二級官、一級官を合せて二千人、三級官が一千五百人こういう状況である。そうして調査廳の目的等、安本のいわゆる、物價廳の業務
内容、目的、いわゆる
内部部局、それから長官官房におけるいろいろな仕事、あるいは第二部の仕事、すなわち
経済安定本部設置法の第二十五條その他において取扱ういろいろな仕事、このいろいろな
内容を檢討してみますと、これは
中央経済調査廳の
行政事務の
内容とほとんど重複しております。そうして一方物價廳の方では、八百五十八人の人がおる。そうして重複したような
経済調査廳では、調査官を合わせますと七千二百十九人という厖大な、しかもこの中には調査官だけで二千人からの二級官、こうい
つたような状況はもう少し納得の行くように
説明してもらわなければならぬ。また一方通商産業省なんかは、私がさつき言
つた中小企業廳においてはた
つた九十四人、話にならぬ、このような
定員法を出しておる。これでやれ財政がどうだとかなんだとか
言つても、これはどうしても納得が行かない。この点を一体、特に
経済調査廳というものにこのような七千五百十九人お
つて一体何をするか、おもなる目的は統制違反を調査することにな
つておる。民自党の目的は統制というものをどんどん撤廃する、そうして流通秩序を確立する、そういう改策を掲げられておるにもかかわらず、一方においては、このような七千何百人という厖大なものを置いて、今度どんどん統制違反を檢挙する、物價廳では何をやるかと言えば、やはり物價に関するいろいろな
行政機関の監査をする、今度の
経済調査廳においては、
行政機関の
経済法令に関するいろいろなことを監査する。両方から監査されたら業者は何をや
つたらいいか、何もできぬと思う。監査々々とたいへんなことになる。そのような官廳はできるは、一方においては首を切るはという現状は一体どういうことです。どう考えてみても、このようなでたらめなことは納得が行かない。この点御
説明願いたいと思います。