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石井委員 社会党を代表いたしまして
討論いたします。私はこの事実につきましては、
懲罰委員として
懲罰の
討論をいたすものでありますが、その前におきまして、私はこういうことを信ずるものであります。
共産党は
世間においては
暴力革命の
政党であると、かように思われておるのでありまするが、しかし前回私が質問したところによりますれば、
立花君も、また林君も
委員としておりまして、われわれは民主的に万事をやる、
暴力は一際
否定する、こう言
つておる。たまたま
立花君がこの問題を起した、こういうことは
世間におきましては、
共産党に
暴力革命を旨とする
政党であるから、その端的の現われとして、かようなことがあ
つたのであろう、こういう誤解を招くと思うのであります。これにつきまして、
共産党の
人々が
國民に対しましてて、
共産党は最も民主的な
政党であるということから、
立花君に対し、党議をも
つて適当なる処置をいたすであろうと信ずるのであります。また
民自党は
世間におきましては保守反動的の勢力、あるいはまた非常に古い
政党であるといわれておりまするが、最近
努力をいたしまして、そうして
民自党も最も民主的な
政党とならんというところの
努力をいたしておるのである。さような
関係でありまするから、
國民に対する
関係におきましては、両党がその党の
責任において事を決するであろうということを、確信をいたすのでありまして、われわれといたしましては、ただ二人の
國会議長が
議場において、そうしてたまたまあの雰囲気おいて、なぐるとかなぐり返された、この
範囲におきまして事を論ずる次第に
なつたわけであります。
先ほど私は論じたのでありまするが、この問題はすべからく事の
懲罰の軽量というよりは、
國会がどうあるべきか、あるいは
國会議員がどうあるべきか、並びに
國会議長が
暴力的なことに対して疑いを受けたときにおいては、どういう処理をすべきか、こういう点万般にわたりまして、
懲罰委員が
國民の納得の行くように事の
解決をはからなければならない、こういうふうに論じたのでありまするが、
会期切迫の
関係上当事者だけを尋ねまして、それらの傍証並びに
関係者の
陳述を聞くいとまがなくして論断するということは、われわれといたしましては不本意に思うものであります。私
どもは
小西君の初めの
陳述並びにその後林君によ
つて誘導され、
反対尋問によ
つて申したことによりまして、大体
懲罰事犯に現われたことが明らかであ
つたろうと思うのであります。また
立花君は率直に事実を述べておりまして、またこの
懲罰委員の中にも
目撃者も多くありますので、それらの
人々の旨を信じまして、
懲罰の
事犯はこれは事実間違いなしと認定をいたすものであります。そういう
立場に立ちまして、
社会党は、
懲罰委員会は求刑されたる
範囲、
動議の
範囲において事を決するという
立場よりしまして、ただいま
委員長において申した
通り、
両者に対しまして一箇月の
登院停止の
懲罰を求めるものであります。
先ほども申しましたが、われわれはこの一箇月の
懲罰の
動議に対しまして、これは
懲罰委員会の問題である。対してしかるべき嚴正な処断を下して、公党の面目を保つであろうということを確信し、また
國民もその点を確信しているであろうと思うのであります。
懲罰委員会各位は
各党に帰りましてそれらの点を建言いたされまして、
懲罰委員会において盡し得なか
つた点を十分に盡され、そうして
政党の面目を保たれ、
議会政治の高揚のために御建言あらんことを心からお願いをいたしまして、私の
討論を終る次第であります。