○
天野公義君 足立
電話の東京局編入促進に関する
請願について簡單に御
説明申し上げます。
足立区は、面積が五万三千五百二十平方メートル、人口、現在におきまして二十五六万を算する東京都内でも屈指の大きな区でありまして、しかも戰災ををほとんど受けておらない区であり、その中におきまして工場は二千有余あり、また田畑は二千二百余町歩にわた
つておるのでございます。この区内の生産状況を見まするに、生鮮食料品の大市場たる東京中央卸賣市場足立分場がありまして、その取扱高は大阪市場に次ぐと言われる大きな市場であります。魚介類も四億六千余万貫、青果物も、七億六千余万万貫の数量を取扱
つております。さらに区内の大工場二千有余のうちには、賠償工場七つを含んでおり、現在重要な輸出品、また生活必需物資の製造に当
つておりまして、この大工場の生産高は昨年十二月現在におきまして、五十余億円を突破しておるような
状態であります。また足立区内には東京地方專賣局足立タバコ工場がありまして、このタバコ工場で東京都内のタバコの需要の大半を満たしているような
現状であります。その他日本発送電千住火力発電所があり、また米においても東京都内の供出の三六%を占めているような
状態であります。このような生産状況でありまして、現在足立区は東京都内におきまして一、二を争う生産地にな
つているのでございますが、残念ながら非常に交通の便が惡いのでがざいます。交通の便の惡いところに加えまして通信機関も現下の状況では東京局に編入されておりませんので都心との連絡をとることが非常に困難であります。ことに都内から足立区に
電話をかけますときに、ほとんど
電話がかからないというような
現状であります。足立区内の二千有余の工場は、ほとんどその本店を丸ノ内及び東京都内に置いており、工場を足立区に置いているというような
現状で、なかなか連絡もつかず、連絡がとれないから、今度は交通機関で連絡に行こうとしても、非常に不便な所でありまして、生産上に重大なる支障を生じている
現状でございます。また
電話の通話量においても、非常に最近需要がふえておりまして、昨年の四月において十五万七千余回を記録しておりますのに、昨年の九月におきましては、二十五万七千余回の激増ぶりでありまして、いかに足立
電話というものが重要性を増しておるかということを、この
数字がよく物語る
つておると思います。現在
逓信省内におきまして、東京局内に編入予定にな
つておる局が世田谷、足立、松澤、木田、四つあるとのことでありまして、本
年度は世田谷にな
つております。順位から申しますと、足立区がそのうちの第四番目に現在な
つておるような状況であるということでございますが、生産的な面から
考えますときに、何をおいても足立区をまずしなければならないと
考えております。現在世田谷区を予定しておるので、それにと
つてかおるということは困難でございましようから、ぜひとも世田谷区の次に足立区の順番をも
つてしていただきたいのであります。この
請願は足立区の区長大山雄二君を代表する足立
電話東京局編入期成促進会でや
つておりまして、その他足立区におきましても、全員一致この編入期成会に合流して、東京局編入に努力していただきたいという話でありまして、私が
紹介議員として、ここに
請願申し上げた次第でございます。どうか
政府におかれましても、生産的な部面をよく御考慮くださいまして、格段な御配慮を賜るようにお願いいたす次第であります。
武藤(嘉)
政府委員 ただいまの足立局の
電話については、まことに御同情申し上げる次第であります。そこの
請願に七十回線とございますが、実はこれは東京から四十一回線、また足立局から東京
方面へ四十七回線であります。かつまた中継線が十線あるのでありますれども、ただいまお説のように非常に人口が輻湊して参りまして、また
電話の利用度が非常に高ま
つて参りましたので鋭意この点については御期待に沿いたいと思います。また足立局は東京
電話区域の整備計画中に含まれておりまするので、
予算及び資材の
見通しはなかなかただいまのところ困難でありまするが、今後通話の輻湊緩和については、十分努力いたしたい
考えであります。
――
―――――――――――